2012年09月15日13時54分掲載  無料記事
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核・原子力

【たんぽぽ舎発】経産省へ、北海道・泊からのアピール 「泊原発の再稼動を容認することのないよう強く要望します」 (北海道札幌市 Shut泊 事務局)

枝野経済産業大臣 殿 
 
 北海道電力(株)は、冬場の電力需給が厳しくなるとして、11月の再稼動を目指して蠢動を続けていますが、北海道内では、札幌市を始め各地で毎週金曜日に、再稼動反対の集会が開かれ、再稼動反対の声が響いています。 
 
 国会事故調査委員会が人災であったとの結論を出した福島第一原発4基の災害から1年半たちますが、いまだに現場検証すらままならず、事故原因も明らかにできない現状において、再稼動させようという電力会社の目論見は、安全・安心な生活を望んでいる道民にとってとうてい容認できるものではありません。 
 
 原子力安全・保安院は、北海道電力泊原発のストレステスト一次評価に関しては、地震の揺れの強さについて妥当かどうか再検討を求めており(8月31日付け北海道新聞)、安全性についての評価は留保されています。このような状態での再稼動は、道民の安心・安全を顧みようとしない経済優先の姿勢といわざるを得ません。 
 
 泊発電所の安全審査は、原子力ムラ出身者を含まない原子力規制委員会による審査に合格した装置とするべきです。 
 
 北海道電力は、この冬の電力需給見通しを9月5日発表しました(9月6日付け北海道新聞)が、最大で僅かに1.4%、8万kwが不足するだけ、という見通しとしております。 
 
 この見通しは、この夏に示された需要側の節電努力と成果をまったく考慮しておらず、しかも、60万kwの送電能力を有する北本連系を通しての、冬期には十分な余力を持つであろう東京電力からの融通分、あるいは本州側PPSからの購入分をいっさい考慮しておらぬものであり、これらを考慮すれば、たとえ冬場であっても、原発なしで乗り切れるであろうことは明白ということができます。 
 
 上記のような観点から、私たちは貴職に対して、北海道電力(株)泊原発の再稼動を容認することのないよう強く要望するものです。 
 
2012年9月11日 北海道札幌市 Shut泊 事務局 


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