2012年07月05日00時06分掲載  無料記事
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人権/反差別/司法

池袋の法律駆け込み寺から〜東京パブリック法律事務所・外国人部門ニュースレター〜

 ■■品川近辺に支所が開設されます! ■■ 
 外国人の司法アクセス障害を解消することを目標に取り組んできた当事務所外国人部門ですが、今秋、品川近辺に新たな外国人法的支援の拠点となるべく、当事務所の支所を開設する運びとなりました。 
 支所では、司法過疎地への弁護士派遣の役割も担うこととなっており、外国人事件にも対応することのできる人材を養成・派遣することによって、これまで試みられてきた司法過疎の解消にとどまらず、その周辺地域の外国人の司法アクセス障害を解消していくことも目指します。池袋の本所とこの支所とで、これまで以上に皆さまのニーズにお応えできる態勢を整えますので、ご期待ください。開設日程を含めた詳細については、弁護士会の協力等をいただきながら、これから決定される予定ですので、号外にてご報告したいと思っています。 
 
■■改正入管法について ■■ 
  新しい在留管理制度のスタートが近づいています(7月9日開始)。ニュースレター前号(3月発行)では、在留資格なく日本で暮らす外国人の方の注意点をお伝えしましたが、今回は、在留カードをもらうことのできる外国人についてです。 
  在留カード交付の対象となる外国人は、3ヶ月を超えて、日本に中長期的に滞在する外国人ですが、特に気をつけてほしい点は、届出義務がたくさんあることとその義務に従わず届出をしなかった場合に罰則があることです。 
 
たとえば、―擦狆貊蠅魴茲瓩燭箸もしくは変更したとき、◆峙蚕僉彭の仕事に関する資格や「留学」等の学ぶ資格の場合はその仕事先や学校を変更したとき、F本人の配偶者で離婚などによりその身分を失ったとき、には14日以内に、,両豺腓禄蚕蠱呂龍茵市町村に、↓の場合は入管に、そのことを届出なければならないとされています。7月9日以降どの程度厳しく運用がなされるかは分かりませんが、これらの届出をしなかった場合に、刑事罰を受けるおそれがあることは頭に入れておいてください。さらに、住む場所の届出やその変更の届出を90日以内にしないと、在留資格が取り消される可能性もありますので、注意が必要です。 
 
■■豆知識講座 第5回「退去強制手続 廣■ 
 前回の豆知識では,退去強制手続で付与されることのある「在留特別許可」について話しました。では,そもそも「退去強制手続」とはなんでしょうか? 
 一言でいうと,日本で在留を続けることが適切でないという理由(これを「退去強制事由」といい,法律で定められています)に該当すると疑われる人について,強制的に日本から帰すかどうかを決定する手続です。 
 法律では,様々な退去強制事由が定められています。オーバーステイや不法入国のほか,麻薬や売春への関与,一定以上の重の刑事処分などさまざまです。それらに該当すると疑われている人が,「退去強制手続」に付されるのです。 
 とはいっても,実際には多くの非正規滞在の方々(オーバーステイなど,在留資格がない人)が日本に居住しているように,退去強制事由に該当するからといって,すぐに退去強制手続が始まるとは限りません。何らかのきっかけ(職務質問,刑事判決や,入管による調査など)があって始まることが多いほか,退去強制事由のある人が自ら出頭することによって始まることもあります。 
 自ら出頭して帰国を希望する人を除いて,退去強制手続が始まって退去強制事由があるととりあえず認定(「違反認定」)されると,入管の法律解釈では,全員が収容されることになります。しかし,事案によっては,即日に「仮放免」という手続がなされ,実際に収容はされないまま退去強制手続が進むこともあります。自分から出頭したケースは収容されないことが多いほか,未成年者や未成年者を養育する親は原則収容されません(このような場合でも,母親だけを残して父親を収容してしまうケースも多いです)。 
  退去強制手続のその後の流れについては,次回ご説明いたします。 
 
■■東日本大震災関連ニュース ■■ 
東日本大震災の発生に伴い、外国人の方について様々な特別措置が取られています。主な例を以下に挙げますのでご参照ください。詳しくは入国管理局ホームページをご覧ください。 
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisai0001.html 
◆出国事実の照会 
被災地域にいた家族による出国事実の照会が可能になっています。 
◆入管・外国人登録の各種手続窓口 
避難先の最寄りの入国管理局窓口・市区町村窓口で行うことが可能になっています。 
◆在留資格認定証明書交付申請の有効期間の伸張 
在留資格認定証明書交付申請の有効期間は通常3ヶ月ですが、その他の立証資料等から在留資格の該当性について変更のないことが確認されるときは、有効な証明書として取り扱われます。 
◆その他出国した留学生、技能実習生の特別措置などが取られています。 
 
■■ お知らせ ■■ 
◆外国人部門ブログ更新中です!◆ 
当部門では、所属弁護士の日々の活動や、関連する豆知識等を紹介するブログを更新しています。お時間のあるときにぜひお読みください。 
http://blog.livedoor.jp/slaf/ 
 
◆Japan Times紙に連載中です!◆ 
当部門ではJapan Times紙の法律相談のコラムを担当しています(原則毎月第二火曜日)。ウェブ上でも公開されていますので、是非ご覧ください。 
http://www.japantimes.co.jp/text/fl20120515ll.html#.T-kCnJFghSk 
 
■■お問い合わせ ■■ 
東京パブリック法律事務所 外国人部門 
03−5979−2880(部門直通)【受付時間午前9時30分〜午後5時15分】 
E-mail slaf@t-pblo.jp 
HP http://www.t-pblo.jp/slaf/j/(日本語版) 
     http://www.t-pblo.jp/slaf/(英語版) 
 
弁護士 鈴木雅子、弁護士金 秀玄、弁護士 川本祐一、弁護士皆川涼子、弁護士 谷口太規 


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