2014年02月17日19時44分掲載  無料記事
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コラム

オレオレ詐欺の進化

  先日、ある町を歩いていたらパトカーが「現在、この地域でオレオレ詐欺の電話が集中しています。」とアナウンスしていた。オレオレ詐欺の電話って、セールスマンみたいに地域集中で「営業」しているのか、と思った。 
 
  そんな話を知人としていると、「そうだよ。オレオレ詐欺、今、増えているんだよ」という。オレオレ詐欺なんて、もう何年も前のことで今でもそんな詐欺にひっかかる人がいるのだろうか?すると、知人は「俺のおふくろにもかかって来たんだ」と言った。知人も被害者だったのだ。 
 
  「おふくろのところにかかってきたのは<警察ですがお宅の息子さん、車で事故を起こしまして困っています。ついては・・・>とか言ってね、金が緊急に必要だからどこそこにすぐ振り込めっていうんだよ」 
 
  昔のオレオレ詐欺なら、「俺だよ、俺。ちょっと困ってんだ・・・」みたいに家族を装う詐欺だったが、それだと声とかが違うとばれる可能性もある。しかし、警察を名乗ればその辺の事情は関係なくなる。 
 
  「では詐欺師たちはあなたが車を持っていることをしっていたんでしょうかね?」というと、「そこはわからないけど、名簿なんかが出回っているのかもしれないな」と知人。 
 
  今はちょっとした会員証にもさまざまなデータを登録する。それが露出する可能性もないわけではない。実際、ハッキングされたり、ウイルス感染したりして、個人情報がよく漏れて事件化している。ネットでは様々な個人情報がブログに記載されるから、それらの個人情報も詐欺師にはかけがえのない情報になりうるだろう。フェースブックのようなソーシャルメディアも盛んになっている。オレオレ詐欺もいろんな進化を遂げているのかもしれない。 
 
  顧客データを持って、地域に電話する。これだけだと、普通の営業と形態は同じだ。しかし、詐欺をすれば逮捕されるリスクがあるから、高リスクのビジネスである。そのハイリスクに見合ったリターンが今もあるということなのだろうか。 


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