2013年12月03日23時05分掲載  無料記事
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政治

絶叫がテロリストなら、甘んじて呼ばれる!! 決意新たに、廃案しかない!!! 「この指とまれ、女たち! 秘密保護法反対大集会」 笠原真弓

 12月2日16時から衆議院第一会館で、「この指とまれ、女たち! 秘密保護法反対大集会」があり、各界で活躍する27歳から80歳を超える女性が議員会館に集まった。石破幹事長は特定秘密法案の本質を暴露した。ラッキーだった」と司会を努める落合恵子さんは開口一番鋭く指摘し、発言者たちは、次々廃案に向かっての決意を力強く述べた。 
 
 今や「時の人」の石破幹事長の失言の上塗りぶりに怒りを表明し、参議院議員の徳永エリさんは、「普段思っていないことは書けない」と指摘。澤地久枝さんは、「反対運動がテロリズムなら、日本の政治に従うことはない。捕まえるなら捕まえて」と。 
 
「この法案に賛成した人の顔と名前を覚えて、黒御影石に刻み、国会前に建て永遠に残しましょう」と提案したのは車椅子で出席した 
脚本家の小山内美江子さん。糸数慶子参議院議員は、「沖縄の米軍絡みの秘密が心配。オスプレー配備は、分かっていたのに何回国会で質問してもはぐらかされていた。それがFAX1枚で配備の通知が来た。今ですらそんなだから、これからはどうなるのか」と懸念を表明。 
 
 福島のハイロアクションの武藤類子さんは、「これまでも情報隠しが横行。これからはどうなるのか。福島での公聴会で7人の発言者全員が反対したのに、次の日強行採決した。絶叫するなというなら絶叫する」と。村上克子さん(I女性会議)は、「11月21日の秘密法反対大集合で落合さんは『バカにするな』と言ったけど、『ふざける』を付け加えたい」と前置きして、山本宗補さんの写真集の70人の戦中の証言を読んでも「国は、秘密を守って民を守らずです。秘密保護法は戦争への地ならし」と看破した。 
 
 作家の渡辺一枝さんは、「母から戦争体験を聞かされて、なぜその時声をあげなかったのかと腹を立てていた。今秘密保護法が出てきて、はっきりと戦争に向かうことがわかった。母のように黙っているのではなく、絶叫する。絶叫して廃案に持っていきたい」と決意していた。 
 
 木村結さんは、鳥取が選挙区の石破茂を鳥取の方言で叱りつけたポスターを作ったと披露。「このだらずが〜鳥取の恥だ! 」というもの。すかさず「日本の、いや世界の恥だ」とのツッコミが。 
最年少衆議院議員の鈴木貴子(27歳)さんは、議会のあまりの堕落ぶりに憤慨。返す刀で「石破氏が集会・デモをテロとみなしたことは、この法の中でも広い解釈が行われるということ。36カ所も『その他』があるということは、なにごとにもこの法の網がかけられるということ」と指摘した。池田恵理子さんは、「安倍首相がライフワークだと言っている憲法の改悪が行われなくても戦争ができるようになる」と。 
 
 『満州・浅間開拓の記』執筆の取材中に「棄民」という言葉を知ったという経済評論家の荻原博子さんは「官僚がすべてを牛耳る官僚政治が戻ってくる。みんなの党の修正で、さらに改悪されたこの法案を通してはならない。森雅子の起用も、女だからという安易なもので、毎日いうことが違う。首です」と歯切れがいい。 
日本婦人有権者同盟の小林五十鈴さんは「この会の創立者の市川房枝さんが治安維持法で痛めつけられた、その原点に戻った。68年間の平和憲法を持っていながら、どうして戻らなければいけないのか。素晴らしい日本を作るために、もう少し頑張りたい」。 
 
 原子力資料情報室の澤井正子さんは、今後情報が取れなくなるのではと心配されているけど、今後その可能性がある」と実際に情報開示を求めた書類の黒塗りを示し、そのあと何回も開示を求めたら、黒塗りではないものが出てきた。これは一体どういうことかと投げかけた。続いて今は和光大学で教えている元A新聞社の記者の竹信三恵子は、「授業でこの法案のことなど話すと、授業後の感想に政治的なことはタブーだとか、書いてくる。もっと考える若者を育てたい」ということだった。 
 
 最後に三宅雪子さんは、もう議員をしていないのに、なぜか毎日この界隈に通っていると笑わせ、「もしこれが、強行採決のような形で通ったら、次々と別な法案も通っていくだろう」と懸念した。議員時代、役人から何回もこの法案についてヒヤリングを受けたが、役人すら、不備な法案だから、出しても通らないと言っていたという。 
 
 最後に落合さんが、「みんなで絶叫してひっくり返しましょう。そして自分のために、のど飴を買いましょう」と締めくくった。 
引き続きそのまま参議院会館前に流れ、キャンドルデモをした。澤地さんはじめ、ご高齢の方も参加している。乱鬼龍さんの川柳がキャンドルに照らされて、輝いていた。 


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