2012年10月04日11時33分掲載  無料記事
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中東

アラファトの検死 妻が依頼 毒殺の可能性も浮上

  8年前のアラファトの死に不審を抱いた妻のスーハさんが検死を希望していたが、現在、その作業が行われている。アルジャジーラがアラファトがポロニウムを使って毒殺された可能性があるとする記事を出したとニューヨークタイムズは伝えている。’Al Jazeera Says Arafat Might Have Been Poisoned’猛毒のポロニウムがアラファトの下着などに付着していたというものである。 
http://www.nytimes.com/2012/07/04/world/middleeast/report-by-al-jazeera-says-arafat-was-poisoned.html?_r=0 
■フランスがアラファトの死を巡る捜査に着手(ニューヨークタイムズ) 
’France Opens Homicide Inquiry in Arafat’s Death’http://www.nytimes.com/2012/08/29/world/europe/france-opens-homicide-inquiry-in-arafats-death.html 
  記事によると、未亡人のスーハさんがフランス当局に依頼した結果、フランスの司法当局がアラファトの死を検証する捜査に着手したとされる。問題となっているのはアラファトがこれによって殺された可能性があるとされるポロニウム210である。これは2006年にロシアの元情報部員がロンドンで毒殺された時に使用されたものと同じだという。 
 
■ポロニウム(ウィキペディアより) 
 
 「ポロニウム210は99.99876%アルファ崩壊のみで崩壊し、崩壊過程でガンマ線の放射を0.00123%しか伴わな[4](殆どのアルファ崩壊はガンマ線の放射を伴う)。アルファ線は紙一枚で遮断されるために、容器に入ったポロニウム210(が微量仕込まれた食品等)を、ガンマ線計測により検出することは不可能であり、運搬者が被爆しない点でも放射性暗殺用薬物として適した特徴がある。」 
 
  ウィキペディアによると、ポロニウム210はアルファ線を出すがアルファ線は紙一枚で遮断できるため、運搬者(暗殺者)にとっては使用しやすい毒物ということのようだ。 
 
  「2006年11月にイギリスで発生した、元ロシア連邦保安庁 (FSB) 情報部員アレクサンドル・リトビネンコの不審死事件で、ポロニウム210が被害者の尿から検出されたことが明らかになった(死因は体内被曝による多臓器不全と推測され、暗殺その他の謀略死の可能性が広く指摘されている。なお、事件の詳細は当人の項参照)。ロシア運輸省は航空機から基準値を超える放射線を検出したと発表したが、その後の調査で基準値の範囲内であると判明した。」 


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