2012年06月19日11時20分掲載  無料記事
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橋本勝21世紀風刺画日記

187 回 まるで新治安維持法時代みたい

6月4日、東京地裁で重要な裁判の判決が出た。 
2008年10月13日、都内で開かれた反戦平和の集会に 
帽子、サングラス、マスクで顔を隠した異様な格好の 
公安警察官が多数押しかけ、参加者を威圧し、隠し撮りをするなどして 
集会の妨害をしたことに対し、それは「憲法21条」の集会の自由の 
侵害であると、集会の発起人らが訴えた裁判である。 
 
だが、判決は集会に参加する過激派の動向を把握するという 
正当な目的のためであったと違法性を否定、原告側の訴えを棄却した。 
予想はしていたとはいえ警察側の意向を反映した 
市民の自由、人権を無視するこの判決には大きな怒りを覚える 
 
しかし人権とか民主主義は上から与えられるものではなく 
抵抗によって獲得していくものである 
権力の都合によって、市民の目が、耳が、口が 
ふさがれるようなことがあってはならない 
それは新たな治安維持法の道につながる 
原告側は、判決後直ちに控訴することを決めた。 
 
それにしてもこの重要な裁判のことを 
東京新聞以外のマスコミは無視 
本来、表現の自由をうたった「21条」に敏感でなくてはならない 
マスメデイアのこの鈍感さには呆れるしかない。 


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