2013年02月11日12時15分掲載  無料記事
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核・原子力

爆弾低気圧と原発放射性物質   山下茂

 1月14日の東京は大雪でした。雪をもたらした爆弾低気で福島第一原子力発電所の放射性物質はどうなったでしょう。東京電力が公開している放射線量の測定値をみてみました。 
 
 事務本館南側は1号機のすぐ横です。14日午前中は200あたりを示していたのに、低気圧とともに130近くまで下がりました。35%の降下です。正門も20あたりが10あたりまで降下しました。風で吹き飛ばされたのか、雨や雪がたたきおとしたのか、わかりません。(図1) 
 
 でも2週間で事務所本館南はもとの200、正門は20に戻ってしまいました。壊れた原子炉から放射性物質がどんどん出ているんでしょう。事故は収束していないことだけは、はっきりわかります。 
 
 数値の単位はマイクロシーベルト/時です。生活空間の国際基準は0.1程度ですから200や20はもの凄い線量ということです。 
 
 私が住んでいる東京も見てみました。新宿の東京都健康安全研究センターの測定値です。0.05あたりで福島第一原発に比べれば低いです。低気圧とともに降下してもとに戻るのは同じですが、直前にいったん跳ね上がっています。風で吹き飛ばされたもの凄い線量の放射性物質がやってきていたのでしょうか?(図2) 
 
 「雪が降るのかなぁ」と空を見上げていたころ跳ね上がっていたんですねぇ。事故は収束していない! あらためて肝に銘じさせていただきました。 


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