2012年06月10日16時44分掲載  無料記事
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中東

イスラエルで要人によるイラン攻撃に対する批判が続出 

  イランが核兵器を開発しているとの疑いから、イスラエルでは<単独攻撃も辞さず>とのメッセージがここ数年来繰り返されており、攻撃は今秋にも・・・というような憶測すら出ている。しかし、その一方で、ニューヨークタイムズなどによると、イラン攻撃に対する疑問がイスラエル国内の情報機関や軍の要人から出てきている。その1つが、ニューヨークタイムズに掲載された以下のタイトルの記事だ。’Israeli Army Chief Says He Believes Iran Won’t Build Bomb’(イスラエル軍の要人が「イランは核爆弾を作っていない」と語った)というもの。 
http://www.nytimes.com/2012/04/26/world/middleeast/israeli-army-chief-says-he-believes-iran-wont-build-bomb.html?_r=1&ref=jodirudoren 
  記事を読むと、そう語っているのはイスラエル軍のBenny Gantz参謀総長である。参謀総長がこう語った媒体はイスラエルの著名な新聞ハーレッツ紙だ。<イラン政府の人々は愚かではない、用心が必要だとすればそれは政府ではなく、一部の過激派である>とのメッセージだ。実は、こうしたイラン攻撃に対する慎重論はモサドの前長官だったMeir Dagan氏からも出されているようだ。 
 
  さらには昨年イスラエルのFBIであるShin Betを退職した元長官のYuval Diskin氏もイラン攻撃の必要はなし、との見解をKfar Saba地区(約8万人)の住民に対する公開フォーラムで語ったとされる。 
 
  ニューヨークタイムズによればイラン攻撃に関してネタニヤフ首相およびエフド・バラク国防相ら政府要人と、インテリジェンスおよび軍の要人との間に見解の相違があるようだ。 
 
■イスラエル軍参謀総長、「イラン核兵器製造の可能性低い」http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE83P04E20120426 
■イスラエルのハーレッツ(Haaretz)紙の記事 
  ’IDF chief to Haaretz: I do not believe Iran will decide to develop nuclear weapons’ 
http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/idf-chief-to-haaretz-i-do-not-believe-iran-will-decide-to-develop-nuclear-weapons-1.426389 


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