2013年05月28日14時22分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】いいニュース、ノー・ニュース  平田伊都子

 国会議員有志による西サハラ共同声明発表に続き、またひとつ、いいニュースが入ってきました。西サハラ難民高校生に日本国費留学試験の門が開かれたのです。西サハラ難民はアルジェリアの難民キャンプで生活をしています。が、アルジェリア国籍を持っていないし、日本語を含む受験勉強をする施設などありません。さらに駐アルジェリア日本大使館は数年来、試験を中止していました。2012年5月から一年かかってようやく駐アルジェリア日本大使館をして試験再開に至らしめたのは、文科省国費留学生室と外務省人物交流室による、優しい配慮と作戦があったからです。 
 
 以下、いいニュースとノー・ニュースをお報せします。 
 
(1)国会議員五勇士による共同声明の反響: 
西サハラ人の民族自決権と国連住民投票を支持する超党派国会議員五勇士による共同声明が出された5月20日、西サハラ難民政府の通信社やラジオやテレビ、世界に散らばる西サハラ大使館や代表部はそれぞれのメデイアでこの声明文を大きく取り上げた。さらにフランス、スペイン、アルゼンチン、南アフリカ、等にある友好団体から記事掲載の報せがきた。アメリカのJFケネデイー・センターのステファン氏からも、声明受理のメールが届いた。 
 
(2)西サハラ難民高校生に受験のチャンス: 
 一年前に西サハラ難民の一高校生が日本国費留学試験を駐アルジェリア日本大使館に要請した時、日本大使館は「中断している学部試験を再開するには手間と金がかかるし、アルジェリア・パスポートを持っていてもアルジェリア国籍がない」、等々、否定材料を並べ試験を拒否した。そんな日本大使館を、「無国籍の若者にも受験のチャンスは与えられるべきだ」という原則論を掲げて日本大使館を説得したのは、文科省と外務省の心優しいお役人だった。5月末の応募締切に向け高校生は書類準備中! 
 
(3)モロッコ人民に贈る西サハラ人民の友情: 
 「国連西サハラ住民投票を経て、我々が独立を獲得したら、新生西サハラ人民は良き隣人であるモロッコ人民に、愛と連帯と平和の心で共存していくことを約束する」と、アブデ・ル・アジズ西サハラ大統領はモロッコ人民に向けメッセージを贈った。 
  そんな大統領に「TICAD校務局から西サハラ招待に関して未だに一言もない」と伝えたら、「あまり無理を言って日本政府を困らせるでない」という返事が返ってきた。その優しい一言を聞いた途端、ドドドッと疲れが出た。 
 
(4)ノー・ニュースのTICAD校務局: 
 アフリカ開発会議・TICAD抗位馨併務局から、何も正式回答がない。西サハラ首相が外務大臣宛てに2012年11月11日付けで正式なTICAD江径塒彑曽を出して以来、なしのつぶてなのだ。TICAD抗催一週間前の2013年5月24日、TICAD校務局に十数回にわたって電話をしたが、西サハラ担当とされていた事務官は逃げ回って、とうとう一度も電話口に出なかった。TICAD垢亡悗靴討六椎阿覆らノー・ニュースだ。西サハラ招待に賛同してくださっている同志の皆様、、申しわけないです。 
 
 さて、日本国費留学試験を実現させた西サハラ難民高校生、これからが大変だ!! 日本大使館は算数、英語、日本語の筆記試験と面接試験を用意して、日本国費留学の前に立ちはだかっている。「当確の保証は全くありません」と、筆者が西サハラ青年スポーツ大臣に告げると、「受験の成功は問わない。彼が難民として初めて、世界の高校生と肩を並べて受験できることが大きい。彼に続いて多くの西サハラ難民高校生が挑戦して欲しい。日本大使館前に受験生の行列ができるぞ!」と、大臣は笑った。 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 
 所長:川名敏之 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション) 
 代表:平田伊都子 


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