2012年10月06日09時52分掲載  無料記事
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ロシアン・カクテル

(40)「仮想の世界」の中のプーチン タチヤーナ・スニトコ

  Тянется, меняя имя автора, 
вечная российская игра: 
в прошлом ─ ослепительное завтра, 
в будущем─ постыдное вчера. (ГАРИК от ГУБЕРМАНА) 
「過去には輝いている将来、将来には恥ずかしく思う過去がある」というロシア的ゲームは永遠に続く 
(グベルマン) 
 
 人々はいつも“仮想(virtual)の世界”の中で住んでいる:自己の文化と自己の経験から周りの世界を解釈している。日本人はお月さまにはウサギが見えると言うけれども西洋人にはウサギは見えない。一方、西洋人は満月の日を怖がる;何故なら、満月の日には「人は狼男(フランス語:les Loups)に変身して月(フランス語:la Lune)に向かって吠える」という考えがある。 
 
 ロシア人は様々な“仮想の世界”の中に住んでいる。その一つはテレビ用に作られたバーチャリティー(テレビの中の仮想世界)である。テレビ・バーチャリティーの中ではプーチン大統領が優位である:プーチンは誰かを表彰したり、誰かを救ったり、“アルファ雄(動物の群れの強い男のリーダー)“のように野生動物に首輪をつけたり、“外敵”から国を守ったり等々である。「プーチンは国の安定性を保障している」と・・・。ところで、ある記者は「プーチンの優位は替え難い」と皮肉に言った。 
 
 現実を非現実に変える。ユーモアの作家でも現実以上には冗談はできない。その非現実的な現実の最近の例をあげると、プーチンが鶴の群のリーダーとなったことである。 
 
 レヴァダ・ツェントル(全連邦世論調査センター)によると、現在のロシアではプーチンに対しての「好感度」のレベルは記録的な低さで、「反感度」のレベルは記録的な高さである。沢山の人々がテレビを見るのを止めた。テレビを意味する「ゾムボヤーシク」(ロシア語:зомбоящик;直訳:“ゾンビ箱“;英語: idiot box, boob tube)という言葉は一般的になった。 
 
 「プーチンはバーチャルな選挙で勝って、バーチャルな大統領になった」ということは苦い事実である。大統領の選挙の際に、プーチンの勝利のために様々な「幽霊人口策」が用いられたことは皆の知るところである。チェチェンでの選挙ではプーチンは99 %の票数を獲得した!次のホーメページでは、あるチェチェンにある選挙の投票所では一人の男性がいくつかのパスポートを使って6回(!)も投票した。http://navalny.livejournal.com/711042.html) 
 
 もっと非現実的なものとしては、「幽霊(phantom)選挙投票所」である。投票所の住所、選挙委員会のリスト、選挙人リストの記録はあるが、その投票所は実際には存在していない。実際投票所の住所を調査すると、人家、運動場、食糧倉庫、ワイン工場、スーパーなどである。あるところでは、その投票所の実際の住所には教会(!)があった。現実的に存在していたのは投票結果の書類である。 
 例えば: 
選挙投票所 �� 70: 投票人数1487人、その中91,12% は プーチンへの投票であった。 
選挙投票所 ��1150: 投票人数2342人、その中97,54% は プーチンへの投票であった。 
 
 2012年5月7日のプーチンの三回目(!)の大統領就任式には彼は人影のないモスクワを走行した。通りには通行人は一人もいなかった、地下鉄の駅は閉鎖されていた。住人には家から出ないように通知が出されていた。人影のないモスクワは2百年前の1812年のナポレオン軍隊がモスクワに入場した時以来であった。こんな大統領就任式は人類歴史上初めてのことであったであろう! 


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