2013年04月28日22時59分掲載  無料記事
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欧州

パリジェンヌの日記〜映画監督ローラン・ノエル〜ヴィルジニー・ブリエン

Q「あなたが美術監督として参加した短編映画「不測の出来事」を作った監督のローラン・ノエル(Laurent Noel)について。いったいどんな作品をこれまで作ってきたんですか?俳優のフランソワ・パティシエ(Francois Patissier)の火事で焼けた家を使って撮影した短編とは?・・・」(編集部) 
 
  ローラン・ノエルは古典劇場と俳優学校で演技を学び、卒業後は劇場で俳優になった。その後、映画に関心を持ち始めたが、実際に職業として携わったのは最初は俳優としてだった。しかし、本当は監督になりたいと思っていたのだ。それで助監督、制作進行などの仕事をしながら映画の製作に参加した。それらの体験を通して、脚本を書くことと演出することを学んだ。 
 
  ノエルは最初は自主制作で映画を作っていた。テーマの多くは社会のあり方とか、人間関係についてだ。そこに一種のブラックユーモアを漂わせていた。 
 
  2002年にノエルは長編を撮影した。「酔っぱらった4人の男(4 hommes sous influence )」というタイトル。フランスの国家機関CNCの援助金も配給のための支援もなく、自前で作った。4人の男がパリの夜をさまよう。バー、飲酒、出会い。その一夜に4人は自分の真の姿を、自分の本当の欲求をさらす。映画では男の中にあるフェミニテ(女性的なもの)、愛、そして生活が描かれる。人間喜劇で、コミカルなタッチ。本当のパリの夜が描かれている作品だ。 
 
  「酔っぱらった4人の男」の脚本を書いたのはノエルの友人である。映画には往年の大女優、アニー・ジラルド(Annie Girardot,1931-2011)も参加している。共演者として出演したアニー・ジラルドは気品があり、ユーモアいっぱいだ。 
 
  2年前、俳優のフランソワ・パティシエの家が火事で焼けた。パティシエはノエルに火事の現場が片付けられるまえに、その場を使って短編を撮影しようと持ちかけた。制作予算はなく、あったのはフランソワのアイデアだけだ。二人の技術スタッフの仲間を呼んで、週末に撮影した作品だ。テーマは「人生は短い。とても、とても短い・・・」というものだ。 
 
寄稿:Virginie Brien 
翻訳:村上良太 
 
■パリジェンヌの日記 〜短編映画「不測の事態」のスタッフになる 繊.凜ルジニー・ブリエン 
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  「パティシエは監督を探していた。二人の映画監督の友人に声をかけてみたものの、短編だから自分で監督したらどうだ、と言われる始末。だが、フランソワ(パティシエ)には監督の経験がなかったのだ。 
 
  「そんな時、ローラン・ノエルのことを思い出したんだ。ノエルのことは20年来知っている。舞台でも映画でも一緒に仕事をしたし、私生活でも友達だ。私達の考え方はずいぶん違っているけど、だからこそ互いに補い合える関係と言える。以前、「大急ぎ」(Precipitevolissimevolmente)というタイトルの短編を私の自宅で撮影したことがあった。丁度、私の家が火事にあってね、それを映画にしようと思いついたんだ。撮影が始まったのは火事で家が焼けて15日目のこと。私が彼に監督を頼んだのは撮影開始のわずか5日前だったよ。頼んだ時点では脚本すらなかった。こんな状況だったけど、ノエルは監督を見事にやり遂げた。だから、「不測の事態」においてもやれない理由はないと思ったんだ」」 


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