2013年04月12日00時20分掲載  無料記事
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中南米

南米、アフリカと世界の土地強奪に深くかかわる日本  印鑰 智哉

 ブラジル「土地なし農民運動」(MST)のサイトにブラジルにおけるLAND GRAB(土地強奪)の歴史に関する長めの記事が載った。日本とのODAでのセラード開発プロジェクトを皮切りに土地の外国資本による取得の動きをまとめてある。 
http://www.mst.org.br/Terra-em-transe-capital-estrangeiro-avanca-sobre-areas-agricolas 
 
 その中で出てくる研究者のSergio Leite氏とはIBASEで同じ調査チームだった。1つの画期が日本のODA(1970年代後半〜)であり、もう1つが1995年、この年、外国人の土地取得規制が緩和される。その後は大幅に外国資本による土地取得が増え、2010年には国会で大問題に。 
 
 2003年から2012年の間に土地の価格は227%の上昇。ブラジルでの土地が高くなってしまい、ブラジル人地主の目は土地の安いアフリカに。そこにまた日本とのモザンビークでのODA計画であるProSAVANAが出てくる。 
 
 ブラジルにおけるランドグラブで日本ばかりが目立ってしまう。日本の援助関係者は日本のODAを自画自賛しているけど、彼らの援助はこうやって描かれていることをもっと知ってほしい。 
 
 結局、援助とはほど遠い世界を作り出してしまったのだ。住民の主権を無視して。 


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