2013年02月15日00時11分掲載  無料記事
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アジア

アムネスティ、 ビルマ(ミャンマー)の囚人恩赦委員会に公正な調査を要求

 ビルマ政府は、政治囚の事案を再調査する委員会の設置を決定した。これは問題解決への一歩であるが、再調査はもっと広い範囲で行う必要がある。(アムネスティ国際ニュース) 
 
 再調査体制の確立に向けたこの大変重要な一歩は、私たちを勇気づける。しかし、この新しい委員会の責務は、政治囚だけでなく、不当に拘禁されているすべての囚人を対象にすることを確約しなければならない。 
 
 政府は2月9日、委員会を設置する手続きを進め、同委員会にて政治囚に恩赦を与えることを検討する、と発表した。ビルマ当局は、今もなお多くの良心の囚人を投獄している。彼らは、無実の罪で起訴されたり、重罪で有罪となったり、恣意的に拘禁されたり、非暴力の政治活動だけで投獄されている。 
 
 恣意的拘禁に終止符を打ち、ビルマの囚人や被拘禁者の人権を保証するために、同委員会に大きな権限を与える必要がある。 
 
 ビルマの活動家、元政治囚、政治家は、アムネスティを含む現地NGOや国際NGOとともに、2011年後半から、国が広範に行った不当な投獄を調査する機関を設置するよう、ビルマ政府に公に働きかけてきた。 
 
 アムネスティは、国際人権基準に合わない不公正な裁判や他の方法で起訴され、あるいは有罪になったすべての被拘禁者と囚人を調査し特定するしくみを導入することを要求してきた。これには、拷問による自白に基づく有罪判決も含まれる。 
 
 昨日の大統領府での発表によれば、調査委員会は、政府閣僚、市民団体、および政党のメンバーで構成されることになる。 
 
 同委員会は、独立し、不偏不党であり、必要な情報や権限などが適切に提供・付与され、その決定は国際人権基準に基づいたものであることを明確に示す必要がある。 
 
 アムネスティは、政府に対し良心の囚人全員を即時かつ無条件に釈放し、不公正な裁判にかけられた人は誰であれ公正な裁判をやり直すことを要求する。 
 
アムネスティ国際ニュース 
2013年2月8日 


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