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特集コラム牛とミサイル 山形県の置賜地域で、松坂牛と並ぶ有名ブランド牛、米沢牛を育てている友人がいる。コメと黒毛和種肥育の複合経営で、牛がひり出すウンコとおしっこで作った良質の堆肥で育てた稲はとても健康に育ち、彼が作ったつや姫やコシヒカリは日本一じゃないかと思うほど美味しい。飼育頭数を抑え、ていねいに育てた彼の牛肉の美味しさも格別だ。(大野和興)(2026/04/20) 【山里から�А杪爾瞭�の丸損壊罪 西沢江美子 総選挙の圧倒的勝利に乗って戦争三法改正、スパイ防止法、国旗損壊罪など、戦争推進の法律を次々と強行しようとする高市政権。今日は82年前の出来事を話したい。(2026/04/19) 【山里から�Α杼�挙 西沢江美子 この秋、総選挙があった。女が初めて選挙権を得た日のことを覚えている世代も少なくなった。6歳の女の子が見たその日のことを話してみたい。(2024/12/10) 【山里から�ァ枳宍△襦 \沼�江美子 いつもの散歩道。大きな百姓家がこわされた。小窓が並ぶアパートかとみえるクリーム色の洋風住宅がいつの間にか建った。広い屋敷に立ち続けていたカシの木が倒され、ツバキもモクレンもなくなった。(2024/12/02) 【山里から�ぁ枌亙�小都市でも無人化の波 西沢江美子
すでに初夏。この地方のまちもあわただしい。人口5万人強の私の住む埼玉県西のはずれの街は、異様な風にあおられている。「電子注文に電子支払い」という人の見えない商店だ。地元資本のスーパーから全国チェーンのファミレスや百均(今は100円のものは少ないが)までレジが一気に無人化。従業員もお客さんも「お金を入れてください」「支払い方法を選んでください」の乾ききった画面から出る声に混乱」。そして長い行列。そんなデジタル化の街を歩いてみませんか。(2024/06/05)
<山里から��>口伝 女たちの秩父事件 西沢江美子 かつて、ここ山中谷(埼玉県秩父から群馬県奥多野にかけての地域)の11月は、翌年のくらしの糧を工面する厳しい時期。ほとんどが山林。斜面にへばりついた段々畑に芋や雑穀を植え、和紙と養蚕、コンニャクで生きていた。自給に足りない分を含め、必要な現金を養蚕、コンニャクで得なければならない。 干し柿の皮むきとコンニャクの荒粉(コンニャク芋をスライスして串に刺して乾燥させたチップ状のもの)づくりが霜月の夜の仕事。ようっぱかといった。(2024/04/12) 【山里から�◆曄/綮卉和△呂發Δ劼箸弔僚�性史 西沢江美子
秩父の水子は、ほとんどが糸とりや機織り女性の子どもだという。かつて秩父は養蚕と機織りを中心に、豊かなくらしと文化を花開かせていた。それはまた日本の近代を築き上げた。その繁栄の根っ子で支えた糸とり女たちの話を、秩父に住み、ずっと聞き取ってきた。(2023/10/27)
【山里から� 杪蔀罎�国家の目・耳・鼻・口になった 西沢江美子 「新しい戦争前夜」の秋。1940年に生まれ敗戦が5歳。群馬の山村での戦争のことをどうしても伝えたい。(2023/10/22) 右派保守政権による独裁制に向かうイスラエル この秋政府が提出する法案が分岐点 イスラエルは国連で定められたパレスチナの領土に不法に入植活動を続けてきたのですが、そんなイスラエルは民主国家であることを誇って来た国でもありました。とくに周囲の王室を持ち、君主制を維持するアラブ諸国との比較で、三権分立も残す国家という矜持があったはずです。ところが、そのイスラエルが建国75年目の今日、ついに三権分立が崩壊し、行政府の独裁制に向かいつつあります。その鍵はこの秋行われるとされる司法制度改革法案にあります。(2023/10/17) 今回の戦闘は、イスラエル政府・与党による司法制度骨抜きプロセスの最中の出来事だった 7月に法案が通ったイスラエル政府による司法制度改革は建国以来最大の民主主義の危機とされ、今年野党を中心に多くの市民が反対デモに繰り出したことは前回書きました。7月の段階では、あまりにも多くの市民の反対があったために、ネタニヤフ首相は野心の道半ばで妥協した法案にしてひとまずは国会を通したとされます。ニューヨークタイムズの9月13日の続報*によると、市民が最も危惧していた2つの部分、すなわち、1,最高裁の判断を国会の多数決でひっくり返せるという部分、および2,イスラエル政府が最高裁判事の任命に当たって大きな影響力を行使できるようにする、というこれらの部分は7月の段階では取り下げられていたとのこと。では、7月の段階で可決された司法改革案の問題点として何があったのか、と言えばニューヨークタイムズは次のように書いていました。(2023/10/17) この夏のファッショ的司法改革への批判を忘却に追いやったイスラエルとハマスらとの戦闘 今回のハマスなどによるイスラエルへの攻撃と、イスラエルのガザに対する攻撃は夏の話題をすっかり忘れさせてしまったかに見える。それはイスラエル政府による司法改革で、多くの市民が抗議のデモを行った。その改革こそは司法の力を削ぎ、行政府の独裁を許してしまう憲法上の危機、民主主義の危機だったのである。日本で報じられたかどうかわからないが、世界的には大きく報道された*。イスラエルはただでさえ、一院制議会であるが、これはその建国から周辺諸国・諸勢力との戦闘を繰り返してきた歴史が語るように、慎重に国会の両院で議論を繰り返す時間を短縮する効力がある。(2023/10/17) NHKは違憲ではないか 〜 NHKの料金徴収は認められるか?〜 参政権の保証のために情報へのアクセスは水や空気と同じ基本的権利 私は先日来、テレビのあり方について私なりの小論を続けて書いてきました。その骨子はテレビの報道が営利システムで行われることには問題があることと、本来非営利であるはずのNHKが視聴率を気にしたり政治権力を忖度したりして公平性と公共性を失っている現状です。そんな中で、私は提案を記しています。●提案・参政権を行使するためには国内と国外の情報が不可欠であり、その意味で国民は情報を得る権利がある。その情報は企業の営利で取捨選択されるべきものではなく、国民が政治について判断を下すうえで必要かどうかという選択の基準で行われるべきである。その意味で、情報へのアクセス権は水や空気へのアクセス権と同じである。(2023/10/16) 報道の冬の時代と、次のメディアの時代 〜「報道」限界集落化を克服する道〜
2012年末あるいは2013年初頭に始まった第二次安倍政権は、すでに1990年代のデフレスパイラルと2008年以後のリーマンショックのダブルパンチで追い詰められていたテレビの世界の調査報道番組あるいは報道番組の制作者・ディレクターたちにとどめの一撃となった。もちろん、今も活躍している人はいるとしても、10年前と比べると、あるいは20年前と比べると厚みがかなり減っていると思われる。私の身の回りだけでも、第二次安倍政権が始まる前からすでに、報道に半生を捧げてきたような先輩方たちが彼らの報道が金食い虫であることを理由に企業の窓際に追いやられたり、退職をしたりを余儀なくされていた。(2023/10/15)
テレビ報道と視聴率の問題 報道番組は営利とは切り離す必要がある これは今さら言うまでもない問題と思いましたが、それでも書いておこうと思います。テレビの報道番組が、視聴率と深く関係していることであり、それが報道に悪しき影響を与えていることです。民放の報道枠で番組を作っていると、視聴率を取る番組を作ることにプライドを感じ、視聴率がむしろ良い番組を作る指標であると思うようになります。そして、視聴率至上主義はよくないと言えば、負け犬のように響いてしまうものです。しかし、実際のところ、視聴率が取れそうにないために、いくら重要なテーマであっても報道できないものがたくさんあります。さらに、報道できたとしても、それは問題が進展して多数の死者が出るまでに至ってようやく、ということが多いのです。多数の死者が出ると、話題になり視聴率につながるからです。(2023/10/14) 反共は「連合」組合員の総意なのだろうか? 〜ドイツ労働戦線(DAF)と産業報国会〜 2021年に日刊ゲンダイは連合の芳野会長の野党共闘では共産党とは組めないという反共的言動について、このように書いていた。「立憲が共産党などと一緒に作り上げた『野党共闘』によって、自民党の現職幹事長らを小選挙区で落選に追い込んだのは紛れもない事実であり実績だ。芳野会長はそうした功績も否定しているわけで、『連合と共産党の考えが違う』のであれば、まずは連合組織内で共通認識を得る手続きを踏んだうえで、何がどう異なっているのかをきちんと説明し、違うのであれば両者ですり合わせる努力をするべき。それこそが熟成された民主主義というものだろう。」(2023/10/14) 菜食だった時代もあるワニ ワニと言えば、狂暴な肉食動物というイメージですが、最近、それとは違った記事や動画をいくつか見ることがありました。たとえばワニにはエンパシー(共感力、empathy)がある、というものや、かつては菜食だった、というものなどです。後者は2019年のニューヨークタイムズの記事*にも科学者の説として紹介されているんです。「Crocodiles Went Through a Vegetarian Phase, Too」(ワニもヴェジェタリアンだった時期があった」というタイトルで、少なくとも3回あったという説です。(2023/10/05) 「上か下か」は政治言説としては曖昧である(と私は思う) 「右か左かではなくて、大切なのは上か下かです」こうした言説を耳にすると、これは政治家の言説であっても、ジャーナリズムがこれに追随することはできないだろうと私は思う。というのは、「上か下か」という言葉は、ニュアンスとしては伝わって来るし、気分としてもわかるけれど、明快さを欠く。何をもって「上」で、何をもって「下」か、ということだ。そこが曖昧で、受け取る人の主観次第であれば、このメッセージは結果的にいつかは曖昧さの結果責任を伴うことになるだろう。特に、もしその言説をアピールする野党が政権与党の座をつかんだ時、上と下はどうなるのか、ということでもあるし、最終的に政策を実行する時、具体的に何をやるか、というところで、歴史的な意味での右か左か、という解釈をされてしまうだろうからだ。この右か左か、という考え方は、基本的には世界のジャーナリズムで通用している考え方なのである。(2023/09/23) 投票率低下の背景にあるもの 〜政治や経済のメカニズムが全くわかっていない人が国民の半数以上を占めるのではないだろうか。 国政選挙があるたびに低投票率が戦後の記録を更新して下がっていきます。有権者はますます投票に行かなくなっています。その理由には様々な要因があるでしょうが、もっと注目されるべきなのは〜私の仮説ですが〜有権者=国民の知的空白が拡大してきた、ということではないかと思います。つまり、インフレとか、金利とか、限界消費性向とか、あるいは新自由主義とか、民主社会主義とか、ヘッジファンドやポツダム宣言、三権分立など基本的概念が理解できない人々が国民の過半数を超えてしまったのではないでしょうか。多少言葉は聞いたことがあっても、その理解が浅すぎて、世界で、日本で起きている現象と関連づけて考えることがまったくできない人々です。こんなことを書くと、お前はいったい何様なのか、と批判されるでしょうが、それでも現状を冷徹に見ることは重要だと思っています。(2023/09/14) NHKの番組は日本のファシズム時代を振り返る時の歴史資料入りするだろう 今日のNHKのニュースは、そのナレーション、トピックの選定と順位、編集技法など含めて、将来、ファシズム時代を振り返って考えるための歴史資料と考えられる動画の宝庫です。現在の段階では、意識の簒奪とミスリードが多くあり、極めて政治意識をゆがめる内容になっていますが、それが30年後、50年後に「当時」の映像文化、報道文化を振り返る時の貴重な要素に満ちています。(2023/09/13) ネトウヨたちは愛国者を標榜するなら朝鮮語、中国語、ロシア語の習得を 普段から愛国者ぶりを自慢するネトウヨたちは、SNSに割く時間を削って、彼らの考える東アジアの仮想敵国群の語学習得に努めて、少しでも情報で国に奉公したらどうか。米国は冷戦中、ソ連封じ込めのためにロシア語を学ぶ学生が多くしたし、彼らは出世コースでもあった。左翼相手に汚い言葉を垂れ流すより、仮想敵国の実情を探り、国に奉仕する方が彼らの理想にかなうだろう。(2023/09/12) なぜNHK職員全員が解雇されるべきか 〜NHKは言論の自由なき組織ではないのだろうか?〜 NHKの問題は国民的に広く認知されてきました。とくにジャニーズ問題と昨年の旧統一教会問題で、確定した印象があります。安倍首相銃撃の時の報道ですが、安倍首相に最も食い込んだはずの女性局員が旧統一教会と安倍首相との関係について知らなかったはずはありません。もし仮に知らなかったとしたら、記者として元首相に密着していながら日本の重大な国益侵害に気づかなかったという意味でもっと重大な欠陥です。安倍首相狙撃後に、旧統一教会との関係を最初に報じたのがフランスのレ・ゼコー紙とフィガロ紙であったことも、NHKが大量の職員を擁して津々浦々に支局を持つ意味がどこにあったのかと視聴者に思わせました。(2023/09/11) なぜNHK職員全員が解雇されるべきか 国会で超党派でNHK特別法の制定を 1万人近い職員を抱えるNHKが政府御用媒体化して、国民を真実から遠ざけてきたことはクーデターと同じ程度の国民、視聴者の知る権利に対する重大な侵害行為であると私は思う。実際、NHKの協力がなければ安倍政権は史上最長政権を維持できなかったばかりか、おそらく2014年には終わっていただろう。そうなっていて、もし政権交代が起きていたら、国民の暮らしは今ほど追い詰められていなかった可能性もあるのだ。(2023/09/10) これから10年間に新聞界は大きく変わる 〜抜本的な変革なしにこれ以上存続できないだろう〜 新聞の発行部数の統計データを見ていると、過去20年来、激しく減少し続け、その減り方も加速しつつあるようだ。そして単純にこのままいけば10数年後には新聞は消滅する、という勢いである。仮に政府の広告で生き延びたとしても、それはもはや自立した新聞ではない。まさに政府広報でしかない。それを考えれば、これから10年間に新聞界は大きな変化の波が押し寄せるのではないかと想像される。そうならないと新聞界は存続できないし、またそれは新聞業界の問題だけでなく、日本国の存亡にも直結することになる。(2023/09/07) タイのゾウ達と日本の政治文化 権力への従順さは子供時代に鋳型で作られる 私は知人にタイの象使いをドキュメンタリー作品にしてきた人がいまして、伝統的なゾウの仕込み方について雑談で話を聞いたことがあります。まだ力の弱い小さなゾウの時代に、ゾウは人間に逆らわないように仕込まれます。逆らったら金属の刃のついた棒で引っかかれ、痛みを覚えさせられて、そうやって集中的にねちねちと学習させられるそうなのです。今では違った飼育方法もあるそうです。とはいえ、かつてはそうやってゾウを人間に服従させてきたのです。幼いうちから痛めつけて、徹底的に人間に服従することを学習させるのです。(2023/09/05) 岸田首相はウクライナ国防省の腐敗に抗議したのか?日本人の税金への責任感はあるのか? ウクライナの国防大臣が国防省の腐敗の責任を取らされて更迭された。もともとわいろが伴う腐敗した政治風土だったとされるが、ロシアとの戦争の1年目では支援国も目をつぶっていた。しかし、2年目に入り、ついに米議員たちが文句をつけ始め、ウクライナ国防省が腐敗しているならもう米国からの支援を減らせ、という議論を始めた。このことが即、ウクライナの国防大臣の更迭につながったらしい。これはニューヨークタイムズの報道である。(2023/09/05) 政治家の世襲制は日本の近代化をはばむカースト制度である 政治家の世襲制は、自民党の首相や閣僚クラスの政治家たち自身やその子弟の中に脈々と受けつがれており、それこそが戦後復興してきた日本が低迷し、没落していくきっかけになったものと言えるでしょう。それはインドの低迷の原因がカースト制度という前近代の束縛にあったのと似ています。インドが金融やITで世界的に浮上できたのは、新しい職種であるIT業界はカースト制度の縛りがなく、誰でも参入できた職だったからです。(2023/09/03) 共産党は安全保障政策を変えたのか 阿部治平:元高校教員 今年2月、突如、日本共産党が新聞社説やSNSなどに登場した。共産党は衰弱の一途をたどり、この数年メディアに取り上げられることも少なくなっていたから、かなり驚いた。ことは、かもがわ出版編集主幹の松竹伸幸氏と元共産党京都府委員会常任委員の鈴木元氏の除名問題である。一時、機関紙「しんぶん赤旗」は、松竹氏に対する批判と彼らの除名に苦言を呈した朝日・毎日・産経などの社説に対する反論を毎日のように掲載した。(2023/09/02) 最低賃金時給1500円「2030年代半ば」までの目標だが、それまで日本人が生存しているか未知数〜フランスでは今年最低賃金の時給は1777円 岸田首相は2030年代半ばまでに最低賃金1500円を「目標」にすると語ったとNHKが報道しています。はっきり言って、日本の多くの人びとは「ふざけるな」と思ったのではないでしょうか。即1500円にしなさい、と。(2023/08/31) 近代劇とネット時代 〜今こそ近代劇が復権する時〜 日本の近代の始まりは今
ネット社会は2020年に始まったコロナ時代に、新しい段階に突入したのではないでしょうか。つまり、それまで対面して行っていた会議も、講義も、インタビューも、商談も、そのかなりがインターネットを使って遠隔でできるようになったことです。これは良い点もたくさんあると思いますが、困った点もあると思っています。1つ、例を挙げると、人間が場をリアル空間で共有していることが前提だった劇的空間が成立しなくなってきたのではないか?ということです。かつてなら人間同士、喧嘩もしたけど、仲直りもしたし、喧嘩を通して互いの理解を深めたりしてきた、という人類の歴史が断絶したのではないか、ということなのです。(2023/08/30)
政治家の世襲制の悲劇 先祖が馬鹿なら馬鹿が濃縮されていく 核汚染水を放流したことで中国が日本産の水産物を輸入禁止にしたことに驚いている日本政府を見れば、与党の政治家が何も考えていない本質的な馬鹿であることがわかる。なぜ馬鹿が国政のトップにあるのか?これは極めて不思議な事態のはずだ。日本国内に存在する様々な試験や選挙などの選抜は意味があるのか?ということでもある。(2023/08/26) 「プラハの春」のドゥプチェク第一書記と2009年の鳩山首相 〜戦車なくして粉砕された「人間の顔をした資本主義」〜
今年亡くなった作家のミラン・クンデラは『存在の耐えられない軽さ』や『冗談』などの小説から創作論、文学論まで様々な本が邦訳されており、何よりも読んで面白い作家だった。たぶん、そのように感じている読者は多いだろうと思う。しかし、クンデラについて、もっと詳しく理解しようと思うと、きっともっと読んだり、研究する必要があるに違いない。クンデラはまず、チェコスロバキアで1968年に起きた、いわゆる「プラハの春」に作家としてコミットしたことで、のちにフランスに亡命することになった。書籍も祖国では発禁処分となっていた。プラハの春は、当時、ソ連の衛星国だったチェコスロバキアが「人間の顔をした社会主義」を求めたとして知られる。検閲の廃止や表現の自由といった改革を実行したのだった。(2023/08/20)
マスメディアは国民の思想管理のための機械である〜政治変革のためにメディア市民革命を始めたフランス人〜 今、日本でマスメディアが多くの人に批判されているのは、そのコンテンツが年々劣化していることが誰の目にも明らかになりつつあるからでしょう。今日、日本のマスメディアの役割は、政治権力が国民の思想を管理するための監視装置(世論調査・世相の声)であると同時に、洗脳装置でも会えり、選挙の際に有権者を誘導する装置でもあります。こんなことを書くと、極論のように思われるでしょうが、すでにフランスでは20年も前からTVを見ない人が増えていました。私の知人の多くもTVを見ないだけでなく、受像機自体家に置いていない人が大半です。(2023/08/18) 二度あることは三度目もある 「借金返済期間8300年」 無責任国家と地獄 二度あることは三度目もあるだろう。一度目は日中戦争と第二次大戦を始めても東京裁判で裁かれた以外にはほとんど誰も責任を取らなかったことだ。二度目は1980年代のバブル経済を引き起こして日本経済をどん底に陥れ、失われた30年をもたらして誰も責任を取らなかったこと。そして、今、また戦争を煽る政治家たちがいる。私はこの中で、二度目のバブル経済とその崩壊を若い頃、目撃した。(2023/08/18) 危機に柔軟に対応できなければ滅びるしかない 〜偽りの危機を煽る与党と真の危機を報じないマスメディア〜 威勢のよいスローガンをぽんぽん放っていた安倍政権のアベノミクスの行きついた最果ての地が今の日本であると、ようやく多くの人々が感じつつあります。そうなることを理解していた人は2013年の夏には一定数存在したと私は見ています。つまり、それから10年にわたって、ほぼ一貫して、マスメディアは国民に真実を伝えてこなかった、あるいは、両論併記=どっちもどっちという論調で、真実が何か誰にもわからないような記事で、読者の思考を不可能にする記事を量産してきたと言えると思います。(みんなが気がつくまで、その間に儲けるだけ儲けたのです)(2023/08/17) 昨今のマスメディアの特徴は<報じない力> 報道しないことで存在感を見せる 極めて残念ながら、昨今のマスメディアは、報じないことに自らのパワーの源泉を見つけているのではないでしょうか。マスメディアは報じないことで、その事実が「公認」ではないことになり、したがって存在しない、という風に見られていくのです。伊藤詩織さんが被害を受けた事件や木原議員の関与したとされる殺人事件の謎、与党と異なる思想・行動を取る新党をなるだけ報じないこと。安倍首相狙撃の翌日も選挙を前にしているのに、統一教会のことは報じなかったのでした。(2023/08/15) 斎藤憐作『上海バンスキング』と日中戦争 時代が完全に右傾化したということは、右傾化をもはや誰も意識しなくなり、それが新しいスタンダードになったかのように感じられることだと思います。斎藤憐作の和製ミュージカル『上海バンスキング』が上演されたのは1979年で、六本木のオンシアター自由劇場であったとネットで知りました。このミュージカルは戦前、上海に渡ってジャズをやっていた日本の音楽家たちをモデルにしており、ジャズをベースにした音楽の魅力に加えて、吉田日出子その他、多彩な俳優たちの演技の力も加味して、ロングランとなりました。しかし、その内容は、長期化する日中戦争という波にもまれ、日本と中国の間で右往左往しながら、ジャズという自由の境地を求めた人々の人生が描かれるという意味で、重いものを含んでもいます。つまり、テーマの重厚さと俳優たちと音楽の軽やかさやユーモアが協奏曲のように響きあい、このミュージカルに独特の味わいを与えていたのを思い出します。(2023/08/12) パトリス・マニグリエ (哲学者)落書き好きの僕の嫌いな落書き〜「君の平和主義は階級の特権だ」〜 Patrice Maniglier
これは僕がこれまで見た落書きの中でもっともよく知られたフレーズです。壁の落書きが好きな僕も、この言葉はとても嫌いです。もし「平和主義」の代わりに「非暴力」を、と書くのならわかります。でも、「平和主義」とは!・・・しかも、戦争が欧州を含め、世界各地でいささか新たな炎を上げようとしている時に、です!(2023/08/10)
軍産複合体とマスメディア 戦争のスポンサーにもなるのだろうか。 『21世紀の資本』という映画の評を書いた時、日本のマスメディアが政治権力と癒着し、「マスメディア=政治権力」という結合の形で軍産複合体に組み込まれたという私なりの見立て(仮説)を書きました。格差が拡大しているのにほぼ一貫して自民党政権が交代なく続く根底にはマスメディアが応援団=広報機関になっているからだ、というものです。民衆はそれ以外に政治や経済がどうなっているのか、知る手がかりがこれまであまりなかったのでした。マスメディアは政府に反対する政党などの意見も紹介しますが、最終的には「どっちもどっち」みたいな締めにして、民衆を宙ぶらりんのままにして、むしろ民衆を投票から遠ざけているのではないかと思っています。(2023/08/06) 田中小実昌と彷徨の文学 髭郁彦:記号学 6月17日から8月13日迄、練馬区立石神井公園ふるさと文化館で「田中小実昌―物語を超えた作家―」展が開かれている。田中が死んでから30年も経った今、何故この展覧会が開かれているのかという理由を、私は知らない。かつては人気作家であった田中小実昌だが、彼の作品に現在も多くの読者がいるとは思われない。それゆえ、何故という問いを発したのだが、こんな疑問には大して意味はない。私は数十年前から田中の作品を熱心に読み続けている一人の友人と共にこの展覧会に行き、この作家に興味を持ったのである。(2023/08/03) 自民党女性局に自民党をぶっ壊せるか? 自民党と男尊女卑思想 自民党女性局の松川るい議員がフランスの集団研修旅行に子供を連れていき、大使館員に世話をさせていたことが露見して、この話題に新たな火種を提供しています。日本はジェンダーギャップレポートで総合力で国際順位が底辺に近く、政権与党である自民党の女性局は、海のないチェコの海軍省みたいな存在にすら感じられます。もし、松川るい議員が「男社会の自民党をぶっこわす!」と、小泉純一郎みたいにタンカを切って、既存の自民党に宣戦布告しておれば、庶民はもっと共感してくれたのではないでしょうか?問題は、そうした意気込みが感じられないことです。(2023/08/03) 自民党女性局エッフェル塔前記念写真と日本経済 自民党女性局なる組織が国会の夏休みにパリに「研修」旅行に38人で繰り出した際に撮影したエッフェル塔前の記念写真が庶民の批判を呼んで、ニュースでも取り上げられる事態となりました。SNSで回って来る写真には筆者が見る限り3〜4枚あり、38人で横断幕を掲げた記念写真と、3人が頭の上で手を合わせてエッフェル塔のポーズをしている写真と、コースで出てきたらしいフランス料理の写真です。騒ぎが大きくなって議員たちは写真を削除したり、弁解したりしているようですが、確かに少子化問題の研修を受けている写真も見ました。(2023/08/02) 芸術か、粗大ゴミか? 大阪府所蔵の美術品105点が地下駐車場で青いビニールシートで覆われるなど、粗大ごみ同様に置かれてたことを毎日新聞がスクープした。ツイッターにはたくさんの怒りの声が寄せられていた。確かに美術品がそんな扱いを受けていたと知った時、ショックを受けても不思議ではない。しかし、不思議なことに、その記事を読む少し前に、僕はこんなジョークを友人たちに言ったことがあった。「美術の展示で、様々な美術作品の並びの間に5%くらい粗大ごみを混ぜてみたらどうだろう?」と。(2023/07/27) 新聞について 新聞に最低限必要なものは何なのか? 新聞にあって欲しい情報とは何だろうか?私は昔、ドラマの教育を受けた時、演劇にとって最低限必要なものは何か?という問いを講師からぶつけられたことがあった。台本は必要か?俳優は必要か?演出家は必要か?観客は必要か?劇場は必要か?最低限、絶対にそれなしでは演劇が成り立たない要素は何か?こういう問いは、その活動をラディカルに考え直すときに必要になる。(2023/07/21) どうやって権力者を怖がらせるか? 〜暴君が生まれるのは人々が跪くから〜 2016年3月31日にNuit Debout(立ち上がる夜)というパリ市民による政府への抗議集会がパリ共和国広場で始まり、夏まで毎日、人々が数千人広場に集まっては様々なテーマで討論を始めました。その運動は「服従しないフランス(LFI)」という後に野党共闘の中心政党に結実しました。ところが、日本のマスメディアはこの市民運動をそろって無視していたのです。メディアのパリの支局の人びとは、お菓子やハンドバッグの情報については感度が良くても、政治や社会性のあるテーマには大変弱い。さらに、彼らは革命を怖れているので、恒例の華やかな革命記念日の式典の取材はできても真の革命的な運動は直視できないのです。(2023/07/14) 現在の国会は正当性があるか? 昨年の参院選で行われたNHKによる誘導(安倍元首相狙撃事件報道) 日本の国会は二院制ですが、昨年7月に行われた参院選は選挙無効ではないか、と私は思っています。というのは、直前に起きた安倍元首相狙撃事件に対して、マスメディアは旧統一教会の問題が事件の根底にあったことを隠蔽していました。それだけでなく、NHKは翌日、NHKスペシャルで、この事件を報じながらも銃社会のテロ問題に主なテーマを設定し、旧統一教会の問題には触れなかったのです。しかし、後日明らかな異なったように、原因は旧統一教会の問題にありました。私はNHKは国民の目を真実から反らしたのだと思います。(2023/07/10) 「アパルトヘイトは合法だった」 皆、歴史の審判を受ける その2 米国という宗教 前回、フランス語で書かれたあるメッセージがSNSで回っていたことを書きました。そのメッセージとは次のような文言です。「アパルトヘイトは合法だった。ホロコーストは合法だった。奴隷制は合法だった。植民地支配は合法だった。合法性というものは、権力者のものであり、正義とは異なる」これは様々な視点から読むことができると思います。(2023/07/09) 「アパルトヘイトは合法だった」 皆、歴史の審判を受ける
フランスでは移民の子弟である17歳のナヘルという名前の若者が交通違反をし、その取締りにあたった警察官に射殺されるという事件がありました。警察官がこの若者を撃ち殺す必然性がなかったことが映像で広まり、全国的に大きな怒りを巻き起こし、その暴動から逮捕者数千人という事態となりました。そして、そんな最中に私は1枚のメッセージをSNSで目にしました。(2023/07/07)
私たちはナンテールの蜂起である パトリス・マニグリエ(哲学者 Patrice Maniglier)
「黄色いベスト」が人々にとって真の出来事(革命的事件)と呼ぶに値するものであったかどうかを評価できるのは今である。仮にもしそうだったのであれば、現在起きている暴動は2005年の暴動よりも幅広い国民の理解を得ているはずだろう。たとえメディアや政治の世界のエリートたちの言説は相変わらず、常に社会史の大きな潮流とは無縁で、それらはゴミ箱に入れるべきだとしても。もしこのように人々の理解が拡がったのであれば、この一連の流れから何か新しいもの、新しい社会の協定、つまり真の政治的発明が生まれるだろう(それはフランスの政治家たちが長い間やってこなかったものである。彼らは単に民衆を操作することだけで満足しているのだ)。(2023/07/01)
NHK組織を変えた安倍方式 トップダウン戦略の衝撃 〜NHKにチャーチルなし〜 インターネット上の議論を読んでいて、第二次安倍政権以後のNHKにおける報道の劣化を、放送局員の意識の劣化と簡単に結び付けている議論を何度か目にしました。誤りというわけではないとしても、単純化されすぎていると私には感じられます。そこで私の見立てを記したく思います。(2023/06/30) 本の文明とデータの文明 20世紀の終わりから今世紀の最初のほぼ四半世紀に人類の文明はいろんな面で大きく変化を遂げました。本の文化もその1つでしょう。紙の本は次第にデジタル書籍へと変わりつつあります。また、町のリアルな書店がどんどん消滅しつつあります。これは、単に本の消費のされ方が紙の本からデジタルというデータの集積に移行した、というだけの変化なのでしょうか。(2023/05/06) 21世紀の植民地主義〜小泉首相と安倍首相によるナショナリズムの粉砕〜その10 安倍晋三総裁が2012年の選挙の時に「日本を、取り戻す」という標語を大々的に掲げて、ナショナリストの象徴と見せかけたことは多くの人の記憶にあることでしょう。しかし、安倍首相は韓国のカルト教団の盟友であり、それは祖父の時代からのものだった。安倍首相をバックアップしたネトウヨや在特会の運動が嫌韓運動を繰り広げていた最中に安倍首相がこれほどの密なつながりを韓国のカルト教団と持っていたことは本来的にはナショナリズムを標榜する人々には大きな衝撃だったはずだし、もしそうでなかったなら、彼らの思考は根無し草に過ぎなかったと言われても仕方がないだろう。(2023/05/03) 21世紀の植民地主義〜日本植民地主義の聖地「下関」、朝鮮と台湾、長州閥〜その9
安倍首相はかつて長州だった山口県の出身政治家であることを誇りにしていました。前回述べたように朝鮮植民地化のレールを敷いたのは長州藩出身者たちだったと言っても過言ではありません。そして、朝鮮半島植民地化と台湾の植民地化の始まりとなった日清戦争の講和条約が締結された場所が、最近は旧統一教会の「聖地」とも人口に膾炙した山口県の下関でした。下関市の料亭・春帆楼で日本側全権が伊藤博文・陸奥宗光、清国側全権が李鴻章・李経方で講和会議を行いました。長州藩出身の伊藤博文は最初の韓国統監で、朝鮮から内政も外交も独立国としての一切を奪い取った政治家です。(2023/04/30)
21世紀の植民地主義〜朝鮮半島植民地化と長州閥〜その8 朝鮮半島植民地化の歴史が、現在の「エリート」日本人による日本植民地化のヒントになると前に書きましたが、日本植民地化の先鞭をつけたのは私の仮説では小泉首相で、それを本格化したのが安倍首相でした。安倍首相の時代になって、国会できちんとした議論が行われなくなりました。憲法改正前から、実質的に憲法がなし崩しとなっていき、投票率が低下し、実質的に日本国民から参政権が失われていきました。安倍首相が誇りに思っていたのが祖父の岸信介で、満州国という植民地のトップレベルの行政官でした。(2023/04/28) 21世紀の植民地主義 〜朝鮮植民地化と同じことを日本国民に〜 その6 今、歴史の中で大きな変動が起きつつあるのではないでしょうか。変化は極めてゆっくりしているように思えるでしょうが、ある瞬間に一気に断層が生まれ、昨日までとは完全に異なる国にいた、ということが起き得ます。特権を握った一部の人々のグループが全権を握り、残りの日本国民はすべて植民地の住民とされて、搾取される・・・このスキームは、今の時代に奇想天外に思えるかもしれませんが、自民党が準備している緊急事態条項や憲法改正はまさにそれである可能性が高いのです。(2023/04/25) 21世紀の植民地主義 〜日本国民の上に君臨する「高天原族」〜 その5 日本の内部に植民地を作る、というより日本を丸ごと植民地にして、日本人を支配する…その支配者が日本人だとしたら、どう考えたらよいのか。このような仮説を作る場合、日本人の上に立つ「高天原族」というものを仮に想定してみたいと思います。日本人を統治するために天から降臨したエリート集団というイメージです。私は今の自民党を中心とする政界や財界、マスメディアが形成している特権的集団というのは、この高天原族みたいなものではないかと思います。特定の民族的概念ではありませんが、同質の利益集団です。たとえば選挙に立候補する時に一族の家系図を披露するようなケースはその典型でしょう。とはいえ、一か所に集中しているのではなく、日本の各地にこのような人々は存在し、利益集団を形成しています。(2023/04/23) 21世紀の植民地主義 〜自国植民地支配のために天皇制も危機にさらす〜 その4 すでに1回目から3回目まで、日本自体が自民党政権から植民地化されつつあるのではないか、という仮説を書いてきました。日本の国際的地位の低下、国民経済の衰退、一部富裕層と対称に庶民の暮らしの困窮化、教育費の高騰、自由貿易協定における国民の権利の削減、安保法制における国民の権利の削減条項など、この20年余りのトレンドを1つ1つ重ねていくと、日本人の大衆すなわち「負け組」を植民地住民化しようとしているように見えてきます。これは明治維新の時の帝国主義につながったナショナリズムとは一線を画しています。一見、安倍政権はナショナリスト政権のように見えましたが、先述のように北方領土はほぼ永久に取り戻せなくなりましたし、米国への追従は増しています。中東の2人の日本人の人質の命を救うことさえできませんでした。さらに、日本の国力が衰退しても、責任を取ろうという政治家が与党にいるようには見えません。(2023/04/20) 21世紀の植民地主義 〜自国を植民地にして今後はもっと苛酷に収奪する〜 その2 「日本の与党政治家が日本国を植民地にする?バカも休み休み言え」と保守の人から送られるかもしれません。しかし、過去20年の間にこの国で、さらに他の先進諸国で進行している現象を見ると、多くのことが私の仮説を裏付けているのです。「アメリカファースト」とか、「都民ファースト」とか、「国民ファースト」というスローガンを極右・ナショナリストの政治家は拡散しますが、これは前回のコラム1で私が書きましたように、まさに「自国植民地化」の兆候です。すなわち、植民地化を隠蔽するために、ナショナリストを偽装する必要があるのです。(2023/04/17) 21世紀の植民地主義 〜自国を植民地にして敗者から収奪する〜その1 植民地と言えば、1960年代のアフリカ諸国の独立を機にほぼ地球からなくなった〜西サハラは別として〜と思われてきたが、実は21世紀の新植民地主義が新しい展開を見せている。すなわち、他国に攻め入るのは難しいので自国を植民地にして、自国民を一握りの勝者とおびただしい敗者に分け、敗者を奴隷にする、という画期的な政治システムだ。(2023/04/16) 早く訳されてほしいパトリック・ブシュロン編『Histoire Mondiale de la France ( 世界の中のフランス史)』
私が最近、早く訳されてほしいな、と思っている本がフランスの歴史学者パトリック・ブシュロンが編集した『Histoire Mondiale de la France ( 世界の中のフランス史)』です。これは原書で750頁を越える大著で、フランスの歴史学者ら129人による共著なので、訳すとなると大変な作業になることは確実でしょう。しかし、その価値のある本だと思います。何がよいのか、と言えば、本書のコンセプトが『国民の歴史』と反対になっていることです。(2023/04/02)
58歳で大学院に進学 「いい年をして無理しないで」と言われつつ 私は58歳といういい年の初老の人間ですが、この春、大学院に進学する予定です。経済が右肩上がりの時代の昔だったら、退職後に悠々自適で教養を深めるゆとりたっぷりなイメージだったと思いますが、私の場合は未来の年金手取り額が月額4万円程度なので、とても普通の年よりの未来とはなり得ない気がします。ですから、教養を深める、ということも大切でしょうが、より切実なことは、学んだことを仕事に活かしていく、ということが期待されるのです。(2023/03/21) ソ連時代の検察官に思考が似ている高市早苗さん 高市早苗元総務大臣に対する国会での質疑応答を聞いていて、思い出したのは1986年頃、大学の刑法ゼミで話を聞いたソ連の現職検察官のことだ。私のゼミの教授だった中山研一教授は、刑法が専門だったが、ソ連法とポーランド法の専門家でもあり、ロシア語も堪能だったので、ある時、ソ連の現職検察官がゼミにやってきて、話を聞いたことがあった。(2023/03/14) 貴重な才能と労力が政治の変革とは無縁の場所に集中 昨今、書店に行って感じるのは、総体的にノンフィクションがぱっとしなくて、様々なタイプのフィクションや漫画が花盛りという印象です。ノンフィクション、すなわち現実における真実の探求に割かれているエネルギーは少ない、という印象を受けます。そのことが、政治における腐敗の是正や政治変革への可能性を乏しくしているのです。ファンタジーの中でどれほど様々な物語が構築され、人々の胸を打ったとしても、政治の場で変革を行わない限り、何一つ現実は動きません。(2023/03/01) メディア統制の結果が情報不足による国力の低下へと今後ますますなっていくだろう 近年、TVメディアはかつて信じられていたような情報産業ではなく、ファッション産業に変異している。ファッション産業というのは多少単純化することになるが、一言で言えば、確たる知識・情報よりも、オシャレであるかどうかをモノサシとする変化である。では、かつて日本のTVはそんなに優れた情報にあふれていたのか?そこは検証の余地があるとしても、少なくとも優れた情報を得るために、製作者たちはしのぎを削っていた。しかし、今日、国や財界から統制されたり放送局が権力者を忖度したりするようになると、もはや情報産業であり続けることはできなくなったのだ。(2023/02/28) 仏教も西洋文明も、ナチズムも「吸収」した日本 〜高齢者の集団自決、集団切腹発言〜「生産性」信仰に基づく日本型ナチズムの誕生 2016年に神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人を刺殺した植松聖は「ヒトラーの思想が2週間前に降りてきた」と語ったと報道された。そして、最近、イエール大学で教鞭をとる経済学者・成田悠輔が、少子高齢化の解決策として「高齢者の集団自決、集団切腹みたいなもの」を語ったことが報じられた。私はこれが国際的話題になったきっかけになったニューヨークタイムズの記事を読んだのだが、成田の弁明も紹介しており、決して一方的な記事ではなく、この件に関する事実を集めて、冷静に書かれていたと思う。(2023/02/18) 戦後民主主義も憲法の素晴らしさも実感が持てない世代と圧倒的にリアリティを感じられた世代の間に体験の格差がある その2 憲法改正をめぐる意識の格差の背景には、憲法のもとで過去に行われてきた理不尽な政策とそれによる社会の変容があるのではないか、と先ほど書いた。特に、平成時代の約30年間は、憲法の理念と政治・経済・社会の開きが大きくなっていた時代だった。すなわち、憲法を維持しながらも、実質改憲のような事態が社会に進行していたのだ。安保法制が制定された2015年は大きなデモが行われたが、憲法9条に限らず、様々な面で憲法の実質廃棄が平成時代に進行していたことをもっと重視すべきなのだ。身近な暮らしこそが憲法と関係しているのである。消費税導入の是非もそうだろう。多くの死票を生み出す小選挙区制もそうだ。日米構造協議以後、日本の憲法は死文化し、実質、廃棄されてきたと言って過言ではないのではなかろうか。その極みは10年近くにわたって、毎年10万人もの人々が自殺していたことである。(2023/01/27) 戦後民主主義も憲法の素晴らしさも実感が持てない世代と圧倒的にリアリティを感じられた世代の間に体験の格差がある 「戦後民主主義も憲法の素晴らしさも実感が持てない世代と圧倒的にリアリティを感じられた世代の間に体験の格差がある」このようなべたなタイトルを掲げたのは、昭和と平成の間で社会・政治・経済・世相の革命的な変化が存在しており、それを体験した人としていない人の間で、同じ日本語を使っていても、意味概念あるいはそのイメージがまるで共有できていない、ということが存在しているように私には思えるし、そのことが今日の自民党政権の改憲運動や憲法違反の法令に対する反対の運動にも大きな障壁となっていると思えるのだ。(2023/01/27) 軍備増強でなく、東アジア軍縮会議の開催を 第二次安倍政権時代に憲法の精神を逸脱して制定された安保法制のために、本来日本の危機ではない事態に日本が巻き込まれて戦火に見舞われるリスクが高まっています。飛んで火に入る夏の虫が日本でしょう。しかも、ずるずるときちんとした国会での議論もなく、前の日中戦争や太平洋戦争と同様になし崩し的に事態が進み、マスメディアはそれを翼賛する記事を書いています。(2023/01/06) 野党完全勝利までの道のり 4 野党は国民を幸せにしようとなどと訴えてはいけない 南田望洋 野党勝利まで長い道のりである。様々な障壁が二重三重に立ちふさがる。しかし、最も大きな障壁は、幸せになりたくない日本人のメンタリティにある。幸せになりたくない、というのは子供のころから滅私奉公を文化的に植え込まれているため、「自分の幸せ」の追求ということに後ろめたい気がしてしまうのだ。そのことが生活保護申請へのためらいや、他者の支援の受け入れに対する心の障壁となっている。賃上げへのためらいやストライキへのためらいになっている。さらに革命への恐怖の源になっているのだ。私は、これを仮に「特攻症候群」と名付けたい。(2022/12/29) 軍事大国化した場合の軍事力が日本国民に向けられる可能性もある クーデターの可能性 昨年の自民党総裁選に臨んだ岸田首相は、自民党内のハト派でリベラル派だと一般には思われており、多くの人はこれで安倍首相時代の強権的な政治から解放されたと安堵したはずだった。ところが、岸田首相は安倍首相の魂が乗り移ったように、表層は穏やかだがやっていることは強硬かつタカ派で、防衛予算倍増やミサイルの大量購入など、戦後、最も戦争に近づいている首相となった。広島出身とうたっているものの、もはや「二度とヒロシマを起こさないために核武装を」といつ言い出してもおかしくないように私には感じられる。(2022/12/24) フランス語学教材に画期的貢献をしている久松健一教授の動詞に注目した参考書群 英語の一人勝ちという状況が冷戦終結後、どんどん強まり、さらにまたアラビア語や中国語の学習者の増加などにも伴い、かつて英語に次ぐ学習者が多かったフランス語の語学学習はじり貧と言える状況です。そうした逆風の中にあって、毎年のように革命的なフランス語学の参考書を作ってきた天才的な教授が久松健一氏(明治大学商学部)でした。久松氏の参考書の最大の特色は、実践を最重用課題としていることで、その要はラテン語に源を発する言語に共通して言える動詞の活用の徹底的訓練にあります。(2022/12/23) 有料講読者1千万突破・ニューヨークタイムズの料理欄は「家庭欄」でなく、華のある取りのページになっていた 私は昨年、ニューヨークタイムズの電子版に切り替え、もはや紙版の配達を受けなくなりました。講読費が劇的に下がりましたし、過去の記事にもアクセスでき、さらには読み終えた新聞が堆積して場所をふさいだり、処分の手間がかかったり・・・ということもなくなりました。ただし、電子版の読者になると、新聞全体の構成、レイアウトというものが以前より見えにくくなった気がします。あまりにも一瞬に読みたい記事に飛べるので、新聞をめくっていくような作業がないのです。紙版で読んでいた時、最後のページには写真入りの世界の旅行記事やグルメ記事が並んでいて、ビジネスパーソンにとっては週末やバカンスの愉しみを喚起してくれるものだったのを記憶しています。(2022/12/22) キッシンジャー著『外交』と翻訳者の岡崎久彦氏 私は学生時代から日本は米国の実質的な属国と思ってきたので、米国と日本の関係を、古代ローマとその周辺の属州との関係に置き換えてみていました。ですから、宗主国である米国のキッシンジャー元米国務長官が記した上下二巻組の『外交』という彼の自伝的エッセイーを今から20年以上前に堪能したのを覚えています。(2022/12/19) 米軍が単独講和で戦線離脱した場合、日本人は一国で戦い抜く覚悟があるのだろうか 「旧敵国条項」・戦勝国による戦犯の裁判・天皇制の行方 対中戦争を想定したミサイル増設や防衛予算の倍増計画が閣議決定で勝手に進められていますが、岸田首相や与党閣僚たちを見ていれば、戦略は米軍頼みであることが見て取れます。しかし、前に書いたように、最初はコミットしていたとしても大統領選で米大統領が変わり、新しい執行権力がワシントンDCに生まれた時、戦争を継続するかどうかは未知数です。むしろ、戦争を終わらせると公約に掲げた野党候補が当選する場合もあり得ます。TPPの時を思い出せば米国が言い出しっぺだったとしても途中で抜ける可能性があります。第一次大戦後にウッドロウ・ウイルソン米大統領が世界を主導して作った国際連盟にすら米国自身は参加していません。米国が政権交代が起きる二大政党制の国であるだけでなく、三権分立の国であり、執行権力と議会と司法が対峙しあっている、ということも考えておく必要があります。(2022/12/18) 異論を厭う文化が両論併記を生む 〜異論はあって当たり前 大切なのは異論同士のつながり〜 異論を厭う文化が両論併記を生む、とは何が言いたいのか?変なタイトルになりましたが、要は両論併記は逃げに過ぎなくて、論を咬み合わせていなくてあくまで「併記」に過ぎない、ということだと思うのです。前に私は赤旗は野党連合が与党になった時こそが、赤旗にとっては試練の時になるだろう、と書きました。赤旗は桜を見る会などで画期的な取材を行い、スクープを取ってきましたが、権力を監視するという意味では共産党が政権に参画した場合に、対自民党で行ってきたような果敢なジャーナリズムができるのか?ということにあります。(2022/12/16) 商品の品質に厳しい日本人はなぜここまで政府の品質に緩いのか? その2 先ほど、「商品の品質に厳しい日本人はなぜここまで政府の品質に緩いのか?」という問いかけをして、自分なりの考えを書きましたが、ここでもう1つ、付け加えておきたい点があります。それは「商品の品質に厳しい日本人はなぜここまで政府の品質に緩いのか?」という問いかけそのものの中に、ヒントがあるのです。すなわち、商品の品質に厳しいがゆえに、政府の品質に緩いという仮説です。いったいどういう意味か、と言えば、今日、限られたリソースの中で商品・サービスの質に完璧を期すためには、労働者の長時間の拘束が求められています。そうなると、家に帰れば、もう頭を使う作業をするゆとりがほとんどなくなってしまうのです。政治や経済、社会について考えたり、対話したり、集会に参加したりという余裕もなくなってしまいます。(2022/12/13) 商品の品質に厳しい日本人はなぜここまで政府の品質に緩いのか? これは答えがあって書いているのではありませんが、日本の政治が劣化している時、「商品の品質に厳しい日本人はなぜ政府の品質に緩いのか?」という問いかけが大切になってきます。商品の品質、パソコンでたとえれば、個々のスペックの容量、デザイン、強度、アフターサービス、使いやすさなどが問われます。それぞれ、基準があり、他社の製品とどのくらいコストパフォーマンスが良いかが冷徹に比較されます。(2022/12/13) 中国版ロスジェネ世代とコロナデモ 1989と2022の違い この2〜3日は中国のデモの行方について興味がそそられ、天安門事件以来の激動の予感すら感じました。仮に現政権が民衆を抑え込んだとしても、こうした反政府的な意識がこれほど覚醒してしまうと、必ず数年後に激震が及ぶ可能性があります。天安門事件が起きたのは1989年で、日本では昭和から平成への転換点でした。中国にとっては経済がテイクオフした頃であり、民主化運動を抑え込んでも経済的に豊かになって夢が持てる時代だったのです。(2022/12/01) 政治家・政党とジャーナリズム 絶対権力を作り出さないために その6 右か左か 上か下か 最近、政治論議で、右か左かが大切ではなく、上か下かが大切です、という語り方をよくSNSで目にします。右か左かには戦後の社会主義のイデオロギーが関係していて、それはもう古い、という思いが込められているのではないかと思います。ただし、上か下かという表現は、権力者(富裕層)と民衆(庶民)という二分法だと思いますが、この表現は「右か左か」に存在したものが抜き取られているように私には感じられます。それは歴史というものです。(2022/11/12) 2015年の安保法制は民主主義に仕掛けられたダイナマイト 1日も早く廃棄に 法制度と民衆のパワーの力関係は時と場所で変化し得るものですが、今日の日本の特徴は民衆のパワーがなくなっていることに尽きます。そのため、ちょっとした法律の変更がテコの効果によって最大限のパワーを生むことにつながる時代です。安倍元首相が殺された翌日のメジャー新聞5紙の一致した見出しを見た時、2015年の安保法制は、1933年のナチスの全権委任法と同じ効力を持つことに気がつきました。(2022/10/19) 政治家の世襲禁止法の制定を 日本は未だ近代以前の身分制社会 日本の円がさらに対ドルレートを下げて147円になったと報じられました。経済だけでなく、いろんな面で日本の実力の下降が報じられています。こうした下降していく時代において、機会の均等は右肩上がりの時代よりもさらに保障されなければ、社会の不公平感はますます高まり、放置すると民衆の暴動も起こりかねません。(2022/10/16) 大新聞への政府広告・補助金と安倍首相(当時)との夕食会の関係性 鮫島浩氏がSamejima Timesで、朝日新聞の低迷の背後に、東京五輪のスポンサーに朝日新聞がなったことで政府の広告収入等がかなり入って来た可能性を指摘していました。これは朝日新聞に限らない現象でしょう。メジャー新聞各社と政府広告の関係はこれまでまったくもって「闇」でした。報道機関のど真ん中に読者の手の届かない闇があります。なぜ新聞社や放送局の幹部たちがかつて安倍首相の夕食会に誘われていたのか?そっちの「闇」と政府からの広告収入の関係がどうなっていたのか。今後は2つの報道メディアの「闇」の関係の解明が必要でしょう。(2022/09/23) フランス語のすすめ 私がこのようなテーマで書くのはおこがましいのは知っていますが、あえてここでは「フランス語のすすめ」という短文を書いてみたいと思います。前にも書いたことですが、戦後の無頼派と呼ばれた作家の坂口安吾は外国語の勉強は精神の健康に良い、とエッセイで書いていました。頭を使わないからいいのだ、と。そう書くと語学の先生から怒られそうですが、安吾がそう書いた意味は「哲学のような頭の使い方をしない」という意味でした。哲学の場合はしばしば難解ですし、解答が必ずしも得られるとは限りません。そういうことに頭を長時間使っていると、疲労してしまうのでしょう。安吾はインド哲学を研究していたらしいです。一方、語学は基本的には学べば学んだだけできるようになりますし、誰でもできる学びであり、さらに場合によっては収入への道にもつながります。(2022/09/20) 本の値段と物価高と国葬と 来年は1ドル=180円台まで? 私は翻訳文学の読書を核にしたYouTubeチャンネルを作って昨年来運営していますが、昨今の円安とインフレは読書家にとっても馬鹿にできない一大事です。特に洋書関係はアベノミクスで円が外国通貨に対して減価しているために、ますます障壁になって、あたかも外国文化に対する予防壁のようです。外国旅行についても、コロナと同時に通貨の面でもWで難しくなりつつあります。(2022/09/11) NHKスペシャルとred herring (燻製ニシン) 〜核心から人々の目をそらさせる修辞学〜 NHKが7月9日、安倍首相暗殺の翌日に不思議な情熱をこめて突貫工事で放送したNHKスペシャルを見て、昔学習したある英語の表現を思い出した。red herringである。直訳すると、燻製のニシンだ。ウィキペディアには次の説明がある。「燻製ニシンの虚偽(くんせいニシンのきょぎ)、またはレッド・ヘリング(英語: red herring)は、重要な事柄から受け手(聴き手、読み手、観客)の注意を逸らそうとする修辞上、文学上の技法を指す慣用表現」(2022/08/25) 米劇作家エドワード・オールビーの”遺言” Civics(市民論・市政学)の教育を取り戻す必要がある エドワード・オールビーと言えば米劇作家で、「動物園物語」や「ヴァージニア・ウルフなんて怖くない」などの戯曲で多大な影響力を誇っていた作家でした。かつて日本で翻訳された外国人劇作家の戯曲集の巻末には著名な劇作家の翻訳集のリストが宣伝として掲載されていたものですが、そこにはオールビーの作品もしばしば掲載されていたものです。オールビーは2016年に亡くなっていますが、生前のインタビューでは興味深い発言をしています。(2022/08/05) 安倍晋三が殺されたことに関連して思ったこと 大野和興 安倍晋三が殺されました。横で連れが、「右傾化が一挙に来るよ、といっています。ぼくは芥川龍之介が自殺に際して書いた「ただぼんやりとした不安」という言葉を思い出しています。今回の参院選を選挙公報を見たとき、カルトと宗教と何となく右翼、同じく何となく左翼、保守という名の極右、等々がならぶ誌面で感じた「いやな感じ」とも重なります。これは一体何なんだ。(2022/07/08) マリーヌ・ルペン党首のファンを増やした猫写真 今回の選挙(4月24日)でマクロン大統領が再選されました。世論調査でそういう予想が出ていたので驚きませんでしたが、今回はマリーヌルペン候補が前回よりも得票率を底上げして、41%まで善戦しました。前回の33%から大きな進展です。ましてや、2002年の父ルペンの18%と比べると、極右がついにここまで伸張したか、という思いがします。そのルペン氏の得票率に貢献した原因の1つが、彼女が猫を飼っていてソーシャルメディアで猫好きのおばさんであることをアピールしたことでした。(2022/04/26) フランス社会党のイダルゴ候補の得票率は1.75% 日曜日のフランスの大統領選挙、ふたを開けてみると、決選投票に勝ち残ったのは2017年と同じで、マクロン現職候補と、マリーヌ・ルペン国民連合党首だった。マクロン候補は27.85%、ルペン候補は23.15%、「服従しないフランス」のメランション候補は21.95%と肉薄した。社会党のイダルゴ候補はわずか1.75%、共和党のペクレッス候補も4.78%と5%割れを起こしてしまった。(2022/04/12) フランスの大統領選挙を前に 2017年のマクロン「革命」の5年後は? 今月10日の日曜日にフランスでは大統領選挙の1回目の投票が予定されており、2週間後の24日に決選投票が行われる。今年の大統領選挙は現職のエマニュエル・マクロン大統領が再選されるか、どうかという選挙だが、まず思い出さなくてはならないのは2017年のフランス大統領選は昔ながらの共和党VS社会党の二大政党の支配が崩壊した年だった。マクロンは「革命」という本を出版して、「右でもなく左でもない」と訴えて39歳で大統領に選出されただけでなく、翌月の国会議員選挙でも新党「共和国前進!」を立ち上げて、過半数の議席を獲得した。それほどの激震だった。そういったことから、今回の選挙の私なりの見どころは共和党VS社会党の構図は復活しうるのか、永遠に不可逆の変化だったのか?ということ。もう1つは、左派政党が大きな共闘ブロックを結成して、決戦まで進めるか、ということだった。(村上)(2022/04/08) 中江兆民とウクライナの戦争 〜民主主義と時間〜 私は最近、「東洋のルソー」と呼ばれ、ルソーの社会契約論を日本に紹介した中江兆民の伝記や著書をいくつか読みました。YouTubeチャンネル「フランスを読む」で、フランスのボルドー・モンテーニュ大学で教鞭をとっているフランス人の中江兆民の研究者エディ・デュフルモン氏(ボルドー・モンテーニュ大学)にインタビューしたことがきっかけでした。いったい、なんでフランス人が中江兆民に関心を持つのだろう?というのが、私が抱いた謎でした。(2022/03/27) 野党共闘の伸び悩み 3 「反知性主義」批判と知の1%対99%格差 野党共闘が10月の総選挙で伸び悩んだ原因について、私は労働者の二極化、社会の二極化が憲法の価値をすでに劣化させ、憲法のありがたみを感じる人々と感じない人々にわかれてしまったのではないだろうか、ということを書きました。今回は2011年にアメリカで始まった「ウォール街を占拠せよ」で浮上した富の格差、1%対99%の対立が、富だけでなく、知識や教養の世界にも対立軸を創り出し、教養や知識を持っている人々に対する眼差しも、世界の1%の富裕層に対する眼差しに近いものになっているのではないか、という仮説について書いてみます。つまり、インテリたちに対する眼差しが、尊敬から一転して、怒りの対象に転じているのではないでしょうか。安倍政権の国会運営等に対する反対運動が吹き荒れていた時、大学の教授たちは安倍政権を「反知性主義」として批判したものでした。(村上良太)(2021/12/05) 野党共闘の伸び悩み 左派陣営にある分断線 〜フランスとアメリカと日本で見る〜 安倍首相退陣後の重要な機会となった今年の衆院選は自民党の勝利で終わり、野党共闘は政権を取れなかったばかりか、第一党の立憲民主党は議員を減らす結果となった。最近のインターネット政治時評を見ると、連合が共産党との共闘を嫌がっていることが指摘されていた。しかし、もう1つ挙げると、立憲民主党とれいわ新選組の間に存在している分断線も関係しているのではなかろうか。これは左派陣営が中道と極左に分断されていることを意味する。今回の選挙では表向きは立憲民主党とれいわ新選組は共闘関係に入ったが、未だ本当の意味での共闘に入り切れていないのではないだろうか。(村上良太)(2021/11/12) 交代すべきは「世代」なのか? 今回の衆院選挙で、見込み違いに議員を減らした立憲民主党の枝野代表が代表を退くという話が伝わってきました。それと軌を一にするかのように「世代交代」が必要という話をする人を他の分野でも見かけます。その「世代交代」の方向は若い人に受け継いでもらう、という方向性です。人類史を俯瞰すればどうということのない当たり前の言葉ではありますが、しかし、たとえばリベラル派の政治学者が語る場合は、少し慎重さが必要ではないでしょうか。(村上良太)(2021/11/04) コロナと選挙 前代未聞の総選挙となる 今日は総選挙の投票日だ。今回の選挙は今までと大きく違う。言うまでもなく、昨年来の新型コロナウイルスが選挙に影響を与えるだろうことは想像されるだろう。過去の、このような大きな出来事の後の選挙を顧みると、直近では2012年暮れの総選挙があった。この時は2011年の地震・津波・原発事故の翌年にあたり、与党・民主党が惨敗。「日本を取り戻す」をモットーに掲げた安倍総裁の自民党が政権に復帰することになった。(村上良太)(2021/10/31) <追分だより>武器輸出→防衛装備移転、公文書改ざん→公文書書き換え… じわり広がる国策語 武器輸出が防衛装備移転に、公文書改ざんが公文書書き換えに、放射能汚染水が処理水に。本来の意味が政府の都合のよい表現に書き換えられて、じわじわと社会に浸透している用例をこのミニコミが列挙している。アジア侵略が「聖戦」、ミッドウェー海戦の敗北が「転戦」とされた、戦前の国策語とおなじように。(2021/05/08) <追分だより>日米首脳会談の成果と「繁栄」 大新聞とミニコミ、どちらが真実の報道か 「日米首脳会談 強固な同盟で平和と繁栄導け」「バイデン氏「私も同じくたたき上げ」…菅首相「距離縮まり、打ち解けた雰囲気だった」とは、読売新聞の社説と記事の見出しだが、「追分だより」の見出しは「わざわざ恥を晒しに訪米?」。どちらが真実に近いのだろうか。「繁栄」についてもこのミニコミは、日本企業の生産性の大幅な減退、生産性低下が賃金の下落に直結、日本は先進国中で低賃金国に転落している実態をしめすグラフを紹介している。(2021/04/26) <追分だより>:元ラグビー日本代表の平尾剛さん「商業イベント化した五輪を適切に弔う」に座布団100枚! コロナの脅威は、皮肉なことに今まで隠されていたことを次つぎに明らかにしている。東京五輪の欺まんもその一つ。元ラグビー日本代表の平尾剛さんは、スポーツ精神からかけ離れ「商業イベントと化した五輪を適切に弔う」とツイート。「追分だより」は、「そのとおり! 座布団100枚あげたいです!!」。さらに、島根県の丸山達也知事の聖火リレー中止論にも座布団を!(2021/03/04) <追分だより>:太陽ならぬ、「キケンがいっぱい」の日本。コロナ以上のキケンの数々 「太陽がいっぱい」といえば、フランスの二枚目俳優アラン・ドロンを一躍スターの座に駆け上らせた、巨匠ルネ・クレマン監督の名作(1960年)。ニーノ・ロータの哀愁をおびた音楽とともに、日本でも大ヒットした。「追分だより」は往年の名画をなつかしみながら、いまの日本は太陽ならぬ、「キケンがいっぱい」と歯ぎしりする。コロナだけではない、いやそれ以上のキケンの数々に目を凝らすと──(2021/02/27) 情けなや。石が流れて木の葉が沈む ー これが我が国の「民主主義」。〜NHKについて〜 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 公共放送NHKは日本最大のメディアであって、そのありかたは国民の「知る権利」に計り知れない影響力をもつ。ということは、健全なNHKは日本の民主主義を支え、堕落したNHKは民主主義を貶める。そのNHKの最高意思決定機関はNHK会長でも理事でもなく、経営委員会である。経営委員12人の職責は、重大である。経営委員会自身が、「NHKには、経営に関する基本方針、内部統制に関する体制の整備をはじめ、毎年度の予算・事業計画、番組編集の基本計画などを決定し、役員の職務の執行を監督する機関として、経営委員会が設置されています。」と述べている。(2021/02/14) <追分だより>:大坂なおみは森発言を「本当に無知」と痛烈批判 メディアは「ちょっと無知」と歪曲報道 大坂なおみさんは、女性蔑視の森発言を「really ignorant (本当に無知)」と痛烈に批判。ところが、国内メディアは「ちょっと無知だった」という発言にして報道しました。彼女の発言を歪曲してまで森氏をかばう日本のマスコミ。信用できません。なおみさんに対しても、失礼ではないでしょうか。(2021/02/14) 森発言は日本社会の後進性を反映したもの 盛田常夫:在ブダペスト、経済学者 森喜朗五輪組織委員会会長の「理事会に女性がいると、会議が長くなる」という発言は男女差別発言として批判されているが、もっと根本的には日本社会に日常的に存在する後進性から発生している問題である。会社であれスポーツ組織であれ、比較的小さい組織や閉鎖性が強い組織では、トップとその側近で物事の結論を決め、会議でその形式的承認を求めるという慣行が一般化している。独裁的な指導者(管理者)が権勢を誇示している組織では、多数の討議による合意というプロセスが徹底的に排除される。 とくに日本のスポーツ組織にはこの傾向がみられ、子供のスポーツクラブからプロの組織に至るまで、指導者に刃向かうことが許されない風土が形成されている。そこで異論を唱え、反対意見などを披露しようものなら、指導者の怒りを買うだけでなく、利害関係のある家族や同僚からも白い目を向けら、挙げ句の果てに村八分にされる。(2021/02/13) 最高の哲学的配慮者を失った〜旧友宇波彰を悼む〜 子安宣邦(こやすのぶくに):大阪大学名誉教授
コロナ禍に加えて旧友宇波彰の死を知らされた今年の正月は鈍色の度をいっそう強くするものとなった。多くのフランス現代思想の翻訳と自ら開拓し形成していった記号論的哲学をもって現代日本に新たな思想的地平を拓いていった宇波彰はこの1月6日 東村山の自宅玄関で転倒し、脳に受けた損傷がもとでそのまま帰らぬ人となってしまった。信じられない死であった。もっとも信じられないのは本人であるかもしれない。その日に投函すべき書簡、すでに切手を貼った手紙が数通も彼の机上に残されていたという。ある人は彼からの手紙を彼の死の知らせとともに受け取り、驚きとともに悲しみを深くしたという。(2021/02/09)
いまこそ「社会主義」と煽られても 阿部治平:もと高校教師 高名なジャーナリスト池上彰氏とマルクス主義研究者として知られる的場昭弘氏の対談による、『いまこそ「社会主義」 混迷する世界を読み解く補助線』という題名の本を読んだ(朝日新聞出版 2020・12)。私はついこの間、本ブログに「社会主義は未来像にはなりえない」と書いたばかりだったから、この碩学らが、なぜ「いまこそ『社会主義』」というのか強い関心があった。一読して、この本の魅力は鋭い現代資本主義批判にあると感じた。マックス・ウェーバーから新型コロナウイルスやアビガンまで、豊富な話題、該博な知識、しかも語り口がたいへん面白い。(2021/02/06) <追分だより>:「3・11」から東京五輪へ ウソと出まかせ、ゲス発言のオンパレード 東日本大震災の「3・11」からまもなく10年。福島原発事故は「アンダーコントロールされている」との安倍首相の虚言とともにぶち上げられた、東京五輪がせまっている。新型コロナの猛威で開催が危ぶまれているにもかかわらず、菅首相は「五輪はやる」と言い募っている。そのコロナで陽性が出た石原伸晃元自民党幹事長は、3万人超の自宅待機者を飛び越えて即入院。石原といえば、環境相だった2014年、原発事故の除染で出た汚染土の中間貯蔵施設の建設をめぐる地元住民との調整で、「最後は金目でしょ」とのゲス発言で住民の気持ちを踏みにじった御仁である。「うそを言ったらいかん。国民もだまされたらあかん!」とこのミニコミ誌はうったえる。(2021/02/02) <追分だより>:「米国民主主義は鍛錬を重ねて強靭になる」 シュワルツェネッガー氏が議事堂襲撃批判とバイデン新大統領への期待の動画投稿 バイデン新米国大統領の就任式を控えて、俳優で元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー氏はトランプ大統領支持者らの連邦議事堂襲撃を厳しく批判する動画を投稿した。氏はトランプと同じ共和党員だが、アメリカ民主主義は「剣の鋼のように鍛えれば鍛えるほど強くなる」と訴え、「この数日の出来事に我々の自信は大きく揺らいだが、私は何が失われてしまうかを知ったからこそ、より強くなれると信じています」と、民主党の新大統領への期待を表明している。「追分だより」発行者の岩越陽子さんは、「その勇気。語られる言葉一つ一つが胸に突き刺さり、魂がゆさぶられる想いでした」と記し、あわせてわが国の政治家の発言と対比している。氏の動画とともに目を通していただきたい。(2021/01/21) 俳優のジャン=ピエール・バクリさんが亡くなる ついこの間、フランスの俳優のクロード・ブラッスールさんが亡くなったことを書いたと思ったら、残念なことに1か月とたたないうちに、今度はジャン=ピエール・バクリさんが亡くなった。ガンによる死だという。享年69.フランス人の友人や知人たちの多くが悲しみをいろんな形で表している。バクリさんもブラッスールさんと似て、2枚目俳優ではなく、3枚目の俳優だった。バクリさんには脚本を一緒に書く奥さんで、女優で、監督でもあるアニエス・ジャウイさんだ。この二人がコンビで脚本を書いた「ムッシュ・カステラの恋」(‘Le gout des autres‘、2000年 )は本当に素晴らしかった。二人は共演し、監督はジャウイさんがつとめた。テーマの見つけ方、人間を描くときの深さなど、心に焼き付く作品で、私は10回以上見た。(2021/01/19) <追分だより>:「ウイルスより危険なのでは…」コロナ国内感染者の初発見から1年、後手つづきの政府対応 独、仏、英と大違い 新型コロナウイルス感染者の国内初発見から1年、非常事態宣言が再発令されたものの、感染拡大がつづいている。この便りの発信地長野県も例外ではない。菅政権が小出しにする対策は後手だらけで、しかも「国民への愛はなくムチだけ」、「ウイルスより危険なのでは…」、「『東京五輪開催はコロナに打ち勝った証』などと寝言を言っている場合か!」。そんな国民の声を拾い上げ、独、仏、英の政府との違いを確認してみた。(2021/01/17) 現代に関東軍がいたら、何をするか? 北方領土上陸だろう・・・ 冷戦時代に「第三次大戦はこう始まる・・・」的な本が出版されていたが、その1つは北海道にソ連が上陸するという想定のものだった。結果的にはソ連は上陸しなかった。とはいえ、安倍政権の途方もない接待や交渉をあざ笑うかのようにロシアは第二次大戦中に接収した北方領土の日本返還へのハードルを憲法改正によって一段上げたのだった。(2021/01/06) 有事に弱い政権が続く 昨年9月に終焉した安倍政権の特徴の1つが有事に弱い、ということだった。民主党政権の福島原発事故処理などを最大限、集票のアピールに使ってきた安倍晋三だが、新型コロナウイルスの処理では対応が後手後手に回っただけでなく、配布までに1か月以上時間がかかった上に製品の質でも問題が起きた「アベノマスク」で自らの脆弱さを見せ、その結果、支持率がついに上がらなくなって辞任につながった。(2021/01/06) 古いソ連のオートバイの修復動画に心動かされた 年末、YouTubeで久々に心を動かされる動画に出会った。ぼろぼろになったソビエト時代のオートバイを工場で黙々と修復していく動画である。動画の主人公はほとんど手元しか露出せず、修復のプロセスが1つ1つ、美しいカットとよく採られた音声で見ることができる。印象深いのはバイクの鉄に付着した錆や汚れを1つ1つ様々な溶液につけて溶かし、その後、鑢をかけて綺麗にしていくのだが、もちろん、おそらく腐食が進みすぎて、全部取り変えたパーツも少なからずあったろう。(2021/01/04) マリーヌ・ルペンの年末のメッセージ 2021年はフランスの政治に重要な1年になるだろう かつて国民戦線(FN)だった極右政党は今、国民連合(RN)に名前を変えて、党首にマリーヌ・ルペンを頂き、政治勢力の躍進を続けている。2022年はフランスの大統領選の年であり、2017年にエマニュエル・マクロンに敗れた彼女は来年こそと勝負をかけてくるだろう。その気持ちは12月の暮れに彼女が発信したメッセージに込められていた。その言葉の中で、2020年は悲惨な年であったが、COVID−19以上に犯罪者のイスラミスト勢力が繰り返しフランスで仲間をテロで斃したと強調した。彼らにフランスを壊させてはならないと訴え、2021年には地方選挙があるので、皆さんの意志を見せてくださいと訴えた。(2021/01/01) フランス語の辞書を読む 私は今年に入って翻訳書を出してから、泥縄式的に辞書を引く、というより日常的に毎日読むようになった。先日、その経緯については書いたのだが、今回は私が目下、愛読している辞書について。過去に使ってきた辞書は私の場合、白水社のものと旺文社のものが多かった。今回、私が愛読しているのは旺文社のNouveau Petit Royal(第三刷)という仏和辞典である。愛読している、というより実質的にノートにほとんど丸写ししているのだが、と言ってもアルファベットのAから順番にやるというようなことはできないし、飽きてしまうので、私の場合はサイコロ賭博のようにぱっと開いて気の向いた単語から書き写していき、筆写が終わったら蛍光ペンでしるしを付けて置く。(2020/12/31) 俳優クロード・ブラッスール氏の死去 私がフランス映画を見る時、よく思うことはアラン・ドロンやジャン=ユーグ・アングラードのような美形俳優とは別のところで、三枚目系の俳優たちが活躍しており、人気が高い人がたくさんいることだ。ゴダールの映画「軽蔑」で妻役のブリジッド・バルドーから見放される辛い役を演じたミシェル・ピッコリも私には長年、なぜ人気が高いのかよくわからなかったし、亡くなった今もわからない。しかし、確かに彼の登場する映画を見ると、独自の存在感を保っていて主役を張ってきた。先日、亡くなったクロード・ブラッスールという俳優もそうだ。(2020/12/27) かつての安倍政権と2022年から訪れうるマリーヌ・ルペン大統領の時代 フランスにとって2021年は運命の年になるのではあるまいか。それはCOVID-19による危機、というよりも、むしろ2022年の大統領選の前哨戦という意味である。2017年に大統領選で決選で戦ったエマニュエル・マクロンとマリーヌ・ルペンが、もしもう一度決選投票になった時、マリーヌ・ルペンが大統領に選出される可能性は高まっていると聞く。もはや2002年のジャック・シラク対ジャン=マリ・ルペンの時のような、極右のルペン一族の政治に対する圧倒的な危機感はフランスにはない。では、もしマリーヌ・ルペンが2022年に大統領に選出され、さらに2027年に再選されて、10年間、ルペン時代が続いたら、フランスはどうなるだろうか。(2020/12/26) 語学の参考書と辞書の関係
今年私は生まれて初めて本の翻訳書を出版したのですが、やってみて初めてわかることがあるものです。まず体験して思ったのは、単語力があればあるほど翻訳は楽になる、ということです。泥棒を捕まえてから縄を綯うということわざがありますが、単語力が倍増すればテキストを初見で見た時の印象も変わるはずですし、辞書を引く手間も省けます。とはいえ、辞書を引く手間が省ける、ということは1つの単語が持っている様々な意味を全部理解していて初めてできることで、たとえば1つの単語に10個の日本語の意味があるとすると、10個知っておくことが大切です。(2020/12/24)
出版人・ジャーナリスト、大江正章さんの早すぎる死 NPOのアジア太平洋資料センター(PARC)の事務局の方から、共同代表をつとめていた大江正章さんが亡くなったとの知らせを昨日いただきました。アジア太平洋資料センター(PARC)とは、武藤一羊氏や「バナナと日本人」を書いた鶴見良行氏らが1970年代に市民が社会問題を調査研究する時代を拓こうとして設立したNGOであり、現在はNPO法人でもあります。ベトナム戦争への反対運動を原点に、南北問題や農薬などの問題を市民の自発的な調査を通して研究してきました。大江さんはその共同代表をつとめていたのですが、その傍らでコモンズという出版社の代表もつとめており、常に多忙な生活を送っていたようです。いずれもオルタナティブな世界を市民目線から探求するものであり、大江さんの場合は農業のあり方が核になっていたようです。(2020/12/18) <追分だより>: ローカルフードの挑戦 新しい公共圏の創出、新しい政治参加の形態めざす
政府の描くイノベーション・プランによって、食と命の安全保障が脅かされている! でもその一方で、「自然を守り、回復力のある農村を復活させる多様なローカルフードを作り出す波が今、生まれ始めている」。ローカルフードへの挑戦は、「国民の分断」という安倍政権の負の遺産や菅政権の「自助」を克服して、新しい公共圏の創出と新しい政治参加の形態をつくることをめざしている。(2020/11/28)
<追分だより>:いまの日本を考える「小さな声」の数々 信州の市民ら、芥川賞作家、被曝者、南米の世界一貧しい大統領から
この便りが発信されている同じ長野の佐久市民ら約100人が、国際反戦デーに「子どもたちに平和な未来を残そう」と訴えた。主催のピースアクションは菅首相の学術会議への介入を「平和でないと自由は確保できない」と批判、作家の平野啓一郎さんは菅首相は「独裁国家の権力者気取り」とツイート。核兵器禁止条約の発効確定を「夢みた瞬間」と喜ぶ被爆者たち。そして「世界一貧しい大統領」南米ウルグアイの元大統領ホセ・ムヒカ上院議員は、日本の大学生の質問に「日本は確かに裕福な国だ。ただ…」と答えた。いまの日本をどう見るかを考える「小さな声」が多数紹介されている。(2020/11/08)
今年の米大統領選はアメリカ人の政治的復元力が見える選挙 〜鍵は最高裁判事のバランスに対する米国人の見方〜 今年の米大統領選は共和党のトランプ大統領が再選を決めるのか、民主党のバイデン候補が勝利するのか。トランプ氏が前回の2016年の大統領選で新聞各紙ではヒラリー・クリントン候補に敗れると書かれていた中、逆転勝利を飾ったことは記憶に新しいことです。今回も世論調査で10ポイント近くバイデン候補がリードしていますが、ふたを開けてみるまでわからない選挙です。私が今回の選挙で注目するのは、大統領選のまさに直前にトランプ大統領が最高裁判事に共和党寄りのエイミー・コーニー・バレット判事を据えることに成功し、最高裁判事の保守派(つまりは共和党派と考えられる)が6人、リベラル派が3人と大きく差がついてしまったことです。(2020/10/30) 「大阪市廃止」の住民投票、最新世論調査で賛否逆転。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 11月1日、来週の日曜日に、いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う大阪市の住民投票が行われる。もっとも、この投票で「大阪都」が生まれるわけではなく、府民の意見が聞かれているわけでもない。大阪市選挙管理委員会による正式な名称は、「大阪市廃止・特別区設置住民投票」である。もちろん、ここには「大阪都構想」の文字はない。問われているのは「大阪市を廃止し、4つの特別区に再編する」ことの是非である。この住民投票が注目されているのは、もっぱら維新の政治的影響力のバロメータとしてである。(2020/10/28) 帰ってきたトランプ 9月に新型コロナウイルスに夫婦で感染し、軍の病院で治療を受けていたトランプ大統領がホワイトハウスに戻り、大統領選に復帰した。復帰後のトランプ大統領の選挙集会などの一連の映像を見ていると、トランプ大統領が支持を集めつつある印象を受ける。世論調査では夏以来、一定して民主党候補のバイデン元副大統領が10%近くリードしてきたが、2016年の選挙でも開票までヒラリー・クリントン候補の勝利を各紙は予想していたことを忘れてはなるまい。おそらくトランプ大統領の支持層は世論調査でつかみにくい層なのだ。(2020/10/17) 安倍首相と雄弁術 安倍首相が辞任した。7年にわたる長期政権が終わり、安倍首相の悲願だった改憲も頓挫した。安倍首相は安保法制などを強行採決で通したことで、名を捨てて実を取ったと留飲を下げているのかもしれない。いずれにしても、安倍首相は2016年あたりまでは躍進していたが、それ以後はスキャンダルや反対する人々の抵抗にあって、いつしか推進力を失ってしまった。この失墜の原因は何かと考えると、人によって答えが違うと思うが、私は安倍首相に雄弁術がなかったことが大きな原因ではなかったかと思うことがある。(2020/10/17) <追分だより>:「自由は突然無くなるのではない。だんだん無くなっていくんです」(宮澤喜一)
信州・茂沢村の岩越陽子さんが発信する「追分だより」には毎号、「うそを言ったらいかん 国民もだまされたらあかん!」と訴える情報がてんこ盛り。菅政権による学術会議委員の任命拒否事件特集(No.651〜655)には、第78代内閣総理大臣宮澤喜一のこんな発言も。「自由は突然無くなるのではない。だんだん無くなっていくんです」(2020/10/16)
「ひるおび」もちきゅう座もずれている「学術会議任命拒否」問題 〜核心は「大学の軍事研究への協力」〜 矢沢国光(やざわくにてる):ちきゅう座会員 テレビの「ひるおび」だけではない。ちきゅう座の投稿も、私にはずれているように思える。「学問の自由が侵される」と言えば、「任命拒否されたくらいでものが言えなくなるのは学者ではない」。「首相の任命権は形式的なもので、推薦を拒否することはできない」と言えば「任命責任は首相にあるから拒否権もある」はては「政権のいいなりにならないためには政府の外にでるべきだ」、「学術会議の推薦基準が曖昧」、「芸術院と同様学術会議の存在そのものが問題だ」…。自民党の中には、今回の「6名任命拒否」を譲歩することなく貫徹すべきとする強硬論が強いと言われる。彼らはなぜ任命拒否をごり押ししようとするのか?(2020/10/09) ほんとうの「学問の自由」とは〜日本学術会議、日本芸術院、文化勲章は必要なのか 内野光子(うちのみつこ):歌人 首相が学術会議人事に介入したとして、騒動になっている。日本学術会議が新会員候補者として105人推薦したところ、6名の任命が拒否されたというのである。従来は、内閣総理大臣の任命は、形式的なものとして運用されていた。拒否された6人は、いずれも現政府の意に沿わない発言や活動を続けている人たちである。政府が、研究者の萎縮を狙っていることは確かなのだが、学術会議が首相に提出した要望書は以下の通りで、10月3日にホームページで公開された。(2020/10/07) パンケーキおじいさんと赤い靴 パンケーキが好きなおじいさん、というとあんぱんまんみたいな身近なヒーローで、かつ、可愛いイメージです。童謡の「マザー・グース」やエドワード・リアの「ナンセンスの絵本」に出てきそうです。間違っても本気で戦争の準備をしたり、学問の統制を試みたり、問題を矮小化したりするような人間の印象はありません。大衆が好感を持ってくれるアイコンになりそうです。こんな替え歌が浮かんできました。(2020/10/07) スガ政権の学術会議人事介入問題、論点をすり替えてはならない。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 スガ政権は、日本学術会議が推薦した新会員候補6名の採用を拒否した。これは、一大事件である。個々の被推薦者にしてみれば、「研究内容による思想差別」であり「政府批判発言による差別」であるが、大局を見れば「学術会議の独立性の侵害」であり、とりもなおさず「学問の自由の侵害」にほかならない。その本質は「権力による科学や研究の統制」なのだ。こういう権力の動きには敏感に反応し反撃しないと、少しずつ「自由の陣地」が狭められて、気が付いたときには取り返しのつかないことになる。いつか来た道のように、である。こういうときには、必ず親体制派・親政権派のデマゴーグが頭をもたげる。「過剰反応だ」「騒ぐほどのことはない」と言い、さらに必死になって「論点すりかえ」を試みる。(2020/10/06) 新聞記事における識者のコメントでなぜ特定の著名人ばかり登場するのか? 新聞記事で記者たちが識者にコメントを求める際、どう見ても、特定の著名人に集中する傾向があるように思われる。たとえば、フランス文学とかフランスの哲学や法哲学などの方面でも、常々登場するのはせいぜい10人程度ではなかろうか。大学でフランス語を通した研究や哲学に携わっている人々が日本にいったい何人存在するのだろう。准教授や様々な教員まで射程に入れると、数百人には上るのではなかろうか。それないも関わらず、特定の人々の意見ばかり新聞が取り上げるのは、それがプロセス上、楽であり、それらの識者が言いそうな内容が事前に想定できる予定調和性にある、と言えると思う。そうした新聞記者の都合は理解できる。(2020/10/05) 強権・スガ政権の正体が見えた。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 スガ政権とは何か。その正体露呈の事態である。意に染まない官僚は切ると宣言した政権。そして、「それは当たらない」の一言で説明責任を拒絶してきた人物の率いる政権。その政権による「日本学術会議推薦の6人、任命されず」という報道に大きな衝撃を受けている。これは、大事件だ。あの、アベ政権ですらやらなかったことを、新米総理のスガがやったのだ。(2020/10/02) 暴力的リゾームと横断性:パンデミックが露わにするもの 髭郁彦(記号学) パンデミックが踊っている。流動性と多様性が止まった世界の上で、パンデミックが高笑いをして踊っている。資本主義帝国の中で絶えず流れ、動いていた世界。欲望の実現がダイナミズムの中にある世界。その強固な信仰の下で、われわれはモノを動かし、消費し、より多くの、より様々な事象が溢れかえることが正しき道であると確信して、食べ尽くし、捨て去り、次の獲得物を探し、休むことなく漁り続けた。停止は死。動き、接触し、多くの物を所有することが善である。それが現在のわれわれが生存している社会の基本体制である。そして、それは資本主義という経済システムを背景とした巨大な機構である。日々われわれはその機構の中で、自分自身が可能な範囲内で、貨幣という記号装置を用いることで、必要とするもの、欲するものを手に入れることができた。ところが、その基盤は様々な記号体系を用いて高度な思考をすることなどまったく不可能なウィルスという生体によって、簡単に崩されてしまうものであることが明白となったのだ。(2020/09/30) 明治維新は革命だったのか? 明治維新を、あれは実質的に革命だった、と考える歴史家がわが国にいて、そのアピールが功を奏してフランスの革命史家にも認められたとの話を最近、耳にしました。明治維新が革命だった、というそれらの歴史家の理由は士族らによる上からの革命だったとしても、身分制社会や藩政が解体され、近代国家への移行が行われ、しかもフランス革命よりはるかに死者が少なく済んだ、ということでした。それを聞いた時は、そういう考え方もあるかな、と思いました。しかしながら、後で考えが変わりました。何と言っても明治憲法は人民主権が欠けています。どんなに社会構造が変わろうと、「人民主権」のない政体への移行は広義の革命だったとしても、「市民革命」とは呼べません。その意味で明治維新を革命だったとして評価を高める方向性は少し距離を置きたいと思うようになりました。(2020/09/27) 菅首相はどっちのタイプ? 苦学した人が政治家になった場合 菅義偉首相についての紹介記事などを読むと、学生時代に苦学をしたことが強調されています。二世議員や三世議員とは違う苦労をしてきたようです。ですから、それらを読むと、菅首相が貧乏人や庶民の味方と思ってしまっても無理ありません。しかし、菅首相はネオリベラリズムの経済学者で政治家でもある竹中平蔵氏と密な関係があるとされます。竹中氏も安倍前首相や麻生副首相などとは違って、自分の才能で出世した人として知られています。本来ならそんな竹中氏は再分配を重視し、貧者に優しい政策を取ってもよさそうですが、実際に竹中氏がこれまで小泉首相や安倍首相とともに取ってきた経済政策は派遣社員を結果的に大幅に増やして日本社会に格差拡大を創り出すなど、庶民には厳しく、事はそう簡単ではありません。(2020/09/25) 「九一八事変」の日に、日本の罪を思う。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 9月18日である。中国現代史に忘れることのできない日。そして、日本の歴史を学ぶ者にとっても忘れてはならない日。満州事変の端緒となった、柳条湖事件勃発の日である。柳条湖事件とは、関東軍自作自演の「満鉄爆破」である。1931年の9月18日午後10時20分、関東軍南満州鉄道警備隊は、奉天(現審陽)近郊の柳条湖で自ら鉄道線路を爆破し、それを中国軍によるものとして、北大営を襲撃した。皇軍得意の謀略であり、不意打ちでもある。(2020/09/21) ジャパンライフ山口隆祥ら逮捕 ー アベ疑惑の徹底解明の端緒に。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 立つ鳥跡を濁さず、という。しかし、アベ晋三の飛び立った跡は、濁りっ放しだ。モリ・カケ・サクラ・カジノ・河井・黒川・アベノマスク…、納得できる説明が尽くされたものがひとつでもあるだろうか。あたかも、「我が亡き後は洪水よきたれ」と言わんばかり。アベなきあとだが、なおアベまがいが健在の今である。アベ疑惑の数々について徹底解明が望まれる。まずは、サクラ疑惑の一端である。昨日(9月18日)、既に倒産したジャパンライフの元会長山口隆祥以下14人が逮捕された。被疑罪名は特別法(預託法)の手続き的な形式犯ではなく、刑法上の詐欺である。彼らは、不特定多数を対象に、巨額の金を巻きあげてきた大規模な詐欺グループなのだ。(2020/09/21) 金とメディア 価値のあるメディアには金が必要だから募金を募る、というのはある意味でその通りなのですが、その言葉が増幅して、「金をかけないメディアは全部、価値がない」という風に受け取られると、金をかけない小さなメディアやサイトに関わっている人々を一括して「お前たちはゼロだ」と言っているように響いてきます。調査報道にはお金がかかるものです。それは確かですし、人に会って、話を直に聞こうとするとこれもお金がかかります。ですから、お金をかけないでやろうとすると、やれることが限られてきます。(2020/09/20) 夏休みの果てのならず者たちの楽天主義 毎年、夏休みの終わる頃、あるいは二学期の始まる頃、子供の自殺が増えるという話を聞きます。実際の数値までは知らないのですが、自分の子供時代を考えると、確かに8月末は放置していた算数や国語、自由課題などの夏休みの宿題が山積みして、そのプレッシャーがあったことを思い出します。私が子供の頃は、今のようなインターネットのある情報化社会ではなかったので夏休みの日記などでは、毎日の天気の記録などで、家族で購読していた新聞をたどって再現しないといけませんでした。几帳面な子供は毎日コツコツできるのでしょうが、私のような子供はだんだん後にたまってきます。8月30日と31日あたりは泣きそうな気持ちで、課題をまとめてやっていたものです。(2020/09/13) NHKはオンデマンドではなく、無料で過去の放送のYouTube公開を 百聞は一見に如かず。TVで放送された番組がYouTubeにUPされていても違法ではないのが、フランスの国立機関INAによる番組の公開制度です。公共放送の番組だけでなく、民間放送の番組も収集して公開しています。具体的な運営の仕組みまではわかりませんが、過去の思想家や作家などのインタビュー番組がかなり多数、YouTubeのINAのページでUPされています。(2020/09/10) 次の都知事選への「運動」は? 都知事選の選挙運動の終盤、野党共闘の宇都宮候補の陣営は勝ち負けではなく、この選挙を1つの「運動」だと考えていると語って、だからこそ(たとえ負けるとしても)投票に行ってください、と大々的に呼びかけていました。筆者はあらかじめ負ける選挙に、投票率を上げるためだけにいったいどれだけの人がその声を理解していくのだろうか、と危惧しましたが、小池現職候補圧勝報道の中でも投票率自体は最低というわけではありませんでした。運動という言葉に期待して出かけて行った都民の方も多数いたのではないかと思います。(2020/09/08) ドキュメンタリーとマイクロペニス 5 何度かこれまで、このシリーズでマイクロペニスであることがどういうことか自分なりに、書いてきました。自分の体、とくに生殖に関する部位に発育不全とか、異常などがあるとその人は男女を問わず、非常に孤独になりがちだろうと推測します。中には自殺を考える人もいるのではないかと思います。僕の場合も自殺を真剣に考えたことが人生に2度ありました、1度は20歳の時、2度目は40歳の時。20歳は人生の旅立ち、巣立ちの頃。40歳は働いて一通り仕事を経験して、これから後をどう発展させるか。いずれも自分とは何かというアイデンティティが大切な時期です。(2020/09/01) 右か左か、上か下か 歴史修正主義に対する闘いはどこへ? 最近よく「右か左かの闘争ではなくて、上か下かだ」という意見を見かけます。筆者の尊敬する人々もよくそういう言い方をしています。でも、どこか違和感があります。伝統的な意味の右か左かを思い出すと、たとえば左には所得再分配を通した格差の否定という経済上の方針と同時に、国家が犯した戦争責任や植民地主義を反省する、という歴史的な立場がこめられていました。今言われている上か下かが、右か左かと端的に異なるのは、この歴史的な立場を捨てていることでしょう。(2020/08/29) 権威主義政府とSNS 言論に関して外国人にも適用される刑法が・・・ 6月30日に可決され、すぐに施行された中国の国家安全法(香港国家安全維持法)には取り締まりの対象が香港の人だけでなく、国籍や地域を問わない条項(※)があるそうです。いかなる国の領土や外国人であってもこの法律を犯した人は中国政府から起訴される可能性があるということです。では、もし日本政府が中国政府の犯罪者引き渡しの要求に応じることがあれば、日本国内でいくら憲法で言論の自由が保障されていたとしても、中国でもしその日本人が起訴されていれば、中国に引き渡される可能性がある、ということでしょうか。 あるいは、日本政府は日本の憲法を尊重して、憲法の精神に則って「犯罪者」の引き渡しには応じない、ということになるのでしょうか?(2020/08/27) ドキュメンタリーとマイクロペニス 4 今年になって、医学でマイクロペニスという極小であり(勃起時に7センチ未満がそう呼ばれています)僕もその範疇にあることを書きました。10代の思春期の頃から、ずっと誰にも言えず、隠し続けてきた一番恥ずかしいことです。僕はゲイではないのですが、恋愛してもその果てに肉体関係を結んだり、家族を持ったりということに対する不安があって、もうすでに50代半ばですが、今まで独身でした。一番苦しいことは、以前は僕のようなケースを呼ぶのに「短小」という曖昧な表現しか知らなくて、甚だしい肉体的ハンディだとは自分で思いながらも、それをどう認識したらよいのか、誰に聞くこともできず、悶々としていたわけでした。(2020/08/26) 在日コリアンの映画人との交流が僕の国際交流の原点 1995年は戦後50周年という節目の年でしたが、当時、僕は映画の助監督の仕事を通して知り合った在日コリアンの映画人に招聘されて「解放50周年」記念式典の記録動画撮影のアルバイトで大阪に一時帰省しました。僕の助監督の初仕事は大阪在住の監督・金秀吉さんの「あーす」という映画だったのですが、映画のスタッフは日本人、在日韓国人、在日朝鮮人で、2か月の撮影期間は空いていた相撲部屋での合宿でした。ですから、在日の人々と寝食をともにして働き、食い、酒を飲む毎日でした。僕にとってはそれまで在日の人々と交流することは心理的に難しいところがありました。過去の植民地支配の歴史や日本における差別の歴史を意識すると、自由になれなくなってしまうところがあります。(2020/08/19) 新型コロナがあぶり出した生と死と経済 「GoTo travel」が問ういのちか経済か コロナは否応なく人に生と死を考えさせる契機となったが、それは妙にゆがんだ観念でもあった。コロナは「経済」か「いのち」かという本来ならあり得ない奇妙な二項対立を、誰もが奇妙と思わない奇妙な状況を作り出した。いまの日本の政権の言い草を聞いていると、経済のためには人は死んでもかまわない、という思想が透けて見える。しかし、よくよく考えてみたら、腹を立てても仕方ないとも思う。生とか死を経済で換算することに、ぼくたちはとっくに慣れてしまっていることに思い至る。コロナはそれをより日常化したにすぎない。(大野和興)(2020/08/14) 無策の〈長〉はいらない〜コロナ対策をどうする?安倍首相、森田千葉県知事、西田佐倉市長 内野光子(うちのみつこ):歌人 ●安倍首相! 8月1日をもって、マスクを変えましたね。全閣僚が大きなマスクをしている中、よく頑張った、というか意地でもという数か月にみえました。アベノマスクの8000万枚の第二次配布の中止が決まった直後がタイミングと思ったのでしょうか。それよりも前に、知人の医師が勤務する病院に、厚労省から、「ご苦労さんマスク」として大量のマスクが届いたけれど、現場では使い物にならず、事務長が処理に困ったそうです。行政の長たる者、「意地」を通すのは、いい加減やめてほしい。(2020/08/14) 自民党復活への道 女性議員の刷新が急務 自民党ではポスト安倍をめぐって、岸田か、石破かといった議論が起きているようだが、自民党の危機はその程度では収まらないだろう。根本的に小泉首相時代から20年間、自民党は内側からぶっこわされ続けてきたのだ。20年間の破壊と腐食は党としてはソビエト共産党と劣らない程甚大である。その象徴は安倍政権が女性が輝ける国を標榜しながら実態はむしろ女性にとって暮らしづらい国でしかない、という惨状である。そして、それは自民党の女性議員のタイプに如実に出ている。生活などより国防を掲げるような、男性保守派党員に媚びるような、男性以上に勇猛果敢さをアピールする女性議員が目立つ。こうした症状は世界の潮流から外れた末期症状であるのだが、自民党という象の中にいてな客観的に自らを把握できていないに違いない。(2020/08/14) 自民党復活への道 れいわ新選組を加えた<自公れい>連立内閣構想は? 山本太郎財務大臣の可能性 旧民主党系グループが再度、まとまる動きを加速している中、自民党は安倍首相が国会を開かず引きこもったまま、次期総裁に誰が選出されるか噂がちょろちょろ飛び交っている。自民党の安倍政権の支持率が低迷したのは今に始まったことではなく、第二次安倍政権以来、何度も低迷と復活を繰り返してきた。しかし、新型コロナウイルス対策の無能ぶりと、北方領土の(ほぼ)永久喪失は安倍政権にとっては不可逆のダメージとなった。そこで自民党が旧民主党系の追撃を交わして大復活する策の1つは、山本太郎氏が率いるれいわ新選組を一本釣りすることだろう。(2020/08/14) メディアのエコロジー 荒鷲からフンコロガシまで 筆者がこのインターネット媒体、日刊ベリタに初めて記事を書いたのは2009年8月のちょうど今自分で、かれこれ丸11年になります。その頃、取っていた新聞は朝日新聞だったのですが、そこにインターネット新聞が苦境にあることが書かれた記事が掲載されたことがありました。日刊ベリタの編集長になって間もない大野和興氏のコメントも添えられていました。その記事の核は日刊ベリタではなくて、たしか同様のインターネット新聞だったジャンジャンが廃刊になったことだったと記憶しています。ジャンジャンの編集長が市民記者を育てようとしたけど、ギャラの配分でお金が不足し、経営が維持できなくなった旨が書かれていました。日刊ベリタが存続できているのは書き手が無報酬でやっているからです。(2020/08/10) 安倍内閣は、速やかにコロナ対策臨時国会を招集せよ 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 一時はおさまっていたかに見えた新型コロナの感染だが、このところ確実に再拡大しつつある。ウイルス感染の拡大は国民一人ひとりの生命・健康と生活、さらには経済活動に関わる。政治は、国民の叡智を結集してコロナに対応しなければならない。そのためにこそ、国家はある。無為無策を決めこんで、傍観していることは許されない。国民の目に見えるところで、知恵を出せ。汗をかけ。(2020/08/09) 自民党復活への道 野党間に楔を打つ 次の衆院選で自民党が議席を大きく減らして首相交代になる可能性をほのめかす特集が雑誌で組まれているようだ。しかし、自民党にはその危機を突破する1つの可能性がある。野党支持者をバラバラにして、激しく対立させることだ。兆候は都知事選ですでに顕在化した。野党共闘と山本太郎率いるれいわ新選組である。彼らを徹底的に対立させ、憎み合わせればよいのだ。自民党よりも対立野党の方が存在することが許せない、憎らしい敵に見えるように。(2020/08/08) 大阪市立大学と府立大学の合併を前に 都市の大学とは何か、今一度考える 今、大阪は維新の会が府政も市政も与党となり、ネオリベラリズム的諸改革を行っています。大阪市立大学と大阪府立大学の合併もその1つです。両大学は公立大学ながら歴史も異なっていますが、何より両大学を合併することで「縮小」、「萎縮」あるいは「後退」につながらなければよいが、と思っています。私がこう思うのは東京都立大学が首都大学東京に再編される頃、取材したことがあり、人文学部とくに仏文科の教授たちが抵抗していたことが記憶にあるのです。戦後の民主主義の時代に開花した伝統ある人文学部が解体され、カルチャーセンター化してしまうことは文学や人文社会学への冒涜と言ってもよいものでしょう。当時、都知事だった石原慎太郎氏はフランス語は数も満足に勘定できない言語だという意味の中傷発言を行ったことも記憶にあります。(2020/08/07) 週刊ポスト「安倍首相を引きずりおろす」「今こそ落選運動を」特集の意味。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 本日の各紙朝刊に、週刊ポスト(8月14・21日合併特大号)の大広告。イヤでも目に飛び込んでくる冒頭タイトルが、白抜きの「今こそ落選運動2020を始めよう」である。落選させようという対象に驚く。なんと、「安倍首相を引きずりおろす『国民の最強手段』がこれだ!」。保守色のイメージが強い小学館の週刊ポストが、安倍首相を引きずり下ろせキャンペーンの大見出しなのだ。世には、定評というものがある。講談社はリベラルで、小学館は保守というのもその一つ。だから、週刊現代は政権批判に厳しいが、週刊ポストは生温い。いやどうも、この思い込みもあてにならない。あの嫌韓イメージの強い週刊ポストが、かくも果敢に安倍政権攻撃の特集を組もうとは、びっくり仰天というほかはない。そして、仰天のあとには考えさせられる。(2020/08/06) 初めてハンバーグを作った日
自分がハンバーグを家で作る日が来るだろうということは想像したことがなかった。いつかはいいキッチンをもってその時は自分で調理をしようという風には30年間思っていたけれど、その時、僕の脳裏に浮かぶ「料理」は肉じゃがとか、魚の煮つけ、あるいはビーフシチューみたいなもので、その中にハンバーグは入っていなかった気がする。それはなぜだったのだろう。ハンバーグはこの間のポテトサラダと同じで、外側から中身がわかりにくい料理だからかもしれない。だから具体的なイメージが伴わなかった気がするのだ。肉じゃがだったら牛肉、糸こんにゃく、ジャガイモ、玉ねぎで何となく作っている映像が浮かぶのである。だが、ハンバーグは肉の塊と言っても中に何が混ぜ込んであるのかよくわからない。(2020/08/04)
ペンネームを使って記事を書いていたレジスタンス紙「コンバ」のアルベール・カミュ インターネット上のペンネームを特にハンドルネームと呼ぶそうですが、実名を避けて仮の名前を使って表現活動を行う意味ではペンネームと本質は同じでしょう。ハンドルネームの書き手の文章を大手新聞でそのハンドルネームのまま、掲載することの是非が議論されています。私が1つ思い出すのは第二次大戦中の抗独レジスタンス紙Combat(コンバ)にアルベール・カミュが記事を書いていた時の事です。1944年6月のD-dayのあと、8月にパリは連合軍によって解放されます。(2020/07/30) 再掲載 日本の選挙はこれでいいの? <野党完全勝利までの道のり 5 選挙選のつまらなさ> 南田望洋 最近、いろんなハンドルネームの論客が極めて真剣に民主主義の課題を語っていて、読むといろいろ勉強になります。とくに、このところ大学の政治学者の言説にはあまりない、刺激的な意見も複数出ています。そうした声に耳を傾けると、政権だけでなく、今の選挙のあり方自体に非常に疑問がある、それは与野党の攻防的な政局的観点ではなく、選挙のやり方自体への疑問になっています。以下、2019年4月に地方選の後に書きました一文を再掲載いたします。それは2017年秋の選挙で生まれた立憲民主党がなぜ伸び悩んでいるかを自分なりに考えたものです。少なくとも何人かの人々が私と同じように考えているのを知りました。(2020/07/30) ポテトサラダに再度挑戦しました 今回はジャガイモだけで作ってみました
ポテトサラダは誰が作るべきなのかというポテサラ論争が発端となって、生まれて初めてポテトサラダを前回作ってみました。しかし、前に書きました通り、自己採点でも100点満点の50点という有様で、お世辞にもうまいとは言えないものになってしまいました。その反省点は調味料や食材のバランスがよくないことでした。ジャガイモやキュウリやニンジンや玉ねぎ、茹で卵の割合はどうすべきか。酢とマヨネーズの割合はどうなのか?そういったことに不慣れだったため、スーパーでポテトサラダを買って研究したりしました。今までなら、ただ単に食べるだけだったのですが、自分で作って失敗したりすると、なんということのない惣菜でも見方が全然違ってきますね。(2020/07/23)
翻訳書とスーパーリッチ 今の日本では出版不況と言われて久しいですが、特に外国の書籍の翻訳はもっと厳しいのではないでしょうか。出版社も経営を成り立たせないといけませんから、一定数の売り上げ(販売部数×定価)を見込めないとなかなか翻訳出版の企画を通すことが難しいことはよくわかります。こうした風潮はどこかで、マスメディアの「日本はすごい」キャンペーンと通底しているのではないでしょうか。もう外国から学ぶことはなくて、これからは日本が発信する時代・・・そういう言葉を若いエリートから耳にしたことがあります。外国なんか行ってもしょうがないですよ、という言葉も耳にしました。(2020/07/20) 映像メディアの構造変化 新聞のデジタル化がメディアを根底から変えつつある TVの世界はYouTuberによってその優位性を揺り動かされつつあるが、同時に新聞のデジタル化もさらに既存のTVに揺さぶりをかけている。今までの活字と映像という棲み分けは失われ、新聞がTVを侵食しているとも言える。その1つの例が、以下のリンクの映像だ。日本でも新聞社が記者会見やイベントなどを中継したり映像をYouTubeなどにUPしたりしていたが、この映像を見た時、明らかにデジタル新聞が新しい未来を展開したのだと感じた。(2020/07/18) 話題になっているポテトサラダを作ってみた
幼い子供を連れた若い母親がポテトサラダをスーパーで買おうとした際に、同行していた年輩の男が「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうか」と諭したとかいう話が話題になり、ポテトサラダは面倒くさい、とか、そういうお前が自分で作れ、というような声が女性たちから上がっていた。男性である自分から見ると、何よりポテトサラダをこれまでの人生で一度も調理したことがなかったことを痛感した。(2020/07/16)
選挙と年末商戦 短期間のバーゲンセールで終わる選挙 この国の選挙はいつも思うことだが、年末のバーゲンセールによく似ている。バーゲンセールではせいぜい数週間前から広告が始まって音楽などとともに商戦の話題が世間に出てくる。そして広告代理店がイメージ戦略を行う。目玉商品は何か、割引はどうか、見た目の印象はどうか、などなど。有権者にとっては「選ぶ」だけのイベントであって、自分が主体的に行動する契機にはなりえない。選挙キャンペーンを行う人々を批判するために書いているのではなく、全体に選挙のデザインが良くないのではないか、と感じるのだ。それは今に始まったことではなく、もうずいぶん前からそう感じてきた。アメリカの大統領選が1年近くかけて候補者を予備選から市民集会や討論会を各地で行って政策に市民の意向も加えながら大きくまとめていくのと日本のあっと言う間におわる選挙では雲泥の差がある。(2020/07/12) 在外国民の最高裁裁判官国民審査制限は違憲(東京高裁判決) 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 6月25日、東京高裁(阿部潤裁判長)が、「在外邦人の最高裁裁判官国民審査制限は違憲」という判断を含む判決を言い渡した。当事者は「勝訴」の二文字を掲げて、記者会見に臨んだ。もっとも、一審では認められた慰謝料請求が高裁では棄却となり、主文だけでは「敗訴」の判決。同判決は理由中に、「次回までに制度の改善なく(原告らが)投票不能なら、国賠法上の違法となる」とわざわざ書き込んでいるという。次回総選挙は目前ではないか。上告の有無にかかわらず、政府はこの判決に応えて、早急に臨時国会を開いて「最高裁判所裁判官国民審査法」の改正を行うべきである。いずれ、この時期に最高裁裁判官の国民審査が話題に上るのは結構なことだ。(2020/07/02) 選挙で勝つためには野党共闘とれいわ新選組は最後の最後まで、共生の対話を続けるべきでは? 宇都宮健児氏を推す陣営は、山本太郎氏を推す陣営と分裂したままで、都知事選挙に勝つ見込みがあるのだろうか?それとも、負けてもできるだけ票を伸ばすことで満足できるのか?次の衆院選で消費税5%に戻すかどうか、候補者が党から推薦を受けたかどうか、そうした問題は当事者たちには大切なことかもしれないが、普通の市民から見ると、選挙で負けたら意味がないように思われる。(2020/06/30) NHKにピリリと辛い「受信契約の義務なし」判決を歓迎する。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 昨日(6月26日)、東京地裁で注目すべき判決が言い渡された。「NHK映らないテレビ、受信契約の義務なし」「NHK視聴できない装置付けたTV、受信契約義務なし」などの見出しで報じられているもの。「NHKのチャンネルは映らない構造のテレビで、民放だけを見ていてもNHK受信料を支払わねばならないのか。それとも、支払わなくてもよいのか」。その問題に「支払いの義務はない」と判断した初めての判決である。当然控訴されるだろうから、東京高裁や最高裁の判断に関心を寄せざるを得ない。(2020/06/28) 30万円の現金授受に添えられた『安倍さんから』の強烈なインパクト 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 昨日(6月25日)の中国新聞の報道が、「克行容疑者『安倍さんから』と30万円 広島・府中町議証言」というものだった。これは、強烈なインパクト。この証言をしたのは、案里容疑者の後援会長を務めたベテラン府中町議・繁政秀子(78)。中国新聞の報道は、以下のとおり詳細でリアリティ十分である。なぜ、ここまで話す気持になったのか、その説明はない。繁政町議は中国新聞の取材に、参院選公示前の昨年5月、克行容疑者から白い封筒に入った現金30万円を渡されたと認めた。現金を受け取った理由について、自民党支部の女性部長に就いており「安倍さんの名前を聞き、断れなかった。すごく嫌だったが、聞いたから受けた」と振り返った。(2020/06/27) 都知事選報道 都知事が街に出なかったら? 東京都知事選で現職の小池都知事が街頭演説をしないためにその映像が撮影できず、そのため公平性を期するためにTVの選挙報道全体が短くなり結果として現職の都知事に有利に運ぶ・・・という書き込みをツイッターで多数見かけます。しかし、現職が街に出ないなら、公平性を担保するために都知事時代の過去の言動とか検証を盛り込んだら良いのではないのでしょうか?(2020/06/25) 戦争と人種差別 髭郁彦:記号学 アメリカで起きた白人警官による黒人男性殺害事件に端を発する黒人人種差別抗議デモは、大きなうねりとなり、アメリカだけでなく、イギリス、オーストラリア、ドイツといった国々にも広がっていった。この差別反対運動には黒人だけではなく、多くの白人も参加しており、また被害者である黒人男性を殺害した白人と同じ職業に就いている多数の警察官も参加している。しかし、何故ドイツでも大規模な抗議デモが起きているのか。私は最初にその点に疑問を持った。更に、抗議デモのニュース画像をいくら見ても人種差別問題に対するアジア諸国での積極的なデモのニュースは殆ど見つけ出すことはできなかった。その理由は何か。(2020/06/24) 6月18日はみんなドゴール将軍にあやかりたい・・・ 冴えるウイレムの風刺漫画
フランスのリベラシオン紙で健筆をふるう風刺漫画家ウイレムの最新作はちょっと得体のしれない光景の1コマ漫画でした。筆者は最初は落ちがわからなかったのです。ただ、不気味さは十分に漂っているのですが。この1コマ漫画で、気がつくのはみんなドゴール大統領の仮面をつけていることです。そして互いに相争っています。(2020/06/21)
安倍政権は「メディア政権」だった その2 端緒は2014年1月の籾井氏のNHK会長就任発言 そして電波停止の脅し 安倍政権はメディア政権だったと前回書いた。多くの人はこう書いても納得されるのではなかろうか。では、安倍政権がメディア政権化したのはいつだったかと言えば、筆者は2014年だったと考える。この年は日本が戦後初めてファシズム化した年でもあったというのが筆者の考えだ。2014年1月にNHK会長に就任した籾井勝人氏は「政府が右を言うものを左と言うわけにはいかない」と語った。憲法で保障された言論の自由、あるいは表現の自由を否定した発言だが、それを公共放送のトップが発言したのである(2020/06/21) 安倍首相は辞任後は北方領土で暮らしたらどうか? その2 安倍首相がもし辞任することがあれば、残りの人生は北方領土返還のために北方領土に移住して骨を埋めるつもりで地元の人々と民間人としての友好親善しながら、ゆっくりと交渉のヒント探しをしたらどうか、と書きました。安倍首相は昨年9月、「ゴールまでウラジーミル、2人の力で駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」とプーチン大統領に語りかけたように、プーチン大統領とは何度も会談し、友情があるのかもしれません。ですから、普通の政治家ならスパイではないかと疑われかねませんが、安倍首相夫妻であればプーチン大統領も国後であれ択捉であれ在留許可を出してくれるのではないか、と思えるのです。逆に言えば、そういうことができるのは安倍さんしかいないとも言えるでしょう。これまで安倍首相を通して交渉に、日本の税金を随分投じてきたのです。(2020/06/20) 河井夫妻逮捕、2本の尻尾切りで終わらせてはならない。澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 梅雨の晴れ間が今日で4日目。毎日気になる不忍池の模様。昨日には見あたらなかった蓮の華が、今朝は少なくとも3輪。6月18日を「開華記念日」と名付けよう。アメリカでは黒人差別抗議デモが高揚し、朝鮮半島も中印国境も穏やかではない。北京でのコロナ蔓延の兆しも報道されている。国内も多事山積で騒然としてるが、この蓮池と周りの紫陽花ばかりは平和そのものである。さて、昨日(6月17日)201通常国会が閉会となった。(2020/06/19) 安倍時代の終わりをメディアの国民支配の終焉へ 〜安倍政権は「メディア政権」だった〜 安倍時代が終わりを見せている。今まで2014年から何度か安倍政権には危機があったが、支持率の回復によって息を吹き返してきた。その理由はメディアが安倍首相と仲間だったことだ。NHKでは会長や経営委員長などトップを通じて支配した。民放や新聞では国や自治体あるいは公的機関の広告宣伝活動や補助金、さらには自民党をクライアントとする広告代理店・電通がスポンサー企業を束ねていることから、反自民党的な空気の番組は放送局や新聞社の幹部たちの政治的忖度で削られることになったのではなかろうか。今後、これらの事情がより詳細に検証されることが必要だ。というのも、安倍政権は一言で言えば「メディア政権」だったからだ。(2020/06/19) 安倍首相は辞任後は北方領土で暮らしたらどうか? 安倍首相の側近が逮捕されるにおよび、とうとう首相交代の噂も出てきた。安倍首相は辞任した後はどう過ごすおつもりだろうか。国民の一人としては、北方領土へ行って余生を過ごされたらどうかと思う。国後でも択捉でもいい。安倍首相は去年9月、プーチン大統領を前にして、「ゴールまでウラジーミル、2人の力で駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」と呼びかけた。これは北方領土の日本返還のために安倍首相がすべてを賭ける、と言っている言葉としか読めない。(2020/06/19) ふたたび、60年前の6月15日 内野光子(うちのみつこ):歌人 1960年6月15日から60年、このブログでも何度か触れているが、特段政治には関心がないまま、学生だった私は、安保反対の集会やデモには、参加していた。共産党系の大学自治会の列に入ることもあったが、ひとりで当時主流派といわれた全学連の集会を覗いたりもしていたが、6月15日の国会議事堂南通用門での樺美智子死亡事件には衝撃を受けた。さらに、その二日後の6月17日の新聞一面に掲げられた、在京新聞社「七社共同宣言」の衝撃はさらに大きかった。60年後の今日の朝刊は休刊日である。あす、どれほどの記事が載るのだろうか。いまはもう、目の前のことに目を奪われているような記事やそれどころではない?とでも言いたげな論調の紙面やテレビではある。(2020/06/18) 朝日新聞社主催 都知事選候補者のネット共同記者会見を見た 〜パワーを見せた小池都知事 その源は?〜 今日、行われた朝日新聞社主催の都知事選候補者の記者会見は個別に候補者の話を聞いたときには感じなかった何かを感じることになりました。それはそれぞれの公約とか、過去の実績のデテールとは違う、候補者それぞれの人間性とか、強さみたいなものでしょう。これはもしかしたら、普通の記者会見よりもネットによって増幅されているのかもしれません。その意味で、最もインパクトがあったのは小池都知事でした。7つの0は未達成ではないかとか、学歴詐称ではないかと言った様々な逆風の中にあって、やはり強い現職候補だという気がしました。その強さは何かというと、テレビのキャスターであったことも関係しているのでしょうが、日本語の話し方が非常にうまいということだと思います。(2020/06/17) NHKは、自己に不都合な文書をこそ開示しなければならない。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 本日(6月8日)、NHKの視聴者団体が連名で、NHKと経営委員会に、情報公開に関する要望書を提出した。「NHK情報公開・個人情報保護審議委員会」の審議結果を尊重して経営委員会の議事内容に関する文書を開示せよ、という内容である。NHKは行政機関でも独立行政法人でもない。従って、情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)の適用対象とはならない。しかし、NHKは公共放送機関として国民の知る権利や民主主義のあり方に大きな影響力を持つ存在である。(2020/06/13) 大村秀章知事へのリコール運動は、表現の自由と民主主義への挑戦である。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 (2020年6月10日)半島の南北関係が不安定に見える。北朝鮮の朝鮮中央通信は、昨日(6月9日)、同日正午から南北間の通信連絡線を完全に遮断すると報じた。朝鮮労働党中央委員会本部と韓国大統領府を結ぶホットライン(直通電話)も含まれるという。突然に北朝鮮が態度を硬化させたのは、脱北者団体が本年5月31日に北朝鮮に向けて風船で飛ばしたビラ50万枚の散布が原因だという。(2020/06/12) アベノマスクと日本の匠 新型コロナウイルスで様々な日本の政治と行政の実態が国民の目に露になってきましたが、中でも多くの人が「?」と思ったのは一世帯にマスク2枚の配布に実質2か月もかかったことでしょう。多くの人にとって、衝撃的な事件だったと思います。というのも、近代以後の日本の神話が剥がれ落ちてしまったからです。その神話と言うのは次のようなものになるでしょう。「日本は匠が支え、通産官僚が企画運営する技術立国である」(2020/06/09) 赤信号みんなで渡れば怖くない では、みんなで学歴詐称すれば・・・ 学歴詐称がテーマになっているようです。私の場合も学歴詐称するほどの市場的な値打ちに乏しい大学卒業者なので、就職の履歴書に厚かましくも<ハーバード大学卒業>とか<モスクワ大学卒業>とか、書いてみたかった。もしそうなったら、どのように周囲の世界が変わりうるのか、実験してみたかった気がします。このことは、20世紀に作家の安部公房が生涯追いかけて描き続けたテーマと深く重なってきます。(2020/06/09) リベラシオンにウイレムあり トランプ大統領と聖書の巻 フランスで健筆をふるっている風刺漫画家のウイレムが、今回の白人警官による黒人殺害の後のトランプ大統領を風刺の対象にした。漫画は4つのコマになっていて、最初の1コマと4コマ目が大きく、2コマ目と3コマ目は小さい。1コマ目は聖書を高々と掲げるトランプ大統領。2コマ目と3コマ目は聖書で黒人をぶっ叩いている大統領。4コマ目はトイレで尻を聖書で吹いている大統領。(2020/06/06) 警官による在日クルド人の扱いと都知事選 そしてミネアポリス 前回、ミネソタ州ミネアポリスで黒人が白人警官に路上で制圧され、殺されるシーンの映像がソースシャルメディアで広がって抗議だけでなく、暴動に発展したことについて書きました。そして歴史的に白人と黒人の人種対立が先鋭化すると、アメリカの場合、民主党支持だった白人労働者層が共和党支持に乗り換える傾向があることを書きました。私の仮説ですが、この事件の背景には大統領選を共和党に有利に運びたい人々の意志が、明白な共謀がなくとも、未必の故意のような形で働いたのではなかろうか、ということです。もし興味のあるかたは以下のリンクに前の記事があります。(2020/05/30) 小池百合子さん、あなたは知事にふさわしくない。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 お騒がせ検察官・黒川弘務の趣味は、「犬の散歩と麻雀とカジノ」だそうだ。「犬の散歩」は結構だが、「麻雀とカジノ」はいただけない。この人、休日にはマカオや韓国にカジノに出掛けることもあるとか。また、朝日新聞広報部の発表では、同社の社員が、緊急事態宣言が出た後に、黒川と計4回、金銭を賭けてマージャンをしていたことを認めたという。朝日の社員とだけ、賭けマージャンをしていたわけでもあるまい。実はこの人の賭マージャンには常習性があるのではないか。また、この人、ギャンブル依存症というべきではないのか。(2020/05/25) 嘘をついていた安倍首相 賭けマージャンの黒川氏の処分をめぐり 近代国家ではなかった日本 共同の記事で、検事長だった黒川氏の処分をめぐり、安倍首相がまた嘘をついていたことがわかった。安倍首相は前回の記事では黒川氏の処分について森雅子法務大臣から処分の内容を聞いて、承認したかのようなベクトルになっていた。ところが、実際には違っていたことが新たに浮上している。それは法務省が検事長だった黒川氏のマージャン賭博を重く見て、懲戒にする決断をしていたところへ、首相官邸が介入して、大変軽い訓告に軽減させた、ということである。これが事実であれば重大な事件である。(2020/05/25) 「ルイ16世は馬鹿だった」「いやルイ16世は馬鹿ではなかった」・・・ 安倍首相がルイ16世と自分は違う、というような趣旨の発言を国会でしたということがインターネットで話題になっているようです。このことでしばらく前に、ロシア人の哲学者とルイ16世は馬鹿か、馬鹿でなかったかで議論したことを思い出しました。私が「ルイ16世は馬鹿だった」と表現したことに、ロシア人の哲学者は「いや、ルイ16世は馬鹿ではなかった」と言うのです。18世紀のフランスのブルボン朝の王だったルイ16世は馬鹿ではなかった、と言う人は意外と少なくありません。実際に、ルイ16世は庶民から慕われていた王だったようです。(2020/05/23) 書店は不要不急の場なのだろうか・・・ 新型コロナウイルスによる外出自粛と営業の制限で近所の書店も公共図書館も閉鎖になってしまった。スーパーやコンビニには立ち寄れても書店にぶらっと入って本を手にすることができない。たまたま僕はこの時期に翻訳書を出版したのだけれど、本の売り上げ以上に、自分が日々本に出会う場がなくなってしまったことがとても寂しい。書店が閉鎖されてしまったことに気がついたのは18世紀イタリアの喜劇作家、カルロ・ゴルドーニ作「二人の主人を一度にもつと」が行きつけの書店のコーナーにあった気がして買いに出かけたことだった。いつものことだが、ある本が買いたいと思うと、いてもたってもたまらなくなる。(2020/05/21) NHKに関するセントラルドグマにあえて異を唱える NHKはなぜ易々と官邸に屈したのか? 安倍首相べったりのNHKの報道のおかげで、NHKの劣化が指摘されてすでに久しいですが、そこでよく言われるのは劣化したのは政治部などの一部で、他は頑張っている、というような言及がよくなされます。第二次安倍政権の始まりが2013年初頭とすると、まるでそこからNHKが突然変異的に圧力に負けて報道が変わった、という意味が含まれています。しかもそれは一部のセクションのおかげ、と。これがNHKに関するセントラルドグマ=通念となっていますが、実際にはどうなのでしょうか。(2020/05/20) ポスト安倍時代の「Nスぺ」に期待したいさらなる特集案 2 題 4、「北方領土交渉の真実 なぜ遠ざかるのか」安倍首相がレガシーに、と北方領土問題の解決を望んだロシア・プーチン大統領との日ロ首脳会談。2016年には地元の長門に招待し、2019年9月には「ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」と語りかけた安倍首相。ところが、4島は戻ってくるどころか、2島が日本に帰属しているのかすらも危うくなった。なぜこうなったのか。時々のNHK解説委員による解説の映像を織り込みながら、NHK自らが過去の報道を自己検証する。そして交渉の全貌をロシアや安倍政権に詳しい専門家やジャーナリストが徹底検証する。(2020/05/20) 「検察庁法、今国会での改正断念」の快挙 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 これは快挙だ。圧倒的な国民の意思と意思表示がなし遂げた快挙。溜飲の下がる思いである。本日(5月18日)の各紙夕刊に、「検察庁法、今国会での改正断念」の大見出し。午前中は、「与党は20日採決へ 野党は徹底抗戦」と報じていたNHKも、夕刻には「政府・与党 検察庁法改正案 今国会での成立見送り決定」と転じた。そのNHK(On-line)は、やはり夕刻世論調査の結果を発表した。(2020/05/19) コロナ、「新たな日常」と「欲しがりません勝つまでは」 大野和興 コロナ緊急事態宣言が39県で解除された5月14日、安倍首相は記者会見で「新たな日常を取り戻す」と述べました。「新たな日常」っていったい何だろうと考えていたら、突然「欲しがりません、勝つまでは」という戦中標語が頭に浮かびました。戦時体制下のニッポンで、“銃後の国民”を戦争に総動員するための意識操作といえます。このお上の呼びかけに応え、生活の隅々から不要不急の「贅沢用品」が排除されていきました。送民統合のためのイデオロギー攻勢です。安倍首相が呼び掛ける「新たな日常」もまた、そのことを意識してのイデオロギーの押し付けにほかなりません。(2020/05/18) 時代の曲がり角と言葉 村上良太
今、パリのポンピドーセンターで様々な文化的事業の仕掛け人として活躍しているのが哲学者、マチュー・ポット=ボンヌヴィル氏。今、その個性的な哲学エッセイ集が日本で初出版となりました。彼は「言葉と物」や「監獄の誕生」などを執筆したミシェル・フーコーの研究者ですが、フーコーは自らを哲学者ではなく、認識についての歴史学者、という風に規定していました。フーコーは社会における人々の認識の仕方、認識の枠組みは歴史における時代時代によって移り変わっていくものであり、この認識の枠組みを「エピステーメー」と呼んでいました。エピステーメーが変わると新聞や書籍、演説、会話などのおける人々の言葉・言説もまた変わると考えていたようです。(2020/05/18)
香港議会でも火事場泥棒的な「国歌条例案」審議強行 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 アベ政権の検察庁法改悪案審議強行は火事場泥棒という最大級の非難を受けているが、コロナ禍のドサクサは日本だけのものではない。大きな抗議行動が困難なこの時期だからこそ今がチャンスという火事場泥棒はアベだけではない。香港の事態がまことにアベ政権並みなのだ。逃亡犯条例案の香港議会への提案は、香港市民を中国の刑事司法のイケニエにするものとして猛反発を受け撤回を余儀なくされた。しかし、問題はこれだけではない。中国の対香港支配実効性を強化しようというもう一つの法案、中国国歌への侮辱行為を禁じる「国歌条例案」の審議が強行されつつある。火事場泥棒との非難を甘受せざるを得ない点において、アベ政権と習近平政権、まことに相い似て、相い親しいのだ。(2020/05/17) NHK経営委員会:オリンピック重視の予算配分にリスク管理の視点が欠けていなかったか検証を NHK経営委員会はいったい何のために存在する組織なのだろうか?そこに集まる人々は〜経営委員長を含めて〜果たして国民の代表と言えるのだろうか?あまりにも、国民や視聴者からかけ離れていなかったのか。NHKは今回、延期になった東京五輪に総額いくらの予算を組んでいたか、また番組は何本が作られることになっていたかをまずは公開することが先決だろう。(2020/05/16) 2020年の最悪のシナリオ 6 安倍首相がテロリストに誘拐されて国民一人当たり10万円の身代金カンパを要求されたら? 2020年の最悪のシナリオでは、自衛隊がクーデターを起こした場合の想定とか、政府が犯罪をやりたい放題になった場合とか、いろんなとんでもない想定をして、そうなったらどうなるかを多少なりとも想像している。海外における政治や防衛の学習ではこうしたとんでもない想定も除外しない。今回は安倍首相がテロリストに誘拐された場合だ。テロリストは何者か特定できないまま、安倍首相不在の状態が続き、やがて、1つのメッセージがYouTubeで届く。(2020/05/12) The Japan Times を含めて、日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)は日本政府の広告費が毎年各社にいくら入っているか公開すべき 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)はこれまで官房長官の記者会見のあり方などを真摯に問うて報道の自由のために闘ってきましたが、今、求められるのは、The Japan Timesを含めて、新聞各社が日本政府から宣伝広告費などの補助金的な意味合いのマネーを年間いくら受け取っているかの情報公開でしょう。政府のキャンペーンなどを掲載した時に注がれる宣伝費です。もちろん、受け取っていないのであれば堂々と公開すべきですし、受け取っているなら、どんな内容で、いくら受け取っているのか、公表すべきでしょう。(2020/05/10) 新型コロナウイルスは改憲への絶好のチャンス 暴動が頻出すれば緊急事態条項に賛成者が増えるだろう・・・ 安倍政権の新型コロナウイルスへの対策の遅さや疑わしい政策、さらには外出自粛で窮乏化する国民への支援金の低さと遅さは、単に政府の無能力というだけではないかもしれない。窮乏化する人々による暴動 → TVで頻繁に最も過激なシーンを繰り返し放送→非常事態宣言を改憲に盛り込むとして選挙で圧勝・・・(2020/05/04) パトリス・マニグリエ氏の論考と私たち 冷戦終結後の30年を振り返る フランスの哲学者、パトリス・マニグリエ氏の新型コロナウイルスに対処する暮らしから私たちが発見した「公益」について、その試論「ケアの共産主義と、何もしないことによる貢献 :何かが起きている(起きる)のだろうか?」を翻訳したばかりです。フランス語のBien commune、英語のcommon goodは日本で公益と訳せるのではないか、と思います。これは英国のベンサムとか、ミルが使ったいわゆる功利主義哲学の用語の1つです。外出自粛はみんなの健康のために一人一人が行うのであり、大衆の「健康」という公益に貢献したら、たとえ、それが「外出しない」「仕事をしない」という普通ならネガティブな「行動」であったとしても、そのことでそこで形成された利益の再分配に与って当然である、という考えです。マニグリエ氏は「空気」はこの際、公益に含めず、あくまでみんなが努力して(行動しない努力も含めて)得られ、蓄積されたものに公益を限定しています。(2020/04/30) 「ケアの共産主義と、何もしないことによる貢献 :何かが起きている(起きる)のだろうか?」 パトリス・マニグリエ(哲学者)Communisme de soin et inactivité contributive : se passe(ra)-t-il quelque chose ? Patrice Maniglier (philosophe)
これは、マクロン大統領が語った言葉のタイトルに過ぎません。つまり、このウイルスの出現で私たちに不可能と思われていた事態が起こりつつあるのです。そして、逆にまた、昔は常識だったことが、今後は常軌を逸したことに思われるだろう、ということです。もちろん、これらの新しく生まれた数々の知覚を、再編成された古い思想(=再編された新自由主義)で、すべて塗りつぶすことが(フランス政府の)今後の最優先課題となるでしょう。私たちが経験したことを、違った生き方や考え方をする1つの機会だったという風にはさせず、むしろ、ただ単純に悪い思い出として葬り去り、私たちのものに再びなった(新型ウイルス登場以前の)生活様式を正当化するでしょう。(2020/04/30)
【秩父の小さい畑と直売所から】白菜がナバナに
近くにある特別支援学校高等部の子どもたちと農作業を一緒にやり、地裁直売所を作って採れたものを並べるようになって3年目に入った。子供たちの成長、農業の教育力、地域とのふれあい等々、その折々の報告します。今回は時期遅れの、黄色く咲ききったナバナの話。(西沢江美子)(2020/04/29)
オンライン講義とYouTube公開講座 大学で感染症対策で導入されているオンライン講座で、いろいろなトラブルとか負荷が教員にかかったり、情報漏洩リスクが発生したりしていることが報告されています。現状のオンライン講座をこの新型コロナウイルス症対策に限定してみた場合、それは永久に続くわけではないことを前提に考えると、大学生が学費が払えなくなっていることへの支援策=国費導入による学費免除と引き換えに、オンライン講座を公開講座にしてYouTubeやVimeoなどにUPして、誰でもこの期間限定で講座を受けることができる(視聴できる)、という風にできないものでしょうか?(2020/04/29) 「嬬恋村のフランス料理」 26 再出発 原田理(フランス料理シェフ)
軽井沢1130で送った料理人としての僕の生活は充実していました。東京での消費生活の中で失ったものを一つずつ取り戻して、新しく人生をつくるのは楽しかった。生涯にわたって記憶に残る出会いがたくさんあり、料理人として初めてともいえる師との出会いや、生涯の伴侶となる愛妻やたくさんの仲間など、ホテルの人間として生きていくために必要なことをたくさん得ることができ、また派遣社員だった僕が、最終的にホテルの一番上に近いところで仕事ができるようになるという幸運にも恵まれました。それが、師が去ったあたりで違う方向に進み始めている気がしてきたのも事実です。管理のみで直接料理を作らないもどかしさもありましたが、何より先代の五十嵐総料理長と一緒に働けないのが寂しかった。(2020/04/27)
2020年 最悪のシナリオ5 政府が大量レイプや恣意的な逮捕・殺害を始めたらどうするか? 2020年は激動の1年に向かっていて、「2020年最悪のシナリオ」シリーズを書いた2月ごろには予想もつかない展開になっています。たとえばサンダース候補が逆転されて撤退したということもあります。今も、よく読まれているのは自衛隊がクーデターを起こす、という奇想天外なもので、奇想天外でも読まれている理由は現政権による閉塞感がそれくらい強く、しかもどうしようもない、という絶望感、無力感が日本にあふれているからだと思えます。そこで今回は、シナリオというよりも、大学の講義でよくやる想定問答を考えてみたいと思います。(2020/04/27) グズ晋のおかげで日本国家崩壊の危機 様々な現場で、様々な家庭で、自宅で、職場で、病院で「もう限界」という声が沸騰しつつあります。新型コロナウイルスへの日本政府の曖昧で煮え切らない態度、はっきりしない政策、遅くていまだに本当にもらえるのかすらも、はっきりとわかりにくい10万円の給付金。国家が仮にも成立しているのは暗黙の社会契約が根底にあるからで、個人が国家に税金などを提供する代わりに国家が個人に安全や教育などの諸サービスを提供するからです。(2020/04/20) 【秩父の小さな畑と直売所から】葉っぱのお金
近くにある特別支援学校高等部の子どもたちと農作業を一緒にやり、地裁直売所を作って採れたものを並べるようになって3年目に入った。子供たちの成長、農業の教育力、地域とのふれあい等々、その折々の報告します。今回は「葉っぱのお金」、朝一番に訪れた小さい女の子のお話です。(西沢江美子)(2020/04/19)
改憲案に緊急事態宣言を盛り込んで通したら確実に言えるのはまっさきに来るのが報道の死であること 今回の新型コロナウイルス対策で、政府はもっと早く緊急事態宣言を出すべきだった、という声を新聞などが報じていますが、それと同時に、安倍政権が緊急事態宣言を盛り込む改憲案を審議しようとしているそうです。今後、このテーマを新聞社やTV局がどう報じるかは、日本の報道の明日を考える上での最大の指標になると思います。(2020/04/16) 小池百合子の勝ちパターン 自民党をメディアに批判させ自分はヒロインを演じ当選する 安倍政権は金をケチっているが、その裏で小池百合子都知事は頑張っている、と言ったツイートを時折見かける。そういう人は歴史からものごとを判断しないのだろう。小池都知事が2016年夏の選挙戦で掲げた公約をいくつ実現したのか。さらに、東京五輪が延期になるまで、新型コロナウイルス対策で肝心な時に小池都知事はいったい何をやっていたか。(2020/04/15) 安倍政権の日本はまだまだ下げシロがある 〜「日本を取り戻す」から「日本から解放する」へ〜 安倍首相批判のツイッターの書き込みを見ていると、「日本はもう先進国じゃない」とか、「日本はもう経済大国じゃない」とか、「中国や韓国に追い抜かれた」といった言葉が頻出している。気持ちは理解できる。しかし、そういった言葉の裏にはアジアでいち早く発展し、西欧列強に仲間入りして植民地を作ってきた日本の特殊な優越感が透けて見える。そして、その歪みが当人に自覚できていないように思える。(2020/04/12) 今週読んだ本 「山内マリコの美術館は一人で行く派展」 スギハラ シズカ(東京下町に暮らすウェブデザイナー)
新型コロナウイルスで、テレワークをしたり、自宅に引きこもったりしがちな昨今。美術館めぐりの好きな女性が思いをつづったものをご紹介いたします(編集部) <「今週読んだ本」わたしも基本的には美術館は一人で行くのが好きです。でも誰かと行った時はまた良いもので、新しい視点に気づかされたりしますね。まず観て感じて、話して、また一人で観たら完璧かな・・・・(2020/04/06)
食料自給率 40%未満でも大丈夫??? 新型コロナウイルスとの闘いの最中、不安をあおりたくないが、食料自給率が40%未満で、日本は乗り切れるのだろうか? 都市における生産活動が停滞し、都市部がほとんど利益を生まなくなっても、食料だけは毎日とり続けなくてはならない。だが、政府がいくら国民に手当てを与え、農村や漁村に資金を投じたとしても、すぐに食料供給が増加すると言うわけではなかろう。やはり、外国からの輸入頼みであることには変わりはない。とはいえ、食料生産国でも同様の事態が続き、次第に食糧難となっていくと、外国に食料を輸出し続ける余力がいつまであるのだろうか。(2020/04/02) 基本食品と私 アリーヌ・パイエ « Denrées essentielles » Aline Pailler 〜自宅引きこもり命令の中で〜
パリの放送局で司会やジャーナリストを長年してきたアリーヌ・パイエさんは退職して、現在は郷里に戻って年金生活を送っています。郷里はフランス南西部のアリエージュ県。スペインとの国境に近く、一帯はピレネー山脈が走っています。新型コロナウイルスの広がりを防ぐため、フランス政府は「基本食品」の購入その他の緊急の用事を除くと、自宅で過ごすように命令を下しています。以下は、そんな状況下でのアリエージュ県からの便りです。(2020/03/30)
ドキュメンタリーとマイクロペニス 3 前回二度にわたり、筆者の2センチ余りのペニスの極小問題を書いたところ、望外に多くの方に読んでいただいているようです。筆者はTVの報道番組などを生業にしてきた人間で、情報を求めワシントンDCやらモスクワやらパリやらアフリカやら様々な国や地域を往来してきましたが、自分の人生に直結する問題に関して、情報を入手し、真剣に対処する、ということを怠けてしまい独身のまま、齢55歳になってしまいました。その意識が変わったきっかけは前にも書きましたが、偶然欧州で制作されたマイクロペニスを扱ったドキュメンタリーを見たことです。それは英国の製作だったと思うのですが、医師や当事者、その親や友人などが出てきて、ペニスのサイズの統計のばらつきのデータの分布なども含め科学的見地で描かれていました。「短小」という言葉を越えて、極小と言えるサイズの人々が一定割合で存在していて、マイクロペニスと呼ばれているのです。(ある情報源では1000人に6人の割合という記載もありました)日本でそうした情報に接したことがなかったものですから、非常に示唆に富む内容に感動しました。(2020/03/28) 20X0年の幸せ 情報統制で「幸せ」の条件を極限すればみんな幸せ・・・ 今から何十年後か後の世界はどうなっているのだろう。世界の人口は増加しているだろうし、異常気象は改善されたかどうかは未知数だ。今、そうした様々なテーマが地上にあり、理性をもって改善していこうという方向性もあるが、片方で理性を排除した政治への志向性も強まっている。危機が強まれば人間の精神も正気ではいられなくなるかもしれない。たとえば次のような日本になっている可能性はないのだろうか。(2020/03/28) トイレットペーパーがなくなったら・・・コロナウイルス騒動で コロナウイルスの騒動でトイレットペーパーが買い占められている、という噂がツイッターで出回っていた時、まさかそんなことが起こるとは思えなかったので何日か無視していた。それでもそうした情報が続くので、ある日、店を一度のぞいてみようという気になって行ってみたら驚いたことに売り場からトイレットペーパーがきれいさっぱりなくなっていたのである。まさか自分の暮らす街のリアルな現実になっていたとは。売り場の人に聞いてみると、前日から買いに来る人が増えてなくなり、問屋にも買いが注文して混乱状態になっている。だから次にいつ入荷されるかわからない、というのだった。これは困ったことになったな、と思った。(2020/03/08) 「緊急事態宣言」 安倍首相の賭け どこまで民主主義を破壊できるか押せるところまで押していく決意 コロナウイルスの騒ぎで後手後手、と批判され、さらに一斉休校要請の決断を批判された安倍首相は国会で緊急事態宣言の立法化について話したと言う。これは、一斉休校の要請で日本国内を動かしたことで安倍首相の中で「ワクワク感」が増幅された結果だろう。安倍首相の「ワクワク感」は、日本国民はどれだけ批判しようとも自分に対して効果ある手を打つことはできないと学習した結果、さらにその限界まで行ってやろう、という賭けに出たのである。実を言えば、すでに今の日本国民はどこまで押されてもゼネラルストライキを行使した経験もなく、国民的な実力行使の仕方を誰も知らない状態にある。さらに革命と言う言葉一つとっても、無条件に恐怖を掻き立てられる心性にある。安倍首相の思いを文言にすれば「不満のある方々、やれるもんならやってみなさい」ということになろう。(2020/03/02) 反民主主義的な政治をしてきた安倍首相を擁護してきた企業、メディアのネットランキングを 安倍首相退陣が日増しにリアリティを増す中で、7年間にわたる反民主主義的な安倍政権を支えてきた責任者を「見える化」して、責任を取らせる必要がある、と考える人が出てきました。新聞社および放送局の安倍首相親密度ランキング。そして金融機関から製造業まで安倍首相を支援してきた企業のランキング。順位の高い企業に対して、私たちは怒りを感じてもおかしくありません。(2020/03/01) 2020年の最悪のシナリオ 4 ふんどし法でファシズム化を完成 全国の小中高にコロナウイルス対策の休校を要請して全能感を感じた安倍首相がさらに全能感をエスカレートさせないとは言い切れない。では、どんなことがあり得るか? もっともくだらない妄想で恐縮だが、たとえば、危機を乗り切るために、男女を問わず国民にふんどし着用を義務付ける「ふんどし法」を多数決で強行採決させることだ。想像するに、恐ろしい法律だ。伝統下着ふんどしで緩んだ日本人の精神を引き締め、毎朝、近所の公園で寒風摩擦することを義務化する、と言った可能性だ。もちろん、くだらない妄想で終わって欲しい。(2020/02/27) 安倍首相がコロナウイルス対策会議に長居したくない理由は コロナウイルスで日本で死者も出て広がっている時に安倍首相はほんの数分しか対策会議に立ちあっていなかった、とか、連日会食にあけくれていたといった批判がインターネットで広まっています。これは何を見するか、解釈は人さまざまでしょう。私は首相官邸の動きに特段詳しくありませんが、これまでの見聞を思い出すと、安倍首相のいわゆる「勉強嫌い」が如実に表れている気がします。(2020/02/24) 2020年最悪のシナリオ 3 サンダース大統領誕生で日本は孤立へ 今年最大の政治の変化は言うまでもなく民主社会主義者のバーニー・サンダース氏が大統領になる可能性が高いと言うことである。直近の複数の米世論調査でサンダース候補ならトランプ大統領に勝てる見込みとなっている。これが何を意味するか、というと、サンダース候補は歴代米大統領の中で最もフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領に近い思想・信条を持っている、ということだ。1929年に始まる大恐慌にニュー・ディール政策で立ち向かい、貧困者に手を差し伸べ、さらに日独伊のファシズム枢軸国に戦争を挑み、勝利した大統領でもある。(2020/02/24) 米民主党予備選の政策論争から見えてくるもの 一昨年にフランスの社会と政治に関するルポを出したのですが、その時、2017年に行われたフランスの大統領選の様々な候補者たちが出版した本を読み比べる機会がありました。大統領選のない日本と比べると、フランスでもアメリカでも候補者たちの政策が述べられていて、1つ1つ読んでいくと意外といろんなことがわかってくるものです。アメリカの場合はフランスよりも政党の数が集約されているので、候補者は絞られてきますが、予備選まで含めるとそれぞれの候補者のホームページに目をやるだけでも今のアメリカの課題が何かについて、いろいろと参考になるものです。今、民主党予備選でトップを走っておるバーニー・サンダース候補の政策項目をホームページに見ると、国民健康保険やグリーンニューディールなどと並んで、みんなのための大学、という項目があります。ここで次のように現在の問題点を述べています。(2020/02/23) 2020年の最悪のシナリオ 2 1933年のドイツ国会議事堂放火事件の教訓 共謀罪・検察トップ・最高裁判事・NHK経営委員会・・・ 日本の政治がついに底をつくのは間近ではないか。そんな予感すらする2020年、安倍首相は国会で日本共産党が<暴力革命>の方針を持っている組織だと話しました。赤旗はそのやりとりを、より細かく報じています。日本維新の会の議員の質問に対する回答、という形での発言だったのです。「日本共産党の志位和夫委員長は13日、国会内で記者会見し、同日の衆院本会議で、日本維新の会の議員が、「共産党が破壊活動防止法の調査対象となっている理由の説明を」「共産党を含む野党連合政権が樹立されれば、かつての民主党政権よりもさらにひどい悪夢が再来する」などと質問したのに対し、・・・」(2020/02/23) 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)の議長・南彰氏の慧眼 2018年9月から新聞労連委員長になった南彰氏は、日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)の議長もつとめており、昨年は"FIGHT FOR TRUTH”と称して首相官邸前で行われた、官房長官らの記者に対する不当な質問妨害への抗議集会を開くなど、これまでにない行動力を伴う言論人であり、労組のリーダーです。その資質は今、行っているテレビ朝日の「報道ステーション」のスタッフの大量解雇に対する抗議集会で、一層明瞭になったと思います。(2020/02/22) アメリカの大富豪に新聞社設立資金をカンパしてもらったらどうか アメリカの民主党大統領候補予備選に出馬しているマイケル・ブルームバーグ氏には1983年生まれの娘さんがおり、彼女は馬術に通じ馬術チームをニューヨークで持っているとの情報がウイキペディアに出ていますが、それよりも目を引くのはフィランソロピストという肩書きでしょう。これは公共の善のためにコミットする活動家です。(2020/02/20) 2020年の最悪のシナリオ 1 自衛隊のクーデターで首相夫妻が日本から放逐される場合 コロナウイルスが今後さらに日本国内で患者を増やし、国民生活に大きなダメージを与え、さらに安倍首相が対処できず、さらに国会でいつまでもご飯論法や否認を続けた場合、何が起きうるでしょうか。様々なケースが考えられます。安倍政権はこれまで最高裁判官の指名や検察官の定年年齢の延長で、司法も検察もほぼ手中に収めたかに見えます。今、安倍首相は、すでに国法の上に超越して存在していると見る人が増えています。三権分立が失われ、どんなに政治がすさんでも安倍首相が辞職しないかぎり、選挙で敗北するまでいつまでも安倍政権が続く可能性があります。(2020/02/17) NHK支持率調査を コロナウイルスの封じ込めに失敗して混乱に日本を陥れている安倍首相とその内閣だが、2月10日の安倍内閣の支持率調査で未だ45%も支持があると報じたのはNHKだった。この数字が何を意味しているか、というと、NHKの信頼性は大丈夫か、ということであろうと思う。受信料を払っている、多くの親愛なる同胞の方々は同感してくださるのではなかろうか。(2020/02/16) 安倍政権と旧ソ連とアメリカ 日本にソ連型を導入した異色の自民党政治家 「なぜ財界人はこの期に及んでも安倍首相の辞職を求めないか」という文章を先日書いたばかりです。旧ソ連や東欧をリアルタイムで知っているのは1991年以前に生まれた世代であり、29歳以上です。物事の輪郭がおぼろげに分かってくるのが仮に10歳としても39歳以上でしょう。すると、それ以下の世代は旧ソ連というものを知りません。筆者は安倍政権になると旧ソ連に似てくると2013年の特定秘密保護法制定の頃に批判的に書きましたが、あれから安倍政権のもとで6年以上が過ぎ、統計の不正や、公文書の改竄・廃棄、政府要人の不起訴、権力者の取り巻きへのえこひいき、という典型的な旧ソ連の弊害が起きています。安倍政権と自民党が日本共産党を攻撃し、自分たちは資本主義の政党だと自己認識しているであろうだけに、事態は滑稽を通り越して悲痛ですらあります。なぜなら自己の失敗を認められないことがまさに旧ソ連の特質だったからです。(2020/02/16) 映画「恋愛小説家」と米大統領選 ジャック・ニコルソンが主演した「恋愛小説家」は、恋愛に不器用な恋愛小説の名人が恋に目覚める、という風変わりな設定が功を奏して、ヒットを記録した。この映画でニコルソン扮する小説家が恋をする相手を演じたのはヘレン・ハントで、作家がいつも昼飯を食っている近所のレストランのウェイトレスという役だった。バツイチの彼女には一人息子がいて、少年はよく病気になる。だから、母親はいつもストレスがたまっているのだ。これまでにも再婚を考え、デートをしても子供の心配が途中で絡んでくるためにうまくいかない。(2020/02/13) 「大いなる幻影:流動性、不平等とアメリカンドリームについて」ジェローム・カラベル(カリフォルニア大学バークレイ校 名誉教授)”Grand Illusion: Mobility, Inequality, and the American Dream” By Jerome Karabel
カリフォルニア大学バークレイ校で社会学の教鞭をとってきたジェローム・カラべル名誉教授はハフィントンポストなど多くのメディアに論考を書いてきました。最近、とくに注目されるのがビル・クリントン大統領時代以後の民主党の変質です。民主党がかつての労働者の政党から富裕層にフレンドリーな政党に変質してしまったというのです。今回、ここにキャバレル教授の許可を得て訳出した一文はアメリカの二大政党に対する歯に衣着せぬ批判で2012年の大統領選の時に書かれたものです。しかし、今日もまったく内容は古びていないと思われます。(2020/02/07)
朝日新聞がなぜ危険な新聞か 村上良太 フランスでは右傾化は右翼政党のアクションよりも、社会党のような左派政党からいつも起きる、という言葉を何度か耳にしました。中野晃一教授(政治学:上智大学)の優れた著作「右傾化する日本政治」では自民党の右傾化が中心的に分析されていたと思います。これはこれで優れた分析だと思うのですが、右傾化の原因をなしているのは右翼政党やその支持者だけではありません。むしろ、かつての左派政党だった社会党の議員たちが自民党と連立政権を作ったり、その後に党を割って出て行ったりしたことが日本における左派政党の空洞化を招き、結果的に右傾化を許してきた、と言えると思います。この経過はフランスにおける2017年の選挙でも同じです。(2020/02/03) バーニー・サンダース応援映像「人民の香水 バーニー」〜ボランティアで制作〜 アメリカで大統領候補たちの予備選が始まり、応援映像もYouTubeで出てきた。この映像はバーニー・サンダース候補のための「人民の香水 バーニー」。バーニー・サンダース候補の香水、とはかなり斬新な発想。「みんなのためのメディケアを」と訴える声。映像では学費の借金などを燃やしているカットも出てくる。(2020/02/03) 落日の朝日新聞を象徴する首相飯友の曽我編集委員のぬるい日曜コラムに批判続出 朝日新聞と言えば太平洋戦争で大本営発表を垂れ流し、戦争協力の報道機関だった新聞社。戦後、勝者であるGHQの監督の下ですっかり民主化したと思いきや、ここにきてまた宿痾がぶり返している模様。先日、一緒に安倍首相としゃぶしゃぶを食べた首相飯友の曽我豪朝日新聞編集委員が書く日曜のコラムに批判が続々と寄せられている。(2020/02/02) なぜ財界人はこの期に及んでも安倍首相の辞職を求めないか フランスに留学してのちフランスで暮らしてきた実業家の日本人から、貴重なご意見をいただいたのですが、それは国会で安倍首相らの見苦しい事態が続いてきたにも関わらず、日本の経営者、財界人たちが安倍首相に辞職を勧告しない、ということでした。海外から日本を見た時に異様な事態だと言います。(2020/02/02) TVの不倫報道の二重基準 文春が小泉環境大臣が過去に行った人妻との密会を報じたものの、TVのワイドショーなどではほとんど放送されていないそうです。不倫の報道自体が価値のあるものかどうか、と問うことは可能だと思いますが、その一方で、TV局は有名人の不倫で不公平な扱いをしているのではないか、という印象を受けました。権力がバックにある有名人の場合は報じず、相手が与しやすい場合に限ってワイドショーで報じられたり、非難されたりしているのだとしたら、嗤うべきはそれらの番組の制作者たちでしょう。二重基準を設けて、弱い相手だけ叩く。そこにはスキャンダル報道の真価はありません。どんな人であっても報じる、というところがなかったら、こうした報道自体の存在価値が根底から問い直されることになると思います。(2020/02/02) ルーアンでの反年金改革デモの女性弁護士たちのダンス フランス各地で女性たちが年金改革への反対をダンスで表現 フランスでマクロン大統領の年金改革への反対運動が起きていますが、目を引くのは女性たちが各地でダンスで表現していることです。「マクロンのせいで・・・」という歌に合わせた踊りはすでに紹介しましたが、ニュージーランドのマオリ族の民族舞踊ハカで怒りを表現したりと地域ごと、職種ごと、グループごとに様々な自発性を伴うスタイルです。今回紹介しますルーアンの反対運動でもダンスが用いられていますが、パリでのスタイルとはまた異なっています。(2020/01/26) 「マクロンのせいで・・」 パリ東駅でアタック・フランスの女性メンバーが年金改革への抗議のダンスを披露 先日も記事にしたことですが、フランスでは今、マクロン大統領と政府に対する反対運動の焦点は年金改革への反対にあります。前回の記事でも女性の労働者が最もこの改革で被害を被るであろう旨をインタビューでお伝えしましたが、それゆえか、女性たちが抗議運動を盛り上げています。下のリンクは彼女たちはアタック・フランスのメンバーで、音楽に合わせてダンスをしながら、年金改革で誰が得をするかを告発しています。それは複数の大手の金融企業であり、それはダンスの小道具としても登場します。(2020/01/26) 歩く見る聞く 55 (2020年1月22日) 満蒙開拓青少年義勇軍 田中洋一 小雪が時折舞う先週末、群馬県・赤城山南麓の大胡(おおご)公民館の一室は人で埋め尽くされた。シニア世代に加えて30代らしいカップルもいる。防寒具に身を固め、話に聞き入った。(2020/01/24) フランスの年金制度改革へ女性たちが反対を示す踊り 「マクロンのせいで〜」 踊る女性たちに聞く マクロン大統領たちの年金改革に反対しているAttac(アタック)フランスの声を昨日伝えましたが、アタックはもともと金融の規制緩和が経済にダメージを与えている根源だと考えてきました。このアタック・フランスにとって、金融界の出身であるマクロン大統領はまさに、そうしたシンボリックな政治家です。昨日、アタックのロドリゲスさんが指摘したことはこの年金改革で最も生活がダメージを受けるのは女性の非正規労働者だという話でした。そのこともあって、アタックの女性たちは、マクロン大統領の年金改革を風刺するダンスを始めました。タイトルは「マクロンのせいで〜」。この運動のリーダーの一人、山本百合さんは日本人の父親を持つ日仏混血のフランス人です。ダンスの最前列で踊っています。(2020/01/21) 日本の大メディアによる、フランスの年金改悪反対デモの伝え方 朝日新聞もNHKもデモへの冷笑的視点で描いてきた 僕がフランスに足を運ぶようになって20年近くになりますが、そこで気がついたことは日本のメディアがいかにフランスの状況を伝えていないか、ということ。あるいは、こうも言えます。いかに大企業目線、富裕層目線でしか伝えてこなかったか。たとえば、以下のNHKの記事。見出しは、「仏 オペラ座 公演キャンセル相次ぐ 演奏家が年金改革反対訴え」読んだらお分かりいただけると思いますが、こうした記事にはパターンがあり、最後にデモとかストライキでいかに市民が「迷惑」しているか、ということが落ちになっています。朝日新聞の記事でもそうです。デモがなぜ行われているか、当事者の切実さを描く記事はとても少ないです。多くの場合、記者の視点が冷笑的なんです。(2020/01/20) 首相飯友メディア幹部たちとバブル戦犯たち せっかく抜けたと思った毎日新聞が再び首相飯友に返り咲き、来月は東京新聞に替えるべきかと思い始めた。メディア幹部が疑惑の渦中にいる首相に真相取材をしたり、厳しい質問を浴びせたりすべき最も大切な時期に、当の首相としゃぶしゃぶ会食を行っていたのである。毎日新聞の広告塔らしき幹部は、これを悲しみながらも、首相の懇談会に参加しない記者もいるのだからそれも「多様性」だとか。さらにそれこそ毎日新聞の良いところ、とまで言う御仁も・・・。そういう言葉は正直言って、不審に思っている読者の心にはひっかからないのではなかろうか。(2020/01/14) カイロの猫たちの記録 ラムセス2世の死 Heather Hermit
ラムセス2世は孤立していた子猫で、2018年2月に大エジプト博物館の建設サイト近くで私が見つけました。そこには猫の家族が暮らしていたのですが、しかし、みんな次々といなくなってしまったのです。ラムセスはその猫家族の最後の生き残りでした。私が見つけた時はとても病んでいて、飢え、脱水症状を起こし、ほとんど死んでいたといってよいような状態でした。(2020/01/13)
台湾総統選と若者たち 11日の台湾の総統選で独立への道を志向する民進党の蔡英文氏が再選を果たした。蔡氏が前回、総統に選出されたのは2016年1月で、大きなきっかけとなったのが2014年3月に起きた台湾の大学生たちによる議会(立法院)の占拠・立てこもりだった。この立てこもりをなぜ若者たちが起こしたかと言うと、当時与党だった国民党が秘密裏に中国政府との間でサービス分野も含む自由貿易協定を締結し、数に物を言わせて立法院での議論もほとんどないまま批准の強行採決を目指していたからだった。若者たちは強行採決阻止を狙って、数十人で立法院に突入した。(2020/01/12) 30年間続けた英字新聞の定期購読をやめて
最近の企業経営者の中にはファンの心が読めなくなった人が多いように感じる。いまだに首相と会食を続ける日本の新聞社の幹部たちがそうだが、残念なことで言えば、編集スタンスの異なるジャパンタイムズとセットで購入させるニューヨークタイムズ国際版(紙版)もそうだ。新聞を手にして読む読者の心から遠く離れている。おかげで30年間、取り続けた英字新聞の購入をとうとうやめることになった。新聞と言えば紙、という思いがあったのに残念だ。(2019/12/31)
現代日本の「凡庸な悪」 NHK独立検証委員会の設置を 2016年の夏、それまで筆者が世界の民主主義の運動を取材してきたNHKの番組が終了となり、その後に出会ったNHKのプロデューサーたちから「もう構造を描く番組はいりません」とか「知識人の言葉はもうドキュメンタリーには必要ありません」あるいは「面白いシーンだけあればOKです」などと立て続けに言われたので衝撃を受けた。当該テーマに関して個別・各論的に語られたのではなく、一般論的に言われたのである。2016年夏と言えば今年をもって退任する石原進氏が経営委員長に就任した時期だ。石原氏は経営委員長としてNHK会長を通してクローズアップ現代+の制作現場に大きな圧力をかけたことが最近、毎日新聞でスクープされた人物だ。かんぽ生命保険の不正販売を報じた「クロ現+」に日本郵政グループの抗議を受けたとしてNHK経営委員長らが圧力をかけた事件である。その石原氏が経営委員長に就任した頃に企画の募集要項とか選抜の方針が大きく変わったのである。そういったNHKのプロデューサーたちは自分の言葉を語っていたのではなく、上司から言われたことを私たちインデペンデントの製作者に語っていたのだと思う。(2019/12/27) 新聞配達店の異変 先日、朝日新聞から毎日新聞に30年ぶりに新聞の変更をしたことを書きました。首相の懇談会に参加せず、権力から独立した路線を取ろうとする毎日新聞を応援するためです。いつも新聞を届けてくださる朝日新聞の配達店の人に申しわけないな、と思って電話したら、「何か当方のことが原因ですか?」と聞かれるので、配達店の方には何の不満もありません、と答えました。「新聞を替えるものですから」と言って毎日新聞に替えることを告げると、「それならうちからお届けできますよ」と言う答えでした。(2019/12/26) ファシズムと秘密警察と共謀罪 伊藤詩織さんのレイプ事件で、2015年に逮捕状が出されていながら執行直前で所轄警察署員に警視庁の上層部から逮捕取りやめの命令が入ったことが今回話題になっている民事訴訟が起こされるきっかけになりました。それだけでなく、安倍政権のもとで起きた様々なスキャンダルに対して、警察・検察がほとんど動かないことから政権に忖度して、あるいは政権の命令によって、その運用が差別的あるいは恣意的になっているのではないか、との疑惑が国民の間に膨らんでいます。このことは来年、国会の大きなテーマになるでしょう。(2019/12/23) 冷戦終結後に準備された安倍政権誕生の空気 3つの局面で見る 今日の安倍政権を戦後初のファシズム政権と位置付けていますが、それは一夜にして突発的に生まれたものではありません。1989年の冷戦終結や1991年のソ連崩壊などに端を発する世界の構造の変化が底流にあります。この流れを理解しないと、今起きている安倍政権の腐敗をかつてのフィリピンのマルコス大統領の独裁政治などと同一視してしまいかねません。では冷戦終結後に何が起きたのか?折しも日本にとって冷戦終結期はバブル崩壊期と時を同じくしていました。1980年代に芽生えたアメリカを抜いたと思ったほどの経済大国の意識が一夜明けるとあっけなく崩壊して、昨日まで日本の優れた官僚制システムは、日本独自の閉鎖的なモデルとして徹底批判され、アメリカ式のグローバル化を強要される結果となります。(2019/12/21) 山口敬之氏の記者会見を見て 〜明らかにならなかった最大の謎〜 伊藤詩織さんがレイプされたとして損害賠償を訴えた民事訴訟で伊藤さんが勝訴し、それにあたって伊藤さんと訴えられた山口の山口敬之氏(元TBSのワシントン支局長)の記者会見がそれぞれ東京の外国人記者クラブで行われました。この記者会見でデイリービーストのアメリカ人記者が次のような質問をしました。「あなたへの警視庁の逮捕状は、菅官房長官の秘書だった人物によって取り消されました。あなた自身ジャーナリストで刑事事件も取材したことがありますが、逮捕状が取り消されたケースはありましたか?あなたはいわゆる上級国民扱いされたが、他のケースではJailに入っています」(2019/12/21) 大企業の経営者目線の朝日新聞の経済記事 最近、毎日新聞が安倍首相の懇談会を欠席して自由に記事を書く選択をしたことで朝日新聞から毎日新聞に替えた、というメッセ―ジを目にします。こう書く僕自身も元日から毎日新聞に替える手続きを下ばかりです。朝日新聞と言えば「左」という風に見られていますが、経済記事を見る限り、新自由主義を進める自民党の主張と大きく離れていない印象を受けます。雇用の不安定化などを招いている自由貿易協定もずっと推進の立場です。最近で言えば、フランス政府の年金改革への労働者たちの反対デモの報道でも、デモをしている労働組合の人たちは既得権を守るために反対している、という印象を与えています。(2019/12/19) 最も効率の良い日本のファシズム 〜ファシズムも家電製品のように進化する〜 人間が創り出したファシズムも電話や家電製品と同様に進化すると思います。日本人ゼロからのは開発は苦手ですが、手を加えてより優れた品に磨き上げるのが得意な国民性を持ちます。ファシズムに関してもイタリアやドイツで生まれたファシズムを日本で磨き上げたのが今日の安倍政権のファシズムです。何が違うか、と言えば効率がよい、ということにつきます。(2019/12/18) フランスの社会学者メラニー・ウルスさんの見つめる日本の「貧困」
厳寒の師走の夕べ、日本の貧困問題を研究する社会学者、メラニー・ウルスさんの話を聞く機会がありました。講演の中心的なテーマは高度経済成長を過ぎて、豊かになったはずの日本で「貧困」という言葉がいつ、どのように浮上してきたか、ということです。タイトルは「日本における貧困問題の認識とその変遷」。これはなかなか面白い視点。というのも、僕も記憶をたどれば日本は豊かな国だったはずだから。講演は貧困の実態の調査報告ではなく、「貧困」という語がどのように日本で認知されてきたか、ということにあります。(2019/12/17)
ファシズムの「兆候」ではない ファシズムの真っただ中 安倍政権をファシスト政権だと明快に書いたら、普段の倍以上の人に読まれています。ここで誤解のないように指摘したいのは、今の安倍政権が行っていることはファシズムの「兆候」なのではなく、今、すでにファシズムが「全開」しているということです。ファシズムなら、ジャーナリストを投獄したり、銃殺したり、黒シャツを着たり、少数民族を収容所に入れたり・・・といった20世紀のファシズムを思い浮かべがちですが、21世紀の今日、ファシズムも新しくなり、ネオ・ファシズムと言っていい形態になっています。(2019/12/16) 安倍政権のファシズムに終止符を打つ時 与野党を超えた国民的団結が必要 まず安倍政権になって何が起きたか。安倍首相の提灯報道こそあれ、逆に現実は北方領土が返還される見込みはなくなったばかりか、わが国固有の領土と呼ぶこともできなくなりました。これが「日本を取り戻す」とスローガンを掲げて政権を取った安倍政権の象徴的な現実です。子飼いのマスメディアを使って粉飾報道をさせるばかりで、政策の失敗に対する国民への真の謝罪はありません。2012年と比べて鳴り物入りのアベノミクスは失敗し、実質賃金は低迷し、消費不況が最悪なレベルまで深まっています。それ以上に恐ろしいことは安倍首相には軍事作戦を実行できる胆力も責任感も知性もなく、無能であるということです。安倍首相はかつて稲田朋美議員を防衛大臣に任命しましたが、戦争はロマンでは勝てません。このような首相のもとで集団的自衛権を行使して戦争に参加した場合、日本が独立を失い、長く続いた天皇制にも終止符を打たされる可能性があります。これは与野党を超えた日本の危機です。国会でも野党議員の質問に対して、ヘラヘラ笑ってまともな回答はしません。このような政治リーダーを見た日本の子供たちは日本に対する誇りなど持てないでしょう。(2019/12/16) 安倍首相との会食を拒否した毎日新聞への熱い眼差し 先日、安倍首相との会食を拒否した毎日新聞を購読することにした、という小さな記事に対して、共感したというメッセージを読者の方からいただきましたので、一部紹介いたします。「私は地域柄中日新聞を購読していますが、「毎日新聞社安倍さんとの会食取りやめました」の記事を読んだ2,3日後に、毎日デジタルにスタンダード版ではありますが、応援の意を以って、初めてのネット有料購読を申し込みました。・・・」(2019/12/14) 映画「家族を想うとき」の合評会(「わたしの仕事8時間プロジェクト」)に参加して その2 〜背後に潜むもの〜 ケン・ローチ監督の最新作、「家族を想うとき」について前回、書きそびれたことが1つ。映画を見た後の合評会でもたしか弁護士の方が指摘されていた気がしますが、映画の背景に住宅事情が関係している、というものです。転職してワゴン車を買って個人事業主となって稼ごうと考えた主人公の夢は、家を買うことにありました。つまり、この夢が家族の悲劇につながっていくのです。映画を見るとき、僕はいつも主人公を取り巻くミニマルな小状況と、その時代背景である大状況に分けてみています。過去に日刊ベリタで書いたものを引用します。(2019/12/13) 朝日新聞から毎日新聞へ 30年ぶりの転換 今月、ニューヨークタイムズの宅配をやめました。英字新聞の購読をやめたのはこの30年で初めてです。理由は前にも書きましたが、変節したジャパンタイムズを一緒に買わされることにうんざりしたことです。ですから、今後はデジタルでニューヨークタイムズだけ購読できればよいと思っています。同時に、朝日新聞の購読を今年いっぱいで中止する決意をしました。(2019/12/11) 映画「家族を想うとき」の合評会に参加して " Sorry We Missed You " 先日、ケン・ローチ監督の話題作「家族を想うとき」の上映会と合評会に参加したときのことを書きました。「わたしの仕事8時間プロジェクト」が主催した上映会です。映画も素晴らしかったのですが、そのあと、グループに分かれて見た人同士で映画についていくつかのポイントごとに論じたのです。学生時代はこういうことをしたことがよくありましたが、最近はほとんどなくなっていました。合評会は他人の視点を知る貴重な機会であると改めて認識しました。というのは参加者の中には様々な立場の人がいて、それぞれの経験が映画の評価とか、印象に残ったシーンの選択に影響を与えているであろうことです。ですから、10人いれば10通りの見方があると言っても過言ではありません。(2019/12/09) 映画「家族を想うとき」 問われる現代の労働のあり方 " Sorry We Missed You " 9月からの3か月間、複数の仕事を掛け持ちでやってきたことも関係しているのだけれど完全に無休だった。本業の合間を縫って翻訳の仕事をしているという事情も関係している。フリーの立場の仕事の状況はますます厳しくなっていくのだろうか。そんな中、知人から「家族を想うとき」の上映会があるから参加しないかと言われて、寸暇を縫って会場に見に出かけたのだった。監督は労働者の生活と闘いをリアリズムで描いてきた英国の名匠、ケン・ローチ。(2019/12/08) バルセロナ五輪の空気を感じられるロス・マノロスの”Amigos para Siempre”(永遠の友) 東京五輪で旭日旗を認めると担当大臣が言ったと報じられましたが、いつから五輪は偏狭な精神に乗っ取られたのでしょうか?もちろん、過去には政治が絡んで参加しない国があったこともありました。今、1992年のバルセロナ五輪のシンボリックな歌、”Amigos para Siempre”(永遠の友)を思い出します。以下のリンクで歌っているのはロス・マノロスという地元のバンドです。このグループは五輪でよく活躍したバンドです。このYou Tubeの映像では様々な信仰、人種、国籍の人々が互いに愛し合い、敬意を表しあい、楽しく歌い踊る姿が映し出されます。ここには本来の五輪の精神があると感じます。(2019/10/17) 路上生活者を避難所から排除した台東区の対応は恐ろしい BUZZFEEDの記事によると、台東区で路上生活者たちが台風の避難所の使用を拒否された。驚いたことに、これは特定の職員の対応の問題と言うよりも、台東区災害対策本部の決定だという。その基準は台東区内に住所のある人だけを対象にした、ということだ。だから、台東区内に住所を持たない路上生活者は避難所に入れてもらえなかった。これは背筋が凍るような事件だと思った。多くの人は自分がホームレスになることはないから他人事と看過してしまいがちだろうが、この処置を容認したら、今後はますますひどい対応にエスカレートする可能性もある。(2019/10/14) NHK経営の失敗要因を考える NHKは3つに分割して政府から独立した組織に監督させるべきだ NHKは経営に失敗していると筆者は思う。NHKの会計簿を見ながら言っているのではない。ではその根拠は何か、というとNHKという企業体にとって最大の売りであった情報の正しさや速さ、公平性という価値をこの6年間のうちに損なった、ということにある。Sonyという企業の最大の売りは何なのか?セブンイレブンというコンビニチェーンの最大の売りは何なのか?など、企業には核となる価値がある。顧客はその価値を信じてその商品やサービスを買う。ではNHKの価値は何か、というと人によってばらつきがあったとしても、情報の正確さとか、速さ、あるいは公平さと言ったことは基盤だ。ところが、NHKは政権や企業の圧力で放送コンテンツが影響されてきたと筆者は見ている。安倍政権べったりの政治部の記者・解説委員が、ジャーナリズムとは裏腹に、政権をべた褒めして恥じるところがないこともその根拠だ。そう、NHKはコアバリューを損なってしまったのだ。戦後70年近く信頼を集めてきたNHKだったが、その信頼が急速に失われていったのである。(2019/10/12) 台湾の独立運動家、史明さん死去 先月、台湾の独立運動家として名高い、史明(Su Beng)さんが亡くなった。100歳だった。独立を目指す台湾の人々から本当に尊敬され、慕われていたようだ。もしベトナムの独立の指導者、ホーチミンが生きていたなら、少し似ているのではないか、という気がする。僕はこの人に台湾の2014年の政変の取材中に会ったことがあるのだが、すでに95歳近かっただろう、その時は車椅子だった。台湾の大学生たちが国民党政権が中国と秘密裏に結んだ自由貿易協定を数の力に任せて批准しようとしたことに反対して、議会を占拠したのだった。学生たちが立てこもって闘っているその時、史明さんは議会に若者たちの応援に駆け付けたのだった。僕はその時はオーラを放つこのお爺さんが独立運動家であることはなんとなしに知っていたが、その生涯については知らなかった。(2019/10/12) シリーズ「明るいウンコ」 今のNHKの放送人を一言で表すなら、上から命じられたことをまじめに全うする人たち、ということになるだろう。つまり、たとえば上から「今度、健康番組で『明るいウンコ』をシリーズ化することになったから、頑張って」と言われたら、担当チーフプロデューサー以下、スタッフみんなでウンコに関するブレーンストーミングをやって、いろんなウンコを見比べたり、いろんなトイレを訪ねたりして、それなりに立派なウンコの番組を作るだろう、ということだ。(2019/10/07) アルジェリアの言論の自由を求めるデモ 今、近くの香港で激しいデモが行われ、言論の自由を封じる中国の脅威について日本でも報道されています。しかし、日本国内でいかにメディアが自由に表現できなくなっているかはあまり報じられません。そんな中、僕に刺激になったのはアルジェリアの報道記者が、言論の自由を求めて首都アルジェでデモを行っている姿です。今年、病態のブーテフリカ大統領の再選への出馬に批判が高まり、ついには平和の革命となりましたが、放送の世界ではまだまだ報道が統制されているようです。(2019/10/06) ドキュメンタリーとマイクロペニス その2 僕が発育不全による奇形の一種であるマイクロペニスの持ち主であることを書いた「ドキュメンタリーとマイクロペニス」をよんでくださった同業者の知人が「脱帽しました。なかなか書けないことです」と電話で言ってくださった。こういうことを書けるようになった理由は、前に書いたことだけれど、英国のドキュメンタリー作家がこのテーマを映像作品にしていた、ということである。ペニスのサイズで男性には悩んだ人が少なくないのではなかろうか。僕のような奇形の領域でなくとも、通常より1割、2割サイズが小型だったり、短かったり、というだけでくよくよしたことはないだろうか。あるいは、実際には標準のサイズだったとしても、上から自分のペニスを見下ろすと小さく見える、という心理的なことも関係しているかもしれない。(2019/10/05) ドキュメンタリーとマイクロペニス 長い間、人生における謎だったことが50代になって解明される、そんなことがあるものだ。僕の場合は、恥ずかしいが話だが、自身の肉体である。僕のペニスの長さは2センチ5ミリくらいしかない。勃起した時でもせいぜい5〜6センチなのだ。10代の学生時代から、このことが恥ずかしくて、人前で裸になりたくなかったから、修学旅行とか、合宿みたいな場が嫌でならなかった。せめて人並みの肉体だったら、どれだけよかっただろうか、そんな風に思ってきたし、いっそ死んでしまいたいと思ったことも一度や二度ではない。(2019/10/02) ニューヨークタイムズのデジタル化戦略? もう今から何年か前になるけれど、外国の旅行から帰ってみると、ポストに定期購読のニューヨークタイムズと並んでジャパン・タイムズが入っていた。最初は配達の間違いだろう、と思った。ところが、そうではなかったのだ。数日後、新聞にニューヨークタイムズとジャパンタイムズが提携して、両紙が一緒に配達されることになったと折込のチラシに書かれていたのだ。僕はジャパンタイムズにかつては悪い印象は持っていなかった。伝統のある優れた英字新聞だ。しかし、英字新聞を2紙も読む必要はないのだ。僕が頼んだわけでもないのに、どうしてそんなことを勝手にできるわけ?と大いに疑問だった。(2019/09/17) 大学の講義にもっと英語を 村上良太 大学の講義に英語の導入を、という論旨を僕が語るのは適任ではないかもしれないですが、思っていることを書きたいと思います。大学の講義に英語を導入したら、日本語で思考できなくなるために研究の水準が下がるとか、教育のクオリティが下がる、とか、あるいは植民地主義的だと言った批判があることは知っています。また、英語の講義を日本でやることは確かにある種の滑稽さを感じさせますし、教える側にも教わる側にもこれまで以上に負担を与えることになることも理解できます。そうではあるのですが、講義室で一度に数十人とか数百人向けに講義をする場合であれば英語で話す、ということは教授が普段研究している専門領域の一部を切り取ったPRみたいなものと考えることはできないのでしょうか。(2019/09/16) NHKは関連会社を清算せよ〜NHKエンタープライズ、Gメディア、NHKエデュケーショナルは清算し、NHKに再統合すべし〜 NHKは外郭団体を複数傘下に抱えている。NHKエンタープライズ、Gメディア、NHKエデュケーショナルといった団体である。たとえばNHKエンタープライズは「NHKの番組をはじめとする映像コンテンツの制作、イベントの企画・制作、番組やキャラクターのライセンス許諾、DVD・ブルーレイなどの商品販売など、コンテンツの制作から展開、販売までを行っています。コンテンツに関する皆様の様々なご要望にお応えいたします。」とホームページに掲げている。だが、その柱というか存在理由はNHKの番組制作の外注の際に外部プロダクションにNHKのプロデューサーの指示と「NHK文化」を注入する機関である。そのベクトルは上から下に、であり、下から上ではない。(2019/09/07) ウラジーミルと何をするつもりだ イザナミと北の島々 「ウラジーミル。君と僕は、同じ未来を見ている。行きましょう。ロシアの、若人のために。そして、日本の、未来を担う人々のために。ゴールまで、ウラジーミル、二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」安倍首相がプーチン大統領に語った言葉は、一見、ロシア革命後の革命詩人みたいな響きがある。(2019/09/07) 教育費の高騰は現代の刀狩り 平蔵と藤吉郎 2 竹中平蔵氏を豊臣秀吉と比較したコラムを書いたら、いつも以上に多くの方に読んでいただけたようです。賛成か反対かはともかく。その時、書きそびれたことがあります。それは秀吉が天下統一後にまず行った「刀狩り」は現代において何に相当するだろうか、ということなのです。刀狩令で何が起きたかと言うと、農民が武装闘争ができなくなり、武士に転じることができなくなった、ということであり、その後の兵農分離=つまり身分制社会へと移行することになったことです。いったん天下を統一したら権力者は何を望むか?間違いなく、それまで下克上だった戦国時代から、もう身分が変わることなく現代の強者が永遠に子孫まで強者で留まることでしょう。(2019/09/05) 豊臣秀吉と竹中平蔵 戦乱から天下泰平へ 竹中平蔵という人を見ると筆者は豊臣秀吉とだぶって見えることがしばしばあります。豊臣秀吉は日本の政治家の頂点に上り詰めた武将でありながら、生まれは貧しかったとされています。であればこそ、子供時代から、頭を使って頭角を現し、ついには時の寵児、織田信長に認められるに至りました。竹中平蔵氏も、庶民の家の出というイメージがあり、頭を使って頭角を現し、時の宰相、小泉純一郎のもとで経済財政政策担当大臣などを勤めました。小泉純一郎氏はどこか、織田信長に似て、孤独で変人的な雰囲気を持ち合わせています。藤吉郎秀吉も竹中平蔵氏も、時代の転機に天才的な政界の最高権力者のもとで権力の頂点近くまで登りつめていったことは同じでしょう。その意味で、興味深い人間であると率直に思います。(2019/09/02) 天皇制存続の最大のリスクは自民党右派議員である 自民党の右派の国会議員が、天皇批判をしていると言って特定の組織や個人を名指ししてそのアドレスまでソーシャルメディアにさらしたことがネットの世界で批判を招いています。しかし、むしろ実際はその逆で、天皇制存続にとって最大のリスクは自民党のタカ派議員たちと言って過言ではないように思われます。天皇制を翼賛しているかに見えるこうした人々が天皇制に終止符を打つことになりかねない最大のリスク要因だとしたらその理由はどこにあるのでしょうか。(2019/08/19) イアン・ブルマ著” The Wages of Guilt " の邦訳タイトル「戦争の記憶」への疑問
冷戦終結から間もない頃、オランダ人の研究者イアン・ブルマ氏が書いた国際的なベストセラー”The Wages of Guilt "(1994)は日本では「戦争の記憶」というタイトルで翻訳出版されました。初版は英国で出版されています。日本とドイツの戦争責任をめぐる比較をしたルポです。しかし、この邦題、原題と比べると疑問を持つ人もいるのではないか、と思います。”The Wages of Guilt"は直訳すると、「罪の報い」(あるいは「罪の値段」)になります。Wagesは最近、厚労省の統計問題で浮上した「賃金」あるいは「労賃」と根は同じで、転じて罪の「報い」、という意味にもなります。Guiltは裁判で有罪の場合にギルティと言われるように、罪を指します。すると、本書の原題の意味は、多大な犠牲者を生んだ第二次大戦を引き起こした日本とドイツが、それぞれ、どのようにその「罪の報い」を受けたか、ということになると思います。「戦争の記憶」というのは、あまりにも漠然として、中立的なタイトルになっています。(2019/08/18)
NHKはインテグリティ(integrity)が欠落していないか? 城下町の出入り業者たちも 毎年、8月の敗戦記念日が近くなるとNHKでは戦争に関する特集を放送し、高い評価を受けてきました。広島放送局が送る原爆の歴史とか、今年であれば戦前の右翼新聞のこととか。これらは多くの人が高い評価をつけており、それ自体はその通りなのです。しかしながら、これは74年以上前の史実であります。確かに歴史の真実を見つめる大切さは言うまでもありません。とわ言え、NHKは現在の政治や経済に関しては手薄である、というより、むしろサボタージュしていると言った方がよいように思えるのです。(2019/08/17) ニューヨークタイムズへのイアン・ブルマの寄稿文 明仁天皇(当時)の退位前の発言と東アジアの未来像
イアン・ブルマと言えば日本とドイツの戦争体験の記憶を書いた”The Wages of Guilt"(戦争の記憶〜日本人とドイツ人〜)で知られるオランダの研究者です。第二次大戦の歴史と記憶の問題を、ドイツと日本の双方を比較しながら語った、という点で画期的な本でした。そのブルマ氏が8月14日付のニューヨークタイムズに”Cold War in East Asia never ended "(東アジアの冷戦は決して終わらなかった)という一文を寄稿しています。これは現在、韓国と日本が対立を深めていることを題材にしています。(2019/08/17)
権力や権威を批判する「言論の自由」を死守しよう ― 74年目の敗戦記念日に 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 8月15日である。74年前のこの日に戦争が終わった。日中戦争・太平洋戦争が手痛い敗北によって終わったというだけでなく、明治維新以来幾たびも繰り返された、飽くなき侵略戦争もこの日以後はない。あの日以来74年、曲がりなりにも、日本は平和を享受してきた。(2019/08/16) 「N国党」議員の誕生とNHKの転換点 その転機は2004年−2005年だったのでは? 「NHKから国民を守る党」(N国党)がこの夏、参院選で1議席を獲得したことが話題を呼んでいる。NHKで放送されたN国党候補者たちの異様な政見放送に絶句した市民は少なくなかった。党首の立花 孝志氏はその経歴にこう記している。2004年 7月 NHK本部編成局(経理)に異動 2005年4月 週刊文春でNHKの不正経理を内部告発(2019/08/13) NHK局員が安倍政権支配とうまくやれるワケ 過去には戦時中の加害を含めてジャーナリズム作品を多数放送してきたNHKがなぜ安倍政権による支配を唯々諾々と受け入れているか不思議に思う人も少なくないだろう。しかし、それには理由があるのだ。NHK局内を見ればわかるようにNHKで放送されている番組のかなりはプロダクションに外注しているし、局内でもかなりのスタッフが派遣社員として働いているのだ。NHK局員はそうしたヒエラルキー構造のトップに位置して、安価で外部の人間を使い倒せる立場にある。(2019/08/11) 野党が国民連合政府を目指すなら、文教予算の増大も 2015年9月に共産党の志位和夫委員長が野党共闘へと舵を切り、いずれ野党が集結して衆院選で勝ち、国民連合政府を作ると語りました。二度の参院選で一人区を中心に実際に実績を上げ、野党共闘は発展しつつあります。その野党共闘の1つ、国民民主党の玉木代表が今回の参院選の公示前に今後20年で文教予算300兆円を投入する、と語ったことは印象深く刻まれました。しかし、気になったのは「科学技術を中心とした」という文言です。(2019/08/03) 選挙が済んだら、デモに行こう Bark at Illusions 7月21日に行われた参議院選挙は、議席の過半数を獲得した与党の勝利で終わった。しかし選挙が終わったからと言って、市民の政治的役割が終わるわけではない。市民は選挙以外にも、デモや座り込みなどによる直接行動などで政治に参加することができる。選挙だけでは政治や社会は変えられない。市民の声を政治に反映させるためには、むしろデモなどによる直接行動が効果的だ。6月に注目を浴びた香港の抗議デモもそのことを示している。(2019/07/29) 戦争を一度始めたら終わらせるのが難しい 〜改憲を訴える政権与党に思う〜 自民党の安倍首相は憲法9条の改正を求めており、自民党は改憲を参院選の争点だとしています。ですから、もし自民党が勝利したら、「国民の支持を得た」とばかりに改憲論議を加速していくでしょう。このことを考えた時、今、一番思い出されるのがドキュメンタリー映画「日本国憲法」を監督したジャン・ユンカーマン氏の言葉です。それは戦争というものは始めるのは簡単でも、終わらせるのは非常に難しい、ということです。太平洋戦争でも日本軍は真珠湾に奇襲を行い、程よいところでアメリカと講和条約を結ぶことを考えていたと聞きますが、そんな都合よく外国が認めるはずがありません。4年後に原爆を2発落とされ、国土が焼け野原になっても無条件降伏を認めるまでは、終わらせてくれませんでした。(2019/07/19) 愛読する新聞を政府広報誌にしないためには買い支える必要がある 新聞が政府を忖度する記事を書くようになった背景には新聞の購読者が減少して経営が厳しくなっていることが想像されます。読者の購読料で経費が賄えなくなった新聞社は大企業などの広告費や政府の広報などに依存する割合が高まっていきます。現在の与党自民党は大企業を優遇する政策を取ってきましたから、両社は共通する力を目に見える形であれ目に見えない形であれ新聞社に加えていると想像されます。それは紙面に反映するはずです。(2019/07/12) 日本の資本主義の危機と冷笑主義の人々 資本主義陣営を支えるはずの経営者やエコノミストの多くが、政府の経済統計の誤りや公文書の隠蔽・改竄に対して行動を起こさないように見えるのはなぜだろう。ますますソビエト連邦に近い権威主義国家になっている日本政府を批判する人をなぜ「左翼反権力」などと言って冷笑する人間がいるのだろう。その人がもしかつてのソ連にいたなら、政府批判をしただろうか。いや、そのようには思えない。ソ連で政府批判をする人を「右翼反権力」と言って同じように冷笑していたのではなかろうか。(2019/07/10) アルバイトと学生と読書のノルマ 〜いかに読んだ風を装うか〜 最近、学生がアルバイトに追われて読書時間を作るのに苦労している、という報道によくお目にかかります。今の学生は学費が昔よりも高くなってしまったことでアルバイトに追われている人が多いようです。国立大学ですらそのうち年間の学費が60万円台になろうという庶民にとっては恐ろしい時代です。学校を終えて3〜4時間ほどバイトを入れると、家に帰ったら10時とか11時とかでしょうし、もっと長いと深夜に帰宅となるでしょう。こうなったら、それから勉強しようとしてもなかなか疲れて難しい本を読む気力もなくなってしまうのではないでしょうか。(2019/07/03) 山の頂上の家と都会の家 文字を扱う人々とそうでなかった人々 僕は近年、フランス語の勉強を続けてきましたが、疲れた時に祖母のことが思い出されることがあります。父方の祖母で、彼女は日本語の字が読めない、いわゆる文盲でした。祖母は岡山の山の頂上にあった家に暮らしていて、祖父とともに農業と炭焼きをしていたのです。山羊も飼っていましたから、牛乳配達がなくとも、ミルクを得ることができました。子供の頃、僕は夏休みになると、両親に連れられて、この山頂の祖父母の家を訪ねるのがとても楽しみでした。山の匂い、囲炉裏の炎、電燈に集まってくる蛾や昆虫、そしてタヌキやキツネ、カラスなどの様々な生き物。(2019/06/28) かくもトランスなチェ・ゲバラ 宝塚歌劇団の公演ポスター
街を歩いていて、1枚のポスターが目に飛び込んできました。宝塚歌劇団のこの夏の公演のミュージカルのポスターです。目に飛び込んできたのはキューバ革命の英雄、チェ・ゲバラを演じる俳優の顔でした。宝塚歌劇団は女性が男も演じるのが伝統なわけですから、チェ・ゲバラが主人公なら、男役の女優が演じるのは不思議でも何でもないのです。しかし、ゲバラのようにTシャツにまでなって世界中であまりにも頻繁にその顔を見る革命のイコンが女性によって演じられポスターになっていることが、目を引くきっかけではありました。(2019/06/27)
「マクロ経済スライド」を廃止して、減らない年金とすることがバカげた提案か。これを続けることがバカげた政策か。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 昨日(6月19日)の党首討論。正確には、「国家基本政策委員会合同審査会」というそうだ。メディアは注目しなかったが、志位和夫(共産党委員長)と安倍晋三との「討論」を振り返ってみたい。 (2019/06/25) 映画「主戦場」の異例のヒットを喜ぶ 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 私は未見なのだが、映画「主戦場」が大きな話題となっている。2019年4月20日公開で、その2か月後の興行成績を朝日新聞は、「東京の映画館では満席や立ち見状態になり、上映後には拍手が起きる『異例のヒット』」と報じている。全国各地に上映館が拡大している。この種の映画としては、紛れもない「最大級の異例のヒット」。世論への影響も小さくない。テーマは慰安婦問題。劇映画ではなく、多数者へのインタビューを重ねた地味なドキュメンタリー。これがなぜ異例のヒットとなったか。何よりも、異例の宣伝が功を奏したからだ。(2019/06/23) あの「国家戦略特区」、やっぱり「ずさんで、でたらめ」なのだ。澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 加計学園事件で、ダーティーなイメージをすっかりと定着させた国家戦略特区。久しぶりに、全国紙の一面に顔を出した。毎日新聞が、6月11日・12日と連続して問題の各事件をトップで報道した。国家戦略特区問題とくれば、主役は常に諮問会議議長の安倍晋三である。が、このたびの毎日報道2事件の準主役は同一人物で、国家戦略特区諮問会議・ワーキンググループ座長代理の原英史である。この人、元は通産官僚。2009年に退官して、2010年民間人の立場で雑誌『SAPIO』に連載した記事の表題が、『おバカ規制の責任者出てこい!』。(2019/06/16) パリで恒例の「詩の市場」 Marché de la poésie 村上良太
パリでは毎年、「詩の市場」という恒例の催しが行われていて、小さな独立系の出版社が多数、ブースを出して詩集を中心に出店しています。それらの詩集は印刷部数も100から1000くらいのものが多いようです。ですから大量出版・大量消費型の出版文化ではなく、むしろ、版画を売っている、みたいな感覚と言った方がよいのです。買いに来る人たちも大量消費型のマス文化よりは、街の人々の日々の文学つきあい的な感覚があります。(2019/06/15)
「日本に報道の自由がないとの実感は全くない」との産経社説を憂うる。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 下記は、一昨日(6月7日)の産経社説(『主張』)の書き出しの一文である。なんとなくおかしくはないか。私は、思わず吹き出してしまった。が、実は深刻に憂うべき一文なのだ。<本紙(註:産経)もメディアの一員だが、日本に報道の自由がないとの実感は全くない。>産経に、「報道の自由がないとの実感は全くない」のはウソではなかろう。誰からの掣肘を受けることもなく、自由に紙面をつくって販売していられる。日本には満足すべき報道の自由がある。きっと、産経はそう思い込んでいるに違いない。(2019/06/11) 村田簣史雄:最も透明なる領域:Región más transparente : Kishio Murata 山端伸英
村田画伯というべきか村田先生というべきか、Kishio Murataは死後もまだメキシコ画壇に特異な地位を占め続けている。村田簣史雄の絵の前に立つと時間を忘れ、苦痛を忘れ、この世の殺伐さ一切を忘れ、振り返れば厳然と存在する現実に対する新たな応対に迫られる。しかし、その画像は音楽のように、脳裏にピアノ協奏曲の流れと解放の道筋を残し続けているのである。ここには一つの異次元交叉が生じ、解放されようとする感性は現実を振り返り放物線を描くかと思うと現実への着地をもう一度拒否して跳ね返る。(2019/06/08)
戦中と現代の共通点 「真実を描く努力が足りなかっただけなんだ」 自己欺瞞の渦が招く国産情報産業の地盤沈下 戦時中の新聞やラジオが検閲を受けて戦争で負けていても大勝利しているような報道を繰り返していたことはすでに知られた事実です。当時の新聞をすべて調べたわけではありませんが、媒体が自分で「この報道内容は圧力で書かされています」とは書き添えられなかったわけです。これはもちろん、そうでしょう。(2019/06/07) チェコのもぐらのクルテク 村上良太
空港のカウンターに向かって並んでいると、子供がじろじろ見ることが多い。僕のスーツケースだ。そこにはKrtek(クルテク)のシールが貼ってあるからだ。クルテクはチェコの漫画の人気キャラクターなのだ。それは黒いモグラである。だが、クルテクはミッキーマウスやドナルドダック、あるいは、スーパーマリオほどには面が割れていないのではなかろうか。それでも子供たちは人気度などよりも、クルテクの漫画自体に興味をひきつけられるのかもしれない。(2019/06/06)
メディアーキーとメディアナルキー いかに世界同時多発性からリズムをずらすか 先月、フランス人の研究者の方々との映像に関するシンポジウムに参加しましたが、その時、「メディアーキー」という言葉をフランスの知識人が提唱しているということを知りました。メディアーキーという本が書かれており、作者はイブ・シットンという名前のパリ第8大学の研究者です。生まれはスイスのようですが。僕は未読なので、詳しい話はできませんが、多少なりともイブ・シットン氏のテキストを読んだ限りでは、国境を越えたインターンネットメディアの大企業の影響力が強まり、これがリスクを高めていく可能性があると言うことのようなのです。シットン氏は一例としてサッカーのワールドカップみたいに、1人の選手のゴールが決まった時に世界中で億単位くらいの人が同時多発的に同じ反応を取ることをあげていました(応援するチームが逆なら喜怒哀楽も逆でしょうが)。こんな風に、ますます緊密にメディアの映像を通して、私たちは結びつけられてきたということです。(2019/06/04) おっぱいと戦争 マザコンと戦争の親和性を描くボリス・ヴィアンの戯曲があった 「将軍たちのおやつ」 ロシアが実効支配している国後島を日本の国会議員が訪ねて、そこで<戦争しないと島は取り戻せない・・・>的な発言をしたかと思うと、今度は「おっぱい」と叫んでいたという報道がそのあとに続いた。戦争とおっぱいにあまりにも隔たりがあるために、こうした報道を消費している人々はどう受け止めたらいいのか、混乱したのではないか。その議員はマザコンなのだろうか。だとしたら、マザコンと戦争は親和性があるのだろうか。そんなことを思っていると、以前紹介した戯曲のことが思い出された。フランスの作家、ボリス・ヴィアンの「将軍たちのおやつ」である。この荒唐無稽の作品の中で、ヴィアンはマザコンの将軍たちがママの手製のお菓子をほおばりながら、リビングルームで戦争の相手国を探すくだりを書いている。(2019/05/28) 国会議員の言論の自由 訪問中の国後島で戦争しないと島は取り返せない旨の発言をして問題視され、日本維新の会を除名された丸山穂高議員は「言論の自由」を守るために国会議員は辞職しないと言っているそうだ。言論の自由は大切だが、言論の自由の根拠は国会議員だからあるのではなく、日本国民が持つ根源的な自由に属する。国会議員に選ばれたから言論の自由が重んじられないといけない、ということでは全くない。だから、彼は国会議員を辞職しても言論の自由は奪われるわけではないから安心すべきだ。(2019/05/22) 昭和の最後の日 平成の時代が終わり令和の時代が始まろうとする頃、平成の歴史を振り返るテレビ番組がいくつも放送されていた。前の昭和の最後の日は1989年1月7日で、その日、天皇が亡くなった。僕はその日、ある事情で京都駅から新幹線で広島に向かおうとしていたのだが、新幹線に乗り込む直前に号外で知った。当時、毎日新聞大阪本社編集局で夜勤の学生アルバイトをしていた僕は1988年の秋ごろからXデーに備えた紙面づくりの準備をしていたのを覚えている。僕は整理部の号外担当者のために新聞社のライブラリーへ天皇の写真を何枚か取りに行ったのだ。(2019/05/20) ベネズエラの現在の超インフレーションはいかにして終息さるべきか 岡本磐男(おかもといわお):東洋大学名誉教授 南米のベネズエラでは、現在は超(スーパー)インフレーションが惹起されていて国民大衆が生活苦に陥っていることは、2〜3ヵ月前のメディア情報によって知っていた。5月2日のテレビの民間放送でも、その点が放映されていた。現在のベネズエラの大統領マドゥーロ氏側の治安部隊と反政権派のリーダーとして米国トランプ政権が送りこんでいるグァイド国会議長側にたつデモ隊側との対立がはげしく衝突し死者も出ている模様である。私はベネズエラ経済の構造や情勢については詳しくは知らないが、マドゥーロ氏がかつて社会主義者であったチャベス大統領の後継者であること、同国は石油生産量は豊富であって資源に恵まれた国であることだけは知っており、これによって多分に不可思議に思われる点も少なからずあるが、私は30〜40年前にはインフレーションについて勉強していたので、私なりの見地からベネズエラ国民のために処方箋を提示してみたい。(2019/05/16) 政治家の漢字への復讐の可能性は? 「漢字使用制限法」の可能性について 今、国粋主義の作家の中には漢文の授業などいらない、と言っている人がいます。その作家が支持している安倍首相は漢字の読み間違えが多いです。日本の識者はしばしば安倍首相の漢字の読みの誤りを指摘します。指摘自体はもちろん当然なのですが、漢字を読めないことを軽蔑することが逆に、安倍首相へのシンパシーを大衆の中で醸している面がないか、ということは前回書きました。というのも漢字が読み書きできない人が増えているのではないか、と思われるからです。そこで以下は空想なのですが、安倍首相が漢字規制法案を提出したらどうなるか、ということなのです。(2019/05/13) あえて無知をさらすことで支持率を上げる安倍首相 安倍首相がまた台本を読み間違えたことが話題になっている。今回は左翼や知識人だけでなく、右翼も怒っていると言う。というのも、退位礼正殿の儀で安倍首相が「お二人がすこやかにあらせられることを願っていません」と読み間違えてしまったからだ。本来なら「やみません」なのだが、「いません」では意味がまったく逆になってしまう。しかし、今までにも述べてきたのだが、安倍首相がいくら漢字が読めなくても、それで支持率が下がったことはなかった。むしろ、安倍首相の無教養さを左翼や知識人が責めることで、逆に、そんな安倍首相に同情する人が多く存在するのではないか、と思えるのだ。というのも、今この国では漢字があまり読めない人が多くなっているし、書けない人はますます多くなっているのだ。安倍首相に対する軽蔑の言葉は、そのまま漢字の読めない人々に突き刺さっていくのではなかろうか。(2019/05/08) 「オモイデはニッポンの人」
駅の構内でちょっと変わったポスターを目にしました。ニンテンドーのマリオに似た髭づらの外国人のおじさんが日本旅行中で、銭湯で裸のつきあいまでしています。ポスターのコピーには「オモイデはニッポンの人」とあるではありませんが。これは筆者が外国旅行するときに、肝に銘じていることと同じです。浮世絵とか、蕎麦とか、相撲といった旅行案内に記されたエキゾチックな日本だけに満足した時代は終わりで、これからは日本人自身が見られ、体験される時代なのだ、日本人自身が最大の旅の味わいなのだ、ということを示しています。(2019/05/07)
貧乏な時代にこそイタリア語を 村上良太 連休中に平成の歴史特集が各局で行われていたけれど、平成元年は未だバブル景気の真っただ中で、テレビ東京の特番では竹藪に巨額の金がバッグに詰められて捨てられていた事件を振り返っていた。バブル時代を象徴するものの1つがイタリアンではなかろうか。イタリアのオペラやイタリア料理(当時は「イタ飯」などと言っていた)が大流行していた。当時の空前のイタリアブームは日本の金余りと結びついた現象だったように思う。たとえば作家の村上龍はその頃、アルマーニを着こなして雑誌などに登場していた。(2019/05/06) 天皇と歌舞伎町 大野和興 テレビが「平成最後の・・・」と朝からわめいている。そういえば昭和最後の日、ぼくは新宿の歌舞伎町にいた。(2019/04/30) 「法と民主主義」4月号特集『日韓関係をめぐる諸問題を検証する』ご案内 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 日本民主法律家協会の機関誌・「法と民主主義」4月号【通算537号】は、来週中に発刊となる。特集の総合タイトルが、「日韓関係をめぐる諸問題を検証する」というもの。発刊に先だって、そのリードをご紹介する。時あたかも「3・1独立運動」から100周年といういま、日韓関係が過去最悪の事態と言われる。保守層の一部では、あろうことか、「日韓断交」の言葉さえ飛びかっているという。2018年10月30日、韓国大法院は新日鉄住金の上告を棄却して、元徴用工の賠償請求を認容した原判決を確定させた。この大法院判決は、韓国における三権分立が正常に作用していることを示すものである。しかし、それ以来の急激な日韓関係の軋みである。(2019/04/22) 白色着色料・酸化チタン、フランスでようやく禁止 Ryoka (在仏) 約100年(※)という、長い“試用”期間を経た白色着色料・酸化チタン(E171/TiO2) の食品への使用を、来年1月から禁止する、とフランスの環境省が発表した。酸化チタンは、食品に限らず、化粧品(特に日焼け止めクリーム)、歯磨き粉、プラスチックの塗料など幅広い製品に使用されていて、数年前から、フランスを始めとする研究機関で安全性が疑問視されるようになった。(2019/04/21) 【歩く見る聞く】何気ない日常の一コマ一コマに、 田中洋一 何気ない日常の一コマ一コマに、これほど注意を払って暮らしている人がいることに、私は全く気づいていなかった。狭山事件で無期懲役刑が確定し、仮釈放(仮出獄)された後も無実への道を開く再審裁判を求め続けている石川一雄さん(80)のことだ。(2019/04/19) 再びフランス革命を考える時 村上良太
昨年「立ち上がる夜 <フランス左翼>探検記」という本を社会評論社から出版しました。これはフランスで2016年3月31日に始まった市民運動「立ち上がる夜」(Nuit Debout)の参加者たちをルポしたものです。彼らの運動はいったんは終息しましたが、やがて形を変えて「黄色いベスト」に受け継がれていきました。この運動をパリや地方都市で取材していた時、何度となく、フランス人たちから「フランス革命」に関する考えを聞かされることになりました。実は僕はこの本を書くための取材をするまで「フランス革命」についてはほとんど無知でした。(2019/04/12)
野党完全勝利までの道のり 5 選挙選のつまらなさ 南田望洋 今回の地方選では自民が勝利、立憲民主党が微増、国民民主党は大敗・・・というような結果で、ネットでは「野党共闘に課題」とか、「野党に風吹かず」あるいは「風は止まった」みたいな野党の未来に悲観的な言葉が目立ちました。あるいは、立憲民主党は都市型政党で地方での勢力基盤がまだ乏しい、という声も見かけました。これらはいずれも厳密な分析というよりは印象の域を出るものではないかもしれません。今、国会で問題になっているように実質賃金がアベノミクスから5年たっても下がっていた、ということが最近わかってきたことであり、その結果、最も経済が苦しい津々浦々の地方の地方選で自民党候補が未だ健在だったことは何を物語るのでしょうか?(2019/04/10) 黄色いベストの背中のメッセージ集が出版されました "Plein le dos "( いっぱいの背中)
最近、パリに住んでいるフランス人の知人から届いたのが"Plein le dos "( いっぱいの背中)というタイトルの黄色い冊子です。gilets jaunes(黄色いベスト)という話題の反マクロン政治運動の参加者たちがめいめい思いを記したベストの背中のメッセージを集めたものなのです。日刊ベリタでも背中のメッセージについては何度か紹介しました。パリのルイーズ・ムーランさんによる写真などででです。実はこの"Plein le dos "( いっぱいの背中)もムーランさんが発案者です。運動の記録となりますし、どんな思いの人が参加していたかを知る手掛かりになりえます。(2019/04/08)
輸入される思想と日本 暮らしと切り離されて箪笥の底に眠っていないか 日本に入ってくるフランスの思想や哲学というと、デリダとか、ドゥルーズとか、フーコーなどがすぐに挙げられると思います。しかし、こうした思想はどれだけ日本の大衆に影響を与えたか、というとほとんど知られていない気もします。こうした哲学は時々で流行りすたりのあるファッションに似て、その時の主流に多くの人がついていこうとするのも無理からぬような気もします。(2019/04/04) 奪われる「総有」の権利 人々の生存の基盤が壊されていく 大野和興 この世の中には、本来“誰のものでもない”ものがあります。山、森、土地や土、水、海や浜、といったものです。歴史が移り変わり、権力が発生する中で、それら本来“誰のものでもない”ものに占有権が発生し、資本主義の誕生とともに私的所有に転化していきます。それでもなお山や森、土地や土、水や海はそこに住む人びとものであるという観念や実体が残されていました。それはある時には入り会いとかコモンズ、ある場合には社会的共通資本と呼ばれています。いまその実体が国家による制度改革のよって急速に壊されています。(2019/04/01) 桜とチェーホフと高橋源一郎著「ぼくらの民主主義なんだぜ」 村上良太
毎年、満開になった桜を見ると、思春期の頃に清新な感動を覚えたチェーホフの戯曲「桜の園」などの一連の戯曲が思い出されます。ロシアに桜があるのですね。チェーホフの4大戯曲の1つ、「桜の園」では零落する貴族の持っていた桜の園が新興の資本家によって買い取られ、そこに別荘地が建設されることになり、桜を切り倒す音で幕を閉じます。チェーホフの戯曲には「かもめ」でもそうですが、未来を憂える登場人物が多く出てきます。とくに自然環境が、森が産業開発によって侵されていくことを憂える医師などのインテリが目立ちます。これはチェーホフ自身の心配でもあったに違いありません。そして、チェーホフは当時ロシアで起きている問題をその時点では解決できなくても、未来の人類が解決してくれるだろう、という希望も持ち、戯曲の中でもそうした言及があります。(2019/04/01)
The Japan Times に竹中平蔵氏が日本の経済成長に高齢者の労働の拡大が欠かせないと寄稿 The Japan Timesと言えば最近、社主が変わり、編集方針が大きく変わったと報じられたばかりだが、その後、どうなっているのだろうかと新聞を手にしたら、今日、竹中平蔵氏が高齢者の労働の拡大を推進することが大切だ、という論考を寄稿していた。そこでは72歳のcaregiverが東京の養護老人ホームで働いている写真が付されていた。”Elderly workers: Expectations and challenges"がタイトルである。筆者は新自由主義には反対だが、だからといって竹中氏の言論の自由を奪えばいいとは思わない。ただ、The Japan Timesに竹中氏が寄稿したのだとすれば、その論旨を知りたく思ったのだ。(2019/03/27) 「あたらしい憲法のはなし 第7章 基本的人権」を読む。 澤藤統一郎:弁護士 日本国憲法は1947年5月3日に施行された。その年の8月、文部省は新憲法の解説書をつくっている。よく知られた「あたらしい憲法のはなし」である。新制中学校1年生用社会科の教科書として発行されたもの。1947年8月2日文部省検査済とされている。ときに革新の側から礼賛の対象とされてきた「あたらしい憲法のはなし」だが、今読み直して、その内容は時代の制約を受けたものと言わざるを得ない。とりわけ、天皇に関する解説は、萎縮して何を言っているのか分からない。こんなものを戦後民主主義の申し子のごとく、褒めそやしてはならない。(2019/03/27) フランスの口頭試問 村上良太 最近、フランスの口頭試問を描いたユニークな2分の短編映像を見た。口頭試問というのはあまり日本人にはなじみのない試験方式ではなかろうか。思い出す限りにおいて筆者が学生時代に受けた試験はすべて筆記試験なのだ。さて、その短編はエリートを輩出するパリ政治学院(Science Po )の入試という設定で、何やら古ぼけた屋敷で3人のいかめしい男女の試験官が一人の若者に口頭試問を行う。3人がそれぞれものものしい言葉で試験の意義を語ったあと、女性の試験官が「それでは恋愛について10分で語りなさい」と言って、砂時計をひっくり返す。若者は意外な課題に度肝を抜かれ、しばらく言葉も出ない。「この試験は地政学でしたよね・・・・」とひ弱に語るが、沈黙の中、刻々と時間が過ぎていく。(2019/03/14) ハノイでの米朝会談に先立ち、NYTコラムニストの二コラ・クリストフが展望を開陳していた ニューヨークタイムズの逸話にこんな話がある。米ソ間のキューバ危機の渦中、ケネディ政権はニューヨークタイムズのコラムニストを使って、観測気球を打ち上げ世論の反応を見た。トルコにある米軍のミサイル基地を撤去することでキューバからソ連の核ミサイルを撤去してもらうという交換条件の提案だった。実際、その提案は現実的になったがキューバ危機が終結してしばらく後のことだったと言う。ニューヨークタイムズのコラムニストの二コラ・クリストフがトランプ政権の意を汲んで書いたとは思わないものの、2月26日付のニューヨークタイムズに彼が書いた"The Kim and Trump Nobel Peace Prize"という一文は、今になって読むと、その直後に行われ、合意が見送りになった米朝交渉の先取りのような印象がある。(2019/03/04) Hさん、ならびに「日本会議研究会」所属のみなさまへ 〜鈴木道彦著『私の1968年』の書評をめぐり〜 野上俊明(のがみとしあき):ちきゅう座会員/哲学研究 鈴木道彦氏『私の1968年』の書評として書かれた貴兄の大変迫力ある論考に感動いたしました(ちきゅう座―歴史展開における変化と連続:「私の1968年」について 2/22)。長めなのでどうしようか躊躇しているうちに、つい引き込まれて読了してしまいました。ただ鈴木道彦氏の著書を読んでおりませんので、ここではあくまで貴兄の書評にしぼって、いや書評全体というより私の問題関心とオーバーラップするissueにかぎり二点ほどコメントさせていただきます。まずは、貴兄が「西洋を中心とすることが絶対であるイデオロギーが理性中心主義である以上、理性中心主義は欧米以外の場所では簡単に抑圧の装置に変質してしまうものなのだ」としている点です。理性概念は確かにヨーロッパ出自の独特の文化概念であったものですが、それは今日なおヨーロッパ中心主義(Europocentric)という地域的限定を免れないものと考えるべきなのでしょうか。(2019/03/01) 「3・1独立運動」は、現代の韓国民主化にどうつながっているだろうか。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 昨日(2月22日)の夜、韓国から帰国。日本平和委員会が企画した「韓国ピースツアー・2019」に参加して、4泊5日の旅程が有意義に終了した。この企画に初参加した昨年は、大きなカルチャーショックを禁じえなかった。韓国はすごい。韓国民衆の意識の高さと、市民運動のパワーに圧倒される思いだった。そして、市民運動に携わる人々の若さと明るさを羨ましいと思った。学ぶべき点が数多くある。今年の企画に参加した個人的な問題意識は、その市民のパワーの源流を確認したいということ。「3・1独立運動」から100年である。日本の側から見れば、侵略と植民地支配の負の歴史をどう総括するのか。朝鮮(韓国)の人々は、植民地支配への抵抗の歴史が今にどうつながっていると見ているのか。そして今、両国の民衆はどのような共通認識のもと、連帯の行動が可能なのだろうか。(2019/03/01) すっかり大人の味わいに メキシコ人の歌手、ナタリア・ラフォルカデさん 10年近く前になろうか、スペイン語を勉強していた時、NHKのスペイン語講座のテキストで抜群に個性的な一人の歌手が紹介されていた。ナタリア・ラフォルカデ (Natalia Lafourcade)という名前のまだ若い女性で、20代になるかならないかだった気がする。彼女のミュージックビデオは非常に才気走ってとがっていた。あひるのぬいぐるみにくるまって歌った「アヒル」(Un pato)や夜の都会を仲間と何かを求めて (2019/02/09) 1890年第1回総選挙での、有権者達の知恵と熱意 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 「総選挙はこのようにして始まった 第一回衆議院議員選挙の真実」(稲田雅洋著・有志舎、2018年10月刊)が滅法面白い。知らないことばかりが満載。いや、これまで関心を持たなかったが、なるほどと思わせられる記事で満ちている。権力の抑制を担保するための三権分立。法の支配を前提に、立法権・行政権・司法権と分かれるが、これは立法⇒行政⇒司法という統治行為のサイクルの各部分でもある。そのサイクル始動の位置に選挙がある。民主主義的政治過程は、選挙から始まるのだ。選挙制度も運用も、それにふさわしいものでなくてはならない。(2019/02/04) 今問題になっている厚労省「毎月勤労統計」のサンプリングについて 谷克彦(数学月間の会 世話人) 公的統計は国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報です.統計が政策の客観的な基礎になるので統計調査は政府の管理下に置き重視しています.統計法(2007年に大幅改正)には,国勢調査などの基幹統計調査での報告義務,かたり調査の禁止,地方公共団体による事務の実施などが決められています.政府の統計を監督する統計委員会は,総務省に置かれているので,政府からの独立性の懸念はあります.麻生太郎副総理・財務相は2015年10月の経済財政諮問会議(議長・安倍首相)で,「毎月勤労統計については,企業サンプルの入れ替え時には変動があるということもよく指摘されている」と発言しました.これはもちろんその通りですが,2018年のサンプル入れ替えのときに,数値上昇への忖度につながった可能性はあります.(2019/02/04) アベノミクス提灯報道に関わってきた報道デスクたちにとって今発覚している統計不正とは? 多かれ少なかれ、すべてとは言わないまでも第二次安倍政権発足来、多くの新聞やテレビがアベノミクスを称える報道をしてきた。今頃、「実質賃金の重要性が認知されてきた」、などという驚くべき話が飛び交っているのも、この6年間、努めて経済の実相を報道しないようにしてきたからだろう。たとえば2015年6月初旬に大手新聞が4月の実質賃金が上昇した、と大きく報道したことがあった。しかし、6月の末に厚労省は前年比でマイナスだったと修正した。とはいえ、6月初旬の大々的な報道に比べて修正の周知は小さくつましいものだったように記憶している。(2019/02/03) 私がけっして天皇主義者にならないわけ 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 なんとなく、ネットを検索していたら、「内田樹 私が天皇主義者になったわけ」(『月刊日本』編集部)という記事にぶつかってギョッとした。アップされた日付は、2017年5月3日とされている。これまで、気付かなかった(※この原稿は2017年5月20日に発表された)。内田樹については、よく知っているわけではない。しかし、悪い印象はもっていなかった。リベラルな陣営にある人との思い込みは強く、また、滑らかなよく練れた文章を書く人とも思っていた。その人が、「私が天皇主義者になったわけ」を語ろうと言うのだ。もっとも、このタイトルが内田自身のものか、それとも『月刊日本』編集部が付けたものなのかはよく分からない。(2019/02/03) 金子勝教授 「どう見ても不自然だ」 アベノミクスの数字 経済学者の金子勝教授がアベノミクスについてツイッターでこう発信した。金子勝 【どう見ても不自然だ】18年1月、アベは経団連に「3%賃上げを」と要請し、同時にサンプル一部組み替えが行われた。そして9月、石破氏からアベノミクス批判が強まる中で行われた自民党総裁選を前にして、8月7日に発表された6月の賃金指数が3.3%に跳ね上がった。(2019/01/30) 船橋秀人君! 君こそ、東洋大学の希望だ。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 東洋大学と竹中平蔵、哲学とゼニの取り合わせ。高邁な理想を掲げる大学に、政治絡みでの儲け方だの節税手口だのを教えようというのだろうか。この違和感に、学内から批判の声が上がったのは真っ当な反応ではないか。話題の人、同大学4年生の船橋秀人君は「竹中平蔵による授業反対!」と書いた立て看板を学内に掲げ、ビラを撒いた。船橋君のビラの内容は次のとおりだ。至極真っ当で、立派な意見ではないか。私は全面的に賛意を表する。一人立ち上がった彼に、敬意も表したい。これを大きく拡散しよう。(2019/01/29) 誰かフランスの社会学者、モニク・パンソン=シャルロ(Monique Pinçon-Charlot)の本を訳してくださらぬか 〜フランスの大富豪が動かす政治の研究で著名〜 外国書籍の翻訳がわが国で低迷していると言われてすでに長いですが、フランス語圏の書籍の翻訳においてもその傾向は続いているように思われます。フランスを訪れて感じるのは興味深い本を書店で見かけても日本にはあまり届いていない現実です。それがフランス一国にしか通じない特殊事情となると、それも仕方がないか、と思われますが、筆者が書いているのは日本においても興味深く思って読む人は一定数いるのではなかろうか、と思える書籍です。まず、第一に挙げておきたいのがモニク・パンソン=シャルロ(Monique Pincon-Charlot)という名前の女性の社会学者です。新興財閥や大富豪の研究で著名です。ネットで検索すると確かに「パリの万華鏡 多彩な街の履歴書」というタイトルで翻訳書は出ていますが、これはむしろ大富豪といよりもむしろ都市社会学的な研究書らしく、寡聞にしてその他は知りません。(2019/01/27) 右傾化したジャパンタイムズとセット販売の、ニューヨークタイムズ 今日、インターネットではロイターやThe Asia-Pacific Journalのある報道が話題を呼んでいました。それはおよそ120年の伝統を持つ日本の英字新聞の老舗The Japan Timesの編集方針が右傾化したというものです。ロイターの記事の日本語版が以下です。「焦点:『慰安婦』など表記変更 ジャパンタイムズで何が起きたか」という見出しです。(2019/01/25) 安倍政権でやはり進んだ日本のソ連化 安倍政権が発足して1年目の2013年11月に筆者は「日本がソビエト化する日」という文章を書いた。あれから5年と2か月、悲しいかな日本のソ連化は予想通り進んでいる。では日本のソ連化とは何か。当時の拙稿の一部を採録したい。 <安倍政権が成立させようとしている特定秘密保護法案も究極的にはソビエト型官僚主義時代の始まりと言えるのではないか。秘密が何かわからないことは国民の真実探求への道を封じるものである。それはまさにソビエト化への道であろう。あの時代のソ連の代表的新聞は「プラウダ」(真実)という名前だった。だが「プラウダ(真実)」は真実よりもソ連共産党の見解を伝えるメディアだった。・・・(2019/01/19) 日本外交の失敗続きと報道統制の関係性 北方領土をめぐるロシアとの交渉で、ロシアはまず北方領土の主権がロシア側にあることを前提にせよ、と伝えてきたと報じられた。これは日本外交の足元を根本から突き崩す要求であり、もしそれをのんでしまったらいったいどのような理屈で北方領土返還を求めることができるというのだろう。それぐらい日本外交はがけっぷちまで押されていることに日本国民は驚いた。というのも、これまで安倍首相とプーチン大統領は非常にいい関係にあると再三、日本の主要メディアで報道されてきたからだ。このことは北朝鮮との交渉においても日本政府だけが蚊帳の外で話が他国でどんどん進められていたことに驚いた時と同様であろう。(2019/01/18) トランプ政権の危険性 イランとの戦争前夜 そしてマティス国防長官の辞任 米国のトランプ政権と蜜月を演出してきた安倍首相である。トランプ政権が未だ発足する前の2016年の選挙直後から非公式に選挙に勝利したトランプ氏に一国の首相が会いに行ったことは多くの日本人のプライドを傷つけた。そのトランプ氏は選挙戦では外国に出兵するのはアメリカファーストの原則から無駄だとしばしば言っていたことから、米国の軍事介入や米国がしかける戦争が減るのではないか、と期待した人も少なくなかった。ところが、ニューヨークタイムズの1月16日の記事によると、米国はイランとの戦争前夜にある。(2019/01/16) カイロの猫たちの記録 モスクワの雪 Heather Hermit
エジプトで衰弱していたのを保護された子猫のラムセスは(すっかり大きくなって)現在、モスクワで暮らしています。ちょうどこの季節、彼は初めての寒い冬と本物の雪を経験しているのです。まず秋にラムセスは寒さで病気になり、薬を飲まなくてはなりませんでした。しかし、今では次第にロシアの猫となりつつあり、毛の色と同じく白い雪を楽しみ始めているのです。(2019/01/16)
「日本から遠い」? 放送局による新鎖国 今、NHKでは他国で起きている社会事象、とくに経済をめぐって起きる社会的確執をなるだけ日本に紹介させまいとしています。そのためにそのような企画を却下する姿勢があります。しばしば使われる表現が「日本から遠い話題だから」。今は欧州でも10時間ほどで訪れることができる距離感です。「ふらんすに行きたしと思へどもふらんすはあまりに遠し」 と嘆いた萩原朔太郎の時代とは異なるのです。「この話は日本の視聴者には遠い」、つまり、日本の視聴者が他国で起きていることには関心がない、と言うのです。あるいは、「日本で起きていることと同様のことが起きているのなら、日本で取材すればいい」とも言います。(2019/01/14) 根強い偏見を表す英語 bigotry 最近、ニューヨークタイムズの社説や寄稿などを読んでいてbigotryという単語に何度もお目にかかりました。辞書を引いてみると、頑固な偏見とか、頑迷とか、偏屈などと書いてあります。偏見と言うとすぐに浮かんでくるのはprejudiceですが、これには先入観という訳もあります。bigotryはprejudiceよりももっと偏見の度合が根強いのかもしれません。どこで出てきたかと言えばトランプ大統領批判の社説です。(2019/01/14) 「天皇制と調和する民主主義」とは、まがい物の民主主義でしかない。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 本日(1月3日)の各紙社説のうち、産経と毎日が天皇代替わりのテーマを取りあげている。極右路線で経営危機を乗り切ろうという産経の相変わらずの復古主義の論調には、今さら驚くこともない。言わば、「犬が人に噛みついた」程度のこと。仮に産経が国民主権原理から天皇を論じることになれば、「人が犬に噛みついた」大ニュースとして注目を集めることになるだろうが。産経主張の表題が、「御代替わり 感謝と敬愛で寿ぎたい 皇統の男系継承確かなものに」という時代がかった大袈裟なもの。産経はこれまでも「御代」「御代替わり」なる語彙をたびたび使用してきた。恐るべき時代錯誤の感覚である。そして恐るべき臣民根性の発露。(2019/01/09) マクドナルドVS町長、勝ったのは・・・ Ryoka (在仏) 昨年の5月、フランスは大西洋に浮かぶ島にある小さな町の町長が、マクドナルドの出店に反対している旨の記事を書いた。ドリュ・ドレロン町のグレゴリー・ジョンドル町長が、最初に建設許可証にサインすることを拒んでからすでに4年。10月11日、ついにその審判が下った。勝ったのは・・・(2019/01/04) ニューヨークタイムズの年末の寄稿から 「ヴォルテールを見よ」と言ったロバート・ダーントン氏(ハーバード大学名誉教授 18世紀フランス史) ニューヨークタイムズはトランプ政権の誕生前からトランプ候補に厳しい批判を浴びせ続けてきました。12月29日と30日の合併号では社説で「トランプが地球を危険にさらす」という見出しを掲げました。しかし、むしろ、その脇の小さな寄稿が僕の注意を引いたのでした。ハーバード大学名誉教授のロバート・ダーントン(Robert Darnton)氏が書いた”To deal with Trump, look to Voltaire"(トランプと取り組むには、ヴォルテールに目を向けよう)という一文です。トランプ大統領との言論戦に、やれやれ、ついに18世紀フランス啓蒙主義のリーダーの一人まで呼び起こしたのか、と思ったからです。(2019/01/04) 労働運動よ、興れ、輝け、もっともっと強くなれ。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 未来を口にすることなく過去をのみ語るのは、まぎれもなく老いの徴候である。しかし、何かしら昔の記憶を書き残しておくことも、無駄ではなかろうと思う。正月くらい、昔話もゆるされよう。もう死語になったのかも知れないが、「労働弁護士」という言葉があった。略して「労弁」である。私が弁護士を志した学生のころ、伝え聞く「労弁」は神聖な存在だった。「労弁」(労働弁護士)とは、「労働者側で労働訴訟に携わる弁護士」という平板な理解を超えて、「労働者階級の解放闘争に寄り添い、階級闘争に献身的に寄与する専門家集団」という響きを持っていた。(2019/01/03) 2019年を「アベ改憲阻止の年」に 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 あらたまの年のはじめ。2019年の元日に、それらしいことを書き留めておきたい。まずは、今年の願い。何よりも、今年を「アベ改憲阻止の年」としたい。改憲勢力の側からすれば、「改憲断念を余儀なくされる年」。改憲派にとっては、「アベのいるうち、改憲派が両院ともに3分の2の議席あるうち」が、千載一遇の改憲のチャンスなのだ。「アベを降ろす」か、衆参どちらかの議院で自・公・維の合計議席数を3分の2以下にすれば、改憲を阻止できる。その展望は大いに開けている。アベ晋三の総裁任期は2021年秋までではあるが、選挙の顔として使えなくなれば、冷酷に取り替えられることになろう。(2019/01/02) 黄色いベスト、立ち上がる夜、そして日本
今、フランスで起きている「黄色いベスト」という反政府の抗議デモはその戦闘的なシーン、機動隊との衝突などのセンセーショナルな部分ばかりが中心に報道されている傾向はないだろうか。一方、本質的には共通する根を持つ反政府の抗議運動だった「立ち上がる夜」の場合は徹底的な非暴力運動だったが、これについては日本のほとんどのメディアが報道しなかった。このことは日本のメディアのあり方を改めて考えさせる機会となった。(2019/01/01)
リチウムイオン電池と使用環境 谷克彦(数学月間の会 世話人)
リチウムイオン電池は使用環境に注意して用いないと危ないですね.この電池は日本製のようでかなりタフでした.リチウムイオン電池は,充電時に40℃を越えると劣化し危険なので,見張り役のサーミスタがつくほどです.このように膨れた電池は危険ですが,それでもまだ性能は保たれその耐久性には感心します.これは危険ですが,電池の責任ではありません.使用環境が過酷なためです.(2018/12/26)
プーチンが安倍に諭した民主主義 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 表面上は至極真っ当な発言も、発言者が誰であるかでニュアンスは大きく変わってくる。「あれが真意であるわけはない」「裏があるに違いない」と勘繰りが先に立つのだ。場合によっては、字面とは真逆の真意が忖度されることにもなる。アベが言う「丁寧な説明」や「積極的平和主義」はその典型だろう。麻生太郎が口にした「セクハラ罪はない」や、河野太郎の「次の質問をどうぞ」も同類。(2018/12/26) 言論の自由とレイシズム 2015年1月10日と11日にフランスでは風刺新聞シャルリエブド襲撃に対して多くの人々が怒り、"Je suis Charlie " (私はシャルリだ)というプラカードを掲げて広場に集まった。その数は全土で400万人に上ったと報じられた。これは何よりも言論の自由を守る戦いであり、たとえその風刺が好きかどうかは別として、言論をテロ行為で制圧しようと言う試みにフランス人が怒ったのだった。言論の自由という見地から僕は「私はシャルリだ」という運動に賛成の立場だった。しかし、日本国内ではシャルリはイスラム教への侮辱を行っているレイシズムの媒体だから、攻撃されるのもやむを得ない・・・みたいな意見も多く目にした。(2018/12/21) 吉田喜重監督のドキュメンタリー作品「夢のシネマ 東京の夢」
映画監督の吉田喜重氏が1995年に東京MXテレビ向けに監督したドキュメンタリー作品「夢のシネマ 東京の夢」(52分)が東京の日仏会館で上映された。このドキュメンタリーは19世紀末、映画の草創期に来日して明治維新の日本をフィルムに動画として撮影したガブリエル・ベールという男にスポットを当てている。このガブリエル・ベールという男の人生がとても面白い。と同時に、とても悲しい。というのもベールはのちに映画を去っていくからだ。アルチュール・ランボーが詩を捨ててアフリカに渡ったように。そして吉田喜重氏自身も映画をある時期を境に撮るのをやめたという。つまり、このドキュメンタリーはガブリエル・ベールがなぜ映画を去ったのか、がテーマになっている。(2018/12/08)
故・水木しげるの命日に「従軍慰安婦」を再読する きょう11月30日は、「ゲゲゲの鬼太郎」でしられる漫画家、水木しげるの命日である。アジア太平洋戦争で片腕を失った彼は、2015年に93歳でなくなるまで、数多くの妖怪マンガとともに、「総員玉砕せよ!」など自らの戦場体験にもとづく作品を描き続けてきた。ニューブリテン島の陸軍慰安所の光景を描いたコミックエッセイでは、作者は「やはり�狠蝋��瓩世辰燭隼廚Α�だからバイショウはすべきだナ…といつも思っている」と書いている。韓国の元慰安婦女性に対する最近の日本政府の態度を故人はどう見ているだろうか。気になって、この短編を紹介しながら慰安婦問題に言及しているいくつかのブログなどにアクセスしてみた。(永井浩)(2018/11/30) 被疑者下村博文に対する検察審査申立記者会見にて 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 昨年(2017年)7月31日、阪口徳雄君、児玉勇二君ら同期の弁護士とともに東京地検特捜部に赴き、下村博文らに対する政治資金規正法違反の告発状を提出した。その告発の内容については、同日の下記当ブログにおいて報告済みである。●安倍政権と加計学園の癒着に切り込むー下村博文政治資金規正法違反告発(2018/11/01) ルソーの直接民主政を考える 醍醐聰(だいごさとし):東京大学名誉教授 よく知られているように、ジャン・ジャック・ルソーは『社会契約論』の中でこう書いている。「人々が自由なのは、議員を選ぶ間だけのことで、議員が選ばれるやいなや、人々は奴隷となり、〔自由は〕無に帰してしまう。その自由な短い時間に、彼らが自由をどうやって使っているかを見れば、自由を失うのも当然である。」もともとルソーが言う主権者の一般意志は、人々が公共の広場に会して形成されるものであり、政府に移譲されるものではなかった。この点で、ルソーの国家論(正確にいうと主権者論)は、ホッブスの国家論(人々は互いの、あるいは外国の侵入からの恐怖に備えるための「公共の剣」を求め、自己保存のために権利をすすんで放棄し、国家に移譲したとみる思想)とは隔絶している。こう考えたルソーは直接民主政論者として知られている。(2018/10/27) 歴史家アンリ・ルッソ氏の来日講演 「過去との対峙」 〜歴史と記憶との違いを知る〜
パリから歴史家のアンリ・ルッソ(Henry Rousso)氏が来日して「過去との対峙」と題する講演を行った。今年10月23日、東京の日仏会館でのことだ。これは記念的な講演となったと言って間違いではないだろう。国家が歴史にどう向き合うか、ということへの大きなヒントを語ったからだ。英雄の伝説みたいなものではなく、集団が抱える「負の歴史」に関してである。アンリ・ルッソ氏が世に出るきっかけとなったのは「ヴィシー症候群」という言葉を用いて、フランス人の第二次大戦中の集団的記憶の問題を取り上げたことだった。(2018/10/24)
「嬬恋村のフランス料理」25 仲間たちのこと その 2 原田理(フランス料理シェフ)
東京で自分の店をやっていた頃、定期的に来ていただいていたご夫婦のお客様がいました。仲睦まじく、僕の作ったフランス料理を美味しそうに召し上がっていました。僕の料理をとても愛してくれて、嬉しそうに店に来ていただいていました。嬬恋村に移住してからも最初は連絡をしていましたが、ここでの生活になれた頃、いつしか連絡も少なくなっていきました。嬬恋村に移住してから8年が経とうとしています。嬬恋村は第二の人生と言える、人の力と人の力だけが織り成すことのできる「運命」のような力を持った出会いがとても多くある魅力ある場所のように思います。(2018/10/24)
むき出しとなった権力の正体 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 1933年2月20日、天皇制警察は小林多喜二を虐殺した。文字通りの残虐ななぶり殺しだった。陰惨極まりない拷問死の死体の解剖はどの病院からも拒否され、遺族に返された遺体を医師・安田徳太郎が検死している。権力批判のペンを握っていた多喜二の右人差し指は、手の甲の方向にへし折られていた。明らかにこの虐殺は、天皇制国家による作家多喜二の言論活動に対する報復であり、見せしめであった。(2018/10/19) 靖国神社宮司「不敬発言」が意味するもの 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 第4次安倍改造内閣をどう呼ぶか。「靖国派内閣」でピッタリではないか。何しろ、「神道政治連盟」の議連には19人全員に加盟歴があり、「日本会議」の議連には15人もが加盟しているからだ。これを「神政連内閣」とも、「日本会議政権」とも言わず、「靖国派内閣」というのにはそれなりの理由がある。靖国神社こそが、先の大戦を「自存自衛の聖戦」とする歴史修正主義の本宗(仏教用語をつかえば「総本山」)だからだ。靖国神社が、戦死者の慰霊を独占する地位にあると主張して、今なお多くの戦没者遺族との精神的紐帯を保っているからでもある。靖国神社とは何であるか。(2018/10/13) マルクス生誕200年に関連して 根本行雄 2018年5月5日は、カール・マルクス生誕200年の日だった。母国ドイツだけではなくイギリスでもフランスでも記念され、関連の出版物も相次いでいるという。日本でも、映画「マルクス・エンゲルス」が公開され、マルクスに関連する書籍の出版や国際シンポジウムの開催といったイベントが目白押しだという。現代の日本は、本が読まれなくなった時代になっているが、これからもマルクスは読まれ続けていくのだろうか。(2018/10/03) アメリカの若者に社会主義旋風。さて、わが国では? 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 昨日(9月25日)の赤旗、1面左肩に「米 若者が社会主義旋風」「格差問い予備選で番狂わせ次々」と大きな見出し。さらに3面にも大きな見出しの大型記事が続いている。「社会主義旋風起こす米国の青年」「わたしたちは資本主義の失敗をこの身で知った」「学生ローンに就職難、二大政党制への怒り…。」「国民の声を聞け」「多額の企業献金、ゆがむ政治」。そして、「『共産主義=悪』は古い価値観」。見出しを読むだけで、ほぼ内容かつかめそう。アメリカ国内で若者の間に社会主義への共感が広がっていることは、以前から話題になっていた。(2018/09/29) 祝・「植村隆氏、金曜日の社長に就任」 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 「植村裁判を支える市民の会」のホームページが素晴らしく充実している。支援の質の高さを示して、さすがというほかはない。URLは以下のとおり。http://sasaerukai.blogspot.com/そのサイトの昨日(9月26日)の記事に驚いた。「植村隆氏、金曜日の社長に就任」というもの。 金曜日とは、言わずと知れた「週刊金曜日」を発行する「株式会社金曜日」のこと。同誌は、これまでも植村訴訟支援の姿勢を堅持してきた。とは言うものの、植村さんがその出版社の代表取締役社長兼発行人に就任なのだ。私には、思いもよらなかったこと。明日(9月28日)、就任の記者会見をするという。(2018/09/28) 国連「家族農業の10年」と「小規模伝統漁業・養殖業に関する国際年」 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 「浜の一揆」訴訟の控訴審。第2回法廷が来週火曜日。10月2日(火)午後1時30分、仙台高裁101号法廷である。当方(控訴人・漁民側)が準備書面を提出し主張を述べることになる。この法廷で、二平章氏(北日本漁業経済学会会長)の意見書を提出する。この訴訟の主要な論点は、漁業調整の名のもとに、「大規模定置網漁業者の利益を確保するために、弱小零細な漁民のサケ刺し網漁業の許可申請を排斥してよいのか」ということに尽きる。二平氏は、「弱小零細な漁民をこそ保護すべき」という立場から、立論している。そのうちの一節をご紹介したい。(2018/09/27) 新潮45への抗議の波と休刊 書店はどうなっているのか? この夏、新潮45に掲載された自民党議員の文章があまりにも人権を軽んじて酷いものだ、と大きな非難が飛んだ。ところが2か月後にそれらの批判を浴びたのに、なお開き直りで一層酷い文章を新潮45が掲載したということで、抗議の規模が大きくなり、とうとう新潮社は新潮45を休刊すると昨日、発表した。インターネットの世界でも様々な声が出ていた。新潮社の本を書店から全部撤去すると言う店も記事になり始めていた。筆者は新潮45は酷いとしても、新潮社の本を全部書店から撤去する、と決めた書店も出ていることが残念でもあった。世界の名作を多数擁する新潮文庫まで書店から消えてなくなるといよいよ廉価でいい本に人々が出会う機会がまた減ることになるからだ。(2018/09/26) 差別二題 根本行雄 『週刊 新社会』紙に、辛淑玉(シン・スゴ)さんが「たんこぶ」という題名のエッセイを連載している。このエッセイを読んでいると、自分のなかに差別意識があることに気付かされることが多い。差別は、じつに根深い。差別をなくしていく闘いは、根気よく続けていくしかない。人類史の課題である。(2018/09/25) 「新潮45」への批判と新潮社の本の撤去運動 自民党の杉田水脈衆院議員が「『LGBT』への支援の度が過ぎる」という文章を「新潮45」(8月号)に寄稿した結果、それが性的少数者であるLGBTの人々だけでなく、普通の市民にもあまりにもひどいと大きな批判を読んだ。実際の文章を筆者は読んでいない。その後、「新潮45」はそれらの批判を受けて改めるか、と言えば逆に「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」というくくりで、開き直りのような記事を掲載している。これらが炎上商法だという批判記事も出ている。その後、今日ツイッターでいくつか見たのは、もう新潮社の製品は一切書店に置かないという書店を紹介した記事である。(2018/09/21) カイロの猫たちの記録 ぐっすり眠る猫 Heather Hermit
エジプトのカイロ在住のロシア人デザイナー、ヘザー・ハーミット(Heather Hermit)さんは二匹の猫を飼育しています。先日、拾ってきて病院で治療し、面倒を見ていた子猫のラムセスはモスクワで無事引き取られ、一時は緊張した同居猫たちも今では落ち着いたようです。猫について書いてほしい、と依頼すると、こういう言葉が返ってきました。(2018/09/19)
岡口基一判事に対する懲戒申立はスラップだ。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 岡口基一判事に対する「分限裁判」の行方に目が離せない。9月11日、最高裁で開かれた審問のあとの記者会見で、同判事は、「適正手続きが踏まれておらず、ありえないことが起きている」「今回の表現ごときで処分されたら、他の表現もできなくなる」「私からしたら防御しようがない漠然とした申立書と薄弱な証拠で戒告されるようなことがあれば、法治国家と言えない」などと述べたと報じられている。まことにもっともなこと。岡口基一判事を支持する立場を表明しておきたい。(2018/09/18) 東京都知事は、熊谷市の爪の垢を煎じて飲むべし。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 毎日新聞・9月12日(水)夕刊の「特集ワイド」は、「関東大震災から95年 虐殺された朝鮮人の遺族来日」と題する文字通りワイドな記事。毎日は、いま日本のメディアがなすべき仕事をよくしていると思う。中見出しに、「否定の動き、ヘイトスピーチ続く中… 伝える努力に希望」「『反省なき教育』が戦争になった」とある。井田純記者の署名記事だが、事件を見る視点に確かなものがある。(2018/09/17) 明治維新の近代・5 国家論の不在ー大熊信行『国家悪』を読む 子安宣邦(こやすのぶくに):大阪大学名誉教授
「日本人は国家観をかえなければならない。単に国体観などというものを放棄するだけでは十分ではない。これまで摂取しておった西洋近代のあらゆる国家思想を、すべて疑問の対象として再検討するだけでなく、だれもまだ踏み入ったことのない思想領域へ、そして同時に精神領域へ、歩み入らなければならない。」大熊信行『国家悪』1 「国家悪」ということ「われわれは実に戦争をとおして、国家なるものを体験した」[1]と大熊信行はいっている。大熊がここでいう戦争とは太平洋戦争である。(2018/09/16)
翻訳書のタイトルはこれでいいの? 時に翻訳書を読んでいて本の邦題が原題とかなり異なることがある。それは日本で本を売る時に、読者=消費者により訴求するようにと翻訳者や編集者が考えて決めるのだろう。しかし、時にそのタイトルが中身とずれている気がする場合があるのだ。一例をあげると、中公文庫から出ているフェルナン・ブローデル著「歴史入門」である。(2018/09/15) フランス、レジ袋禁止から2年 ~ トウモロコシやジャガイモなどを原料にした“レジ袋” が登場 ~ Ryoka ( 在仏 )
フランスで薄手のプラスチック製レジ袋の無料配布が禁止になったのは、2016年7月のこと。プラスチックごみが大半を占める海洋汚染は深刻で、エコロジストなどにとっては待ちに待った法律だった。あれから2年、法律は「レジ袋をできるだけ使わないようにしましょう」などというキャンペーンとは違って“無料配布の全面禁止”であり、いわゆる“レジ袋”は滅多に見かけなくなったが、素材や形が様々な代替品が出回るようになった。代替品の中で最も環境に配慮したものとして注目されているのが、トウモロコシやジャガイモなどを原料にした“レジ袋”だ。(2018/09/13)
アメリカのジャーナリズムはニュージャーナリズムの旗手、トム・ウルフの死をどう報じたか 村上良太 今年5月に亡くなったアメリカの作家トム・ウルフはニュージャーナリズムの旗手として1970年代から80年代にかけて一世を風靡し、日本のノンフィクション界にも大きな影響を与えたと思われる。日本でもっとも知られたのは宇宙飛行士を扱った「ザ・ライト・スタッフ」だろうが、他にも「クール・クール LSD交感テスト」や「現代美術コテンパン」、「バウハウスからマイホームまで」など、たくさんのノンフィクションの話題作を書いており、さらに晩年は「虚栄のかがり火」などフィクションにも挑戦している。(2018/09/12) 9月1日は、「国恥の日」。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 敗戦と平和を考える8月が去って、9月になった。本日は、個人的に「国恥の日」と名付ける9月1日。1923年の今日、関東地方をマグニチュード7.9の巨大地震が襲った。死者10万5千余といわれる、その甚大な被害はいたましい限りだが、震災は恥とも罪とも無縁である。3・11津波の被害を「天罰」と言った愚かで無責任な都知事がいたが、この言こそ不見識の極み。自然災害自体に可非難性はない。私が「国民的恥辱」「日本人として恥を知るべき」というのは、震災後の混乱のなかで日本人民衆の手によって行われた、在日朝鮮人に対する大量集団虐殺である。これは、まぎれもなく犯罪であり刑罰に値する行為。人倫に反すること著しい。その事実から目を背け、まともに責任を追求しようとせず、反省も、謝罪もしないままに95年を徒過したことを「国恥」といわざるを得ない。(2018/09/10) 二コラ・ユロ環境大臣辞職で描かれたリベラシオン紙のWillemによる1コマ漫画 背景に暗躍する産業ロビイストが・・・ フランスの二コラ・ユロ環境大臣が辞職して波紋を呼んでいることはすでに書きました。なぜ今辞めるのかに関して、メディアでも様々な話が飛び交っていますし、ユロ氏自身のラジオインタビューも広まっています。そんな中、リベラシオン紙はベテランの転載風刺漫画家 Willem の 1 枚の風刺漫画を掲載しました。森の高台に立つ3人の猟師の男たちが猟銃を手に話をしています。足元には撃たれたウサギが横たわっています。(2018/08/31) 初心者がニューヨークタイムズで英語を学ぶ方法 村上良太 高校生や大学生、あるいは専門学校生や社会人になったものの余暇に英語をもう少し勉強したいと思っている人たちにお勧めがニューヨークタイムズ紙を使うことです。一生懸命やれば1年か2年もすれば辞書を片手に記事をある程度独力で読めるようになるでしょう。お金は新聞代だけです。時間も臨機応変に1日の中で空いている時間を30分とか1時間とか割くだけでできます。ただ、それにはコツがあるのです。(2018/08/27) 最低賃金のアップは、韓国社会を揺るがす大事件なのだ 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 昨日(7月15日)から今日の各紙が、韓国の最低賃金アップを報道している。来年(2019年)度の最低賃金額が、時給8350ウオン(約835円)になる模様とのこと。19年1月から全国一律に施行される。その引き上げ率は10.9%。今年に続く二桁台となったことに瞠目せざるを得ない。同国の全国民こぞって歓迎であるはずはないが、なるほど政権が代わるということはこういうことなのだ。この最賃引き上げは、文在寅の大統領選出馬に当たっての主要公約の一つだった。2020年には、最低賃金を時給10000ウオンにするというのだ。当時(17年)の最賃が6470ウォン。これを3年で55%引き上げるという公約。(2018/08/27) トム・ウルフの死 ニュージャーナリズムの終焉 その2 村上良太 アメリカのノンフィクション作家、トム・ウルフがこの春、88歳で亡くなった。トム・ウルフは日本でそれほど読まれたとは思えないが、それでもアメリカでは絶大な人気を誇り、日本のノンフィクション作家たちにも大きな影響を与えたであろうことは間違いない。というのも、ウルフこそは「ニュージャーナリズム」の旗手だったからだ。ニュージャーナリズムとは何か?それを詳しく語れるほど、ニュージャーナリズムに親しんだとは言えないかもしれない。だから、アメリカの追悼記事を参照したい。前に紹介したニューヨークタイムズよりも、CBCの追悼記事の方が短くても、的確な気がする。(2018/08/27) まさか自慢話じゃないよな 藤澤 豊(ふじさわ ゆたか):ビジネス傭兵 よく大学にはいったけど、ろくに授業にはでなかったという話を聞く。芸能人やタレントだけならまだしも、名のある大学の教授から、しらっと言われたときは、どういう顔をしたものかと戸惑った。いろいろお聞きして多少は顔見知りという気易さもあって、遠慮気味に「そりゃないでしょう、先生。授業にもでないで教授になんかなれっこないじゃないですか」と言い返した。微笑を絶やさない先生で、ニヤっとして、そういうもんなんですよというようなことを言われた。詰め込み教育に苦しめられた高専出には本当のところはわからない。そういうもんだといわれれば、納得がいいくいかないにかかわらず、そういうもんなんですかと思うしかない。(2018/08/26) トム・ウルフの死 ニュージャーナリズムの終焉 村上良太 たまった新聞を読んでいたら、アメリカのノンフィクション作家のトム・ウルフがこの春亡くなっていたことを知った。ニューヨークタイムズは2ページを使ってかなり大きなボリュームの追悼記事を掲載していた。通常の作家の追悼記事とは違ってその5倍くらいあり、写真も多数使っていた。とくに1960年代末頃の白いスーツをお洒落に着こなしている写真や、才色兼備の美女たちに囲まれているような写真などだ。確かにトム・ウルフという存在には華麗さがある。(2018/08/26) サルトルらが創刊したフランスの評論誌Les Temps Modernesに日本の政治について書きました その2 村上良太
8月16日にフランスで発売となった評論誌"Les Temps Modernes" に日本政治について触れた拙稿が掲載されたことは前回少し書きました。こんなことを言えば、よく日本の人から言われるのが「フランス人は日本の政治に関心があるのですか?」という質問です。また、先月発売となった新刊本「立ち上がる夜 <フランス左翼>探検記」についてもフランス人から逆に「日本の人がフランスの政治運動に関心があるのですか?」と聞かれます。(2018/08/22)
死語「国体」と「国体の精華」 熊王信之:くまおうのぶゆき 死語「国体」について、その復活の是非に関わってちきゅう座で接した限りの論説では肯否が分かれるようです。私自身は、「持て囃される同工異曲」(2018年 6月 14日)において少しばかり言及したのですが、もう少し、その本質に関わって指摘するのが良いと思われました。最初に書いてしまいます。 戦前の天皇制ファシズム体制下における「国体」の本質は、国家統治の主権の所在が天皇にある、と言う大日本帝国憲法に定められた明文に淵源する処であり、同憲法制定に依る国家の礎である、と言う当然の理です。(2018/08/21) 「国家主義の誘惑」を見てー「国体論」の疑問 子安宣邦(こやすのぶくに):大阪大学名誉教授 映画「国家主義の誘惑」の前宣伝にネット上で一役買いながら、映画そのものを見ることをしないのは無責任だと思い、猛暑の中を上映館「ポレポレ東中野」に行ってきた。もう数日前から上映は始まっていながら、ネット上にこの映画をめぐる反応がないのが気になっていた。それにこの映画の宣伝中に白井聡の名前がやたらにあることも私には気になることであった。月曜の昼下がりにもかかわらず入場者はかなり多かった。 (2018/08/19) 「自由に書けることの功罪」──周回遅れの読書報告(その69) 脇野町善造(わきのまちぜんぞう) 栗原百寿の名前を知ったのは、大学の4年目の年であったように思う。読んだのは彼が戦時中(1943年)に書いた『日本農業の基礎構造』である。戦後に再刊されたこの本の序文で栗原はこれを「奴隷の言葉で書かれた本だった」という趣旨のことを語っていたが、戦前の日本農業の基礎構造を的確に解明した名著だと思った。そのあとで、栗原が戦前東北大学にいた宇野弘蔵の教え子の一人であり、戦後の農民運動に大きな足跡を残した常東農民運動の理論的指導者であったことを知った。栗原はこの本が出た後、治安維持法違反で逮捕された。戦後、「これで自由にものが書ける」と喜んで宇野に手紙を寄こしたのに対して、宇野が「自由にものが書けるということは、決して自由に学問的成果をあげうることではない」とたしなめたことがあった。(2018/08/19) 映像業界の労働環境も 村上良太
ある業種のプロフェッショナルには、これまでの労働法の残業代の規則や休日などの義務が適用されなくなるということですから、労働者や市民を中心に強い抵抗があったのもうなづけます。しかし、今、たとえば映像業界でフリーランサーがしばしば契約としている仕事の内実には、批判されている「高度プロフェッショナル」と本質的には同様の残業代ゼロの仕事が多々あるように思われます。いや残業代ゼロとうよりも、月収半減制度とでも言った方が的確かもしれません。今僕がこれを書いているのはそうした契約を強いている個々の製作組織や放送局への恨み、というようなことではなく、ただそういうことが日常ありふれた現実になっているのではないか、という危惧からなのです。(2018/08/14)
「共闘」という幻想、から抜け出すために 内野光子:歌人 これほどのマイナス要因がつぎつぎと暴かれる安倍政権、その弱者軽視政策、まるでアメリカ・ファーストであるかのような外交・防衛政策にあきれながらも、内閣支持率が劇的に下がることはない。この政府の犯罪的な行為やスキャンダルも、メディアは、たんなるスキャンダルとして、面白おかしく騒ぎたてるが、あくまでも一過性で、深く調査報道を試みることもなく、忘れ去ってしまったかのように、次のスキャンダルへと乗り換える。(2018/08/14) フランスとフィリピン 私たちは財の消費者でしかないのか 村上良太
この3年ほどの間に僕はフランスとフィリピンというある意味で遠く離れた世界の取材を並行して行うことになり、ようやく今それぞれ作品として世に送り出すことができることになった。フランスに関しては「立ち上がる夜 <フランス左翼>探検記」というノンフィクション本として、フィリピンに関しては現在、最終仕上げ段階にあるのだけれど、ビデオ作品「甘いバナナの苦い現実」としてアジア太平洋資料センター(PARC)から売り出される予定だ(2018/08/13)
カイロの猫たちの記録( Cat in Cairo " The Beast ") 子猫ラムセスがモスクワへ行く Heather Hermit
カイロの猫について、アップデートしよう。私は4月以後、ラムセスには会っていなかった。ラムセスは今ではまったく健康そのものだ。見栄えもとてもよくなった。毛は白く、きれいだ。ラムセスは華麗な白猫になった。なんという変化か!すべての治療は終わり、ワクチンも打ってもらった。それで私は一晩、ラムセスを自宅に連れ帰った。だが、ラムセスは動物病院を出たくないように見えた。というのもそこにはたくさんの猫の仲間がいるからだ。ラムセスはとても恐れているように見えた。そのうえ、2匹の私の飼い猫(ビーストとセクメトである)もまたストレスを感じているようだった。見知らぬ猫がやってきたからだ。3匹の猫は互いに敵意を抱いているようだ。(2018/06/10)
「嘘つき」で、しかも「卑怯」 ー アベやめたまえ。 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 本日(5月30日)の党首討論。野党第一党である立憲民主党代表の枝野幸男は、持ち時間の19分を森友・加計の問題に絞って追及した。力をいれたのは、森友問題に関する首相の責任のとりかたについての食言である。これを「卑怯な行為」と喝破した。「総理は昨年2月17日の衆議院予算委員会で『私も妻も一切、この認可にも、国有地払い下げにも関係ないわけでありまして、私や妻が関係したということになれば、これはまさに私は間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきり申し上げておきたい』とおっしゃいました。ところが月曜日(5月28日)の予算委員会を聞いておりますと、どうも、金品の授受がないなど、贈収賄に当たらないから問題がない、というようなことをおっしゃっているようにも聞こえるご発言がありました」(2018/06/01) 「デモ屋」と呼ばれた福富節男さん逝く − ベトナム反戦や反安保闘争で奮闘 − 岩垂 弘(いわだれひろし):ジャーナリスト
「安倍内閣は退陣せよ」と叫ぶ市民たちによって国会議事堂周辺で行われたデモが盛り上がった4月14日午後、国会議事堂からそう遠くない文京区民センターで、昨年12月18日に98歳で亡くなった、数学者の福富節男さんとお別れする会があった。1960年代から2000年代にかけて多くの反戦市民運動や反権力運動に参加し、常にデモの先頭に立っていたことから「デモ屋」との異名を奉られた福富さんにふさわしい追悼の集いだった。福富さんは戦時下の1942年に東京帝国大学数学科を卒業した数学者だった。専攻は位相幾何学。(2018/05/17)
我が町にマクドはいらない Ryoka ( 在仏 ) フランスの西端、大西洋に浮かぶ島の小さな町で、アメリカとフランス両大国の意地の張り合いとも言える論争が続いている。きっかけは、2014年12月、Dolus-d'Oleron(ドリュ・ドレロン)という町の町長・グレゴリー・ジョンドルが、マクドナルドの町内初出店に反対したこと。「70人の雇用を約束する」と誘惑するマクドナルドに対して、「うち(の町)はごみゼロ運動を掲げている。上がった土俵がすでに違う。」と突き放した。マクドナルドなど、ファーストフードは嵩張るゴミの代名詞。(2018/05/13) 3つの依存症(2−1)――知名度依存症――浜矩子さんの日銀金融緩和批判の真贋 醍醐聡(だいごさとし):東京大学名誉教授
●知名度依存の病理
(2018/04/27)
安部公房の予感 儀式とファシズムとドストエフスキー
安部公房の小説家としてのデビュー作は「終わりし道の標に」というタイトルで、作家のすべては処女作に書かれているという言葉があるが、まさにその通りだと思わされる。この小説は安部公房が満洲で過ごした少年時代の記憶をもとに描かれた帝国が崩壊する瞬間の世界だ。であるが故にどこか「太陽の帝国」を書いたJGバラードの作品群とも通底するように思われる。つまり、それまでの帝国の秩序と価値観が崩れ、国境線が消失する瞬間なのである。その経験は恐怖でありながらも、安部少年にとっては解放の時でもあった。(2018/04/26)
カイロの猫たちの記録( Cat in Cairo " The Beast ") 猫の頭の中にあるもの Heather Hermit
動物病院での2か月で、ラムセス2世は快方に向かっていた。毛も生えてきたし、獣医もかなり健康になったと言ってくれた。食欲もあり、もはや半死の猫ではなかった。少しずつラムセスは美しい猫になろうとしている。(2018/04/26)
非TVの映像メディアの重要性がTV映像に逆転 この5年で映像メディアには過去最大の変化が起きた 安倍政権の過去5年の間にTVの報道が全般的に衰退し、重要性が弱まった。その理由は官邸との夕食会をはじめ、政府の統制下で批判的報道があまりできなかったことにある。と言ってもTVの影響力は依然大きくある。とくに新聞や海外メディアへのアクセスのない人々はTVから情報を得ているのである。そうではあるが、情報に感度の高い人々の間でTVの重要性は確実に下がってきているのだ。(2018/04/24) <<放送局のパワーハラスメントを考える>> オーソドックスなドキュメンタリーの歴史書が必要 去年の春、ある放送局で仕事の打ち合わせをした際に初めて会った女性のプロデューサーは僕よりも10歳ほど若い人だったのだが(つまり経験もそれだけ少ないはずなのだが)、初対面でいきなりドキュメンタリー論を上司の立場から話し始めて、それが普遍的なドキュメンタリーの常道のような高圧的な口調だったので驚いた。というのもまず相手がどのような経験を持った作り手であるか、それすらはっきりと理解しないままに一方的にドキュメンタリー論を展開してそれを押し付ける、ということが僕には理解できなかったからだ。1つの放送局における1つの番組の制作指針あるいはスタイルである、ということなら理解できる。放送局にも番組製作上の方針があるからだ。しかし、そのプロデューサーは普遍性のもとに話していたのである。実はその放送局では一斉にその時期、金太郎飴のようにプロデューサーたちが同じようなことを口々に話し始めたのだった。(2018/04/24) 紅林進著『民主制の下での社会主義的変革』を読んで 〜ユーゴスラヴィア社会主義の経験〜 岩田昌征(いわたまさゆき):千葉大学名誉教授 紅林氏から『民主制の下での社会主義的変革』(ロゴス、2017年・平成29年)を贈られた。紅旗を林立させて前進するイメージを喚起させる筆名である。「社会主義」なる4文字が社会批判運動の諸潮流から姿を消して久しい。そんな情況においても、アソシエーション概念や協議経済論を軸に社会主義を説く少数者はいるが、そのような社会主義が旧ユーゴスラヴィアで試行実現された事実に全く触れない。紅林は何ヶ所かだけで旧ユーゴスラヴィアの社会主義に言及している。それに反し、スペインのモンドラゴン共同組合の経験については、同書で二論文を書いている。労働者自主管理の実践の重みを見れば、全く不均衡である。(2018/04/24) 3つの依存症(1) 安倍依存症 醍醐聡(だいごさとし):東京大学名誉教授 以下、3回に分けて3つの依存症(安倍依存症・憲法依存症・知名度依存症)を順次、議論したい。最初のこの稿では「安倍依存症」を考える。 ● 浅羽通明さんの問題提起 2016年7月16日の『朝日新聞』朝刊の<耕論>欄で「瀬戸際のリベラル」という大きな記事が掲載された。その年の参議院選で自民・公明両党が大勝した結果、衆参両院で改憲勢力が3分の2を占める結果になったのを受けたタイトルである。 紙面に掲載されたインタビューの中で浅羽通明氏がリベラル野党を叱責して次のように語っているのを興味深く思い、記事を保存している。(2018/04/23) 福田財務次官はもし女性記者がおっぱいを触らせてくれたら彼女に何をあげたのか? 財務省の官僚トップに君臨する福田淳一事務次官が女性記者に胸を触っていい?などと赤裸々なお願いをしていたことが録音の公開により波紋を広げている。福田氏のようなエリートなら、女性に仮にも胸を触らせて欲しいなどという要求をするに際して何か対価として提供できるものがあると思っていたのではなかろうか。もしそうだとしたら、必ずしも金銭ではなく、むしろ、「情報」だろう。それとも単純に女性にもてるが故に何でもやらせてくれると思っていたのだろうか。真実はわからないが、相手が記者だったことは「情報」を欲しがっているということなのである。(2018/04/16) 安倍晋三記念博物館の建設を 政治家の嘘を永久保存して未来の世代に 昨日の国会前緊急集会などを経て安倍首相の支持率が20%台に落ち込んだと報じられており、自民党の中でも安倍降ろしの動きが起きているとの話も伝わって来る。そんな中、安倍首相を記念する博物館を国会周辺に建てたらどうか、と思えるのだ。安倍首相が国会その他でついた嘘をナンバリングして、どのような時にどのような嘘をついたかをパネルにして展示するのである。もちろん、国会などの映像も見れるようにして。(2018/04/15) 中沢けい(作家)「大規模な集会がある時は『決壊』なんて言わずに最初から国会前の車道を開放すればいい」 公文書改ざんなどの腐敗を糾弾する昨日の国会前の緊急市民集会で警察官も多数動員された。そして、警察が設置していた柵があふれた市民によって倒される事態となった。それについて作家の中沢けい氏はツイッターでこう述べた。中沢けい 「大規模な集会がある時は『決壊』なんて言わずに最初から国会前の車道を開放すればいい。国会前の車道はふだんから交通量も少ないし、それほど遠回りではない迂回路もある。最初から車道を開放してあれば、警備も楽にできるだろうから、警察の負担も少ない。」(2018/04/15) アメリカに見切りをつけられた政治家、安倍晋三 森友問題での佐川前理財局長の証人喚問で寒々しく空しい国会の映像を見せつけられ、以後、元気になったかのような安倍首相を見て再び、いや三たび唖然とした市民は多かったに違いない。だが、ここに来て朝日新聞やNHKが七転び八起きのような非常な頑張りを見せ、野党議員が共同で戦い、再び安倍首相をリングのコーナーに追い詰めようとしている。これらの人々の仕事は素晴らしいが、実際のところ、安倍首相を裏で追い詰めたのは米政権ではなかっただろうか。(2018/04/11) メディア観戦記 #50 佐川前理財局長の証人喚問 木村結
ツイッター録。時系列的には下から上に時間が流れていきます。 ●古巣のテレ朝は随分長い尺を使って丸川氏の発言を追ってましたが、どれもみな事前に打ち合わせされた台本を読みあっている様子。 緊張感もなく、丸川氏はいつもの毒舌も封印。 面白くもなんともなかったですね。 ●報ステ 佐川氏証人喚問�ァ〔畋漆針�中市議 あれだけ答えられませんということを繰り返しながら 安倍昭恵さんの存在の質問に対しては関係ないと言い切ってしまう むしろ彼が何を隠そうとしているのかは一層浮き彫りになったんじゃないかと(2018/03/27)
憲法が改ざんされていないか、六法全書を確認しよう 安倍首相を忖度した法務省が秘密裏に日本国憲法を改ざんしてしまう・・・・こんなことは漫画でしか起こらないことだろうか。みんなが家に持っている六法全書に何が書かれていようと日本国家が保管する公文書が改ざんされて、そこには憲法9条がすでになくなっているかもしれない。(2018/03/25) カイロの猫たちの記録( Cat in Cairo " The Beast ") 子猫ラムセスの不安 Heather Hermit
エジプトのカイロで暮らしているロシア人のデザイナー、ヘザー・ハーミット(Heather Hermit)さんは路上で死にかけた猫を見つけました。その子猫にしばらくエサと薬を与えた後、動物病院に連れて行きました。ラムセスという高貴な名前をもらった子猫の動物病院での治療が始まりました。以下は、彼女の記録です。(2018/03/18)
安倍首相にとって危険なのは非武装の市民でなく、銃を持った警官ではないか
安倍首相は首相官邸の前で警備する大量の警察官に囲まれて安心と思っているかもしれないが、武装しているのは市民ではなく警察官であり、警察官の中に安倍政権が腐敗していると思っている人がいないとは言い切れないことを想像すべきではないか。極右による政治家の殺害は過去に起きた出来事である。同様のことは自衛隊内部からの反安倍クーデターの可能性である。(2018/03/17)
「日仏の翻訳者を囲んで」第二回 翻訳家・原正人氏 ( 司会 丸山有美 ) 東京・恵比寿にある日仏会館図書館が日仏間の翻訳に携わっている気鋭の翻訳家を毎回招いて話を聞くという催しを行っていて、二回目が今月14日に行われた。一回目はフランスの小説の翻訳をしている笠間直穂子氏だったが、今回はBD(バンドデシネ)と呼ばれるフランス漫画の翻訳家である原正人氏だ。前回同様、雑誌「ふらんす」前編集長でフリーライターの丸山有美氏が司会を務めた。原正人氏の最近の翻訳作品には「金正日の誕生日」や、「ヴァレリアン」、「星々の城」、「僕のママはアメリカにいるんだ」などがある。また、漫画だけでなく、ゴダール映画の主演女優だったアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説「彼女のひたむきな12カ月」などの翻訳なども行っている。(2018/03/17) 公文書の改ざんはファシズム国家にとっては常識の公文書管理法
安倍首相がトップに君臨する行政府で公文書が改ざんされたとしても何ら驚くことではない。というより、そうなるのが正常なファシズムの形なのである。三権分立をやめて国会を無視し、行政府が国民から権力を託されたとして自分たちのやりたい放題の統治をするのだから、将来的には公文書自体が必要がなくなるとも言える。近未来のファシズム社会を描いたジョージ・オーウェルの「1984」で描かれているように、ファシズム国家には現在しかなく、過去は現在の都合に合わせて次々と書き換えられていくものであり、歴史もまた書き換えられていくのである。(2018/03/16)
安倍夫妻を見誤った古舘伊知郎氏 「安倍さん、首相になってくださいよ」 古館伊知郎氏と言えばテレビ朝日「報道ステーション」のアンカーだったが、2015年に安倍政権が安保法制の強行可決を行ったことなどに対して批判的な姿勢を強めていった。そして2016年3月に番組を降板している。しかし、その際、古館氏は政権の圧力ではないとも語ったという。とはいえ、視聴者には放送局に圧力がかかったか、あるいは放送局の幹部が安倍政権を忖度したのではないか、と思っている人が少なくない。テレビ朝日のトップは安倍首相と会食をするような人物だからだ。古館氏が「報道ステーション」に登板したのは2004年4月のことで、この年はイラク戦争終結間もない頃だった。(2018/03/10) カイロの猫たちの記録( Cat in Cairo " The Beast ") 動物病院 Heather Hermit
エジプトのカイロで暮らしているロシア人のデザイナー、ヘザー・ハーミット(Heather Hermit)さんは路上で死にかけた猫を見つけました。その子猫にエサと薬を与えながら、その後、どうしたらよいのか、と彼女は考えていました。以下は、彼女の記録です。「私は傷ついた子猫に出会ってからおよそ1か月、毎日エサを与えた。子猫は前足をけがしており、皮膚病にもかかっていたので薬も与えていた。一か月がたち、子猫は多少元気になった。そこで私は子猫を通りから連れ去って、動物病院に連れていく決意をした。」(2018/03/04)
「嬬恋村のフランス料理」24 仲間たちのこと その 1 原田理(フランス料理シェフ)
東京を出て、群馬県・嬬恋に着任したのは7年前の2月28日。この時期になると初めて嬬恋に来た日の事をよく思い出します。雪深く寒い嬬恋の初めてのホテルの初めての宴会場で仕事を始めたときのことです。都内のレストランで長く小規模のオーナーシェフをやっていたこともあり、ホテルのシステムや、大きな厨房に自分の力がどれだけ通用するのか不安だらけでした。(2018/03/03)
「日仏の翻訳者を囲んで」 翻訳家・笠間直穂子氏 ( 司会 丸山有美) 以前、日本にはフランスの本の大半が入ってこなくなり、ほとんど鎖国状態だ、と嘆いたことがありましたが、その一方で、コツコツ優れた翻訳活動を地道に続けている人もいます。今回、日仏会館図書室が「日仏の翻訳者を囲んで」というシリーズ講演を始めると知り、第一回目の笠間直穂子氏のトークを聞きに出かけてみた。笠間直穂子氏の訳書の核の1つが、フランスの作家マリー・ンディアイ著「みんな友だち (Tous mes amis 2004)」や「心ふさがれて (Mon coeur a l'etroit 2007)」だと知った。(2018/03/01) カイロの猫たちの記録( Cat in Cairo " The Beast ") 死にかけていた子猫 Heather Hermit
エジプトのカイロで暮らしているロシア人のデザイナー、ヘザー・ハーミット(Heather Hermit)さんは路上で死にかけた猫を見つけました。今回は家で飼っている二匹の猫の話ではありません。以下は、彼女が路上で観察した記録です。「子猫の手には傷があり、皮膚病にもかかっていました。子猫の家族はみな飢餓と厳しい生存環境のせいで滅びてしまったのです。・・・」(2018/02/26)
庶民派を装うTV 〜 お前はただの現在などではない 〜 1970年代みたいにTV番組の作り手と視聴者の多くが近い存在ではなくなっています。収入や学歴の格差が次第に固定されてきましたが、そのことはTV番組の視聴層にも影響を及ぼしています。実質的にTV番組の作り手は、彼らが属する階層向けではなく、彼らよりも数段貧乏で文化資本にも乏しい大衆向けの番組を作らなくてはなりません。なぜか。それは購買力こそ減って来たとしても、今なお、選挙で大きな票田となるのが大衆だからです。TVはイデオロギーを増幅させることができる装置です。(2018/02/25) 歩く見る聞く 田中洋一 東北地方太平洋沖地震と東京電力福島第1原子力発電所の大事故が起きてから来月で7年になる。風評被害がなお残る一方、風化も心配されている。私は大震災の現地を訪ねたことがなく、被災者の声に耳を傾ける機会も少なかった。今を逃してはいけないと思い立ち、遅まきながら取材に取り組むことにした。(2018/02/23) 放送界の文化大革命 日本の紅衛兵たち 放送の世界も世代によって価値観が異なっている。バブル時代に青春期を送った世代が世界に飛び出して、世界の人々と交流しながら外国から学ぶことを大切にする傾向があったとしたら、その後の世代は真逆になっていくのである。思い出せば明らかだが、外国にさほど関心がない世代となるのだ。それからさらに世代を下れば、外国から学ぶのではなく外国に日本の素晴らしい技術や文化を教えることに中心を置く世代、となっていく。(2018/02/18) 外国の労働法の規制緩和と日本の労働法の規制緩和はつながっている 公共放送は国民の知る権利に応えるべきだ 今日、公共放送のテレビドキュメンタリーでは外国の労働問題を扱う番組企画案などはほとんど採用されなくなっています。海外を見て日本を振り返って考えてみる・・・・的な番組は採用されない時代が来てしまったのです。一昨年あたりから企画の採用基準が激変したのです。このことは何を意味しているか考えてみたいと思います。日本で今、安倍政権が導入しようとしている労働法の一段の規制緩和はさらなる超過労働を労働者に強いる可能性が強いのです。このことは日本一国だけで見ていては解決できないことなのです。(村上良太)(2018/02/15) カイロの猫たちの記録( Cat in Cairo " The Beast ") 美猫コンテスト Heather Hermit
エジプトで猫を飼っているロシア人デザイナーのヘザー・ハーミットさんは自分が飼っている猫の写真記録をつけてきました。現在、2匹の雌猫と暮らしています。タイ産の猫、ビーストとカイロのシェルターでもらい受けた猫のセクメットです。セクメトは何を与えてもいつも満足することなくお腹を空かせています。ハーミットさんが二匹の個性的な猫と共同生活をしているうちに、頭に浮かんできた短編の童話が次の物語です。(2018/02/12)
【歩く見る聞く】寒波、東電の節電要請と脱原発法案 田中 洋一 優勢な冬将軍が居座っている今週、埼玉県東部の我が家では雪が26cm積もり、記録的な冷え込みに見舞われている。除雪していた23日に、東京電力が節電を呼びかけるニュースが流れた。(2018/01/26) 『滝川さんは何処に向かってるのですか?』 滝川雅弘(ジャズ・クラリネット奏者)
最近現場でこんな質問をされました。『滝川さんは何処に向かってるのですか?夢はなんですか?人生をやり直せるとしたらどの時点に戻りたいですか?』先ず私は元々クラシックの演奏家になりたかったのですが、大阪市音楽団、宝塚歌劇団オーケストラの試験に落ち、学校回りのオーケストラ、所謂ジャリコンの指揮者から、『君は本当に専門教育を受けたのか?』と言われクラシックは断念。人生をやり直せるとしたら、私は迷わず高校3年生と答えました。(2018/01/20)
エイゼンシュタイン監督の「戦艦ポチョムキン」と英国ドキュメンタリー映画運動
映画の著作権が70年という事で1930年代とそれ以前に上映された映画は著作権が切れたことになる。ソビエト映画の「戦艦ポチョムキン」(1925)は第一次ロシア革命(1905)を歌ったプロパガンダ映画として知られるが、この映画も著作権が切れている。共産主義ソ連のプロパガンダ映画と烙印を押されると、見る人も尻込みする人が多いかもしれないが、この映画の表現力や演出力はサイレント映画時代の1つの頂点とも言え、イデオロギーを超えて世界の映画人に大きな影響を及ぼした。(2018/01/14)
15年目の日刊ベリタ インターネット新聞の過去、現在、未来 僕が日刊ベリタに関わるようになったのは2009年の夏のことで、その秋、民主党政権が誕生した。今から見ると、不吉な未来の種子はこの時すでに撒かれていたことになるが、その当時に立ち返ってみると、新しいジャーナリズムの潮流が生まれつつある時でもあった。それは民主党政権が記者クラブを廃して、フリージャーナリストにも記者会見の門戸を開こうとしていたことや、TVに代わるインターネットの映像メディアが息吹を上げていたことなどである。では本紙、日刊ベリタはどうだったかと言えば、独立メディアでは最初のインターネット新聞として2003年に生まれているが、創業時の執筆者のほとんどは現在、執筆していない。(2018/01/09) アジア最後の植民地「日本」 〜政府から国民主権を奪われた人々は「植民地」の人間である〜 長い間、こう言われてきた。アジアで植民地にならなかったのは日本とタイだけだ。親たちはこう言って「素晴らしい国に生まれたと思った」と語ってきた。韓国や台湾やフィリピンなどを植民地にしたのは同じアジアの日本である。それらの国々は戦後、独立を勝ちとり、さらに数十年に渡る軍事政権との闘いを経て民主主義を勝ち取った。(2018/01/05) 生活を保障する資金を全国民に一律に支給する「ベイシックインカム」の提唱者たち 生活を保障する資金を全国民に一律に支給する制度を「ベイシックインカム制度」と言う。フランスの社会党から選出されて今年、大統領選に立候補したブノワ・アモンが提案し、注目を集めた。あまりにも現実から遊離しているという批判もあった。ベイシックインカムの制度を導入したら、みんな怠け者になってしまうのではないか、と見る人も少なくない。まるで遅れてきた共産主義だ、と見る人もいる。だが、その一方で、生活に必要な資金(食費、住宅費、教育費)を全員に与えるベイシックインカム制度の必要性はこれにより、人間の能力を向上させることができるからだ、と説く人々がいる。(2017/11/12) 国際ニュースを見ていて、ハンプティ・ダンプティを思い出した
最近、国際ニュースを見ていて、ハンプティ・ダンプティを思い出した。ルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」に登場する巨大な玉子人間で、塀の上に座っている人物(というか玉子)である。「鏡の国のアリス」でハンプティ・ダンプティは塀から転がり落ちた。細かい筋書きは覚えていないのだが、塀の上で得意がっていた玉子が地面に落ちて尻もちをつく、というのが子供たちには楽しいのだ。だが、ハンプティ・ダンプティは「鏡の国のアリス」だけでなく、英国では「マザー・グース」などにも登場するらしい。(2017/11/11)
リベラル保守とフランス革命 フランス革命というと平民が王や貴族の首を切り落とした革命、という印象ばかりが強い。だが、そもそも革命の始まりは国王、ルイ16世が始動したことはあまり語られていない。財政難になったルイ16世がそれまで免税されてきた貴族や僧侶の階級にも課税しようとしたことが始まりだった。この時、裁判所のアドバイスを受けて三部会を再開してそれぞれの階級の代表を集めて議論しよう、と提案をしたのはルイ16世だった。(2017/11/06) リベラル保守とフランス革命と日本国憲法 人間の理性が万能であると考えるのは誤りで危ないから、保守主義で少しずつ改良していく考え方を取る・・・・一見、なるほどと思いそうな昨今の「リベラル保守」なる考え方だ。しかし、それなら1945年の敗戦と米軍による占領下で起草された日本国憲法は政治のシステムを一気に改めた、という意味で否定されるべきものとなるのではなかろうか。それとも例外はありなのか。例外があるのなら、すべての革命もまた例外という事もできる。フランス革命はダメだが、日本国憲法の採択と民主化はよいとする理由は何なのか。(2017/11/05) 日本の民主主義の真価が問われるのは、ここから 衆議院選挙は与党の圧勝に終わった。自民・公明両党で3分の2以上の議席を獲得し、安倍晋三総理大臣は今後も好きなように政策を実行することができるかに見える。しかし、政治は国会だけで動くわけではない。(Bark at Illusions)(2017/10/27) 保守と革新 言葉の定義に混乱がある 欧州には「プログレッシブ」(進歩主義)という言葉がある。 今、保守と言う言葉がカッコいい傾向があるらしく、自民党支持者でも立憲民主党支持者でも保守をアピールしている人が少なくない。そして、むしろ、リベラル派が自らを保守と位置付けて、安倍政権を革新だと言っているようである。安倍政権が革新だという根拠は戦後70年以上続いてきた日本国憲法を一新して新しい国に作り替えようとしているからのようだ。これはこれで筋が通っているようにも感じられる。しかし、すんなりと納得ができない。(2017/10/26) 「またしても投票できず」 Ryoka ( 在仏 ) 〜海外在住の日本人の投票事情に関する日刊ベリタ編集部への緊急寄稿〜 フランスのRyokaです。日本では、また自民党が圧勝してしまいましたね。べリタの記事も虚しく、投票率も相変わらず低くて、無念としか言いようがありません。さて、その選挙ですが、当然私も一人の日本人有権者として投票したかったのですが、また今回も投票できませんでした.というのも、直近で行われた3度の国政選挙を、すべて郵送投票したのですが、3度とも投票日に間に合わせることができなかったのです。(2017/10/26) 進化する機会を得た民進党 勝利して進化する機会を逸した自民党 今回の選挙で284議席を得て基本的に選挙前の数を維持できた自民党の幹部たちが政策が信任されたと考えているとしたら、将来に禍根を残すだろう。臨時国会冒頭解散、国会での追及に対する真摯な回答の欠如、不可解な民進党・前原党首の「合流」騒動、希望の党の野党攪乱・・・・今回の選挙は自民党の選挙テクニックや自民党を外から支援する政治家・経済界などの勢力が支えた極めて技術的な勝利だった。さらに台風も直撃した。根本的なところで自民党のあり方が信任された、と考えるのは尚早であり、そのことは野党支持者にとってよりも自民党支持者こそ真剣に考える必要がある。(2017/10/24) 安倍首相 ありがとう そしてグッドバイ 〜特定秘密保護法強行採決からの4年間を振り返る〜 4年前の11月末、国会(衆院)で特定秘密保護法の強行採決が行われた時に国会前にやってきてから、安倍首相の政治を今までにない緊張感を持って見てきた。そのおかげで日刊ベリタで時々に書いてきたが、民主主義について、政治について4年前とは比較にならないほど学ぶことができた。その意味で、安倍首相に「ありがとう」と言いたい。安倍首相がいなかったら、政治についても、民主主義についても、ジャーナリズムについても真剣に考えることがないまま人生を終えることになったかもしれないからだ。きっと僕のような人は少なくないに違いない。(村上良太)(2017/10/21) 明日の投票次第で日本が戦争に巻き込まれる可能性がある 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
今さら言っても空しい気もするけれど、とくに若い世代はなぜかくも今の政権党支持が多いのか?? まぁよく考えていない(よくわからない)ので「空気を読んで」多数派に従っておくというのが真相だろうが、今の政権党内閣の政治にはなにひとついいところはない。若者たちは少なくとも戦争には反対のはずだろう。そこで考えてみる。今の情勢で戦争は起こりうるか? 北朝鮮のミサイル発射に対して暴走トランプは武力を行使する可能性がある。その際、安倍内閣は今まで通りトランプの選択を即時全面的に支持するだろう。(2017/10/21)
レストランで注文と違った料理を出された時
学生時代からとてもシャイだったために、人にあれをやって、これをやって、と頼むのが非常に苦手だった。それをするくらいなら、自分でやった方がよい、と思うことがしばしばだった。そんな僕が自分を変えるきっかけになった出来事があった。TVのドキュメンタリー番組の制作会社に入社し、助手として一人のディレクターについて毎日指導を受け、様々な用事をこなしていた頃のことだ。ある晩、地方ロケの撮影を終えて取材班でレストランに入ってそれぞれ料理を注文したら、一人だけ間違った料理が出てきた。(2017/10/11)
暗く禁欲的な安倍首相と小池都知事で日本経済はますます下降線 安倍首相と言えばまじめで禁欲的な政治家と言えるだろう。たとえ安倍首相がいかに毎晩、高額の食事を食っていようと、その政治スタイルが禁欲的なのだ。国民の自由を奪い、あれこれ説教し、処罰を強化する一途である。共謀罪も特定秘密保護法も日本国民が本来持っている瑞々しい自由な感性をつぶすものである。安倍首相の政治スタイルは日本文化とは異質の文化と言ってよい。すでに国会では国語の破壊が進んでいる。(2017/10/03) 「大統領」 マリーヌ・ルペンが大統領になったら?を描くシミュレーション漫画
先ほど、アメリカでハリウッドの脚本家たちが政界のシナリオを書いているのでは?というコラムを書いたのですが、フランスでもそれに似た事が起きています。今年の大統領選で話題になったのが「大統領」というBD(漫画)です。この漫画は白黒で、ドキュメンタリータッチで極右政党である国民戦線党首のマリーヌ・ルペンが大統領になった場合のシミュレーションを描いています。(2017/10/02)
選挙とシナリオライター 野党にも練達のシナリオライターが必要な時代かもしれない これはアメリカの政治コラムを読んで得た知識で、筆者が実際にこの目で確かめたわけではないのだが、アメリカではハリウッドのシナリオライターたちが政界のシナリオも書いている、というのである。政界のシナリオ、というのは選挙戦での逆転勝利とか、海外でのクーデターの脚本などだそうだ。僕が読んだコラムの場合は2009年のホンジュラスでのクーデターのケースだった。本当か嘘かわからないので、話半分で軽い気持ちで読んでいただけたら幸いである。(2017/09/30) 安倍首相に飽きた日本人 「安倍後」に沸くTV番組特需 日本人がなぜ安倍首相を5年も選挙で勝たせてきたかと言えば、野党がバラバラで小選挙区制を勝ち抜けなかったことも要因としてあるが、もう一つが安倍チームの奇抜な手口に翻弄されてきたことも大きい。2014年の突然の解散とその理由として挙げられた消費税引き上げをどうするか、などは野党も国民も意表を突かれ、安倍チームの思うとおりに進んだ。だが、今回の選挙でもそれが通用するか、と言えば、難しいのではないか。(2017/09/26) 国会解散を簡単に考える安倍首相 国会議員を選ぶのは国民であり、それを解散する理由は何なのか? 国会解散はガリガリ君を買うのとはわけが違う 安倍首相が臨時国会が始まって早々に衆院解散をする予定だと報じられ、その理由が税金とか教育とか、国民には今解散する必要があるかどうかまったく理解ができないものばかりである。そして、今回の解散は2014年の解散を思い出させる。あの時も解散の必要はまったくなかった。3年前に筆者が怒りを込めて書いた記事(2014年11月18日)を採録して、思い出してみたい。■安倍首相 「税は議会制民主主義の基礎である」 安倍首相は今夜のNHKの9時のニュース「ニュースウォッチ9」に生中継で出演し、衆院解散の理由について説明した。その中で最も耳についたのは「税は議会制民主主義の基礎である」という言葉だった。(2017/09/20) 「フランス大統領選挙 決戦投票」 マージョリー・マラマク ”French presidential election " by Marjorie Marramaque
今年のフランスは大統領選挙に国会議員選挙と5年に1度の政治の変化の年です。新党「共和国前進」を立ち上げたエマニュエル・マクロン大統領が大統領の座も、国会議員の多数派もともに一気に奪い、過去の二大政党制を変えてしまいました。大統領選挙の決選投票があった5月7日にマージョリー・マラマクさんはこう記しました。(2017/09/20)
ナチス礼賛発言と日本の政治家 麻生副首相がまたナチス賞賛発言をしたと報じられた。前回はナチスが改憲した方法をまねる必要があるという発言で、今回はヒトラーの動機は正しかった、という発言だと報じられた。ヒトラーの動機が何だったのかまでは詳しく報じられていないが、ヒトラーやナチスの政策の柱はユダヤ人排斥であり、人種差別主義だった。欧州に存在する悪をユダヤ人の責任に押し付けたのがナチスのイデオロギーの核心部分に他ならない。麻生氏の言うように、もしヒトラーの動機は正しかったが、結果が良くなかったのだとすれば、どうすれば結果的によかったと麻生副首相は考えたのだろうか。(2017/09/05) 安倍政権の知恵袋 田原総一朗氏 二つの顔を持つ新自由主義の導き手 田原総一朗氏が支持率激減で悩む安倍首相になにやら提案をしたことが話題を呼んだ。中身が不明だったため、冒険的な内容らしいとか、北朝鮮への電撃訪問か、といった憶測が飛び交った。田原総一朗氏と言えば1987年に始まった「朝まで生テレビ!」の司会者としての顔が最も代表的と言ってよいだろう。この番組では左派から右派まで様々な論客を集め、1時間とか2時間と言った昼間の時間帯の番組編成の常識を破り、夜通し討論をする、というスタイルで人気を集めてきた。(2017/08/29) 自民党の政治家たちの危機感の”ずれ” 今では東京新聞と並んで、この国で政府批判ができる数少ない新聞が日刊ゲンダイである。その日刊ゲンダイに自民党内で反安倍を標榜する議員が集結したという記事が出た。記事によると彼らは「日本の明日を創る会」という30人の勢力で、未だ大臣になれていない中堅議員たちだと言う。記事にはこう書かれていた。(2017/08/27) NHKスペシャルで「前川前文科省事務次官のインタビューの真実」 を NHKに期待したいのは現在の報道だ。もちろん、戦時中の史実を明かす番組もよい。だが、所詮、それらの番組を作ることにさしたる勇気は必要ない。本当に勇気と覚悟を求められているのは今の時代の真実を解き明かすことだ。それができないようなら、NHKは安倍政権の下請け放送局に過ぎないと言われても仕方がないだろう。まずは国民が関心を持っている以下の番組を放送して欲しいものだ。(2017/08/25) ネットで議論することは必要か? 必要なし インターネットではネトウヨとか(最近ではネトサヨとか?)、人を敵味方に区分して、敵と見れば徹底的にけなし、味方と見ればその意見を拡散する・・・言論活動という意味では後退的な現象が目につく、としばしば批判されています。異なる政治意識や思想を持った人間同士が平和にかつ冷静に有意義な議論を交わしてそこから、さらに考えを高め、より優れた解決策を導き出す言論活動はネットでできないのか、と。(2017/08/21) 極右か、新自由主義か 今年のフランスの大統領選挙は決選投票がエマニュエル・マクロン候補VSマリーヌ・ルペン候補となり、フランス人にとっては新自由主義VS極右の二者択一になってしまった。この二つの政治に反対する左派の人々にとっては、一種の悪夢的な状況が出現したのだった。純粋に経済政策だけを見ればマリーヌ・ルペン候補の方が左派に近く、一方で反レイシズムという視点から見ればマクロン候補の方が左派に近かった。マリーヌ・ルペン氏がレイシストと言えるかどうかは議論の余地があるが、少なくともイスラム教徒への言動や政策を考慮するとウルトラナショナリストとは言えるだろう(2017/08/19) フランス革命と鹿児島の高射砲部隊 この夏、必要があってフランス革命の歴史書を紐解いていた。そこにはジャコバン派のロべスピエールや、ダントン、マラーらの顔があった。そしてまた、ルイ16世やマリー・アントワネットらの顔があった。だが、フランス革命の歴史を読んでいると、ふと思い出されるのが、1945年の鹿児島県の高射砲部隊で米爆撃機を撃っている一人の青年なのである。フランス革命と鹿児島の高射砲部隊、多くの人には何の関係もないことだが、僕の中でそれらはつながっているのである。(2017/08/17) 議員の外国視察旅行について 各地の議員たちが議会のない期間に外国などに視察旅行を行うことがあり、以前からよく挙げられている批判は視察とは名ばかりの税金を使った単なる海外旅行ではないか、というものだ。最近、その実態を示す映像記録が民放で放送されて、強い批判を浴びた。そして、議員の外国視察旅行は廃止せよ、という視聴者の声が上がっている。(2017/08/16) 731部隊と帝銀事件 吉永春子氏の取材から
毎年、この季節になるとNHKは原爆や戦争を扱ったドキュメンタリー番組を放送するのだが、かつて満洲国で行われていた日本の731部隊による人体実験の記録と証言が改めて注目を集めたようだ。731部隊の存在を日本で最初にスクープしたのはTBSのディレクターだった吉永春子氏で、その番組「魔の731部隊」は1975年に放送され、大きな反響を呼ぶことになった。というのも、当時はまったくそのような行為がなされていたとは知られていなかったからに他ならない。吉永氏はいったい、どのようにしてその存在を知りえたのか。(2017/08/16)
デモとナンパと民主主義 〜なぜ政治行動なのにデモは報道されないか〜 60〜70年代「デモで彼女と一発やれて最高だった」的な人々が 私はデモに参加したことは今まで一度もありません。デモに対するアレルギーがあるのです。しかし、デモの現場を取材したことは日本でも海外でも何度かあります。中でも印象深かったのは、東京湾の有明・十六万坪が埋め立てられようとしたときのデモでした。貴重な生態系を守れ、と漁業従事者や屋形船の業者らが100隻近く船を連ねて水上デモを行ったのですが、驚いたことに翌朝、ある政府寄りの新聞がデモ隊が一人もいない、夕日が輝いている静謐な東京湾の写真を載せていたのです。つまり、何一つ、そこでは起きなかった、ということを写真と簡単なキャプションで語っていたのです。この写真は嘘か、と言えばそんなことはありません。(2017/08/06) 岡山県人と加計学園と教育 岡山県人は悲しんでいる 今、沸騰している岡山の加計学園と内閣との癒着疑惑は岡山県人にとっては残念な話題に他ならない。筆者も岡山出身である。今回の疑惑が教育をめぐる話題であることがより一層岡山県人にとっては残念である。というのは岡山県は昔から教育に熱心な県であり、それも無償の私塾という形態での教育が少なからず盛んだったと筆者は聞いているからだ。かくいう筆者の祖父も学校の教育者であったのだが、空いた時間に私塾を開いて無償で子供たちに教えてもいた。そのことはささやかな誇りだったのだ。(2017/07/25) あるテレビ番組が教えてくれたもの 〜視察旅行とは名ばかりの議員による豪遊〜 木村結
フジテレビの金曜プレミアムという番組を偶然観たら
(2017/07/23)
ポスト安倍時代のNHK その存在意義はどこに? 解体・分割・縮小化も NHKはこの5年間、安倍チャンネルと揶揄されるほど権力の下請け機関と化した印象があります。国民から受信料を徴収しながら、国民の意向に答えていないように思えるのです。大切なことは国政の重要な事柄に対して正確な情報を素早く出していくことにあります。そして必要があれば政権批判も臆さずする必要があるはずです。それが権力を監視する報道機関の最も大切な役割です。ところがNHKは臆面もなく、その正反対の道を進んできました。そこでポスト安倍時代にはNHKはなぜ必要なのか、その意義の問い直しが必要です。NHKと政権の距離も問い直さなくてはならないでしょう。場合によっては解体あるいは分割・縮小化も検討する必要があるのではないでしょうか。たとえば国民が重大な関心を寄せている時に国会中継がなされなかったことが多々ありました。(2017/07/23) ( 再掲載 )メディア観戦を続ける意味 木村結
毎日、多くの方に継続して読まれているコラムを再掲載します。「マスゴミ」はいらない、と言う前に、権力を監視するマスコミを応援するべきではないか、という木村結さんの訴えです。この原稿は昨年10月29日に掲載されました。(編集部)「メディア観戦を続ける意味」(木村結)テレビの報道番組を観ながらついついツッコミを入れては息子に嫌がられていました。ひとり暮らしになってからはひとりでブツブツ言うわけにもいかず、Twitterでつぶやくようになりました。(2017/07/22)
トランプ時代の『トランボ』観賞 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
2016年11月、アメリカの次期大統領にドナルド・トランプが選ばれた。マスメディアや「識者」の予想を裏切る選挙結果だった。では、どのような「空気」がトランプの熱狂的な呼号に応えたのか。その十分な解明はなお精緻な社会階層的な分析を待たねばならない。しかし一般的な受け止めかたでは、既存の政治では「割を食っている」と感じてきた低学歴・非インテリの白人労働者を中心に噴出したところの、一方では「アメリカ第一」という反移民の排外主義、他方では民主党政権の生ぬるい理想主義が深刻な社会的格差を是正できる可能性を絶望視して、それなりの大胆な変革を求める庶民的な実利志向であるという。思えば、ときにこのような「ポピュリズム」に奔るアメリカの大衆の実像というものを、私たちはほとんどわかっていなかったのではないか。夏の終わりに見た佳作、ジェイ・ローチ監督の『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』を思い起こす。(2017/07/21)
グローバルロボット資本主義の黎明 60年代から70年代に繁栄した先進諸国が今、低成長の中で労働組合や労働規制を解体しようという動きを見せており、その最終段階が近づいているようです。労働基準法を緩和あるいは解体しようという動きです。その一方で、産業ロボットの研究開発が着実に進んでおり、工場のロボットだけでなく、ロボット兵士、セックス用ロボット、危険作業用ロボット、配達ロボット、介護ロボットなど多様化してきています。今、アメリカのトップの富裕層何人かが世界の下層の半分の富を独占するなどと言われていますが、この産業資本家たちが産業ロボットを大幅に導入して退職金も裁判費用も不要なロボット労働者を大量に「雇用」すれば一部の管理者を残して、労働者の多くは不要になっていくでしょう。(2017/07/19) 国際化の時代に「都民ファースト」 今年の都議会選挙を制覇した「都民ファーストの会」というネーミングはフランス語に訳せば確実に極右政党「国民戦線」の系譜に属することになるだろう。この言葉が東京都民にアピールしたのはなぜだろうか。都民ファーストは何に対して都民を優先するかと言えば日本では既得権を持つ支配層に対して有権者である都民の利益を優先する、という意味合いだと思う。しかし、一つ間違えると、都民=日本人ファーストという意味に受け取られる可能性もある。日本の国の首都だから都民ファーストで何が悪いのか、と思う人は少なくないだろう。(2017/07/17) パリの観光スポット バルべスのドゥドゥ―ビル街(Rue Doudeuville) 移民文化の活力とエキスがある パリの18区、バルべス(Barbes) という地域を少し歩くとドゥドゥ―ビル通り(Rue Doudeauville)があります。そこではサブサハラ出身の黒人の人たちがかなり高い密度で暮らしています。日本の観光客はたいてい中心部のセーヌ河の近くを観光するのだけれど、バルべス界隈も面白いんですよ。まずバルべスロシュショア(Barbes Rochechouart)というメトロ駅を降りて、地上に出るとその時点でパリの中心街とは異質の空間が現れます。アラブ系、アフリカ系の人々が多いエリアです。(2017/07/16) 「毒食わば皿まで」 連合幹部が承認した残業代ゼロ法案 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
「毒食わば皿まで」というべきか。月あたり残業限度「100時間未満」を呑んだ連合幹部は、安倍政権にアタマを下げて、残業代ゼロ法案の条件付き承認を申し出た。条件とは、�’�104日の休日取得の義務づけに加え、�∀�働時間の上限設定、�6侈慨屮ぅ鵐拭璽丱訐�度、��2週間連続の休日取得、�タ歓箸両�況をチェックする臨時の健康診断(�◆銑ァ砲里い困譴�である。(2017/07/15)
「アベ政治」の源流は小泉政治 2005年が自民党の曲がり角 今、安倍内閣の支持率が30%を切りそうな状態になり、与党自民党内でも安倍首相の政策に反対する声がぽつりぽつりと上がり始めた。これまで党内で異論がほとんど皆無だったから、国民から見れば本当に久々な感じを受ける。あったとしても声を出せなかった、ということだろう。安倍首相の政治、いわゆる「アベ政治」は野党や国民だけでなく、同じ党内においてもものが言いにくい空気を作り出してしまった。この「アベ政治」の弊害が波状的に国民に見え始めた今、安倍総理個人だけでなく、そのような異論なき政治を容認してきた自民党にも国民の疑問の目が移りだそうとしている。(2017/07/13) 蓮舫党首の戸籍騒動 〜再び「二重国籍騒動 と 米大統領選」から〜 問題は利益相反の場合 二重国籍で国会議員になったり、党の要職についたりりすることは外国ではしばしばあることです。これは事実としてそうなっていて、外国の中にはアメリカなどの先進諸国が含まれます。ですから、少なくとも世界を参照するなら二重国籍であること自体が政治家になるための疎外要件になるということではないようです。ただ、1つだけ問題視されていることは二重国籍であることが、あるテーマあるいはある分野の政策を作るにあたって「利益相反」の関係になる可能性がありえることです。利益相反というのは今の加計学園への便宜供与問題にも出てきますが、その政策を行う政治家自身が採択された政策で便宜を受ける組織、あるいは国家などとつながりを持っているようなケースを指します。(2017/07/12) 集会もデモも公共の場所でできなくなる緊急事態条項が間近に 改憲の最大の狙いが緊急事態条項だ 先日、秋葉原の都議会議員選挙の演説で根強い反対の声に出会った安倍首相だが、目下最大の悲願は言うまでもなく、憲法改正で緊急事態条項を通すことに他ならない。憲法9条が目玉のように未だにマスメディアは報じているが、安倍政権や日本会議にとって最大の狙いが合法的に独裁化を確立できる緊急事態条項だろう。緊急事態条項があれば9条の改正などしなくても憲法が実質的に停止できるからだ。(2017/07/05) 福島原発事故刑事裁判の争点は何か?
6月30日、待ちに待った刑事裁判がようやくスタートした。勝俣恒久被告(東京電力元会長)、武藤栄被告(同元副社長)、武黒一郎被告(同元副社長)の3人が2011年3月の福島第一原発事故につき、業務上過失致死傷罪で強制起訴されている。場所は東京地裁。朝7時半に抽選の受付、800名ほどの傍聴希望者に割り振られたのはたった54席。司法記者クラブ所属の各社には2名ずつの席が確保されたが、大手マスコミは社員を動員して抽選にも参加した。福島原発事故告訴団や支援団体はたった12枚の席しか確保できなかった。私も友人に依頼して並んでもらったが、選に漏れ午後から交替で入ることができた。(2017/07/05)
安倍総裁の歴史的失言 「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」 東京都議選最終日の7月1日の午後、東京・秋葉原の駅前に安倍首相が現れた時、異様な光景が出現していた。自民党候補者のために設けられた演説の場の近くに、安倍首相に批判的な人々も押し寄せ、「帰れ!帰れ!」あるいは「安倍辞めろ!安倍辞めろ!」というシュプレヒコールがこだましていたからだ。安倍首相はこれに腹を立て、叫んでいる人たちを指さしながら、「こんな人たちに負けるわけにはいない!」と叫んだ。この言葉はこのシーンを現地であれ、ビデオ中継であれ、見た国民の心に衝撃をもって刻まれたに違いない。安倍首相は「憎悪からは何も生まれない」と非難していたのだが、当の安倍首相自身が敵意と憎しみを見せてしまったのだった。(2017/07/03) 空気を醸成するメディアの選挙報道 フランスと日本
今年、フランスの大統領選挙や国会議員(国民議会=下院)選挙を観戦して感じたのはフランスのマスメディアでも選挙運動期間におびただしい当落の予測が出され、選挙の結果が多少なりとも影響されているのではないか、という印象を受けたことだった。その象徴がエマニュエル・マクロン候補の大統領当選のケースだ。投票日の前から、万歳をしているマクロン氏の写真が掲載された雑誌のポスターが新聞スタンドの壁に貼られていた。さらに6月の国会議員選挙の時も、投票日の何週間も前から早々とマクロン新党のRepublique En Marche ( REM )の圧勝を予測する記事がたくさんメディアを飾り、今はこれがブームだというブーム感を醸成していたように思う。(2017/07/02)
シィエス著 「第三身分とは何か」 特権階級とその他の市民「第三身分」で国会の比率はどう配分されるべきかを論じた書 フランス革命の政治思想家の一人にエマニュエル=ジョゼフ・シィエスという人物がいる。シィエスは「第三身分とは何か」という著書で今日も知られている。第三身分とはフランス革命前夜において、カトリックの司祭や貴族に対抗する第三の政治勢力であり、言うまでもなく、新しく台頭してきた人々だった。この「第三身分とは何か」は1879年1月にパリで出版されたが、革命が起きたのはその半年後の7月14日である。7月14日にパリのバスティーユの監獄を市民の集団が攻撃したことで革命が始まったため、この日は今も「7月14日(キャトルズジュイエ)」として祝日になっている。(2017/07/01) 首相の午後6時からの記者会見 今度はどんな妄言で目くらましか? 安倍首相が今夕、18時(午後6時)から記者会見するという。「共謀罪」の強行採決や今後の見通しなどを説明するとみられるが、市民からはメディアの前で一方的に説明するのでなく、きちんと国会で野党の前に立って質問に答えるべきだったという声が出ている。今回の首相の説明は日本国民からすると、「デジャビュの感覚」(既視感)を伴う。なんでも3か月すると忘れてしまう忘れやすい人はすでに記憶にないかもしれないが、覚えている人は2014年11月のNHKでの記者会見を思い出せばよい。(2017/06/19) 共謀罪とIT産業 IT産業はソーシャルメディアの自由な言論を支援する声明を出すべきではないか ソーシャルメディアでの言論も対象になると国会で語られた共謀罪が可決し、来月から効力を得ることになりました。そのことで今後、ソーシャルメディアはどう変わるのでしょうか?もし、「危険な」人間関係から自分を切り離そうと思って、様々なグループから参加者が離脱したとすると、だんだんソーシャルメディア自体が中身の乏しい、刺激の乏しいツールになっていく恐れがあります。(2017/06/17) 「共謀罪」で日本のソビエト化を加速する安倍首相 読売新聞は日本版「プラウダ」か インターネットの世界では今夜にも「共謀罪」が参院を通過しそうだ、という情報が流れている。実際にはテロの取締とはほとんど無縁の「共謀罪」は日本国内の政府に反対する市民の弾圧に使用するために制定されている。そして、これは特定秘密保護法が制定されようとしていた4年前の拙稿「ロシアから見る特定秘密保護法案 〜日本がソビエト化する日〜」で書いたことだが、安倍政権は日本をソ連に近い国に改造しつつあり、今回の共謀罪で一段と加速することになるだろう。(村上良太)(2017/06/14) 「『政教分離』原則の憂鬱」の欺瞞 フランスの政教分離原則をムスリムいじめの文脈で常に描くことの愚 朝日新聞6月4日付の「日曜に想う」というコラムに「『政教分離』原則の憂鬱」という一文が掲載された。編集委員の大野博人氏によるもので、主旨はパリの大モスクが「フランスにおけるイスラム宣言」を発表し、「すべてのイスラム教徒はフランス共和国の法と価値観を尊重しなければならない」などの宣言を行ったことである。イスラム系移民を問題視する右翼政党・国民戦線などの影響力を考え、やむを得ず発表したもので、そのため各地のイスラム教の信徒は憂鬱な日々を送っているという内容である。(2017/06/11) 分裂する日本 神のための政治と人間のための政治 〜宗教原理主義政権と世俗派デモクラシー勢力の政治闘争〜 森友学園や加計学園の便宜供与疑惑やレイプのもみ消し疑惑など、安倍政権の言動がすでに限界を超えたと見る人が増えているようだ。何の限界かと言えば民主主義の限界であり、日本国憲法のもとの法秩序や倫理ということになるだろう。ところが、安倍首相も菅官房長官も萩生田内閣官房副長官も責任を取って辞職するような構えはない。だから、一層、安倍政権に反対する人々は不条理劇を見ているような感覚に襲われているのだと思う。この状況をどう見たらよいのだろうか。(2017/06/10) パリのドゴール空港で遭遇した「テロとの闘い」の1コマ 6月1日の夕方5時過ぎ、飛行機に乗るためにパリ郊外のドゴール空港に列車で到着した。ところが、列車のターミナルから空港施設への改札口のドアが閉鎖されていたのだ。その向こうに空港職員5〜6人がこちらに背を向けて並んで立っている。私とともに到着した乗客たちは行き場を失い、その場に立ちどまって何が起きているかを知ることもできないまま、途方に暮れることになった。そして後から人がさらに列車で到着してとうとうすし詰めになってしまった。ところが、空港職員たちからの説明がないのだ。ドアのすぐ前にいる人が職員に質問していたが、後ろの人にはまったく聞き取ることもできない。(2017/06/06) 改憲項目「教育無償化」と安倍首相の地方大学改革論 〜税金を使って 学校を企業の研究・研修施設に改変か〜 安倍首相が憲法改正項目の1つに教育無償化を盛り込んだのは改憲のために国民にしゃぶらせる飴玉なのだろうが、その飴もどのような飴なのか、中身が気になる方も多いのではなかろうか。昨今報道された森友学園のような教育をされるのなら、むしろタダでも受けたくない人は少なくないだろう。(2017/06/04) タイのテレビ番組 宇崎喜代美 (バンコク在住)
外国人がよその国を観察するとき、テレビ放送を見るととてもわかりやすい。私のいる国タイでも、テレビからなるほどタイ人はそういうことなのね、と思うことが多い。この国の地上波テレビはチャンネル数が6つで、民営が2局、軍が1局、政府が局、半官半民1局。ほかに日本と同じく沢山のケーブルテレビが視聴できる。外国メディアのテレビ放送も契約さえすれば自由に視聴できる。最近では日本の地上波放送をPCやテレビ画面で見ている在住日本人家庭も多いようだ。(2017/05/12)
フランス大統領選 マクロン候補の故郷アミアンで「マクロン人形」を見た
フランスでは大統領選の決選投票を日曜日に控えています。今日金曜のFigaro紙では5月3日のテレビ討論でマリーヌ・ルペン候補が決定的に劣勢になったと書かれていました。細かいことは不明ではありますが、Figaroの政治コラムニスト、ギョーム・タバール(Guillaum Tabard )氏によると、討論での敗因にはいくつか原因があります。1つは15000人規模の政治集会と1500万人の視聴者を前にした時(1500万人が視聴したようだ)の違いをマリーヌ・ルペン候補が理解していなかったこと、また第一回投票の前の討論会と第二回投票前の討論との性格の違いをマリーヌ・ルペン候補が理解していなかったこと。(2017/05/06)
立憲主義のルーツ 池住義憲 5月2日から9日まで、15名の仲間とともに、英国へ行ってきます。近世の民主主義、立憲主義のルーツを訪ね、歴史を歩き、「いま」の日本社会を外から振り返る「観光コースでない英国の旅」です。(2017/04/28) 今村復興大臣の失言の裏に潜むもの 〜福島、東北、沖縄 そして自民党改憲案〜 今村雅弘復興大臣がたび重なる失言で辞職することになった。その決め手となったのが東日本大震災を評した次のような言葉だったとされる。今村「これは、まだ東北で、あっちの方だったからよかった。もっと首都圏に近かったりすると、莫大な甚大な被害があったと思う。」この言葉は今村大臣の個人の思想を表している、というだけだろうか。(2017/04/28) 貴族制社会への移行 身分の固定化と一定額以上の納税をした国民だけに選挙権が与えられる国に戻る可能性 国民には今後は選挙権はいらないでしょう、と若者が言ったのを聞いて衝撃を受けたことがありました。選挙権を持っていても政治家を選ぶ見識がない人々が圧倒的に増えてくると、衆愚政治の危機に陥るため、一定の見識を持つ人だけを選抜して、その人々による間接選挙にするべきだ、というのです。実際、今の日本では投票率も低く、また与党議員に見られるように憲法すら理解していないと思われる国会議員も少なくありません。このような国家になったのは国民が政治家を選ぶ力がないから、というのが彼の意見でした。そして、アメリカでもそのような考え方が少しずつ増えているのだそうです。去年の米大統領選を思い返せば、その発言にもリアリティがあります。(2017/04/25) フランス大統領選 ぶっ壊された社会党 昨日23日、フランスで大統領選挙の第一回投票が行われた。メディアですでに報じられている通り、今回の選挙では社会党と共和党という二大政党の候補が敗北を喫して撤退し、極右政党の国民戦線と選挙直前に生まれた新しい政治組織「始動!」の候補者による決選投票となった。マリーヌ・ルペン候補(国民戦線)とエマニュエル・マクロン候補(始動!)である。エマニュエル・マクロン候補はマニュエル・バルス首相が率いる社会党政権の経済大臣だった人物であり、一見左派に位置していたが、今回の成功のもとは社会党から出馬しなかったことだ。もう一つの意外なことは当初、社会党のトップ候補と目されていたバルス氏が社会党候補とならなかったことである。(2017/04/24) 【編集長妄言】「確か子どものころ、ゴボケンといっていた」 中学の保健体育に銃剣道を導入
4月1日から、新学習指導要領で中学校の保健体育の武道に剣道や柔道と並んで銃剣道が明示された。かつて帝国陸軍の兵隊は、ゴボケンなるものを腰に下げていた。ゴボケンというのは、ぼくが子ども時代、まわりのおとながいっていた言葉で、正式になんというかは知らない。先のとがったゴボウのような短剣で、それを鉄砲の先に付け、敵陣めざして突進する。途中、敵兵に撃たれてバタバタと倒れる。陸上の特攻である。戦国時代の足軽さながらで、帝国陸軍がいかに兵士の命を粗末にしたかの象徴のような存在だ。(大野和興)(2017/04/23)
英紙ガーディアンは社説でエマニュエル・マクロン候補をフランス大統領に推した 欧米の新聞は日本の大新聞のような見せかけの中立主義に毒されていない。ニューヨークタイムズは昨年の大統領選で予備選の始まりの時点からすでに明白に民主党のヒラリー・クリントン候補を推薦すると社説で書き、繰り返し支持を表明してきた。一方、英国のジャーナリズムを代表するガーディアン紙は海峡を挟んだ向かいのフランス大統領選に関して、エマニュエル・マクロン候補を大統領に推す、と社説に記した。(2017/04/23) 新聞社の編集姿勢はまずは見出しに現れる 魂なき虚ろな見出しの群れ 朝日新聞のたしか「わたしの紙面批評」という欄だったように思うのだが、作家の中島京子氏が以前、こんなことを意見していた。新聞の見出しがとても大切だ、と。だから、人権が侵され得るような政治の問題は一面に大々的な見出しをドーンと掲げるべきじゃないのだろうか、と。そんな意味合いの言葉で、なるほど、その通りだと思った。(2017/04/21) 郵便局での会話 先日、町の郵便局に用事があって、据え付けの机で住所などを書き込んでいると、後ろから会話が聞こえてきた。高齢の女性と受付窓口の女性の話で、別段他人の用事に関心を持つこともないのだが、そこで聞こえてきた話はどうしても耳についてきたのだった。窓口「今日、引き出されてお持ち帰りになる100万円のことで少しお聞きしたいんですよ。」(2017/04/20) 亀がテレビの前にいるわけ 木村結
我が家のテレビの前には亀が何十匹も並んでいる。毎晩報道ステーションやNEWS23を観てはテレビ観戦ツィートをしているのだが、テレビを観ようとすると同居猫がテレビの前に立ちはだかる。それを防ぐためにコレクションしている亀の置物を並べ始めた。亀は必然的に写真に写り込み、時折、亀はなぜ?との質問もいただいているが、亀が写真に写りこむことで、私が写した写真であることも判る。(2017/04/17)
テロを表明する作家 排外主義で知られる作家の名前のアカウント名を持つ人物がツイッターで、もし北朝鮮のミサイルが日本に着弾して家族が殺されたら、テロ組織を作って日本国内の敵を潰していくといった内容を拡散している。この人には17万人のフォロワーがいるので、作家本人がそれを実行しようとしまいと、このメッセージに影響される人も出てくるかもしれない。(2017/04/15) 「山田さんへの手紙」 劇作家ブレヒトはTVドキュメンタリーの先駆者だった 山田さんはドイツの劇作家、ベルトルト・ブレヒトの作品にどれくらい親しんだでしょうか。ブレヒトというと左翼演劇とか理屈っぽい、と思う人が少なくないと思います。そして今日は知っている人も少なくなっています。実はTVドキュメンタリーを先取りしていたのはブレヒトではないか、と思っています。ブレヒトは演劇の中に「報告」というスタイルを持ち込み、叙事的演劇という概念を確立したのです。叙事的演劇とは、こんな出来事があったよ、と報告者が観客に語りかけ、するとそれを再現的に演劇にしたドラマが始まって、次にまた、報告者がその後どうなったかを報告し、そしてまたドラマが続いて・・・・当時はまだTVがなかった時代で、演劇は今日のTVの役割を担っていたのです。(2017/04/06) 内閣答弁書<教材に教育勅語を否定せず>は森友学園に何らかの形で関係した総理と防衛大臣の責任問題への煙幕ではないか 昨日の朝刊で、安倍内閣が教育勅語でも憲法に反しない形でなら教材として使用してよい、という旨の答弁書を閣議決定したことが大々的に報じられました。多くのメディアでは戦前の憲法観に基づく道徳である教育勅語を教育に用いることの問題が論じられており、それはもっともなことだと思います。しかし、なぜ今、教材に教育勅語を否定しない閣議決定が出てきたのか。今この答弁書を安倍内閣が提出した動機こそ、大切ではないでしょうか。これは安倍総理や稲田防衛大臣らが昭恵夫人なども絡めて何らかの形で、教育勅語を児童に暗唱させていた塚本幼稚園を営む森友学園に関係していたことが背景にあると思われます。(2017/04/02) メディア観戦記 #49 安倍首相が目指す「女性の活躍」!? 木村結
昨年「保育園落ちた!日本死ね」とSNSで発信された言葉が大きくとり上がられ社会現象化、一気に保育園不足がクローズアップ。安倍首相は「女性の活躍」の一環として保育園不足を解消すると約束した。しかし今年早々、保育園不足を解消できなかったとこっそり発表。その後の対策は全く出されていない。保育園不足は女性の就労状況を悪化させ、貧困をもたらしている。「報道ステーションSUNDAY」では本日3月26日、”しんぐるまざあず・ふぉーらむ”の赤石千衣子さんの活動を特集していた。(2017/03/26)
メディア観戦記 #48 籠池氏の証人喚問は与党にとって誤算だった 木村結
籠池氏は衆参で4時間の証人喚問を終えて外国人記者クラブで以下のように語った。「総理の名誉を、総理を侮辱したというだけで私人を喚問するということはどの国であるのでしょうか。そんなことだったら悪口も言えなくなる」証人喚問で新たな証拠として出てきたのは安倍昭恵氏付きの谷査恵子氏の署名入りのFAX2枚。(2017/03/24)
メディア観戦記 #47 籠池氏の証人喚問 〜明日、NHKは果たして全ての中継をするのだろうか?〜 木村結
事件を朝日新聞大阪本社がスクープしてから42日目。連日テレビや新聞で報じられながら、野党が参考人招致を要求した迫田元理財局庁など官僚6人は呼ばれず、「民間人だから」と難色を示されていた籠池氏のみの証人喚問となった。NHKは果たして全ての中継をするのだろうか?SNSでは、NHKに中継をするよう要請電話が呼びかけられている。国会のルールに則って行われる証人喚問は与党の自民・公明が最も長い時間質問できる。私はこの時間を使って彼らは籠池氏が如何に信用できない人物であるかを印象付ける作戦に出るだろうと危惧している。(2017/03/22)
〈労働〉のリアルをみる憂鬱――『ティエリー・トグルドーの憂鬱』&『ナビゲーター』 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
必見のすぐれた映画なのに、スペクタクルやサスペンスの要素も、最後に物語の閉塞感が一掃されるようなカタルシスもなく、「かならずしも楽しい映画見物ではなかった」という印象を残す作品がたまにある。2015年フランスの『ティエリー・トグルドーの憂鬱』(ステファヌ・ブリゼ監督・脚本)がそうだ。主人公のT・トグルドー(ヴァンサン・ランドン)とともに、私たち観客もまた深いメランコリーにとらわれてしまう。熟練機械工であった51歳のトグルドーは、リストラのため失業して1年半になる。4ヶ月のクレーン操作の訓練を受けたのに就職口はない。(2017/03/21)
メディア観戦記 #45 「原発事故は防げた」集団訴訟の初の判決 木村結
3月17日15時、群馬地裁で待ちに待った判決がなされた。福島原発事故により故郷を追われた人々は全国各地で国と東京電力を相手取って訴訟を起こしている。その数は約30件。その一つである群馬県に避難している方々137人が前橋地裁に提訴した訴訟に全国に先駆けて判決が下りた。 �‥貪鼎�15.7mの津波の到来を遅くとも2002年には予見できた。2008年には実際に予見していた。��東電が津波対策を講じていれば、原発事故は発生しなかった。�9颪眥吐氾�来を予見できる状況であったのに、事故を未然に防ぐための命令を東電に出さなかった。(2017/03/18)
メディア観戦記 44 #安倍晋三記念小学校事件 を牽引したのは菅野完さん 木村結
朝日新聞大阪本社が2月9日にスクープした森友学園問題は、続報もなく消えそうになっていたが、2月14日一枚の振込用紙がTwitterでアップされてから一気に週刊誌、テレビ、新聞で報道されるようになった。私はその振込用紙を見た瞬間から#安倍晋三記念小学校と言う名称にこだわり、この報道の全てにハッシュタグを付けてTwitterを続けた。そして今日3月16日この名称が正しかったことを実感した。(2017/03/17)
ワイマール憲法とナチス党の憲法観を両論併記するか? 近年、新聞や放送局では両論併記というものが盛んになっています。これは「中立性」を意識したものではないか、と考えられます。しかし、中立性とはいったい何でしょうか。たとえてみたいと思います。唐突ながら1932年のドイツだったとここでは仮定します。(2017/03/15) 「生きる」と偽善 昨年11月にTBSのドキュメンタリー番組の草分けだった吉永春子氏が亡くなった。85歳だった。私は30代のほぼ10年間を吉永氏にテレビ番組のプロデュースをしていただいたので、葬式に出かけることになった。生前は厳しい人であったので、亡くなったと知っていてもお棺の中からむくっと起きだして何か怒り始められるのではないか・・・と電車で向かいながら少し怖かった。吉永さんは毎日、夕方5時頃になると会社で企画会議を始めるのだが、そのためには毎日何か新しい企画を提出するか、前に提案したものの進展状況を説明しなくてはならなかった。企画を通すのは難しかった。(2017/03/10) フランス文学界を風刺するミステリ「良い作家とは死んだ作家だ」(ギョーム・シェレル作) "UN BON ÉCRIVAIN EST UN ÉCRIVAIN MORT" Guillaume Chérel
「良い作家とは死んだ作家だ」これは今、フランス文学界でちょっとした話題になっている小説である。原題は”UN BON ECRIVAIN EST UN ECRIVAIN MORT”で作家はギョーム・シェレル(Guillaume Cherel )。昨年売り出して、すでに1万5千部を売ったというのだから、フランスではヒット作と言ってよいだろう。作品はジャンルとしてはミステリだけど、向こうでは”パスティーシュ”とも言っているようだ。この作品が話題になっているのはフランスの流行作家たち10人をモデルにしたパロディ作品になっていて、彼らがある僧院で行われる文学討論(「文学と近代性」とか・・・まぁ、立派なテーマである)のために召集をかけられて、殺されていく物語であるからのようだ。(2017/03/07)
新聞社は識者を集めた紙面審議会などより、自社の記者同志で首相との会食や記者クラブ報道の是非を論じるべきではないか ニュースポストセブンの記事「安倍首相と記者クラブ 『赤坂飯店の夜』全真相」によると、やはりあの晩、安倍首相から森友学園の問題に関する話があった。2月27日の夜、安倍首相が赤坂飯店に内閣記者会に所属するマスメディアの記者たち(キャップら)を集めて、中華料理の懇親会を開いていた件である。記事によると、大手新聞政治部の記者はこう説明したそうだ。「キャップの話では、最初はもっぱら森友学園問題の釈明。総理は疲れた様子で『カネのやり取りとかやましいことは全くない』と内容は国会答弁の繰り返し。・・・」(2017/03/07) メディア観戦記 43 木村結 〜森友学園と 安倍首相の疑惑〜木村結
今週もテレビ局各社は国会中継も踏まえ、また、独自取材で森友学園問題を報道した。中でも、これまで何度か山本太郎議員が国会で厳しい質問をしても山本議員の追求を報道することがなかったテレビ局が安倍昭恵氏が5人もの官僚を配置された公人であることを追求し、ネット上でアッキード事件と呼ばれていることを明らかにした点は評価できる。しかし、小池議員が明らかにした鴻池事務所の面談記録。小池議員は鴻池事務所の名前を伏せて国会で追求した。その日慌てて夜に鴻池議員が記者会見し釈明せざるを得なくした功績も大きい。(2017/03/04)
わが憧れ、二回目のブータン その2 宇崎喜代美 (バンコク在住)
ブータンはイギリスの植民地支配の時代に国土をかなり失っている、国土を失っても戦争を選ばないでいたように思う。最近も昔からの国境線を越えて中国が道路建設したりして国境問題が発生、以前よりも国土を狭めてしまった。それはあの冬虫夏草のせいではないのか。そのブータン特産物を中国が高価な漢方薬用に目を付けたからに違いない。イギリスからインドが独立した折に、イギリスに代わりインドはブータンとかかわってきた。今も友好な関係で多額の援助をしている。内政に干渉せず、外交と軍事には助言するというスタンスである。(2017/03/03)
わが憧れ、二回目のブータン その1 宇崎喜代美 (バンコク在住)
私は15年前ヒマラヤ山脈を越えて飛んでくるオグロヅルを見るために、初めてこの国を訪れた。その時以来この国の大ファンになった。そしてつい最近再びこの国を訪れた。15年前に行って以来、私の中でブータンに行きたい思いは募りに募っていた。その思いは、ただもう一度行きたいというのではなく、一年といいたいところだが、今は高齢の母が日本にいるので、せめて三か月だけでもブータンに住みたいと願うほどになっている。ブータンという国は私にとって母国日本を差し置いても住みたいと願うほどの国なのである。夫はすでに14回も訪れている。そう願いながらも15年ものあいだ再訪できないでいた。それが今回やっと二回目の訪問が実現した。(2017/03/03)
マックスと呼ばれ、バッタモンと呼ばれる男 川村 絵理(「メビウス」 ボーカル)
初めて会ったのは、とある飲み屋。マスターが紹介してくれたのが彼である。マックスと呼ばれ、バッタモンと呼ばれる男。ラーメン屋を経営し、プロのジャズピアニストでもある。テレビで見たことがあったが、まさかここで会うとは。そして、飲み友達になるとは思いもしなかったが。見た目は普通だけど、やってる事は普通じゃない(2017/03/02)
マスメディアは自社の幹部が中華料理屋で首相と何をやっていたのか、まずそれを書くことから 昨日、IWJやその他多くの市井の人々の情報発信によって首相が赤坂にある中華レストランでマスメディアの幹部たちと夕食会を行ったことが分かっています。今、首相は国会でその疑惑が追及されている通り、大阪の森友学園が開校する予定の国粋主義思想を基礎に教える小学校に、安倍首相が何らかの関与をしたのではないか、と疑いがもたれています。その真実は国会の場での国会議員による追求だけでなく、ジャーナリズムによって明らかにされていくべき性質のものでもあります。ところが当該、「第四の権力」とも言われるジャーナリズム企業の幹部の人たちがこの時期、首相と夕食をともにする、というのはどのような理由なのでしょうか。(2017/02/28) メディア観戦記 42 木村結 〜森友学園の“安倍晋三記念小学校” と 安倍首相〜
小学校建設の工事現場に貼られた看板に教育勅語が記されていた。違和感を覚えた豊中市市議会議員の木村さん。その土地がかつては阪神淡路大震災の仮設住宅が立ち並び、この数年は空き地だったので、譲渡価格を照会したが非開示との返事。 それを聞きつけた朝日新聞大阪本社のスクープからこの安倍スキャンダルは始まった。記者クラブに配信される官僚のニュースを追っていたら本当の報道はできない。調査報道が如何に大事か、生活者の違和感、嗅覚が大事かを教えてくれる出来事ではある。報道各社は切磋琢磨して報道合戦を繰り広げて欲しい。市民は真実に迫る報道を応援する。そこに蓋をしようとする局や新聞社は衰退するだろう。因みにこの張り紙を見つけたのは共産党の議員。赤旗ではなく朝日新聞にスクープを譲ったのだとしたら共産党も変わりつつあるということかしら。(2017/02/27)
書店が町から消えて 私の住む町から書店が一軒もなくなって何年になるだろう。気がつくと隣の駅前からも書店が消え去った。新刊書店だけじゃなくて、古書店も、レコード店も、レンタルビデオ屋もなくなった。今あるのはチェーンの食べ物屋とスーパーマーケット、理髪店、酒屋、スポーツジム、歯科医などである。文化的なソフトを扱う店がなくなった、ということはそうしたものに庶民がお金をかけられなくなっていることを意味するのだろう。そのことと、インターネットの興隆やスマートフォンの普及は符合すると思う。一人一人が使う通信費代がもしなかったとしたら、本やレコードを買っていた金額にほぼなるのではなかろうか。その一方、書店や古書店やレンタルビデオ店などは急行が止まる鉄道の分岐点の駅に逆に集中している。(2017/02/24) 大学を拠点にした調査報道の始まり ワセダクロニクル 木村結
2月18日に発足の会を開いた早稲田大学を拠点にした調査報道メディアに関してのツイートです。その名もワセダクロニクル。「ワセダクロニクル(Waseda Chronicle)は早稲田大学ジャーナリズム研究所が運営する調査報道メディアです」(ワセダクロニクルのホームページより) 発足にあたって、まず早稲田大学ジャーナリズム研究所長、花田達朗さんの基調講演が行われました。「花田達朗さん 交流会で、弁護士は秘密保護法対策弁護団400人いるのに、ジャーナリストにはそのような組織がない。秘密保護法や共謀罪に立ち向かう組織を作らなければならない。」(2017/02/23)
関西電力課長の過労自殺をめぐって 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
2016年4月20日、関西電力の技術畑の課長、40代のAさんが出張先の東京のホテルで自殺を遂げた。どの方面からの申請だったのかわからないが、この事件について敦賀労働基準監督署はおよそ半年後、これを過労自殺と労災認定している。Aさんの死がマスメディアに報道されるのは、この労災認定後のことである。Aさんは関電高浜原発1,2号機の再稼働に関する原子力規制委員会の審査対応の業務に携わっていた。この審査は3項の流れからなる。(2017/02/20)
画家とグローバリゼーション グローバル資本主義のもと、先進工業国の様々なメーカーは工場を労賃の安い新興国や発展途上国に移してきた。日本でもフランスでもアメリカでも工場はメキシコや中国や東欧やアフリカ諸国に移転されていくという大きな流れが出来てきた。では、この流れは絵画という「商品」を描いている画家の世界ではどうなんだろうか。少なくとも自動車産業や家電産業や服飾産業などに比べると、そのような大きな流れはないように見える。(2017/02/20) マスメディアは自社の幹部が寿司屋で首相と何をやっているのか、まずそれを書くことから 主要な大新聞には政治部や経済部以外に社会部があり、社会で起きている様々な事象を追いかけている。メディアの戦後史を取材しているチームもある。メディアの取材班に限らず、社会部と名の付くチームが仮にもあるならば、読者に伝えるべきは自社の幹部が寿司屋や高級レストランで首相と何を話し合ってきたのか、ということではなかろうか。それとも寿司屋の会食では極秘の外交情報や防衛機密が話し合われるから、特定秘密保護法に抵触するとでも言うのだろうか。(2017/02/17) ニューヨークタイムズを10倍楽しく読む方法 その2 ニューヨークタイムズを楽しむためにはそこで出てくる単語を理解しなくてはならないですが、そうした英単語の中には学生時代に出会うことがなかった単語もあると思います。そうした単語を毎回、辞書で引くのもよいのですが、学生のように時間のある人は一定の時間に集中的なトレーニングを積むこともできると思います。(村上良太)(2017/02/14) 福嶌教隆著 「気持ちが伝わるスペイン語 リアルフレーズBOOK」 スペイン語ができればアメリカのニュースも読める 研究者から出ている福嶌教隆著 「気持ちが伝わるスペイン語 リアルフレーズBOOK」(研究社)はスペイン語文法の入門編を終えた人には手にしやすい一冊です。コミュニケーションで実際にそのまま使えるフレーズが420も詰め込まれています。たとえば次のようなフレーズです。" Es un secreto a voces " (公然の秘密だよ)(2017/02/12) テロ等準備罪(共謀罪)の可能性 いわゆる共謀罪の本質は何といっても組織を取り締まることが本質であることだ。組織で犯罪行為が話し合われた、というだけであとは何らかの予備行為があれば犯罪の構成要件を満たすものである。この予備行為がどこまで犯罪と密接した行為を要件とするのか未だ明確ではないらしい。しかし、考えられることは仮に100人の組織があったとして、そこで共謀があったとすれば、その中の1人が予備行為をしたら、100人全員が逮捕可能になるのではないか、ということである。そして、その予備行為なるものがコンビニのATMで預金を引き出しただけでも予備になるとすれば恐ろしいことである。(村上良太)(2017/02/11) メディア観戦記は一休み で、サンクトペテルブルクの旅 木村結
木村結さんのメディア観戦記は現在、お休み中です。ロシアのサンクトペテルブルクを旅しているところです。仕事の終わったあと、毎晩、テレビの前にすわって、TV画面の写真を撮影し、報道内容をメモしツイートする、という生活も今、小休止ということになります。(2017/02/08)
ニューヨークタイムズを10倍楽しく読む方法 毎日の小さな”投資” 村上良太 「ニューヨークタイムズを10倍楽しく読む方法」。なんという大仰なタイトルだろう。それはともかく、ニューヨークタイムズは腐っても鯛、西側世界の新聞の中心的な位置を戦後一貫して担ってきた媒体であることは間違いない。しかし、その新聞を日本人が十分に活用できていないと思えるのが残念だ。ソーシャルメディアで時々、ニューヨークタイムズでこんな記事がある・・という情報がチラホラ出回っているけれど、僕の見るところ多くの人は直接英文の記事を読んでいない。誰かが要約したものを拡散しているだけだ。自分で記事をセレクトしたり、記事を自分で直に読んだ時のダイレクトなインパクトはそこにはないのだから(2017/02/04) わが憧れのインド旅行 〜高額紙幣騒動、「天空の町」そしてダージリン〜 2 宇崎喜代美 (バンコク在住)
ホテルからメトロの駅が歩いて5分のところにある。駅にも500,1000ルピーは受け取れないと告示してある。しかしここで最初の小さな幸運に出会った。一日有効乗車券のみカードが使えるというので購入しニューデリーの駅に向かった。あー電車に乗れてよかった。でもインドで仕入れたいネックレスの部品の店でカードが使えなければどうしよう。ニューディー駅からオールドデリーのめちゃくちゃにごみごみしてエネルギーの塊みたいなバザールの間を歩いて店を探した。オールドデリーの中にある店に行けと在バンコクインド人の友人から勧められていたのだ。(2017/02/01)
わが憧れのインド旅行 〜高額紙幣騒動、「天空の町」そしてダージリン〜 1 宇崎喜代美 (バンコク在住 通訳・コーディネーター)
インドといえば、いろいろなイメージがある。人口12億、百何十種類の民族がいて、公用語になっている文字は14種類、カースト制があり貧富の差が激しく、世界遺産的レベルの建物がいたるところにある。現在では教育が画期的で人類の頭脳と言いわれる人が数多く出ている。日本人とはかけ離れた、彫が深くまつ毛の長い大きな目、髭、シーク族のターバン。そして私にとってインドとは、ボリウッドダンスの国で、ものすごく惹かれる。私はダンスなんか絶対しないと思ったのにボリウッドダンスにはまった、その結果6年も踊っていた。最高に踊っていたころは一年に500時間ほどにもなった。(2017/02/01)
フランス人の辞書 日本人も使える、よい仏仏辞書についてフランス人に問う
文法書をのぞくと、語学の習得に一番欠かせないものは何語であれ、よい辞書に他なりません。そして、辞書はただ単に必要ができた時にひく、という使い方だけでなく、小説やエッセイを普段娯楽的に読むのと同様に、辞書も読んで未知の言葉を覚える、あるいは知っていた言葉について別の意外な意味を発見する、新しい使い方を覚える・・・というそれ自体が一種の娯楽にもなりうるものであると思います。言葉について学ぶ、ということ自体が娯楽になりうるからです。辞書にはその言葉を話す人々の歴史や文化、伝統、思想、エスプリが詰まっています。(村上良太)(2017/01/31)
情報の統制と価格の統制 社会主義経済と”戦時下”の経済 そして <資本主義の危機 国家を財布代わりに利用する企業> 1991年にソ連が崩壊し、社会主義国家群の経済運営が資本主義国家群に比べて生産性の点で大きく劣っていることがそれ以後は常識となりました。しかし、いったいどこがまずかったのでしょうか?グローバル経済の推進者である経済学者の伊藤元重氏は「入門 経済学」の中で、社会主義国家群の経済運営が資本主義国家群の経済運営に劣っていた大きな理由として価格統制を指摘しています。 1、価格という情報 伊藤教授によると、市場経済においてはモノの価格は社会の実態を反映した「情報」です。そこには需要と供給が如実に反映されていて、その均衡する点で価格が決定されるからです。だから、津々浦々各地でどれだけのモノが必要とされているか、という実態がモノの価格に反映されます。イカが不足していればイカの価格が高騰します。(村上良太)(2017/01/29) メディア観戦記 40 木村結
■映画「沈黙」の舞台挨拶で。市民も芸能人も不断に声を挙げて欲しい/窪塚洋介「悪魔のような連中」政府の原発対応を批判 ■IWJ 「共謀罪がないと国際条約批准ができない!」と主張するも、その理由を説明できない外務省。「諸外国は作った」と言うが、どの国か「わからない」――「共謀罪」法案についての民進党国対ヒアリング 2017.1.19(2017/01/29)
メディア観戦記 41 木村結
■#朝日かたえくぼ28日 「訂正でんでん」 新種ですか?
(2017/01/29)
映画における男女の非対称性 after 50 長年、フランスと言えば日本の少女礼賛趣味と異なり、成熟した大人の女性を尊重する文化だと思ってきました。僕が勝手にそう思い込んだわけではなくて、先人たちが雑誌や本などで時に応じてそのようなことを書いてきたのを読んでいたのです。たとえば、フランスではワインと同じように熟成した女性を好む、とか。実際に、映画の世界ではカトリーヌ・ドヌーブや、ナタリー・バイ、イザベル・ユペールと言った年配の女性たちが今日も主役をはり、恋や冒険の人生をスクリーンに披露しています。ところが、フランスでは50歳から65歳までの女優が映画でもテレビでも出演する機会が非常に少ない、と俳優の組合AAFAから抗議の声が上がっています。(村上良太)(2017/01/19) 日本国という宗教─日本の危機─ 落合栄一郎 以下の文章は、日刊ベリタ2008年1月に掲載されたものを再掲載するものである。ただし、最近の政情の変化を取り入れるため、最後の部分を少し変更し、書き加えた。(2017/01/18) メディア観戦記 39 木村結
■メディア観戦を続ける意味 を書きました。 私が何故#報ステや#NEWS23の写メを撮りつぶやいているのか? 是非お仲間になってください。日刊ベリタでは、観戦記も掲載中です。■14日 朝日新聞 過酷事故を起こしても税金で補填。企業は利益を貪るだけ。原則40年をなし崩しにする関電。火力発電の方が高くつくという関電のプレスをそのまま報道はやめるべき
(2017/01/15)
学歴社会の大切さ 村上良太 学歴社会がなぜ大切か、というと、学歴社会であればいわゆる一流企業とか一流大学などの組織は一流大学出の無傷な若者ばかりを採用します。それがなぜよいのか、というと中小零細企業の視点に立てば学歴はイマイチでも真に素質のある若者を獲得できるチャンスなのです。中小零細企業主たちにとって本当に怖いのは大企業が学歴などにこだわらず真に力のある若者を採用し始めることです。(2017/01/12) 4大学のメディアゼミの合同発表会を聴きに行く 木村結
学童疎開協議会のメンバーからのお誘いを受けて、立教大学、茨城大学、法政大学、大正大学合同によるメディアゼミの合同発表会に初めて参加させていただいた。現代の若者がどのようなことに関心を持っているのか興味津々。最初に私を含めた4名は学童疎開を経験された、つまり80歳以上の方々ですと紹介されてしまい面食らってしまったが、平均年齢20代の集団に身を置くのは何十年ぶり。どのゼミの報告も興味深く、5時間の長丁場ではあったが、報告会に参加して良かった。将来メディアで仕事をしようと考えている、漠然と憧れている若者たちが何に惹かれ、どう学び、解決しようとしているのかの一端を知ることができた。以下、率直な感想を綴ってみる。(2017/01/09)
メディア観戦記 38 木村結
■1月7日 ニュース女子のMCは東京新聞の長谷川幸洋氏なのですね。こんなところまで堕ちるとは ■7日 4大学によるメディアゼミの発表会に来ています。 大学生が何に興味があり、どのように解決しようとしているか? とても興味深い会でした。 ■#朝日川柳 7日 明けまして無かったことにオスプレイ 前期だの准だの言われ古希祝い 准の字の濁点外し旬とする ☆薩摩見て越後はフンドシ締め直し 新年は一月二十日からのよう フォードに味占めトヨタに難癖 今日はもう七草光陰矢の如し(2017/01/08)
バブルとデフレ 時代の激流の中を翻弄される日本の家族 90年代はバブル崩壊後にデフレが進行した時代でしたが、当初は僕も面白おかしなタッチで牛丼(安売り)戦争などの番組を作っていました。1998年のことです。前年の1997年は山一証券が倒産した年で、不況がただならぬ本物であることが明らかになった年でもあります。そんな最中に気楽と言えばよいのか、僕も「牛丼戦争」などを作っていたんです。すき家と吉野家の一杯250円の戦争を軸に神戸らんぷ亭も参戦して。以前は400円くらいだった牛丼です。昔は牛丼は贅沢な食べ物に思われたけれども(僕が子供の頃は牛肉は貴重だった)、250円になって貧者の食べ物の印象が強まりました。1本目で視聴率がよくて二本目を作ったのは夏ごろでしたが、さすがに2本目を作っていると冷や汗を感じるようになりました。このまま安売り戦争を続けていったらとんでもないことになる・・・と感じたんです。(村上良太)(2017/01/05) 2017は良いナンバー 村上良太 (2017 is a good number) 昔の子供にはスマホもゲーム類もなかった。電車でやっていた遊びは切符に押されている4ケタの数字を足したり引いたりして10にすることだった。たとえば2017だったとすると、これは極めてシンプル。2017=2+0+1+7=10 でOK。当時僕が乗っていたのは大阪・京都・神戸間を走る阪急電車だったけれど、これは電車に乗った時の子供たちの遊びだった。(2017/01/03) 現代人が筆をとるとき 〜なぜ書くことを人に勧めるのか〜 日刊ベリタに書くようになっておよそ8年が過ぎました。最初は公の世界に自分の拙い文章を投じることに不安を感じていた筆者は、今では編集者の1人として他人に書くことをお願いする日々を送っています。その中には本職の作家もいれば、書くことは本業ではなく他に仕事を持っている人もいます。そして、日本ばかりでなく、海外の人にも、様々な大陸の住民にもベリタに書いて欲しい、とお願いをしています。僕は本業の物書きではありませんし、作文指導をする教師でもありません。ならば人に勧める資格があるんだろうか・・・いったいなぜそんな自分が人に書くことを勧めるのだろう、と考えてみました。(村上良太)(2016/12/19) NHKのOBと共に西門に立って 木村結 (メディア観戦記・番外編)
「政権が右と言うものを左とは言えない」マスメディアのトップの発言とはとても信じられないことを豪語した籾井NHK会長。NHKのOBたちは安閑とは老後をおくれないと立ち上がり、定期的に古巣の前で抗議行動をしている。私も招かれて、NHKの視聴料の支払いを拒否している人が増えていること、職員が内部から声を挙げてくれるよう、そしてそれを私たちは応援し続けると伝えました。(2016/12/17)
メディア観戦記 37 木村結
■12月16日 #報ステ 事故作業で139mSv被曝� 々綻�腺がんで初の労災認定 40代の東電社員 約20年福島第一などで原子炉の運転や監視業務 1号機3号機の爆発に遭遇 原子炉水位の確認やポンプへの給油 事故後1年2ヶ月間事故対応 →2014年4月甲状腺がん発症 ■#報ステ 安倍総理に聞く�◆‘鶻�幹事長 ロシア側に鋭く切り込んでいくべきだと思います。 国民の皆さんの大半はがっかりしているということは、我々も含めて心に刻んでおく必要がある。安倍氏 これはロシア側に言ったことですね
(2016/12/16)
近くて遠い国 日本の野党はあと50年は勝てないという仮説 隣の韓国では大統領が国家機密を友人に漏洩して政府外の人間から私的にアドバイスを受けていたことが暴露され、反政府デモが2か月近くにわたって続き、ソウルだけでなく地方都市も含めて100万人以上が政府打倒の集会に参加しました。その動きは検察もマスメディアも動かし、ついに大統領の辞職声明を勝ち取るに至りました。このことを見て、政府が理不尽な行動を行った場合は隣国ではあのような運動が盛り上がって政府を倒すことができるが、なぜ日本ではそうしたことが起こらないのか、という意見を見聞します。(村上良太)(2016/12/10) メディア観戦記 35 木村結
■11月28日 #NEWS23 カリスマの死に悲しみ広がる カストロ氏死去 共産党による一党独裁 教育・医療無料化 広島を訪問した際も被爆者の生活を心配し、原爆投下をテロと非難し続けた と紹介しながら財産を没収され米国に暮らすキューバ人が歓喜している様子やトランプの罵倒を紹介 /両論併記? ■#NEWS23 駆け込み?パソコン大量購入 自民政務活動費半額返還へ 仙台市民オンブズマン 政務活動費を使い切るための駆込み購入ではないかと指摘 1792万円のうち840万円を返還決定 /70台のパソコン 1台25.6万円 今時こんな高いパソコン買いますか? 全額返すべき(2016/12/10)
メディア観戦記 36 木村結
■12月9日 #報ステ 琥珀の中にありのまま 1億年前の恐竜の尻尾 富川さん 中国の古生物学者邢立達氏はミャンマーの琥珀アクセサリーの売店に2年間通いつめて発見 東山教授 尻尾が入っていると通い続けて見つけた彼も凄いし彼の研究を許した環境が羨ましい 富川氏 日本は効率求め過ぎですね ■#報ステ 原発事故処理費21.5兆円�◆〜�電線を持たない新電力の送電線使用料に上乗せ これが通ると本来利用者に還元される利益は還元されない 処理費用が更に膨らめば利用者が自動的に負担することに
(2016/12/10)
トランプ・ステッカーへの復讐
アメリカに住んでいるアメリカ人の私の知り合いが少し旅行をして帰ってみると、共同住宅の共同車庫に駐車していた車がやられていた。といっても窓を割られたり、盗難があったのではなかった。車に張り付けたステッカーに危害が加えられていた、というのだ。そのステッカーとは米大統領選のトランプ候補支持のステッカーだった。ステッカーを買って車に張り付けることで、トランプ候補の資金を支援する、という草の根キャンペーンが行われていたのだ。(2016/11/24)
トランプをどう見るか ヨーロッパの評価基準は人権 飛田正夫 米国の大統領に選ばれたトランプについて、ドイツやフランスの政治責任者や各政党でそして市民が話題にしているのは、日本のような経済関係ではなくて、女性や移民・難民に関する差別や人権違反のことなのだ。(在パリ)(2016/11/21) 安倍首相とトランプ次期米大統領の話し合いをめぐって 安倍首相が米時間で今月17日、ニューヨークでドナルド・トランプ次期米大統領と会談した件を巡って、安倍首相を非難する批判記事をたくさん目にしました。批判の理由としては未だ、オバマ氏が大統領でありオバマ氏に失礼であるという外交儀礼的なものもあれば、日本のアメリカへの従属ぶりを批判するものもあり、ドイツのメルケル首相のトランプ氏への客観的な対応と比較して恥ずかしいといったもの、さらには今回の会見の中身はなかった、というものもありました。そういった批判はしかしながら何よりも安倍首相憎し、という思いが前に出すぎてしまってトランプ氏と安倍首相が会った意味合いを矮小化し過ぎているのではないか、という印象を持ちました。(2016/11/20) メディア観戦記34 木村結
■ #朝日川柳18日 ☆つらいけど いきるときめた
(2016/11/18)
とほほ 対訳戦記・・・ 対訳というものに挑戦しています。日刊ベリタで過去に対訳した言語は英語とフランス語ですが、対訳を載せる、ということはつまり、翻訳の間違いをしたら丸わかりになってしまいますから、最初はちょっと勇気がいりました。でも、それを押し切って対訳を始めた理由は寄稿してくれたり、インタビューに答えてくださったりした外国人の方にとって基本的には対訳の方がよいのではなかろうか、ということでした。せっかく時間と労力を費やして文章を書いたり、質問に答えたりしても日本一国にしか読者がいないとしたら、きっとインセンティブは制約されるんじゃないか、という気がします。(2016/11/13) 相似と相反 岩��宙平 ( 指揮者 在プラハ)
最近めちゃくちゃ忙しいので、合間を縫って本をよく読んでいる。ここ数週間はイスラエルの指揮者バレンボイムとパレスチナの文学研究者サイードの対談集「音楽と社会」を読んだ。原題は「相似と相反」と言った方が正しいが、内容的には邦題でいいような気もする。内容は音楽や社会問題に関して二人が会話している様子を文にしたものなのだが、非常に興味深かった。特にサイードの提唱する「対話の概念」は現代のヨーロッパにおける移民問題の(もしかしたら実態とかけ離れてるかもしれない)市井の狂騒をうまく言い当ててる感じがして恐れ入った。(2016/11/07)
TVとネット 〜ネットの未来はバラ色か テレビの未来は灰色か〜 村上良太 最近、マスコミ界で著名な方がテレビはもう終わったコンテンツである=「オワコン」だとツイッターで発言していました。その方の友達も誰もテレビを見ていないし、ネットではいろんな情報があるのだから完全に地上波のテレビは無視してよい、という意見です。こうした意見は新しいものではありません。10年近く前からネトウヨの人々を中心に「マスゴミ」キャンペーンが張られ、マスコミは腐っているから、新聞は取らなくてもいいし、テレビも見る必要はない、必要なものはネットで無料で得られる、と散々言ってきたのです。今回の著名な方の発言も、根底は同じです。(2016/11/06) 日本のテレビ放送人の草分け 「報道のお春」 吉永春子さんが亡くなる 享年85
TBSテレビで「魔の731部隊」「天皇と未復員」など数々の話題作を作った吉永春子ディレクターが高齢のため都内の自宅で亡くなりました。享年85.吉永さんは「報道のお春」と呼ばれ、「民放の雄」「報道のTBS」と呼ばれた時代を築いたテレビ放送人の草分けの一人でした。
(2016/11/05)
フランスで命を狙われるタイ人たち Ryoka (在仏ブロガー)
2016年10月13日にプミポン国王が死去して以来、タイでは国民のほとんどが喪に服しているという。道行く人々は皆、黒い服に身を包み、街中の看板が国王を追悼するものに変更されているらしい。このようなタイの現状を聞けば、日本人の多くは、「そりゃそうだろう。70年間も現役君主としてタイと共に歩んできた人物なのだから、その死を国民が悲しみ追悼するのは当然のことだ。」と思うだろう。実際、日本では大手メディアに限らず、タイの専門家や“タイ通”を自称するブロガーのほとんどが、追悼一辺倒の発信を続けている。しかし、すべてのタイ人が国王を“愛していた”というのは大きな誤解だ。(2016/11/04)
メディア観戦記32 木村結
■11月4日 #Jチャン NHK受信料憲法判断へ NHKは受信契約を強要 これは憲法の契約の自由に反すると訴えているが、1、2審ともNHKの言い分を支持 受信料不払いが23% 訴訟は200件を超える 最高裁は15人の裁判官で憲法判断 /司法は憲法を守る原点に立ち戻れ!三権分立を示せ! ■混乱の中でまたもや強行採決 マスコミはTPPの内容を殆ど報道せず、まるで箝口令でも敷かれているよう。多分自民党議員も内容を知らずに賛成している。(2016/11/04)
メディア観戦を続ける意味 木村結
テレビの報道番組を観ながらついついツッコミを入れては息子に嫌がられていました。ひとり暮らしになってからはひとりでブツブツ言うわけにもいかず、Twitterでつぶやくようになりました。最初はツッコミを入れ溜飲を下げていましたが、ネトウヨ(※ネット上で右翼的発言をする人)と方向性こそ異なるもののやっていることは同じではないか?聞けば、テレビ局にはバッシングの電話が連日かかってきていると。テレビ局は寄せられた電話やFAXの内容をスタッフに回覧していると。バッシングの中には「〇〇はサヨクだから外せ」とか「偏向報道はやめろ」とか番組の内容には触れていないものが多いと。Twitterでもそうですが、誰かからの指令の下に一斉に行っているのではないかと思われる同一のフレーズの使用が特長です(2016/10/29)
' Je suis WALLON' 欧州人が「私はワロンだ」と言っている 欧州連合とカナダの自由貿易協定の行方
去年の風刺新聞社、シャルリ・エブド襲撃事件の後、’Je suis Charlie' (私はシャルリだ)とプラカードを掲げて抗議をするフランス市民が話題を呼びましたが、今、「私はWALLLONだ」というのが最新版になっています。このワロンって何か?と思ってたら、ベルギーのニュースが入ってきました。欧州連合とカナダが交渉してきた包括的な自由貿易協定であるCETAが「ワロン」のために頓挫しかけているのだ、と。(2016/10/25)
メディア観戦記 31 木村結
■10月22日 台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権が2025年までに全原発廃炉決定 福島から学んで、と。年内可決を目指す。 ■#スーパーJ #高江の住民に対して 触るなクソ 触るなコラ どこつかんどんじゃこのボケ 土人が 土人が触るなコラ 29歳の大阪府警の機動隊員の顔に今回もボカシを入れている。記者から「潜在的な差別意識では?」 菅氏「そこはまったくないと思います」/なぜ即答できるのか不思議(2016/10/23)
戦争は少年の私に何を残したか 昭和の少年と戦争の記憶 子安宣邦 ( 近世日本思想史 大阪大学名誉教授 )
昭和16年12月8日の対米英開戦の報を知らせるラジオの臨時ニュースの高ぶった声を、私はなお鮮明に耳の底に残している。そのとき私は9歳であり、小学3年生であった。そして終戦の詔勅を聞いた昭和20年8月15日は、県立川崎中学校(川中)1年生の私にとって夏休み中の一日であった。すでに13歳であった。いま私はこの10歳前後数年間の戦争と戦後の記憶を思い起こしながら、何が消え、何が残っているかを書きたいと思っている。(2016/10/17)
シャルリー・エブドはなぜイタリア人の被災者をラザニアに例えたのか 〜 風刺漫画について〜 Ryoka 9月初旬、日本では「イタリア人の被災者をパスタに例えて非難殺到」などと報道された、シャルリー・エブドのFelix(フェリックス)の風刺画について、イタリア人の映画監督 Francesco Mazzaが、なぜあのような風刺画になるのか、シャルリー・エブドのホームページで説明している。この口頭弁論形式の寄稿を読めば、今後どんなに気に食わない風刺画がネット上に出回っても誰も批判できないような内容になっているので、ここに紹介したい。(2016/10/16) 【編集長妄言】“真実後の日本政治“と”真実後の大学教授“ 虚偽を振りまいているのは誰なのか 大野和興 日本の自衛隊がPKO(=国連平和維持活動)を行う南スーダンで武力衝突が拡大し、1週間で60人が死亡した。 これはロイター通信が14日、南スーダン政府軍の報道官の発表として伝えたもので、政府軍と反政府勢力の戦闘などにより、過去1週間で少なくとも60人が死亡した。反政府勢力が、政府軍兵士11人と市民28人を殺害し、 反政府勢力も21人が死亡したとしている。(2016/10/16) 中身のない言葉が蔓延する今、再読したい戯曲はヴァーツラフ・ハヴェル作 「ガーデンパーティ」かと 日本はソ連に近づいている、と言ってよいのではないでしょうか。経済は好調であるとか、男女の平等は進んでいるとか、自衛隊が活動する所が「非戦闘地域」とか、戦闘ではなく衝突だ、とか。どこにこれらの言葉の真実があるのか、もはや国民にはわからなくなりつつあります。そうした今、ふと思い出されるのが、ソ連に威圧されていた東欧の小国、チェコスロバキアの天才劇作家ヴァーツラフ・ハヴェルが書いた「ガーデンパーティ」という戯曲です。(2016/10/13) 日本の幻想の二大政党制 政策論争のない選挙と見せかけの国会論戦と アメリカの大統領選挙をインターネットを通して昨年来、観察してきましたが、日本とアメリカの政治システムの違いはあるものの、それを越えて最も痛切に感じられることは日本では政策論争が選挙の前に何もない、ということでした。アメリカの大統領選挙に比べれば、選挙の公示から投票まで期間がごくわずかしかないのに、そのわずかな期間ですら、与党は争点をずらし、争点を見せまい、として重要なイシューを隠しています。たとえば「消費税引き上げを延期してよいかどうか国民に真意を問う」として衆院が解散された2014年の衆院選では衆院解散から投票日まで24日間、公示から投票まではわずか13日しかありませんでした。アメリカの大統領選が1年以上かけて候補者をふるいにかけていくのとはまったく質量ともに比較になりません。二大政党制になれば本格的な議論が行われる、というのは幻想にすぎなかったのです。(2016/10/11) メディア観戦記 30 木村結
■10月7日
(2016/10/08)
親を出しぬく若者になろう 格差社会では子供自身の情報収集力が夢の実現の鍵を握る 村上良太 新聞に「おやじの背中」みたいなシリーズが組まれて、いかに父親が偉大だったか、いかに父親の背中を見て育ったか、いかに父親が自分を愛し、思ってくれたか。そんな涙と愛の美談がてんこ盛りになっています。たしかにそんな父親もいるでしょう。しかし、親というものはいろんな親がいて、素晴らしい親もいればそうではない親もいるのです。親が子供のことを理解しているか、と言えばそんな親もいると思います。でも、そうでない親もいるのです。子供が何に悩んでいるか理解不能であるばかりか、そういう想像力もない親も存在するのです。(2016/10/05) 言葉とその中身 「左翼リベラル」とは何なのか? インターネットの世界におけるソーシャルメディアが盛んになって、毎日、各界の著名人のほか、一般の市民もあふれるほど多くの言説〜自己の発言であれ、他人の発言の反復であれ〜を行っています。特に、ツイッターやフェイスブックのように、書き込めるスペースが小さなメディアの場合は言説が基本的に単純化された短いテキストが中心になっています。そうした環境では言葉や概念がそれぞれ何を意味しているのか、その定義を確認し、共通認識を持つことが難しくなっています。(2016/09/29) アシモフの「ロボット工学三原則」と殺人ロボット兵器 大野和興 いまや古典となったSF(サイエンス・フィクション)の名作にアイザック・アシモフのロボットものがあります。科学が進み、人間のように感じ、考える人型ロボットの物語です。『われはロボット』と題されたその作品の中で、アシモフは「ロボット工学三原則」なるものを打ち出しました。(2016/09/29) ヒラリー・クリントン 対 ドナルド・トランプ 第一回目の討論会(9月26日) ヒラリーの余裕 アメリカ共和党と民主党の大統領候補の3回のTV討論の1回目が9月26日に行われた。ヒラリー・クリントン候補(民主党) 対 ドナルド・トランプ候補(共和党)である。討論は90分で、6つのトピックをそれぞれ15分間論じていく。アメリカの税制(企業減税か、富裕層への課税か)、自由貿易協定の是非、核兵器などの対外軍事政策、警察と銃器の問題など、予備選でもさんざん論じられてきたテーマでもある。討論を見た人の印象だが、いくつかの外国紙の報道ではクリントン氏の方が優勢だった、と観る人が多かったようだ。トランプ氏が特に失敗した、という印象はなく、これまでの共和党予備選と同様にマイペースで話をしていくのだが、今回、1つの変化が見られた。それは討論相手のヒラリー・クリントン氏のスマイルである。(2016/09/28) 押し寿司 木村結
私が幼い頃、ケーキなどと言うおしゃれな食べ物は知らなかった。大晦日に一緒に歳を重ねる習慣がまだ残っていた新潟の田舎なので、個別の誕生日にお祝いをしてもらう風習もなかった。しかし、若い頃から横浜の親戚に何度も行っていた母は、オーブンがなかったのでケーキこそ焼けなかったが、家族のお誕生日にはいつも押し寿司で祝ってくれた。(2016/09/25)
メディア観戦記 29 木村結
■日刊ゲンダイのツイートのリツイート 「石原慎太郎元都知事が、豊洲の土壌汚染対策に費用をかけたくなかった裏には、1400億円かけて救済した「新銀行東京」の存在がありました。 #日刊ゲンダイDIGITAL」 ■#報ステ 22日 ラッジ市長は五輪招致反対を公約に当選。 五輪はある種の夢だが、ある時点で悪夢に変わる。2024年大会よりもっと意義のある計画がある。サービスを向上させ他のヨーロッパの首都と同じくらい価値のある街を市民に取り戻したい /ローマ市長の英断に賛辞❗ 報ステスタッフGJ(2016/09/24)
民進党新体制と安保政策 民進党代表戦で右派の野田派に属する蓮舫参院議員が選ばれ、その幹事長に野田佳彦元首相が就任しました。野田氏は蓮根のように蓮の花(蓮舫)を支える、と記者団に語りました。このような人選に「驚いた」という人もいますが、野田派の蓮舫議員が野田元首相の影響力の下にあることは言うまでもありません。折しも沖縄のヘリパッド建設を巡り、政府の強硬姿勢に対して住民の闘争が激化している最中のことです。この蓮舫=野田ラインの野党第一党の新体制は今後の政局にどう影響するのでしょうか。そこで日刊ベリタの2004年の記事を振り返ってみたいと思います。2004年の志村宏忠記者の記事によると、蓮舫議員は参院議員に初当選して、父親の郷里である台湾を訪ねています。この時の政権は民進党(正式には民主進歩党ですが、略せば日本の民進党と同じ名前です)の陳水扁政権で、中国からの独立を旗印に当選を果たしていました。蓮舫議員は日本の参院議員として、陳水扁総統と会見したほか、呂秀蓮副総統らの討論会にも参加しています。(2016/09/17) 2016年秋の憂鬱 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
今月21日、私は78歳の誕生日を迎える。このところのメランコリーな気分もひとしおである。今年になってからとくに、体力や気力や記憶力の衰えを痛感している。幸せにもどこといって内臓や足腰の不具合があるわけではないけれど、例えば長時間、睡眠や勉強や歩行を続けることができなくなった。同年齢の、なんであれ行動をともにしてきた妻もまた、物忘れが多い、速く歩けないなど、衰えを訴える。これまでのような「行動する老カップル」のありようをいつまで続けられることだろう。恥ずかしながらこのごろは駅の階段など手を携えて降りる。どちらかが転んでどこかを痛めて寝込んだりすれば、と心配だからである。(2016/09/14)
メディア観戦記 28 木村結
■ 9月11日 東電株主代表訴訟第27回の口頭弁論後の記者会見と映画「太陽の蓋」上映後の対談です。 ■ジャパンドッグスに登録(無料)すると毎週映画&TV放映の情報を知らせてくださいます。CMも一切なし。 ■太陽の蓋@DENKIKAN 上映スケジュール|映画の時間 ■河野太郎氏のツイートをリツイート 「この夏、エネ庁の中を怪文書が駆け回っている。その怪文書を持って、議員会館の中をせっせと回る官僚もいる。それをすっぱ抜いたのが9月8日付けの毎日新聞の記事だ。」 ■原発推進の理由 資源小国→電力不足→コストが安い→安全でクリーン→ 核燃サイクルは不可能、電力は足りている、コストが最も高く、最も危険、 →それでも原発推進の不思議 /廃炉費:新電力も負担 政府調整、料金に上乗せ - 毎日新聞(2016/09/11)
パレスチナの演劇人と共同制作の舞台 「ミラー」 2016年の現実を映し出した鏡のような舞台 そして国境を越えるユーモア
先週、東京で幕をこれから上げようとする「ミラー」という舞台について紹介する記事を書きました。パレスチナから2人の演劇人〜演出家と俳優〜を招いて、東京演劇アンサンブルが彼らと共同で舞台を作ったのです。その幕が昨日上がりました。限られた夏の時間枠の中で当初は脚本もなく、文化も状況も言語も異なる他者と舞台を作り上げて予定通りに幕を上げるのは相当に難しかったに違いありません。しかし、舞台は想像以上に面白い。パレスチナの演劇人の観察力とユーモアに日本の劇団員たちも(そして観客も)触発され、2016年の世界が映し出されていたと感じました。「ミラー」=鏡、というタイトルの通り、それはまさに今の私たち自身の自画像でもあります。(2016/09/10)
育毛剤の広告 いかに自己嫌悪を起こさせるかにしのぎを削り、努力しろ、闘えと説く だがその効果は? 電車には多くの薄毛の男性が乗っていて、彼らが目を留めるのが車内に吊られた雑誌広告。そこには薄毛がもてはやされる時代が来た、というようなことが書かれています。これは最近インターネットで見た育毛剤の動画広告の冒頭です。今まで不幸だった薄毛の人たちがついに解放される時代が来たか、と言えばその宣伝ではすぐに、そんな時代は永遠に来ない、と冷や水をかけるのです。だから、闘え、育毛剤を買って薄毛対策をせよ、という趣旨です。しかし、この宣伝を見てハッピーになった薄毛の人はいないでしょう。むしろ、嘲笑われている、と思うのではないでしょうか。もちろん、その育毛剤を購入して本当に薄毛がすっかり解消できたらよいのです。(2016/09/07) 日本メディアの神話 沖縄、南沙諸島、朝鮮戦争をつなぐもの この稿を起こすにあたって最初に述べておきたいのですが、僕自身は中国の政権や北朝鮮の政権が好きではありません。とはいえ、これらの国々の軍事力に対して日本の国内新聞が書く記事は世界の基準からすると、非常におかしなものになっているように思えます。中国が空母の建設に取りかかったり、軍事費を増大させたりすることは脅威ですし、北朝鮮のミサイル開発もまた由々しき事態であることは間違いありません。だから、それらの国々の指導者を批判する記事が日本でたくさん書かれています。東アジアで日本が平和を愛するのに対して、これらの国々が一方的に誤った指導者に率いられて軍事力を底上げしているから日本が脅威にさらされている、という文脈です。(2016/09/05) インドネシアのドッキリテレビ 何年か前、インドネシアを旅しました。島と島を結ぶインドネシアの国内航空機に乗りこんで座席につくや、前の座席の後ろについている小さなスクリーンで一斉にインドネシアの国内番組らしい映像が音声付きで映し出されるではありませんか。それは日本で1970年代に流行した「どっきりカメラ」のインドネシア版であるとわかるまでに何秒も要しませんでした。スタッフが人をだまして、その狼狽ぶりを隠し撮りして笑う、というスタイルの番組です。(2016/09/03) 『明日へ』の『外泊』 ─韓国の非正規女性労働者 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
今回、ぜひとも紹介したい作品は、韓国イーランド社傘下、大手スーパーマーケット、ホームエバーの女性労働者たちの闘いをつぶさに描くドキュメントの秀作『外泊』(キム・ミレ監督、2009年)と、この体験にもとづく2014年の劇映画『明日へ』(プ・ジヨン監督)である。しかし、事実の経過は複雑で、映画を一見しただけでは容易には理解し難いだろう。映画紹介としては異例ではあれ、まずは最小限の解説を試みたい。 2007年6月30日、ホームエバーの女性労働者数百人は、巨大店舗の上岩(サンアム)での籠城・占拠に突入する。なぜ、そのような闘いが必要で可能だったのか。(2016/09/02)
2040年の歴史の授業 2040年の歴史の授業はどんなものだろう。たとえばこんな風景だろうか。中学の歴史の授業。先生が生徒におさらいで問いかける。先生 「第二次世界大戦後、日本経済を立て直した政治家は誰かな?山田」 生徒1 「安倍首相です」 先生「その通り。アベノミクスの三本の矢はもうしっかり頭に入ったよね。これは絶対に試験に出るからね。アベノミクスのおかげで、生産が拡大し、労働者の給料は大きく増え、消費が大きく増えたんだったね。それでは、日本の国防を立て直し、世界で再び戦える国にした政治家は誰かな、田中」 生徒2「安倍首相です」(2016/08/30) メディア観戦記 27 木村結
■8月30日 テレビ朝日に電話して、今夜も原発情報を。
(2016/08/30)
鴨 木村結
福島第一原発事故から5年。山菜やキノコ類、食べられなくなったものはたくさんあるが、私にとってはジビエ料理が食べられなくなったのが最も辛い。中でも鴨。新潟で暮らしている頃、猟が解禁になるといただくことがあり、母が料理をしてくれていたが、主に鴨鍋で、取り立てて感動したことはなかった。画廊で仕事をしていた頃は美術評論家を招いて会食する機会が多く、ある時、銀座の煉瓦亭で鴨のソテーとオレンジソース添えをいただいた。衝撃だった。(2016/08/26)
メディア観戦記 26 木村結
■ 20日朝日夕刊 ぶっちゃけ聞いてみた 鳥越俊太郎さん
(2016/08/21)
メディア観戦記 25 木村結
■NEWS23 8月3日 参院選で隠しカメラ警察が謝罪
(2016/08/07)
「道なき国」への対抗として『論語』を読む 子安宣邦 (近世日本思想史 大阪大学名誉教授)
ミュンヘンのホーエンツォレルン通りを見下ろす一室に着いて一週間がたった。この部屋で私はもっぱら仁斎『論語古義』の現代語訳原稿の整理に励んでいる。「公冶長」と「雍也」の二篇の原稿整理を終えた。日本でやったら二月も三月もかかる仕事を一週間で終えることができた。空間的に自分を日本から隔離しても、ネットは通じている。「道なき邦」の情報は容赦なく私のパソコンに流れ込んでくる。そのことは私の仁斎による『論語』解読作業を妨げることにはならない。むしろ私の『論語』解読作業の動機をいっそう強めるものでもある。私の『論語』を読む作業は「道なき邦」への思想的対抗作業でもあるのだ。(2016/08/05)
トルコに吹きすさぶ強権と弾圧の嵐 大野和興 7月15日に発生した発生したトルコのクーデター未遂事件。事件後2週間の間に7万人が職場を追われるなど粛清の対象となり、そのうち1万人以上が拘束されているといわれている。(2016/08/05) メディア観戦記 24 木村結
■ 7月30日 精神障害者ら7.9万人、受給減額・停止も 年金新指針で:日本経済新聞 /相模原の殺害事件の直後、こんな政策を平気で出してくる安倍政権は終わりにしなければ、弱者は次々に切り捨てられる。次は貴方と私 ■NEWS23 29日 日銀金融緩和も手詰まり�◆ �ETFの買入額を約倍にしたにもかかわらず、株価は一時マイナスに。日銀にはもう切るカードがないとの声も。 ■NEWS23 年金運用で5兆円超の損失 きっかけは安倍総理 GPISの前向きな改革を行うとして株式比率を一気に倍の50%に。 日銀は ETF(株価に連動する投資信託)の買入額を年3.3兆円→6兆円にしたが金利政策、国債購入は見送り(2016/07/30)
飛ばし読みの勧め 夏休みだからこそ普段読めないものに挑戦できます プルーストの長大な作品「失われた時を求めて」は日本語訳された文庫で14冊〜15冊くらいあったと思います。これを全部読むのはなかなか大変です。でも、僕が懇意にしていただいていたフランスの書店主は「本と言うものは読むのがしんどいところは読み飛ばすものですよ」とよく言っていたものです。読むのが大変になって苦痛になって、ページが停まってしまったまま、永遠にそこでストップするよりも、そこは一気に飛ばして、次の面白くなるところから再び読み続けて最後まで行く方が実りがあるということだと思います。そして、あとで余裕が出たら、読み飛ばしたところを読み足せばよいのです。このことを書店主はsauter(飛ぶ)という単語を使って教えてくれました。これはバッタが地面から飛び立つイメージです。日本語でも「飛ばし読み」と「飛」の字を使うところは同じですね。(2016/07/29) 情況的発言:安倍と「日本会議」をめぐる2題 子安宣邦 (近世日本思想史 大阪大学名誉教授)
「9条は日本人の文化だ」 この質の悪い寝言 憲法の第9条はすでに日本人の無意識に根差す「文化」なのだから、安倍らによるこの改正の企図は挫折せざるをえないという、きわめて耳障りな寝言が朝日新聞(6月14日)の一面全部を埋めた。この質の悪い柄谷行人の寝言をさらに増幅して伝える朝日新聞とは一体何なのか。この新聞とおさらばすべき時期が来たようだ。「9条は日本人の文化だ」という言葉の向こう側から「伊勢は日本人の文化」だという言葉が私には聞こえてくる。(2016/07/28)
非常事態宣言と行政府による司法権の徹底的解体 トルコのケースから 自民党による憲法改正案の中で、多くの人が指摘しているように、非常事態条項がもっとも独裁につながる危険が大きいことがわかります。いったん非常事態になれば内閣が議会を通さず、法律を制定できる、という意味でただちに立法権の掌握になりますが、それと同時に、注目すべきことは司法権も侵される可能性が高いことです。今回、トルコのクーデター未遂のあとの非常事態宣言下の状況を見る際、トルコの司法界を克明に観察する必要があります。なぜならエルドアン大統領はまず自分に批判的と思われる司法関係者を一網打尽にしたからです。(2016/07/25) 権力への密告による言論統制は看過できない 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
自民党の党文化科学部(木原稔会長)は、公式のホームページで、6月下旬から7月18日まで、全国の高校などで行われた授業のうち「政治的中立を逸脱する例」の投稿を募った。「いつ、だれが、なにを、どのように」語ったかを密告させたのだ。むろん、安保法制や強制連行や辺野古移転など、また格差の拡大などの語りも「中立」ではないとみなされよう。「相当な件数」の事例が集まったという。自民党はこの「調査結果」を文科省に報告する一方、「政治的中立を逸脱」した高校教員に罰則を課せるるような法改正を検討するという。木原稔の勇み足なのか、安倍晋三も承知なのか。(2016/07/21)
メディア観戦記 23 木村結
■ 7月20日 文春が鳥越さんの女性スキャンダルを出すらしい。健康状態を云々し、それが元気な街宣で払拭されると、次は女性ですか? 日本はニュースランキングで芸能ネタやスキャンダルがダントツトップ。選挙の期間くらい政治を議論しませんか?民度が試されています。 ■NEWS23 19日 きっかけは病み上がり発言 鳥越氏vs小池氏激しい応酬 小池氏
(2016/07/20)
地震の発生確率 谷克彦 (数学月間の会 世話人) 「30年以内に震度6弱以上の地震が起こる確率は,横浜市が78%で最も高く,九州では大分市が54%」などと言われていました.あくまでも確率ですから,いつ地震が起きるかはわかりません.熊本の方が先に大地震が起きてしまいましたね.このような確率はどのようにして出たものでしょうか? 震度(揺れ方)6弱といっても,震源が浅い場合もありますから,震度が大きいものが必ずしも巨大地震(マグニチュードMが大きい)とは限りません.(2016/07/19) ペンギン・ジョーク
「ニューヨークのタクシー運転手のジョーク集」というのを買うと、エッチなジョークもあれば政治を笑うものもあり、ここまでは各国共通ですが、中にペンギン・ジョークと言う独特の分野があることに気づきます。ペンギン・ジョークとはペンギンがバーに入ってきてカウンターに上がったり歩き回ったりする。そんなペンギンのふるまい対してバーテンが何かを言うというお決まりのパターンです。ペンギンがバーにやって来る、というシュールな状況に対して、バーテンは極めて日常的なノーマルな反応をする、という落差が笑いの源になっています。(2016/07/17)
ニースの暴走トラック事件 テロなのか、絶望ゆえの単独犯行か 村上良太
ニースで昨日のパリ祭(フランス共和国の革命記念日)の花火大会にトラックが突っ込んで80人以上をひき殺した事件、フランスではチュニジア生まれの男性が引き起こした事件であると報じられています。フランス人からすれば、またイスラム国関係か?と思った人も少なくなく、チュニジア出身ということでその連想をする人もいるようです。チュニジアと言えばイスラム国に最も多数の兵士を送り込んだ国だからです。しかし、未だ、イスラム国などは関与を声明しておらず、それとは違った可能性もあります。パリ在住のアラビア系の名前を持つ知人のメへディ(Mehdi)さん(無神論者)にこの事件についてどう思っているか、聞いてみました。 Q どう感じましたか? A あまりにも悲しい出来事です。(2016/07/16)
父親の教え 一家の父親、山田太郎が子供たちを茶の間に集めて、これからのことについて諭した。太郎「いいか、私の言うことをよく聞くんだ。お前たちが学校でどんな教えを受けてきたかは、だいたいわかっている。『言論の自由』とか、『個人の尊厳』とか、意味のない絵に描いた餅ばかりだろう。だが、もうそんな時代じゃなくなったんだ。いいか、自分が話したいことを話すことに特別な意味はないんだ。個人の意見などに意味はないんだ。よく覚えておきなさい。よいか、一郎、みんなが夏休みに海に行きたい、と言っているときに、山に行きたいとか、そんなくだらないことを言うもんじゃないんだ。・・・」(2016/07/13) メディア観戦記 22 木村結
■ 7月12日 鳥越俊太郎さん記者会見�� ステージ4の大腸ガンや肝臓ガンを克服して7年が経つ。がんを患った人でも都知事がやれること、がん患者に勇気を与えたい 大介護時代を迎える。若者だけに負担を負わせるのではなく先手を打って、そこに税金を使いたい ■鳥越俊太郎さん記者会見 古賀茂明さん登場し、以前、鳥越俊太郎さんに都知事選にでないか?と聞いた。私は応援に回るから、宇都宮さんも降りて欲しい。
(2016/07/12)
世論調査は正しいか? 選挙を終えて 谷克彦 (数学月間の会 世話人) 昨日参院選が終わりました.改憲勢力が2/3になりました.RDDによる世論調査やビッグデータによる選挙予測通りの状況になってしまいました.RDDによる今回の世論調査では,母集団の性質を代表する正しいサンプル集合であったことになります.特に,ビッグデータによる予測では,今回さらに実証データが増えましたから,モデルの精度はますます向上することが期待できます.(2016/07/12) ビッグデータによる世論調査 世論調査を問うレポート第三弾 谷克彦 ( 数学月間の会 世話人 ) yahooのビッグデータによる参院選予測では,経験データに今回初めて実現した野党共闘の条件が欠けているのではないか? (2016/07/05) 東電は右翼団体にひれ伏した 東電株主総会報告 木村結
6月28日東電株主総会は開催された。昨年から原発保有9電力は同日開催に戻し、集中開催への非難などなかったかのようだ。脱原発・東電株主運動が議案提案を始めてから26年目となった今年は303名25万株で9件の提案を提出した。最も株数が多かった2006年727名53万7千株に比べるとほぼ半減してしまった。昨年は、3名のグループが原発推進提案を出し、会場内からも「再稼働推進」の要望が出された。10兆円もの税金をつぎ込まれている事実上の破綻会社であるにも拘らず、「そろそろ配当金も」という再稼働しなければ利益は出ないとの説明をする会社を後押しするような発言も相次いだ。脱原発の意見や質問には多くのヤジが飛び交い、まともな議論を期待する株主の出席は益々減っていく。(2016/07/03)
メディア観戦記 21 木村結
■7月2日 スーパーJチャン 争点憲法改正 無所属にも改憲派 ・ ビックコミックスピリッツの付録に日本国憲法 小学館編集者坪内さん 若い読者と読者とリンクするので。明日発売です。買って応援! プレゼントしても良いかも。 ■2日 報ステ 年金の運用5兆円超損失 株安で…正式公表は参院選後 ・GPIFの年金運用 昨年10月 株式24%→50%に 毎年ほぼ7月初旬に公表していたのに今年は参院選後の7月29日 富川さん 年金の半分を株につぎ込んでいるハイリスク(2016/07/02)
「アベノミクスの弱点」 3年後 グローバル時代の「ルイスの転換点」 アベノミクスがマスメディアの絶賛を浴びて登場して半年後に筆者は日刊ベリタに「アベノミクスの弱点」(2013年6月)と題する文章を書きました。テーマはいくら日銀が金融緩和しても自由貿易の流れと工場や生産施設の海外移転が止まらない限り、実質賃金が上がらないから、アベノミクスは成功しないだろう、ということでした。この原稿を書いたのはアベノミクスが始まっても工場の国内回帰の流れがほとんどないどころか、さらに空洞化が進んでいることが明らかになってきたのを新聞で読んでからでした。デフレ対策は重要と思っていましたから、金融緩和で何か変わるかも・・・という期待は当初持ちましたが、結局、日本企業の世界戦略は変わらなかったのです。むしろM&Aを通して外国企業を買収して海外で稼ごうという戦略が明瞭になっています。あれから丸々3年経ちましたが、日本国内の実質賃金はアベノミクスが始まって3年連続して低下し続けています。(2016/07/01) 世論調査は正しいか? 検証レポート その2 谷克彦 (数学月間の会 世話人) 世論調査の結果と選挙結果が逆転した例が,しばしば見られるようです.賛否が半々(50%付近)の拮抗状態では,標本(サンプル)誤差は大きいので要注意です.信頼度95%にすると,サンプルサイズ200人のサンプル集合をとると7.1%の誤差があります.差が7.1%ですから賛成が50%こすか反対が50%越すかわからない場合は投票による賛否の結論も統計上の誤差で変わりうる、ということになります。ちなみにサンプル数が600人だったら誤差は4%ぐらいになり精度が上がります.一般にサンプル数がnだったら1/√nです.これはnが母集団よりはるかに少ないときに成り立ちます.(2016/06/30) 改憲後の新聞 「プラウダにイズベスチヤ(ニュース)なし、イズベスチヤにプラウダ(真実)なし」 憲法がもし改正された後、新聞業界はどう変わるのだろうか? 「公益」という言葉のもとで表現の自由が規制される上に、特定秘密保護法もあり、面白い記事が今以上に出てこれなくなることが予想されるのである。新聞ファンには耐えられないことだろう。 (2016/06/27) メディア観戦記 20 木村結
■ 6月25日 軍隊によって戦争が止められた事実はありますか?(軍隊が存在する目的は「戦争の抑止」ではないでしょうか、というツィートに対して) ■ 25日 米軍との地位協定は、米軍基地がある国は結んでいますが、伊国など基地内の事件でも、自国法律が適用されます。基地の外の事件まで、自国警察が捜査できないのは、日本だけです。日本政府が隷属しているからです 沖縄も地位協定の改正を望んでいます(2016/06/26)
メディア観戦記19 木村結
■ 6月18日 週刊朝日は買って応援 日本会議と安倍首相
(2016/06/21)
保守と革新 何が革新で何が保守なのか? 最近、日本では保守とか革新という言葉の使われ方が曖昧になっているところはないでしょうか。マスメディアで今、注目を集める論客、中島岳志氏(東京工業大学教授)が自身の立場を「リベラル保守」という言葉で掲げています。「リベラル保守宣言」という著書も出されています。この言葉の「保守」とはどういう意味なのでしょうか?筆者は未読なので、詳しいことは不明ですが、最近行われた朝日新聞のインタビューには以下のようなくだりがありました。中島氏の保守と革新という言葉についての考え方が記されていますので引用したいと思います。 Q 「保守的」とされる自民党の改憲草案は、憲法を一気に書き換えようとするものですよね。中島「あの改憲草案は、非常に『革新』的です。・・・」(2016/06/20) タイのバンコクで読む剣豪小説の味わい 2 バンコク在住 宇崎喜代美
異国の食材、料理にストレスがある私は、時代小説に「峠の茶店で団子や黄な粉餅を食べる」とか「江戸で最近評判のうなぎのかば焼」といった表現が出てくるとその場面を想像して頭の中はいっぱいになってしまう。そして小説に描かれた食べものをつくるための材料を日本から持ってきて、懐かしい日本食を片端から自分で作るようになった。何をどのように作るかを考えだすと眠れなくなることもしばしばなのだ。かまぼこ、さつま揚げ、栗の渋皮煮、わさび漬け、漬物、ゆず皮を刻んで入れた蕎麦、ふきのとう味噌、豆腐に納豆、特にシンプルな昔ながらの味を残した食べ物がなんとも恋しく思え自分でつくってみた。。(2016/06/19)
タイのバンコクで読む剣豪小説の味わい 1 バンコク在住 宇崎喜代美
祖父は東映映画会社の初代の衣装の着付け師だった。そして時代劇好きの祖母に京都で育てられた私は自然と子供の頃から時代劇に馴染んでいた。それがうって変わって職業人になってからはマッハのスピードで飛ぶ飛行機の中で働き、同じ日に別の国や違った時間帯の国にワープするような環境で生きてきた。だから余計飛行機が到着した滞在先の国のベットタイムに本来の自分の世界に戻るための時代小説は手離せなかった。そして、異国の地タイで暮らしだしてからは一層、望郷の念が募り、時代小説はさらに大きな位置を占めるようになっていった。タイに住んでかれこれ二十三年、恐らく五百冊は読んでいると思う。(2016/06/19)
マスコミ各社・選挙前の世論調査の「支持率」は本当に信頼できるのか? サンプル集合の選び方で数字はまったく変わる 谷克彦(数学月間の会 世話人) これから選挙に突入します.世論調査,ビデオリサーチ,こういったものがどれほど正しいのか疑問に思っています.自分は聞かれたことがないのにどうして意見が反映されるのか?わずかなサンプル集合で行った統計的推論が母集団の性質になるのか?素朴な疑問ですが,やはり根拠のない不安ではなかった.これらの前提にはランダムサンプリングであることが必要ですが,誰もランダムサンプリングがなされたことを保証できません.(2016/06/18) 選挙と投票率 なぜ若い世代になるほど投票率が下がるのか この分析に野党躍進のヒントがある 投票率を年齢別に分析してみると、基本的な傾向として年齢が低くなるほど投票率が低下しており、2014年の衆院選を振り返れば60代が68.28%とトップ、50代は60.07%、70代以上が59.46%、40代が49.98%、30代が42.09%、20代が32.58%となっています。20代に至っては投票したのは3人に1人となっています。この傾向は長期的なものですから、その意味では若い世代の投票率を上げることが野党には必要になるでしょう。以下は総務省の年代別の投票率のデータです。いったいなぜ、年齢が高いほど投票率が高く、年齢が低いほど投票率が低いのでしょうか。(2016/06/18) あまりの存在の軽さを見せつけたG7の結末 大野和興 伊勢志摩で開催された主要先進国首脳会議(G7伊勢志摩サミット)は一国の首脳の見当違いの茶番にかき回されるというさんさんたる結果に終わった。一国の首脳とはいうまでもなく日本国首相安倍晋三である。(2016/06/15) 今回の自民党の憲法改正案と、その後に続くであろう憲法改正 実質は改正ではなく憲法の廃棄 今回、自民党の憲法改正案はそれだけでも激変ですが、憲法改正を容易にする、という将来のことも含まれていて、安倍首相は決して憲法改正の試みをこれだけで止めようとは思っていないであろうと思われます。特に、天皇の地位と政教分離の条文、9条、男女の平等、思想・表現の自由などは継続して改変していく可能性はないでしょうか。兵役の義務とか、共同体への奉仕の義務、また宗教上の義務なども将来は書き込まれるかもしれません。大学の役割とか、文化の方針、歴史観などが記載され、さらに新しい行政制度も作られるかもしれません。出生率を上げるための夫婦の目標なども書かれるかもしれません。今回の改憲で、改憲を発議するには衆参両議会の議員総数のそれぞれ過半数の賛成があればよいことになり(自民党改正案 100条)、これまでの3分の2に比べるとはるかに容易に改憲ができる時代になります。(2016/06/12) ネット記事の無料配信時代の終焉 今後は二分化か 外国新聞によって初めて拓けてきた視界ですが、今、1つの変化が出てきました。それはこれまでネット無料で読めた記事に有料化の波が押し寄せてきていることです。ニューヨークタイムズ、ルモンド、ヌーベルオプセルバトゥール・・・こうした媒体はサンプルとして1か月15本とか、お試しに7記事までとか、無料購読に今、大きな制約をつけています。今後はお金を払わないと読めない新聞になるのです。(2016/06/10) ペルーの旅2 「リマの悪い女の子」を慕って フリオ・アダムス Julio Adams(Mexican Photographer)
恋の終わりの苦しさを忘れるためにメキシコからペルーにやってきてバイクでアンデス山脈を縦断している写真家のフリオ・アダムス氏。最新の連絡はペルーの首都リマを目指す、という言葉だった。ペルーのリマにはどのような思いがあるのだろうか。「僕はリマに行きたかったんだ。というのはこの町はマリオ・バルガス・リョサの小説に出てくる「悪い女の子」が悪戯を始めた町だから。リョサのこの小説「悪い娘の悪戯」は最高の恋愛小説だよ。・・・」(2016/06/05)
メディア観戦記18 木村結
■ 6月4日 法人税を払わない大企業が多いようですね。 他に、政治資金規正法を改正して支出項目の規制をする。 政治献金を完全に廃止させ、罰則規定を設ける。 公務員の給与を見直す。
(2016/06/05)
ペルーの旅 恋の破局の地獄を経て フリオ・アダムス Julio Adams(Mexican Photographer)
メキシコの写真家、フリオ・アダムス氏が今、旅をしているのはペルーのアンデスの山々。そこはかつて革命家のチェ・ゲバラがバイクで踏破したコースとも重なるだろう。今回、アダムス氏が旅をしている理由はなんだろうか。(2016/06/03)
バンコクで犬を飼う ポチがやってきた 宇崎真(バンコク在住のジャーナリスト)
「子供のいない夫婦は犬に走る」と言われたりする。我々もそのくちかもしれない。全く犬猫には「素人」だったのが、まっしぐらに走ってしまった、その顛末記である。ポチはタイの古都チェンマイでクリスマスに生まれた。父親はプードル、母親は多分テリアとシーズの血が混ざっている。飼主によれば、五匹誕生してそのなかの一番闊達そうな子犬だという。一日も早く見てみたいと頼んだが、実際に届けられたのは3か月たっていた。 親元で2−3か月は育てられた方がよい、ということすら当時の我々は分かっていなかった。だから無知からのスタートといっていい。(2016/06/02)
2016年の「自由からの逃走」 なぜ独裁者が選挙で生まれるのか ドイツの社会心理学者、エーリッヒ・フロム(1900−1980)が書いた「自由からの逃走」という本はナチズムがなぜドイツで熱狂的に受け入れられたか。ヒトラーがなぜ独裁政権を打ち立て、やりたい放題の政治ができたのかを分析した本である。本のタイトルは変わっている。「自由からの逃走」。一度目にしたら忘れられないタイトルだ。人は本来自由を好みそうなのに、自由から逃走する、というのはどういうことか?そして、ナチス・ドイツが台頭したドイツの1930年代から敗戦にかけてがまさに、ドイツ人が自由を捨ててしまった時代だと言う。(2016/05/31) メディア観戦記17 木村結
■ 5月28日 NHKBS1 ドキュメンタリーWAVE 「激論 パリの広場で」 再放送希望0570-066-066 日本では報道されない労働法改悪反対の仏国全土ストライキ この背景に連日深夜まで広場で激論を交わす学生や市民の姿 「立ち上がる夜」とオシャレな名称の車座民主主義が誕生 ここから学びたい ■ 28日 マイケル・ムーア「世界侵略」ぴあの出口調査に満足度100%と回答 原発もなく、女性の地位連続1位を独走中のアイスランド。1975年に女性か蜂起、憲法に男女平等を明記 経済危機の際、破綻しなかった唯一の銀行は女性頭取。70人の銀行家は有罪判決で監獄へ。男はリスクを冒すと女性CEO達(2016/05/30)
外れた世論調査 谷克彦(数学月間の会 世話人) アメリカの視聴率調査会社ニールセンが,機械による視聴率調査をスタートさせたには1961年.日本も1962年9月にビデオリサーチが設立され,12月より機械による視聴率調査が始まりました.(ビデオリサーチは電通系列) 関東,関西,名古屋の3つの地区では,それぞれ600世帯にピープルメーターPMと呼ばれる装置がテレビに取り付けられ,分ごとのデータが蓄積・送信されています.このシステムはPMシステムと呼ばれます.この他に,オンラインメーターシステムというものがあり,全国に24地区(各地区の200世帯)で実施されています.(2016/05/30) 「同一労働同一賃金」−その日本的なハードルを超えて 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
安倍内閣はこのほど「一億総活躍社会」への政策の一環として、「わが国の雇用慣行には十分に留意しつつ」「同一労働同一賃金」の実現に踏み込むと表明した。日本で際立つ正社員と非正規労働者の巨大な賃金格差を国際相場の2割ほどまでに是正するため、労働契約法、パート労働法、労働者派遣法の改正にも「ちゅうちょなく」着手するという。この政策表明は、安倍晋三にしては上出来ながら、どこまで有効で、どこまでほんものだろうか?(2016/05/28)
バンコクで犬を飼う タイの犬事情 宇崎真(バンコク在住のジャーナリスト)
タイにも愛犬家は実に多い。犬種もまた豊富だ。シベリアンハスキーも多く見かける。その点では日本と余り変わりないように見える。だが、決定的に異なる点がある。それはどこにも「野良犬」がたむろしているように見えることだ。その反対に犬そのものを殆ど見かけない地方がある、ということだろう。それは最南部三県のイスラム社会、そして東北タイに点在するベトナム人社会だ。前者は宗教上の理由で後者は食習慣に由来する。筆者がタイで犬を飼い、自他ともに認める愛犬家となってからタイ社会と日本社会の違いをより明瞭に認識するようになった、といっても過言ではない。タイでは飼い犬と「野良犬」の境界線が緩やかである。(2016/05/26)
メディア観戦記16 木村結
■ 5月22日 米軍兵士一人あたり、日本は約1500万円支出。他国の平均は約400万円という報道も昨年ありました。日本の従米振りを示す数字ですね。(沖縄米軍属による女性殺害事件についてのツィートに対して) ■ 5月22日 米軍が駐留している各国にも地位協定はありますが、基地内の治外法権を許しているのは日本くらい。イタリアでは、基地内の事件であっても国内法で捌いています。自民党政権が永年米国の言いなりになっていて、交渉しなかった結果の事件です。(沖縄米軍属による女性殺害事件についてのツィートに対して)(2016/05/24)
メディア観戦記15 木村結
■ 8日 今日は護国寺でお茶会。待ち時間が長く、お仲間と年金の話題に。株投資に失敗して大損を出していること、発表を選挙後になど姑息だと怒り沸騰。かなり浸透している様子。連日テレビで報道すべき。 知らないという方は夫婦共元公務員で無関心でした。■ 8日 既に世界的に脱原発は起きており、COP21では原発は話題にもなりませんでした。日本のマスコミが伝えないのです。 自然エネルギーの映画を制作中。世界のエネルギー事情をご紹介します。日本がいかに遅れているかも。冬には公開できると思います
(2016/05/17)
メディア観戦記14 木村結
■ 5月6日 朝日 福島県各地の放射線量 固定型の測定値と可搬型の測定値が掲示されているが、固定型は周囲を徹底除染しているにもかかわらず相変わらず高い数値です。 ■ 朝日 ヤドランカ・ストヤコビッチさんが亡くなった。 ボスニア・ヘルツェゴヴィナの歌手として物悲しい透き通った歌声に何度か接し、感動させていただいた。ALSを患っていらしたのは知らなかった。ご冥福を。(2016/05/09)
メディア観戦記13 木村結
■5月1日 まるで、サミット前に安倍首相が各国首相と事前調整をするために行くような解説でしたね。外務省の職員がお膳立てしているのに。 それって職員の仕事でしょ!!とテレビにツッコミ。長野智子さん、だらしないですね。久しぶりに観てガッカリです。(報ステSUNDAYで、後藤謙次氏が安倍さん安倍さんを連発して持ち上げる、というツィートに対して) ■ チェルノブイリ事故の頃は、耐用年数30年と説明してました。東電と何度も交渉してましたので、よく覚えています。通常の構造物では考えられないですね。(原子力発電所の耐用年数についてのツィートに対して)(2016/05/02)
メディア観戦記12 木村結
■ 以下のツイートに対してリツイート
(2016/04/23)
フランスの弁当ブーム コラ・ソレーヌ
フランスでは2010年からお弁当ブームがあることはご存知ですか?ブームがスタートしたきっかけはフランス人が社長の弁当箱屋さんがインターネットで弁当箱を売り始めたことです。そのサイトは Bento & Co といって京都に本店があるのです。(2016/04/23)
「日本 川内原発が3・11のトラウマを呼び覚ます」 社会学者 セシル・浅沼=ブリス Cécile Asanuma-Brice (翻訳・紹介Ryoka)
以下はフランスのルモンド紙4月19日付けに掲載された熊本の地震に関する寄稿 「日本〜川内原発が3・11のトラウマを呼び覚ます〜」を著者の了解を得て日本語に翻訳したものです。セシル・浅沼=ブリスという日本在住のフランス人の研究員が書いた記事で、日本政府が川内原発を止めないと決めたことを批判しています。「熊本で大地震が起きて以来、日本政府は自然の驚異そして対抗者たちとチカラ比べをしている。熊本から140キロに位置する川内原発を停止しないという彼らの判断は、国民の怒りを買っている。(2016/04/22)
アルジェにできた「プラスティックの町」 アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリア人のジャーナリスト)Abdelmadjid BenKaci
これはトラックに積まれるのを待つ商品ではまったくありません。アルジェリアに働きにやってきた中国人のテントなのです。この光景はアルジェのマルチール通りの路上で、ちょうど中国大使館の裏手にあたります。ここはまたアルジェリアのテレビ局やラジオ放送局の近くでもあります。(2016/04/21)
メディア観戦記11 木村結
■池上彰のニュース解説 生放送 4月16日 いきなり動く活断層 いま私たちが知るべきこと 佐竹論文の佐竹健治さんが生出演してる!! 川内原発まだ止めてない。九州電力は自社のメンツを守るため意地になっていませんか?
(2016/04/17)
「同一価値労働同一賃金」(ペイ・エクイティ)を考慮しない「同一労働同一賃金」論など、なにも言ったことにならない 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
今さら言うまでもないことだが、今日、「同一価値労働同一賃金」(ペイ・エクイティ)を考慮しない「同一労働同一賃金」論など、なにも言ったことにならない。男と女、正社員と非正規労働者、有期雇用者と無期雇用者の間には、通常の仕事は同じでも、企業側は「責任」、残業や転勤の諾否、さらには勤続をその指標とみなす潜在能力などの違いを言い立てて、同一賃金の支払いを拒むに決まっている。必要なのは、日常の職務評価にもとづいて、上記の立場を異にする労働者の間の不当に大きい賃金格差を是正させることだ。(2016/04/15)
浜防風(ハマボウフウ) 木村結
春。桜の季節が終わると私は浜辺に行きたくなる。
(2016/04/13)
イスタンブール ボスポラス海峡の真珠 アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリア人のジャーナリスト)Abdelmadjid BenKaci
イスタンブールはまったくもって香しい夢幻的な町です。東洋と西洋の味わいと色彩が混じり合っています。その混交は素晴らしく私たちを包み込み、目を驚かせ、魅了するのです。その迷路のような街並みを歩き回っていると旅人はまるで絵画か何かの美術作品の上にいるような気持ちに襲われます。6世紀以上の歴史があるグランドバザールには18もの入り口があります。そこにある4000もの店は何千年も経た文化の無数の側面を私たちに披露してくれます。(2016/04/10)
新聞と病気 本当は早期治療ができる 病気は少しずつ進行していくことが多く、ガンもまた1つの細胞の異常から始まり次第にそれが大きくなって1つの臓器を侵しはじめやがては転移して全身に蔓延していく。そのガンをチェックする予防診断技術は年々精度が上がってきている。これは医学の分野。(2016/04/10) メディア観戦記10 木村結
■4月9日 3.11事故直後のフクイチと官邸と東京を描いた群像劇映画「太陽の蓋」は7月16日から公開です。#北村有起哉#袴田吉彦#青山草太#三田村邦彦出演です。ご期待ください。■今朝9日の朝日川柳 丁寧に説明と言う癖があり サミットはバージン諸島でどうでしょう 国から都転身した訳よく分かり ここ当分セブンイレブン嫌(や)な気分 ■映画「スポットライト」を観て、日本のジャーナリズムのあり方について語り合う企画を立ち上げたいのですが、参加したいという方はご連絡をください。(2016/04/10)
白いカレー 木村結
おふくろの味はかつて「肉じゃが」だったが、カレーライスにその座を譲って久しいという。1981年11月には、全国一斉に同じメニューの給食を食べるという計画が参議院文教委員会で審議され、学校給食の重要性を認識させるために翌年の1月22日に全国の小中学校で同じ献立の料理を食べ、父母や家族もできるだけ同じものを食べようという、意味不明のことが計画された。提案した議員はアメリカで同様の習慣があると主張している。しかし、その計画はあまり支持されず、従った学校はそれほど多くはなかったようだ。今なら、強制的に行われ、従わなかった学校にはペナルティが課せられるのではないかと思うとぞっとする話だ。(2016/04/06)
済州4・3慰霊祭 伊地知紀子(大阪市立大学教授)
2016年4月3日、済州4・3平和公園での式典に参加したアボジ(父)とトンセン(末息子)の写真を、高誠晩くんが送ってくれました。
(2016/04/03)
乙武氏の報道に思う 新憲法で「姦通罪」復活の可能性<美しい日本の美しい家庭を守る国民運動として> 乙武氏の不倫騒ぎは自民党批判の見地から行われている印象がありますが、僕はある危惧を感じています。1つはこの間のベッキーに対するバッシングもそうでしたが、不倫という極めて私生活の領域が公の場で取り沙汰されて、個人のモラルが批判にさらされていることです。今年憲法がもし自民党案で改正されると、家族の絆を重視することが憲法で義務づけられます。家庭を家族でお互い助け合って維持していくことが国民に課せられる義務となります。そこでは不倫など許されるはずがありません。(2016/04/01) メディア観戦記9 木村結
■3月30日 スペイン、放射性物質を収容したケースが盗まれる/スプートニク記事 ■報ステ 30日 1発の銃弾から見えるもの�ぁ(|了鈎麁崔呂療玄┝爾埜�つかった銃弾。この銃弾が宿営地に打ち込まれた頃、小野寺氏はこの事実を知りながら隠していた(2013年12月17日)不都合な真実は伏せられていた。説明ボードも外された ■報ステ 30日 1発の銃弾から見えるもの�� サマワでの活動を記録した内部文書は国会でも黒塗り
(2016/03/31)
メディア観戦記8 木村結
■今朝23日朝日 改憲へ安倍政権と蜜月 日本会議研究が始まりました。憲法編上/3 組織図も掲載。最後までしっかり踏み込んだ報道を期待します。朝日に応援の電話を。03-3545-0131 ■今朝23日朝日 脱原発弁護団が関電八木社長に抗議 八木社長は、高浜原発運転差止め仮処分決定を受け、上級審で逆転勝訴した場合、住民に損害賠償請求すると発言。脱原発弁護団は「申立人への恫喝で断じて許すことはできない」(2016/03/24)
メディア観戦記7 木村結
■ 報ステ 3月18日 昨日から押し出された特集
(2016/03/19)
メディア観戦記6 木村結
■3月16日 モーニングショー 安田純平さんの映像が公開される。 ■NHKBS NEWS 3月16日 消費増税への懸念発言相次ぐ 参院選、衆院解散総選挙への布石ではないか。
(2016/03/19)
ルドルフ・ラメル著『政府による死』を読む 根本行雄 安倍自民党政権は夏の参議院選挙において、3分の2の議席を獲得して、文字通りの「改憲」を目論んでいる。彼らは近代国家についての観念を正しいものだと思い込んでおり、軍隊は国家にとって必要不可欠なものだと思い込んでいる。しかし、戦争とは近代国家の産物である。軍隊は国民を守ることはない。それはこれまでの事実が証明しているし、今後ともそれは変わることがない。それが近代国家の本質だからである。読者に、ルドルフ・ラメル著『政府による死』を紹介したい。(2016/03/17) ポーランドの旅2 ダンディなバスの運転手は高給取り 木村結
ポーランド8日間の旅は殆どバスの旅だった。ホテルを出ると「おはようございます」と日本語で迎えてくれるシュテパンさんはダンディな運転手。毎日ネクタイを締め紫のセーターなどを粋に着こなす。彼はポーランドの労働者としては高給取り。多くの労働者は仕事が終わってからタクシーの運転手や家庭教師などのアルバイトをしている。夫婦共稼ぎは当たり前だが、給料は日本円で7万から10万円位。ポーランドは古くから8時間労働が根付いている。(2016/03/13)
石油低価格騒動の背景は? 1つの仮説 原油がただになる日 今世界で起きている原油価格の大暴落。サウジアラビアとイランの宗教対立と勢力争い、あるいはアメリカとロシアの覇権争い、サウジアラビアと米国石油産業の闘争など、様々な解説が出ています。またその背景には中国の不況によって石油消費が減少していることも加えて語られています。つまり、世界を見ると、今非常にとげとげした時代になっていることを背景にあると語られています。いずれももっともなのですが、1つ欠落しているものがあるように感じられます。(2016/03/11) ポーランドの旅 アウシュビッツ強制収容所を訪ねる 木村結
昨年2015年は戦後70年ということで、ナチスやアウシュビッツを描いた映画が多く公開された。中でも「顔のないヒトラーたち」は昨年のベストワンに価する映画だった。いつかはアウシュビッツに行かなければ、と考えていたので、その時期が来たのだと感じネット上にアップされているナチスの記録映像を次々に観た。映画も「ミケランジェロ・プロジェクト」「黄金のアデーレ」「ヒトラー暗殺、13分の誤算」などなど。ちょうどポーランド航空が成田との直行便を1月から就航させることになり、旅行会社にはポーランド旅行のツアーが並んだ。予算との兼ね合いで、全行程添乗員付きという不自由な旅が始まった。(2016/03/11)
「ナショナリズムに塗りこめられないこと」 古久保さくら 一つの父親と娘の物語をしたい。父は大正10年生まれ。地方都市の旧制中学校を4年で卒業して陸軍士官学校にすすみ、職業軍人となった。中学校の教師は高等学校から大学へすすむよう、言ってくれたが、「愛国者」であった祖父は、長男であった父に陸軍士官学校に入るように命じた。1945年、敗戦時に父は24歳、陸軍少尉だった。娘はその父親が40歳のときに生まれた。父親が92歳で亡くなるまで、戦争の話はほとんど聴いたことがなかった。(2016/03/11) 「筋骨たくましい女性の体について」 ナタリー・ガッセル(ベルギーの女性の作家) 'Sur le corps féminin athlétique' Nathalie Gassel
筋骨たくましい女性の体。それは女性が平等に持っている1つの自由。それはぞくぞくするほど楽しく、力が増していく感覚。日常マメに努力して続けているスポーツと鍛錬によって、私は自分の肉体を作り変えている。太ももや、お尻、背中の筋肉、胸の筋肉、とりわけ二の腕の筋肉ね。なぜなら、これらの部分が最初に人の目につくところだから。(2016/03/10)
メディア観戦記5 木村結
■NEWS23 3月7日 田母神氏の事務所に強制捜査 横領による使途不明金として5000万円を計上していたが、元戦隊部長が田母神氏も政治資金流用に関与していたと告発。報ステの方が踏み込んだ報道でした。NEWS23はスポーツ長すぎ。30分以上も ■NEWS23 3月7日 3月10日(木)特集 厳罰事故5年 東日本壊滅の危機があった 5000枚の資料を紐解く渾身の特集。(2016/03/08)
去年今年、「ザッツ、ニッポン!」それでもなお 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
恒例の「紅白」は毎年見ることにしている。総じてつまらなく見終わればいつも後悔する。それでも、「政治ぬき」で楽しませる主旨のこの大イヴェントは、その都度、NHKが国民意識をおよそどんな方向にまとめようとしているかを透視させる。日本社会のありように無関心でありえない寄せる者としては、そこから目を背けたくなかったのだ。だからまたうかうかと見てしまった。だが、とくに「ザッツ、ニッポン!」と銘打つ2015年末の「紅白」に感じた違和感は、なまなかのものではなかった。(2016/03/05)
バンコクで犬を飼う 私たち夫婦と動物たちとの生活が始まった 宇崎真(ジャーナリスト)
「ポチとの暮らしがはじまって、哺乳動物への興味と関心が猛烈に刺激され、この陸上で最大の哺乳動物、象に密着取材し、最小の哺乳動物であるキテイ―こうもり(学名は Kitti’s Hog Nosed bat 体重2.5g タイの西部カンチャナブリの丘陵地帯の洞窟にしか棲息していない。1973年に発見された新種) を「再発見」したりしました。日本の学者研究者に連絡し、それ以降14年余にわたる現地調査が継続されています。象の体重は 5t を超えますから、陸上の哺乳動物は200万倍以上の体重差があるわけです。その膨大なひろがりのある哺乳類のなかで人類はただひとつに過ぎない。このことをさまざまなかたちで訴えていきたい、それをひとつのライフワークとしたい、ということなのです。 」(2016/02/29)
メディア観戦記4 木村結
■報ステ 2月22日 高浜4号機で汚染水34ℓ漏れ6万ベクレル 原因は4個のボルト全てが緩み。 古舘さん これで26日再稼働とサラッと言わないでくださいよ。気が緩んでいるからボルトも緩んでいるのでは 小川彩佳さん 想定できることまでできてない■報ステ 2月22日 電話緊急アンケート 甘利元大臣 証人喚問必要58% 議員辞職必要50% 丸川大臣環境大臣に適任と思わない56% 高市大臣の発言に問題があると思う56% しかし内閣支持率47% 中島さん 国民は見抜いているが他に選択肢無(2016/02/24)
ロシア語を学んだ頃 2 谷克彦(数学月間の会・世話人)
今はインターネットラジオの時代になりましたが,昔は短波放送で聞きました.昔のロシア語のテキストが出てきました.古びてほとんど読めないですね.昭和オリンピックの年、1964年の頃です.モスクワ放送です.放送時間は,水,金,日の17:00から30分間でした.1〜2枚目写真は第1課,3枚目は初級編の最後第132課(プーシキン,レルモントフ,ドルマトフスキー,ベリンスキーの言葉が出てきます),4枚目は上級編で突然難しいです.ショーロホフの人間の運命の課,これは後に映画で見ました.音節ごとにゆっくり読むのを書き取らせるのが,とても良い練習になったと思います(2016/02/23)
コーヒーと人類 冨田智嗣 時代が移り、値段の安さを売りにしたフランチャイズのお店や、世界を席巻するような外資のチェーン店があちこちにでき、『喫茶店』より『カフェ』という言葉のほうが通りがよくなってからどれくらい経つでしょうか?コーヒー界の『セカンドウエイブ』という耳慣れないことばとともに『シアトル系』と呼ばれるお店が幅を利かし、以前より多くの日本人がコーヒーを飲むようになったのはたしかだと思います。今では次の『サードウエイブ』という『時代』に移行しつつあるそうで、昔の『ホット』や『ブレンド』ということばにかわり、『シングルオリジン』『スペシャルティコーヒー』とよばれるまたまた新しいことばもサードウエイブから広まったようです。(2016/02/23) ロシア語を学んだ頃 1 谷克彦 (数学月間の会・世話人)
私は大学に入学した時、第二外国語としてロシア語を選択しました。当時は宇宙競争でソ連が米国にかなり差をつけていた頃で、「理科系の人はロシア語を第二外国語として選択しよう」というビラが高校まで回って来たほどでした。後でわかった事ですが、このビラは玉木英彦先生が発行したものでありました。ビラの薦めに従い、私は大学では玉木先生の ゼミに入ってランダウ、リフシッツの量子力学などをロシア語で読んだりすることになりました。その後、結晶の対称性の問題を専門とするようになりましたが、この方面はソ連に伝統があるのでロシア語がまあ役に立つています。(2016/02/22)
「社会的労働運動」としての連帯労組・関西地区生コン支部 「社会的労働運動」とはなにか 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
・・・関西生コンが「社会的労働運動」を展開できるには、もちろんそれなりの背景がある。以下に、そのいくつかをピックアップしてみよう。世間一般にはなお未知のことかもしれないが、この組合にはまず、日本の多くの労組にはみられない組織上の特徴がある。関西生コンは、発注先のセメント会社と受注先の建設ゼネコンの中間に群生する中小企業、生コン会社で働く労働者およそ1700人を、個人加盟ではあれ、企業横断的に組織する欧米型の産業別組合である。よくある企業別組合の連合体としての「単産」ではない。関西生コンは、建設連帯労組の「支部」ではあれ、ここでは支部が「単位組合」なのだ。(2016/02/20)
凍土遮水壁 谷克彦(数学月間の会・世話人) 福一の事故から5年が経った.メルトダウンした原子炉の中がどのようになっているのか,燃料棒のデブリが地下どこまで汚染しているのか,見た者はまだ誰もいない.廃原子炉からデブリ取り出しの開始は,早くて2021年である.この間毎日,多量の地下水が原子炉建屋の下を流れ,デブリを浸している高濃度の放射性汚染水と混ざり海に流れ込んでいる.豊富な地下水の流量は日に400トンと言われる.読者も航空写真を見たことがおありかと思うが,汚染水貯蔵タンクが1,100基も立ち並び,もはや敷地内にタンクを作る余地のない状態である.従って,地下水を原子炉建屋のデブリに触れさせずに,バイパスさせ汚染のないまま海に放出したらどうかという案は当初からあった.地下水脈は地上を流れる川のように迂回させるという工事はできない.(2016/02/19) 捨てられるパンを見て 木村結
30年くらい前、有名なチェーン店のパン屋さんの閉店時、店員さんが何枚もの黒いゴミ袋を広げてトレーを傾げて残ったパンを全て入れていた。呆然とその様子を見ていたが、彼女たちは悪びれる様子もなく、幾つものパンパンに膨れたゴミ袋の口を縛りお店の裏に積み上げていた。それから街でよく見かけるそのパン屋さんでパンを買ったことはない。(2016/02/17)
このところ私が関わった刊行について 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
このところ私が関わった刊行について、順不同で宣伝・広告します。お読みいただければうれしいです。 (1)情報労連『REPORT』2016年1-2月 特集・働く人のための民主主義ってなんだ? このテーマを、奥田愛基(敬称略)ほか5人がインタビューに答えるかたちで論じています。私の場合は、HPのエッセイで書きましたように、ふつうの人びとが日常を生きる界隈における民主主義の存否を問い、そこから労働者に不可欠な産業民主主義の意義を語っています。今野晴貴の意見とも共通します。神田駿河台の情報労連の取り扱いで定価200円。(2016/02/16)
焼きみかん 木村結
みかんを焼いて食べるのが流行っているようです。丸ごとオーブンで焦げ目がつくまで焼いて皮ごとがぶり。早速やってみました。普段から「もったいない」を信条にしているので、内皮は「食物繊維、食物繊維」と有難がって食べている私。皮は他の柑橘系も全て洗濯ネットに入れてお風呂に浮かべて香りを愉しんでいました。(2016/02/10)
メディア観戦記3 木村結
■2月8日 これで総スカンになれば良いのでしょうが、日本ではベッキーの例もあるように女性が責任を取らされ、男性はお咎めなし。本当に男尊女卑を絵に描いたような社会です。■2月8日 谷垣さんは安倍さんの言葉として「集団的自衛権があるので、米国を守るため撃ち落とすことも検討」語りました。by報ステ(2016/02/09)
メディア観戦記2 木村結
■NEWS23 (2月2日)健康な女性が3年前に採取した自分の卵子を体外受精させて出産。35万円で保険として卵子を冷凍保存した人が229人。本来は病気の人のためのもの。安易な利用は健康被害や胎児への影響が出ると言うが、何も規定がなければ
(2016/02/03)
メディア観戦記 木村結
■NEWS23 (1月28日) 29分のメインニュースの中に、昨夜の3歳の男の子の虐待死のほぼ同様の内容。そして電車のつり革3個が盗まれた事件。原発再稼働問題を何故報道しないのか?毎日感じるが、スポーツに使う時間長すぎ。
(2016/02/01)
済州島からの訪問者 伊地知紀子(大阪市立大学教授)
済州大学校教育放送局が取材に来てくれました。「在日済州人研究をしている研究者へのインタビューを通して、済州大学校の学生たちに、在日済州人について関心を持ってもらう」という企画で、済州大学校教育放送局から4名が来学されました。在日済州人センターから紹介を受けたとのこと。学生が主体の大学新聞による活動の一環として放送局も運営しているようで、インタビューアーは学生、引率で顧問の崔ナクヂン先生(ジャーナリズム論)と助教の金ヤンスク先生が同行してこられました。(2016/01/30)
さそりとカエル さそりとカエルが登場する古典的なジョークがあります。そのジョークは作家・開高健によるアンソロジーで知ったのですが、開高によるとベトナム戦争に即して、語られていたそうです。川を前にして、さそりが近くにいたカエルに提案する。「あんたが対岸に渡るんだったら、よかったら、あんたの背中に私を乗せて行ってもらえないか。」(2016/01/26) テニスシューズ こういうジョークを見聞した。素っ裸の女性がテニスコートの入口に立っている。身につけているものはテニスシューズだけだ。スカートもブラジャーもない。彼女が立ちどまっている入口の脇にはこんな注意書きが掛けられている。(2016/01/24) 月命日コラム 伊地知紀子 みなさん、こんにちは。文学研究科の伊地知紀子です。2015年7月に立ち上げた「安全保障関連法案に反対する大阪市立大学教職員有志の会」が、国会での強行採決を受け、「違憲安全保障関連法に反対する大阪市立大学有志の会(反安市大)」へと名称変更をしました。HP 改訂こけら落としメニューの一つとして、今月から「月命日コラム」を始めます。これは、強行採決が立憲主義と民主主義を仮死状態に追いやった暴挙だったことへの抗議を示すものです。立憲主義と民主主義は、一人ひとりが「自分のこと」として粘り強い努力を積み重ねるなかで築かれてきたものであり、私たちはこうした歴史のうえにあります。仮死状態にされた立憲主義と民主主義が息を吹き返すよう、そして先人からの賜物を次世代へ引き継ぐために、私たちはまだまだ活動を止めるわけにはいきません。(2016/01/24) 私なりの今年のベスト「読書」編 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
私なりの今年のベスト。まず「読書」のうち専門・一般書。表記なければ今年の刊行である。現代日本の「空気」としての「反知性主義」の特徴は近代史・現代史への無知と判断停止だ。それに対抗すべく、私の読書の関心は狭義の労働問題から歴史、思想史、評伝などに向いつつある。この分野で「おもしろく」、示唆と感銘を受けた今年の収穫として──(2015/12/27)
パリの12月 クリスマスツリー型の“フィユテ”が大流行 コラ・ソレーヌ(パリのトラベルアドバイザー)
最近フェイスブックでよく見かけるビデオがあります。Demotivateur Foodというページのビデオの1つです。クリスマスツリーの形をしたパイ生地で出来てあるフィユテ。フィユテというのは粉、お水、塩とバターを混ぜた生地です。(2015/12/19)
フランス地方選 二回目の決選投票のゆくえ アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリアのジャーナリスト)Abdelmadjid Benkaci
フランスの地方選、第一回目の投票で極右政党の国民戦線が非常に高い得票率を得ることとなった。右派政党の共和党にとっても、社会党にとっても番狂わせとなった。1月に起きたCharlie Hebdo襲撃事件も、11月のパリの同時多発テロも国民戦線の大躍進に有利に作用した。しかし、極右政党が政権を握るのを阻止することはまだ可能だと私には思える。まだ二回目の決選投票があるからだ。しかし、逆転は可能だろうか?右派政党と左派政党が国民戦線の躍進を阻止するために選挙で協力することは可能なのだろうか?(2015/12/09)
'Turkey Pardon' 米大統領とターキィ 日本で感謝祭というと、商店街やデパートのバーゲンセールだが、外国では違う。11月の第四木曜日、今年の11月26日は米国とカナダでは恒例の感謝祭(Thanksgiving)。七面鳥をしめてみんなで食べる習慣がある。そこでこんな小話を聞いた。感謝祭の前、オバマ大統領とプーチン大統領が会談した。(2015/12/05) (再掲載)フランスからの手紙13 トルコは向きを変えるのか? La Turquie va-t-elle changer de cap ? パスカル・バレジカ
(以下は2010年に日刊ベリタに掲載した記事の再掲載です。トルコが変化していく道を示しており、転機をうかがわせるものです)ケマル=アタチュルクは第一次大戦後、大変動に直面したトルコを近代国家に作り上げた。オスマン帝国の残骸の上にだ。この共和国は第二次大戦では賢明にも中立を守ったのだが、宗教的には政教分離の国家となった。これは世界でも珍しいことであった。1950年代以降は明確に欧米寄りの路線を選択した。1952年にはNATOに加わり、1963年には欧州連合の前身である欧州経済共同体への加盟を申請した。
(2015/12/05)
雑感 音楽の目的 滝川雅弘(ジャズ・クラリネット奏者)
何の為に音楽を演るのだろうと考えた時、私の場合4歳からピアノを習わされ12歳からクラリネットを吹いているだけなので明確には分からない。振り返ってみるとストリートミュージシャンをやっていた30代の頃やクラリネット何本かでクラリネットバトルのライブを頻繁にやっていた40代の頃は比較的楽しかった。大阪は2008年GDPが全国5位だったのが現在17位、店は何処ともガラガラだ。仕事が全然無いので職安通いをしている頃アマチュアだが人気の有る神戸のデキシーランドジャズのバンドからお誘いが有った。(2015/12/03)
ミシェル夫人の夫 こんな小話を耳にした。オバマ大統領とミシェル夫人がたまにはくつろいで、普段とは違う庶民的な料理店に出かけることにした。レストランに入ってしばらくすると、店のオーナーが顔を出した。特別にお願いがあるのだという。(2015/12/01) 残業代ゼロ法案の欺瞞 〜ホワイトカラー・エクゼンプションへの「トロイの馬」〜 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
厚労省が労働政策審議会に提示した「残業代ゼロ」「高度プロフェッショナル労働制度」について考えるとき、なによりも忘れてはならないのは、現在、日本のホワイトカラーの多くが、とかく曖昧な労働時間管理の下で、達成の程度を厳しく査定される過重なノルマを課せられ、本来は非合法のサービス残業や休日返上を通じて他の先進諸国の水準をぬく長時間労働を余儀なくされていることだ。健康やワーク・ライフ・バランスを損なうような働きすぎが常態になり、過労死が跡を絶たない根因もここにある。そもそも「時間ではなく成果に応じて支払う」という、公平感に訴えるような枕詞は欺瞞である。仕事の成果を問われずに「だらだら」働いている労働者はすでにごく少数にすぎない。また、時間だけで支払われている?というなら、なぜサービス残業があるのか?(2015/11/29)
違憲の疑いが濃い安保法に基づく、日本の「テロとの戦い」 機能不全の三権分立の立て直しが急務 9月に国会で可決した安保法制は3月末まで施行される見通しと報じられました。折しも、欧米諸国は「テロとの戦い」を旗印に世界大戦をも辞さない事態に突入しています。昨日はロシア戦闘機がシリアとトルコとの国境付近でトルコ軍に撃墜され、ロシアとトルコの間で緊張が高まっています。そのロシアはシリアをめぐって、米仏と連携してイスラム国を粉砕する方針です。一方、スンニ派のイスラム国をスンニ派のトルコやサウジアラビアが裏で支援してきたと報じられています。シーア派とスンニ派というイスラム教の中での宗派の争いに西欧諸国が利害関係をもって絡み合い、第一次世界大戦の時のような危険な状況が生まれています。(2015/11/25) 大阪W選挙(その結果) 滝川雅弘
結果は大差で維新が勝利。それだけでなく柳本さんが市長選に立候補したので補欠選挙が行われましたが結果はこちらも維新が当選。西成区は柳本さんの地元ですから深刻な結果と云えそうです。投票率が低ければ維新が負けるだろうと考えるのが普通だと思うのですが、最早大阪ではそんな常識は通用しません。(2015/11/24)
情勢論 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
私は性格としては明るいほうだが、このところの日本社会のゆくえの判断ではどうしても暗くなる。例えば2015年10月20の朝日新聞掲載の世論調査の結果をみると、まことに憂鬱である。安保法制については、賛成が36%で前回(9月19〜20日)の30%よりも増え、安倍内閣の支持率はなんと35%から40%に増えている。9月19日、安倍内閣は、憲法を恣意的に解釈し、矛盾、撞着、ごまかしの「答弁」に終始し、曖昧なところは俺に任せろと開き直って、参議院でほとんど暴力的に安保法制を「可決?」した。およそまともな議会制民主主義の了解を超えるこのような一連の暴挙に、国会前でも全国各都市でも、何千、何万というあらゆる世代と階層の人びとがくりかえし抗議の集会やデモをくり広げた。それから1ヶ月後の世論がこのありさまなのだ。今回の行動は、組織の動員ではなく一人ひとりの自主的な参加によるもの、ここに定着した民主主義の噴出があり、ここに明日の希望がある──その思いには縋りたい。それでもやはり、明るい明日を展望することはできないのである。(2015/11/23)
情勢論 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
SEALDsの若者たちは「私の思い」を伝えるいくつかのユニークな語りとともに、「民主主義ってなんだ、なんだ」、「これだ!」とシュプレヒコールで訴える。では、「これ」とはなにか。それはこの集会・デモという、とりあえずは非日常的な空間であろう。こうした「組織でなく個人の参加」に新鮮な感銘を受けながらも、私にはある危惧が残る。ふつうの人びとが集会やデモを終えて帰る日常の界隈は、教室、友人との親密圏、家庭、地域、そして職場であろう。それらの場ではふつう、政府批判的な発言などをあえてして傍らのなかまを行動に誘うことをKYとみなす、強力な同調圧力が働いている。(2015/11/23)
国際テロと「存立危機事態」 戦争体制への移行も 70年ぶりの戦争の可能性が高まる 今回、テロで襲われたのはパリでしたが、集団的自衛権を認める安倍政権のもとでイスラム国(Daesh)がもし外国在住の日本人ないしは日本国内を狙ったテロを起こした場合、我が国も70年ぶりに戦時体制に突入することが可能性としてありえます。その場合に、米露仏などと集団的自衛権を行使するということになるかもしれません。(2015/11/23) 「テロの嵐」 アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリアのジャーナリスト)Abdelmadjid Benkaci
テロがまたフランスを襲った。今年の1月以来である。フランスの首都は国際的なテロの標的となり、150人近い死者と400人以上の負傷者を生む結果となった。まさに悲劇というほかない。フランスでこのような惨事はこれまでなかった。この事件はシナイ半島でロシアの航空機が襲われ、224人という重大な死者を生んだテロ事件からわずか2週間ほどあとの出来事である。ロシア機の墜落は10月31日のことである。テロリストの名前は様々だ。アンサル・シャリア、ボコ・ハラム、アル・カイダ、ダエシュ(イスラム国)と様々あるが、いずれもイスラム原理主義によるテロ活動である。そのいずれ西欧諸国やその同盟国の利益を狙ったもので、テロの方法もまた同じである。彼らは西欧諸国の価値観こそ世界の悪の根源であり、人間の惨めさの原因であると考えており、西欧諸国とその同盟者を不信心者であるとみなしている。(2015/11/22)
TPPはここで止まらない 今回の関税撤廃率・低関税輸入枠は将来変更されうる 環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意が10月5日にアメリカのアトランタで得られることになった。現在、参加した12カ国は批准のための作業を行っており、それは情報公開やダメージを受ける産業への手当などである。(2015/11/21) フランスの「戦争」 リビア軍事介入の責任はいつ誰がとるのか このたびのテロ事件を受けて「戦争」をしかけられたとテレビで宣言したフランソワ・オランド大統領はフランスメディアのMediapartによると、’Le president place la France en etat d'urgence permanent’(大統領はフランスの非常事態を恒久化する)。憲法を改正して非常事態により対処できる戦争条項のようなものを盛り込もうとしているのだという。(2015/11/18) 【編集長妄言】うすら笑いする菅官房長官の写真がネットを飛び交っている
インターネットで1枚の写真が飛び交っている。国会で閣僚席に座っている菅官房長官がうすら笑いしている写真である。この人、ただでさえさえ人を小ばかにしたもの言いや態度が目立つが、このうすら笑いによるあざけりの対象は、どうやら国民自身のようだ、(大野和興)(2015/11/14)
「マスコミを味方にしよう」プロジェクト 木村結
8月30日の安保法制国会前抗議には12万人が詰めかけました。その中には、テレビでデモを知って足を運んだ人々が少なからずいたのはご存知でしょうか?報道ステーションでは、26日(水)「今度の日曜日、国会前で安保法制反対の大規模なデモが予定されています」と古舘さんが発言。翌日にはNEWS23の岸井さんも同様に発言してくれました。これは異例のことです。そして迎えた30日当日は、NHKの日曜討論。民主党、共産党、社民党の出席者は口々に「今日の午後、国会前で安保法制に対する抗議デモがあります。私もこれから行きます」と発言したのです。(2015/11/04)
家族の肖像 あえて単純モデルを考えてみる
夏に全国で安保法案に対する抗議運動が広がったとき、メディアで中心的に取り上げられたのが大学生たちによる運動だった。若者たちの運動について年金世代の人々が熱い眼差しを送り、未来への希望ととらえていたことも記憶に新しい。その一方で若者への温かい眼差しとは裏腹に、中年世代、あるいは企業や公務における現役世代、中堅世代に対してはむしろ現実肯定、政治変革への意志不足といった風な眼差しがあったと思う。経済学ではしばしば錯綜する複雑な現実をモデル化して考えるが、この日本の政府批判の運動についても経済学に習って単純化してモデルを考えてみよう。その場合に、選挙権を持った人々について3つのカテゴリーを考えてみる。(2015/10/21)
われらが隣人・チュニジア人にノーベル賞 輝かしい成果 アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリアのジャーナリスト)Abdelmadjid Benkaci
私たちの東の隣人であるチュニジア人に今年のノーベル平和賞が授与されたことはとても喜ばしい。まずはアラブの若い民主主義国にとっての誇らしい出来事である。しかし、それだけでなく、アラブ全体にとっても同じく喜ばしいことなのだ。それはチュニジアに君臨した独裁者ベンアリを倒したジャスミン革命の成功である。チュニジアは一連の政変のあとにそれらアラブ諸国を襲ったテロの嵐から免れた唯一の国なのだ。(2015/10/12)
メッカの惨事について(Journée tragique en Terre Sainte / La Mecque) アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリアのジャーナリスト) Abdelmadjid Benkaci
メッカへの巡礼でこのような大量の死者が出たことはイスラム教世界にとっても、世界全体にとっても悲劇的な1日となった。700人以上が死亡し、800人以上が負傷。さらに数字は拡大する可能性もある。生贄の祭りの最中でもあり、苦しみは大きい。宗教的義務を遂行するため、巡礼者が殺到したためにこの悲劇的事件は起きた。しばしば、巡礼者の多くが巡礼の際に死にたいとはよく言われることである・・・つまり、彼らの多くが神に願いを叶えて欲しいと思っているのである。だが、死者の中には15歳以下の子供が男女ともに含まれていた。もし、世界でも希なこの行事において、もっと行き届いた管理と制御が行われていたら、こうした死は避けられたのではないだろうか。(2015/09/26)
「プチ・ロワイヤル和仏辞典」 使い勝手の良い、仏語で書くための辞典
旺文社から出ている「プチ・ロワイヤル和仏辞典」はフランス語で作文する時になくてはならない必須のアイテムに(僕の場合は)なっています。良い仏和辞典はたくさんありますが、良い和仏辞典は意外と少ないのが実情です。良い和仏辞典の条件は書きたい表現を仏語にした例文とか、関連表現が豊富に掲載されていることです。(2015/09/21)
国立大学全国一斉「日の丸掲揚、国歌斉唱」と政府はウソつきであるということについて 6月16日、全国の国立大学の学長会で、下村博文文部科学大臣が入学式・卒業式に日の丸掲揚と国歌斉唱をするよう要請したのに対し、学長らが困惑しているとのニュースが流れた。すでに公立中学校・公立高校では、「改正」教育委員会の指導の下、起立の有無や口もと検査まで行って、日の丸掲揚・国歌斉唱が強要され、教職員の不当処分がなされ、訴訟まで起きているが、その波がいよいよ国立大学にも及ぶことになる。(伊藤一二三)(2015/09/20) プーチン大統領の謎
ロシアのプーチン大統領にはマッチョな政治家、というイメージがある。柔道の達人と言われていて、柔道着姿もよく報じられる。それだけでなく、猟に出かけたり、川を泳いだり、裸で馬に乗っていたりするところをメディアに披露している。こういう政治家は日本にはあまりいない。安倍首相も、野田佳彦元首相も、そういうマッチョな印象はない。たくましい裸身をさらすことに政治家としてどのようなメリットがあるのか、日本にいるとわかりにくい。(2015/09/20)
自民党憲法改正案「第十三条 全て国民は、個人として尊重される」(現行) ⇒「第十三条 全て国民は、人として尊重される」(改正案) 個人と人の違いとは? 平成24年に自民党が発表した憲法改正案では憲法9条だけでなく、さまざまな条文が改正されることになっている。その中で「?」と一瞬立ち止まってしまう表現の1つが憲法13条の改正案だ。現行憲法「すべて国民は、個人として尊重される。・・」 → 改正案「すべて国民は、人として尊重される。・・」いったい個人として尊重されるのと、人として尊重されるのと、その違いはどこにあるのだろうか。(2015/09/17) 西サハラの難民たちはいつ故郷の地に還れるのか 悲劇の40年 アブデルマジド・ベンカシ(アルジェリア人ジャーナリスト)Abdelmadjid BenKaci
西サハラはアフリカにおける最後の植民地です。国連によると、西サハラは1975以来、「non autonome」という地位にあります。これはどういういうことかと言うと、モロッコに占領支配され続けているわけです。1975年に結ばれたマドリッド条約がもとになっています。もともと西サハラはスペインが1884年から(独裁者フランコが亡くなる)1975年まで植民地にしていました。この時代の西サハラはスペイン領サハラと呼ばれています。(2015/09/16)
シャルリー・エブドは難民を馬鹿にしているのではない Ryoka (在仏ブロガー)
フランスの週間風刺新聞シャルリー・エブドの風刺画に関してまた偏向報道がされているようなので一言。問題とされている風刺画は2点。どちらも世界中に衝撃を与えた、シリア人幼児の溺死体の写真を元に書かれた絵です。ただし、どの日本語メディアも先週号には関連した風刺画は2点しかないような報道をしていますが、例の写真を元に書かれた絵は私が数えただけで7点、文章だけで綴られた記事も少なくとも2件ありました。シャルリー・エブドの風刺画に関する報道を日本語で読むたびに思うのは、実際に紙面を手に取らずに他者の報道のみを元に書かれ、あまりにも無責任だということです。(2015/09/16)
超ウラン元素アメリシウムの話 谷克彦(数学月間の会・世話人) 原子番号92はU(ウラン)です.Uより大きい原子番号の元素(超ウラン元素)は天然には存在せず,原子炉や原爆で人工的に生成された放射性の核種です.これらの元素が我々の環境で検出されたなら,原爆実験や原発事故や使用済核燃料の再処理などで排出されたものでしょう.これらの元素は大変不安定で,α線やβ線やγ線を放出したり中性子を放出/捕獲して他の元素に姿を変えます.超ウラン元素は,93番Np(ネプツニウム),94番Pu(プルトニウム),95番Cm(キュリウム),96番Am(アメリシウム),の順で発見されました.その後も多くの核種が発見されています.前回は第113番のウンウントリウム(仮称)の話をしましたが,今回はAmアメリシウムの話をします.(2015/09/16) 時代の転換? 〜昭和初期の自殺に関する実情について 近年、我が国の自殺者は13年連続で3万人を超え、「無縁死」の増加も繰り返し話題になっている。自殺者数は、経済状況との相関が強いと言われている。実際、戦後の自殺者数は、第1期は1950年代後半の「なべ底不況」期、第2期は1973年の「オイルショック」期、第3期は現在に続く1998年以降に増加している。その要因、歴史的推移については、年齢別・性別の自殺率の差異、都市部と郊外と地方の比較等の分析が必要ではあろうが、現在の背景事情に、非正規就労の増加、格差の拡大、実質賃金の連続低下等があることは疑いない。(伊藤一二三)(2015/09/13) 私もフランスで生きてきた 〜学生時代にチュニジアからフランスに渡り医師として生きてきた人の思い出〜
私は1961年にチュニジアのビゼルトという町で生まれました。チュニジアは1956年に独立を果たしていましたが、1963年まで未だフランスの保護国という地位にありました。
(2015/09/11)
インターネットについて 滝川雅弘(クラリネット奏者)
私が初めてネット接続したのは約13年程前、42歳のとき人に勧められてでしたが、見知らぬ人達が匿名で私の演奏について論評していたり動画が上がっていたりで驚いたものです。4年程前にSNSも人に勧められ始めましたが、Twitterは工作員に絡まれると云う事を体験し、Facebookも最終的には同じだと分かりました。(2015/09/08)
首相をめぐるミステリー ミステリー小説が好きという人は少なくない。私も子供のころからシャーロック・ホームズに夢中だったし、現代日本のテレビでも、ミステリーやサスペンスは大流行である。ミステリー小説というのは「何らかの事件(出来事)の謎を、占いなどではなく、知的・合理的推理によって解明する」のが基本であり、1841年、米国のエドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」によって初めて作品化されたというのが定説である(その数ヶ月前に連載が始まった、英国のチャールズ・ディケンズの「バーナビー・ラッジ」が最初という少数説もある)。(2015/09/06) クラリネットの思い出 野崎剛史(クラリネット奏者)
クラリネットをかれこれ50年以上も吹いていますが、まず、この楽器を始めたきっかけについて話さなければなりません。中学生の時に音楽部に入りフルートを吹く先生がいて吹奏楽部をつくることになりました。楽器は数えるほどしかなく、幸いクラリネットが1本余っていたので、好きとか嫌いとか言う余裕はなく、その楽器を家に持って帰り吹いてみました。それは日管製(当時のメーカー)のひどい楽器でリードはついていましたが、なかなかすぐには音が出ず、悪戦苦闘した結果、始めて音が出たときは大きな喜びを味わいました。(2015/09/06)
本当の怪談、ここに極まれり 最恐映画シリーズの最後として「呪怨 ザ・ファイナル」なる映画が今年6月に上映された。ネットやテレビでは、試写会で怨霊が出てくる映像を見た女子高生たちが「キャー」と言いながら目を覆い、顔を歪める様子が映画の宣伝として流れたが、彼女たちの表情を見て、年寄りの私は「何と幸せそうに、怖がるのだろう」と思ってしまった。(伊藤一二三)(2015/08/30) 雑感 音楽教育 滝川雅弘(クラリネット奏者)
私は4歳からピアノを習い中学1年で吹奏楽部に入部しクラリネットを始めましたが、高校には吹奏楽部が無く大学でも学生アルバイトでキャバレー等では演奏してましたが合奏を楽しめる環境では有りませんでした。大学卒業後音楽の教員を約4年程やりましたが、1人対40人の授業で音楽等教えれる物では有りませんし授業は歌唱が中心ですから声楽の勉強をした事の無い私の歌を聞いて一部の生徒から『本当に音楽の先生なの?』聞かれた事も有ります。(2015/08/29)
ミュージシャンと政治的立場 滝川雅弘(クラリネット奏者)
よくミュージシャンは政治的な立場やイデオロギーを明確にしない方が良いという言説を聞く事が有りますが本当の事を知ると云う事は重要だと考えます。最近大阪市で起こった事では、橋下維新が2013年2月に岩手県からの災害廃棄物、所謂瓦礫の受け入れを強行しましたが(西日本では他に北九州市)国は40億かけて絆キャンペーンを行い、当初大阪は18万トン受け入れる予定が蓋を開けてみると最終1万5千トンで終了、しかも岩手県の焼却炉を止めて迄大阪に搬出していた訳で、これは絆ではなく維新の実績造りだったわけです。(2015/08/24)
横長の木‘Flamboyant’2 マダガスカル原産の木がなぜ沖縄に?
キューバに生えている横長の大きな木、そして夏には赤い花をつける華麗な木。スペイン語で‘Flamboyant、英語で'Royal Ponciana'そして日本語でホウオウボクという名前の木。この木の原産がマダガスカルでそこからアフリカを経由して、昔の奴隷にされた人々によって西アフリカからキューバ、そしてフロリダなどに伝播されたことは前回、お伝えしました。この木がその後、なぜ沖縄や台湾にも生えているのか。その謎を探りたいと思い、沖縄の植物の研究者に問い合せました。(2015/08/14)
学生デモと「コクミン」 村上良太 在日コリアンの人が国会前の学生のラップのノリの安保法制反対デモのyoutubeの映像を見て、かなり不快感を表していました。最初はちょっと、過激なくらいの怒りに戸惑いました。その人は学生のそのノリ自体が借り物であると批判していました。その書き込みには反響があり、いろいろな人の声を集めて、次第にラップの中に出てくる「国民なめるな」という決まり言葉に不快さの核があるらしいことが僕にもわかってきました。在日コリアンは国民ではなく、そのデモの輪から排除された印象を受けるのではないでしょうか。(2015/07/25) セルビアの旅 「バルカンのスパイ」を5都市で公演 1 公家義徳(俳優・演出家)
2015年5月29日より6月6日まで、セルビア5都市を巡る5ステージの公演を行ってきた。作品はセルビアの国民的物語『バルカンのスパイ』。映画『アンダーグラウンド』の原作者ドゥシャン・コバチェビッチの作品だ。グループ名は演劇集団ア・ラ・プラス、演出家は杉山剛。今回ぼくは、客演俳優としてオファーを受け、この公演に参加することになった。スターリンを信奉していた主人公が、ぼくの演じる下宿人を西側のスパイだと信じ、追いかけ回す、というコメディ。でも、悲しい劇でもある。(2015/07/23)
ジャズとクラリネット 滝川雅弘(クラリネット奏者)
私がクラリネットと出会ったのは中学一年で吹奏楽部に入部した時。Jazzと出会ったのは大学になってからで、Buddy DeFranco(cl)の演奏に魅了され演奏スタイルを研究しました。一旦は教職に就くも日本は1987年当時まだバブル景気で比較的演奏の仕事も多く結局音楽の道を選ぶ事になりました。(2015/07/21)
ネッシーの最期 スコットランドのネス湖で首の長い謎の生物の写真が撮影されたのは1934年のことで、有名なその白黒写真には湖のさざなみの中をいく首長竜のような魔物が写っている。ネッシーについては子供の頃、テレビ番組で何度も見たのでよく覚えている。茶の間の関心を呼ぶ出し物の定番の1つだった。このネッシーと呼ばれる正体不明の怪物を実際に探検隊を派遣して調べたのが石原慎太郎元東京都知事である。その頃新聞のコラムで石原氏のふるまいが無粋と叩かれたことを記憶している。ネス湖周辺の人々にとっては謎を謎にしておくほうがよいのではないか、というのがコラムニストの意見だった。(2015/07/20) 問 簡単です。以下の文章における「彼」とは誰か、具体的に考えてください。また、「〇」には何が入るか答えてください。 彼が好きなのは「強い○」「誇れる○」と「稼ぐ力」で、それらを「取り戻す」とよく言う。「国際貢献」というのも好きである。得意なのは「△△ノミクス」。株価が上がって景気が良くなったのは、彼が日銀総裁をすげ替えて、円安を作り出したからだと言いたげである。(伊藤一二三)(2015/07/14) パリの散歩道 フランス地方都市の女性ブロンズ職人のたくましさ Sofi Bourcier, craftswoman of bronze 〜映像と文章〜
パリの人たちは今時分、バカンスのことで頭がいっぱい。でも外国や遠方に行かなくてもパリから1時間も列車で移動するだけで、緑豊かな素晴らしい風景が広がっています。私たちはパリのリヨン駅から南行きの列車に乗りました。この日、彫刻家のバンサン・ベルゴン氏が出かけたのは少し南のポルトンヴィル。美しい川が流れ、水車があり、森もあります。この町にブロンズ職人、ソフィ・ブルシエさんの窯もあります。(2015/07/01)
なぜ主要100社だけ? 朝日新聞で景気を判断するのに主要100社にアンケート調査をしていました。そこから導き出されたのは景気大回復という印象です。しかし、ここで登場する主要100社というのはその他多くの中小零細企業と比べると、比較にならないほど利益を得ている企業ですし、その内部留保も積みあがっているはずです。(2015/06/22) 安保法制と選挙 とんでもない! 安保法制が合憲か違憲か選挙で決めたらいい、という声をネットなどで目にしますがとんでもないことです。憲法問題は総選挙とは位相を異にするものです。(2015/06/16) 象になんの問題が・・・
象になんの問題が・・・。まるで象がゴミのポイ捨ての犯人であるかのようなポスター。(2015/05/22)
市民運動と「楽しさ」 ベトナム戦争終結から40周年 今年は2015年、あの1975年のサイゴン陥落から40周年。つまりベトナム戦争終結から40周年ということで、そうしたドキュメンタリー番組が何本か作られています。40周年と聞くと、そうか・・・とため息が出ます。もうベトナム戦争を同時代に経験した人は40歳以上ということになるからです。第二次大戦となると、70歳以上というわけです。戦争は遠くなりにけり、です。(2015/05/16) パリ国際大学都市日本館館長のパソコンが盗まれ、怪しい仏語メールが館長名で送信される 先日、パリ国際大学都市日本館から館長名で私のところに変なフランス語のメールが届きました。フランス語で以下の文章。Bonjour,J'aimerais te parler serieusement es tu disponible par mail.Je te demande de garder surtout la confidentialite de mon courriel n'en parler personne je t'en prie.Merci d'avance.パリ国際大学都市日本館に、このようなメールが来ましたが、確認願います、とメールで問い合わせました。するとたった今、責任者からお詫びと説明のメールが届きました。(2015/05/16) イスラム教世界と小説 どんな政治体制であれ文学は人間性を扱う
イスラム世界の文学はまだあまり読まれていないように思う。自分自身を顧みてもそうだ。これまでイスラム圏の作家で読んだのはパレスチナのガッサン・カナファーニ―、トルコのオルハン・パムク、そしてアルジェリアのヤスミナ・カドラくらいだ。あとエジプトの未読の作家ナギブ・マフフーズが書棚に一冊積まれているに過ぎない。キリスト教圏や仏教圏に比べると圧倒的に少ない。(2015/03/15)
不可解な風刺画掲載本
噂には聞いていたけれど本当に出たらしい・・・これらの記事によると、第三書館という東京の出版社が、〈フランスの風刺週刊紙「シャルリエブド」の風刺画を転載した本〉を出版。本の題名は〈「イスラムヘイトか風刺か」〉。〈本はA5判64ページで、日本語の翻訳や解説を付けたシャルリエブドの風刺画を中心に48点を収録〉〈イスラム教徒に配慮し、預言者ムハンマドの顔にはモザイクがかけられた。〉という。(寄稿:Ryoka)(2015/03/11)
タイの雨
いつも外国に出かけるたびに、その国の気候条件がわからず、滑稽なほどに狼狽してしまう。タイには雨季と乾季が存在するが、たまたま雨季に訪ねた場合、どんな雨に打たれるのか。日本の梅雨の様にじとじと1日中、雨がぱらついたりするのだろうか。タイの場合はそうではなかった。1日に一度、天候がどーっと悪くなって土砂降りになる。しかし、たいていの場合、1時間もすると雨が上がるのだ。(2015/03/11)
パリの本屋 思想や社会科学など古典が半数以上
写真はパリの小さな書店の店内だが、小規模の書店はたいがいこんな感じだ。天井まで本が並べられており、客ははしごを登る。これらの本の中で新刊小説は比較的少なく、むしろ思想・社会科学などの古典が半数以上を占めている。(2015/03/06)
宮崎駿氏は 民主主義社会における風刺の意味を理解されていない 飛田正夫 これは、鎖国日本の精神的状況そのものですね(注参照)。今もってして頭の中が開国されていない。フランスにはイスラム教徒が500万人以上いるのです。どうして他国の異質文明だなどといえるのでしょうか。いまやイスラム教徒を信ずるものはフランス人の中にもいる。地球は狭くなっている。宮崎駿さんの認識世界は穴の中の狢状態です。これでは何も見えてないことになる。危険です。文明や生活様式を異にする移民の集まりがフランスです。そこでどうやってみんなが仲良く暮らすのかを求めて1905年の政教分離法(ライシテ)ができたのです。(在パリ 飛田正夫)(2015/03/05) Charlie Hebdo 誌 練達の漫画家4人を失った損失 漫画新聞の価値はどこにあるのか?言うまでもなく、漫画家にある。Charlie Hebdoはイスラム原理主義者の襲撃によって一瞬にして最高レベルの4人の人気漫画家を失うことになった。もし、仮にも経営というもの知っている人間であればその損失の大きさが理解できよう。(2015/03/01) 新聞・メディアと大学人 いつも同じ面々なのはなぜ? 先のコラムで筆者はフランスの襲撃事件に対するメディアでの歴史的な説明が不十分ではないか、と指摘した。仏文の研究者は無数にいるはずだが、彼らの見識はほとんど何一つ世に出てこなかった印象だ。この傾向はCharlie Hebdo襲撃事件だけではなく、近年広く一般化している現象ではないかと感じている。イスラム世界の研究者はわが国に何人いるのだろう。だが、メディアで声明を出したり、説明をしたりする大学人はいつも一握りの決まった顔ぶれになっている。この現象には2つの側からの事情があると思う。(2015/02/22) ユグノー戦争の記憶 Charlie Hebdo 襲撃事件とフランス 1月7日に発生したCharlie Hebdo襲撃事件に対するわが国の新聞などの論壇を見ていると、フランスの歴史と風刺と宗教に関する説明ではせいぜい1789年のフランス革命まで遡って言及されたくらいだったのが意外だった。思うにフランス人がこの問題を見る時に重ねているのはもっと古い時代ではないか。つまり、フランス革命より2世紀古いユグノー戦争(1562年 - 1598年)に対する国民的記憶ではないかと思えるのだ。(2015/02/22) クアシ兄弟の身元が割れた身分証はどこで? Charlie Hebdo襲撃犯のクアシ兄弟の身元がいつどういう形で警察につきとめられたのか?フランス・テレビの情報によると、兄弟が襲撃の後に逃走して19区に逃げ込んで止めた車の中に兄サイード氏の身分証が残されていた、と警察は発表している。「アラブの眼」はCharlie Hebdoの事務所に兄弟の身分証が残されていたことを持って、2001年9月11日の同時多発テロとの関連性を指摘しているのだが、その前にまず事実を正確に伝えるべきではないか。(2015/02/16) 「アベノサンバ」(安倍政権を批判する替歌) 伊藤 篤 2014年12月の衆議院選挙(インチキ茶番選挙)の結果に負けず、この歌を、安倍“極悪政権”打倒のために声を大にして歌わねば!(2015/02/16) 風刺漫画のチャーリー誌(Charlie Hebdo)を大富豪のロスチャイルドが買ったという情報の真偽について 本紙2月10日付で、大富豪ロスチャイルド家が襲撃された風刺漫画誌を襲撃の1か月前に購入していたとする情報をペンネーム「アラブの眼」が、オランダ誌から米国のワタンを経由した情報として伝えている。<ロスチャイルドがシャルリ・エブド社を購入か?>と題する記事である。ロスチャイルドはユダヤ系資本家である。そこにはユダヤ人がイスラム教を侮辱させた、という含みすら感じられる。さて、その真偽はどうなのか?フランスインフォはその情報はデマであると伝えている。そればかりか反ユダヤ主義の漫談家デュードネ氏が支援するウェブサイトがその嘘を発信したと報じている。(2015/02/16) 「アラブの春」とフランスの大手メディア 本紙でパリ政治学院のファブリス・イペルボワン教授が<フランスではアラブの春が起きた時、ほとんどのメディアが黙殺していた>という意味合いのことを話している記事があるがそれはどういう意味だろうか。「最後の最後になるまで、ほとんどの大手メディアが話題にしなかった」とあるのはどのようなことなのか。「アラブの春」が始まったのはチュニジアであり、それは2010年12月17日に若者が焼身自殺をしたことが引き金になったものだった。実を言えば当初は「アラブの春」という言葉ではなく、「ジャスミン革命」と呼ばれていた。(2015/02/14) アメリカのアラビア語サイト「ワタン」 本紙に掲載されたクルド軍による「イスラム国」捕虜焼殺情報の真偽は? しかし、クルド軍がイスラム国の捕虜を焼殺したという情報は様々な西欧語の新聞などのネット媒体では未だに見ていない。アラビア語でのみ露出した情報なのだろうか。しかも、個人の書き込みノートに過ぎないfacebookに20歳前の若い女性が書きこんだものをもって「発表」としてよいのだろうか。(2015/02/06) リシャウイ死刑囚の死刑免除の嘆願 後藤氏や湯川氏の人質事件がなかったら、その名前を聞くこともなかったかもしれない女性のリシャウイ死刑囚。彼女の命は後藤さんと引き換えになるはずだった。様々な思惑が入り乱れて、真相は霧の中にある。日本では後藤さんの助命嘆願の動きがあちこちで起きた。日本人の人質は殺され、この事件も次の局面へ、日本人の関心は移りつつある。しかし、人質交換の相手とされたヨルダンの刑務所にいるリシャウイ死刑囚は未だ死を待つ身で獄中にいる。(2015/02/02) フランスとイスラムと右翼 鍵となるアルジェリア独立戦争
フランス国内が愛国主義で染まった、という報道もあるが、そこには単純化もある。Charlie Hebdoを追悼し、デモに並んだ人の中には愛国主義者も少なくなかったと思われる。370万人のデモはフランス史上最大規模だった。しかし、フランス人の非ムスリムの中にはイスラム教徒との平和な共生を望み、中東での戦争に加担するのを批判している人も多い。(2015/02/02)
特定秘密保護法と情報の非対称性 アメリカの経済学者スティグリッツやアカロフらがノーベル経済学賞を授与された理由が「情報の非対称性」の研究だった。情報の非対称性とは売り手と買い手の二者の間に著しい情報の格差が存在することを指す。たとえば中古車について言えば売り手は中古車がどの程度、痛んでいるかを理解しているが、買い手は中身の機構の状態まで中古車店で知ることができない。情報の非対称性が経済にどのような意味を持つか、これを研究したのがスティグリッツ教授たちだった。このような情報の非対称性があると資源を最適に配分することができず非効率な経済になる。結果的に市場につまらない商品ばかりがあふれることになるそうだ。では政治とジャーナリズムに関してはどうか。(2015/01/30) 特定秘密保護法撤廃の日 〜真相検証番組の特需が・・今から企画を練る人も 安倍政権が終焉し、特定秘密保護法が撤廃される日、まず特定秘密の解除と、秘密にする必要がない情報の情報公開が緊急課題になるだろう。そこには今、日本で進行している外交・軍事情報の範疇に入るものが少なくないはずである。(2015/01/27) パリ襲撃事件と記者 パリの風刺週刊誌襲撃事件で多くの記事をフランス媒体の情報をもとに日刊ベリタに書いてきましたが、以下のタイトルの記事は筆者(村上)が書いた記事ではありません。<犯人はイスラム国かモサドか? 仏紙襲撃事件で相反する報道><パリ襲撃事件の犯人の逃亡車両をパトカーが逃がす?><「西欧の宗教対応は均衡を欠く」アルジャジーラの読者アンケート>(2015/01/15) パリの漫画家批判で浮き彫りとなった日本人の古層 パリで襲撃された漫画家たちを非難する声が日本で次々とのろしのように上がっている。表現の自由の行き過ぎだ、というのがその理由のようだ。そこでフランスの風刺文学を俯瞰してみたい。(2015/01/11) 「平和の訴え」、ユマニズム、漫画家 日本人がテロリストではなく、殺された漫画家を「表現の自由の行き過ぎ」と批判しているのを知って僕はただただ驚いている。宗派に寄らず、宗教組織は絶大な権力と富を保有しているし、宗教が世界各地で起きている戦争の原因となっているとパリの漫画家たちは考えていた。このことはエラスムスが1517年に書いた「平和の訴え」で(宗教)戦争を誘発するとしてキリスト教世界の指導者を批判していた行為と基本的に同じである。(2015/01/10) シャルリーとチャーリー 7日にパリで襲撃された風刺週刊誌の名前がCharlie Hebdoである。これを日本の新聞ではシャルリー・エブドと表記している。しかし、日刊ベリタで事件を要約して伝える時、僕はチャーリーと表記している。(2015/01/09) 1月7日 ロシア正教では今日がクリスマス 年末から年始にかけて、国と文化圏、宗教圏によって祝いの日や意味合いが違っているのが興味深いものです。ロシア人の友人は今日、1月7日がクリスマスになっているらしく、お祝いのカードを送りあっているようです。(2015/01/07) 【編集長妄言】(再録) 花や果樹をつくったら「非国民」の時代があった 大野和興 戦後70年が経ちました。1940年、皇紀2600年生まれで、敗戦前後の飢餓の時代を山村で過ごし、多くの同世代が栄養失調で死にました。農業記者としてむらを歩き始めてほぼ50年が過ぎました。むら歩きを続ける中で、いろんな方と出会い、話を聞きました。いまの印象に残っているのは、戦争最中の農村、いわゆる銃後農村の話です。(2015/01/05) 選挙とハリウッドとシナリオライター オバマ政権が誕生する以前に、アメリカで人気のドラマ「24」シリーズなどで格好いい黒人大統領が登場する場面を何度も目にしました。民主党の期待の新人・オバマ氏が大統領になってもいいように民主党支持の映画プロデューサーたちが数年前から米国人大衆にイメージを刷りこんでいたのではないか、と推測しています。(2014/12/18) アベノミクスとレーガノミクスと保守革命 〜アベノミクスの正体〜 ・・・こうしてみると、アベノミクスは1980年代に推進されたレーガン政権によるレーガノミクスに本質的に近いことがわかる。レーガン政権の場合はデフレではなく、インフレとの戦いだったが、意外にも両者の経済政策は似ている。それは新自由主義という点においてである。(2014/11/22) ソ連と自民党 時は1987年。ソ連崩壊の4年前のこと。筆者の所属する大学の刑法ゼミにソ連から訪れた検事が参加したことがあった。40代くらいの中堅の男で、ゼミの教授が刑法以外にソ連・ポーランド法の専門家でもあったからである。(2014/11/21) 総選挙 争点は特定秘密保護法、憲法第九条 きわめて重要な選挙 年内に解散総選挙が行われる見通しになったと報道されている。安倍首相は消費税を10%に引き上げる時期の是非を国民に問う、ということで消費税が争点のようにメディアは報じている。しかし、忘れてはならないのは前回2013年夏の参議院選である。(2014/11/14) 鳥と女
ある調査によると、男性はもしもう一度生まれ変われるなら鳥になりたいという人が多く、一方の女性はもう一度女性に生まれて来たいそうです。(2014/11/07)
陰なる主役、教育テレビ NHKの教育テレビは最近はEテレなどと呼ばれている。EテレのEがエデュケーションのEであるとどのくらいの日本国民が知っているだろうか。長年、教育テレビは地味だと思われて来たし、テレビの主流と思われたことはなかったに違いない。しかし、最近、僕は椎名誠の紀行「パタゴニア〜あるいは風とタンポポの物語」を読んでいてはっと目を見張る記述に出会った。それは教育テレビ賛歌だった。(2014/11/03) パリの散歩道 逸話満載 パスカル・バレジカ著 「エッフェル塔の奇想天外な物語」
日刊ベリタに寄稿していただいているパスカル・バレジカ氏の新刊がパリで出た。パリの都市史を専門とするバレジカさんの新著のタイトルは「La fabuleuse histoire de la tour Eiffel (エッフェル塔の奇想天外な物語)」。興味深い逸話が逸話満載のようだ。さっそくパリジャン紙で紹介されている。(2014/10/31)
パトリック・モディアノ 今年もノーベル文学賞は村上春樹氏に授与されず、フランスの作家、パトリック・モディアノ氏に決まった。モディアノは著名だが、実際に自分が何か読んだことがあったのか、となると記憶が定かではない。見たことがある映画の原作者として知っているだけだったのかもしれない。ノーベル賞のサイトによると、授与された理由は "for the art of memory with which he has evoked the most ungraspable human destinies and uncovered the life-world of the occupation"である。要約すると、記憶の技法あるいは記憶の芸術あるいは単に記憶術となるかもしれないが、フランスがナチスに占領された時代に起きた市民の埋もれた知られざる運命の悲劇を掘り起こした業績、となるだろう。(2014/10/17) 「一度人を殺してみたかった」 先日、シリアに入って銃を手に反政府軍で戦ったという日本人の若者がテレビのインタビューで話していた。イスラム教とか、反政府側の政治要求自体には興味がないのだという。ただ、戦ってみたかったそうだ。(2014/10/13) 3万円の旅 若い男女のカップルが喫茶店で旅の計画を立てている。連休の3日間だろう。1冊の旅行案内書をもとに、バスなどのスケジュールを立てている。訪問先は京都らしい。スマートフォンを駆使して、経路を設定し、バス代まで細かく見積もりを立てている。(2014/10/10) 選挙について 死に票をうまないために 小選挙区制度になって以来、自民党や民主党以外の政党を支持する人々は自分の支持する政党に投票したくとも死に票になる恐れがあり、結局、政策に異論はあってもより近い政党に投票する、というケースが少なくありません。しかし、その場合でもいったいどの政党に入れればいいのか、候補が多数いるとそこでも結局票がわれる、ということがあり得ます。(2014/10/07) 静かに広まる兵器 民間旅客機は大丈夫か? ウクライナでマレーシア機が撃墜されたが未だに犯人は特定されていない。ロシアを非難するメディアもあるが、ウクライナ側が不審な動きをしていたという情報もある。(2014/09/29) 空爆の記憶 最近、空爆と言えば米軍によるイラクやリビアなど、遠い地域の他人事のような響きがある。しかし、筆者の子供時代、それはベトナム戦争よりももっと身近な話であり、それは日本が第二次大戦中、米空軍に空爆されたことだった。筆者の母親は岡山で少女時代を過ごしたのだが、岡山大空襲の際、田んぼを祖母に手を引かれて夜中に逃げ回ったと聞いた。(2014/09/27) 特定秘密保護法とメディア 特定秘密保護法について朝日新聞が映画監督でテレビのドキュメンタリー番組のディレクターでもある是枝裕和氏にインタビューしたことがあった。是枝氏はカンヌ映画祭やヴェネチア映画祭などでの受賞作でも知られ、海外の映画人とも交流がある著名な日本のクリエイターである。(2014/09/24) ネット言論統制への道 インターネット空間のブログやツイッター、フェースブックなどを通した自由な言論が盛んになったのはこの10年ほどの間である。かつて記者クラブ制度を通して、世間に出してよい情報と出してはいけない情報を官庁は統制していたのが、今ではそれができなくなってきた。新聞の記者クラブ制度は続いているとしても、その記事に対する批判あるいは付加情報として、記事の背景などやそれについて知っている関係者の声がインターネットを通して世に出るようになっただけでなく、ツイッターを通して瞬時に「拡散」されるようになってきた。(2014/09/09) 女性の上司に男は何を期待するか 安倍政権が女性の活用をアピールするため、安倍首相は内閣改造を機に女性を5人大臣に据えた。新聞では女性の管理職や女性の政治家の割合が日本では圧倒的に低いという記事が続いている。女性が上司になったら男にとってそれは何を意味するのか?(2014/09/07) 外食チェーン店とアルバイト 最近、なにかと牛丼チェーンの「すき家」の従業員に対する過大な業務が問題化され、繰り返し報じられている。その中心はいわゆる「ワンオペ」と言われる問題で、たった一人で店を守らなくてはならない状態を指す。深夜の一人勤務の時に強盗に襲われた事件も年間数十件起きており、心身の疲労度は苛酷のようだ。そしてついに従業員不足から一時的に閉店を余儀なくされる店も出ている。(2014/08/17) 日本で2番目に幸せな町 鬼塚忠 夏は、お盆を利用して、日本で2番目に幸せな町に帰省した。どこでもない、私が生まれてから大学まで過ごした鹿児島だ。2番目といっても嘘を言っているわけではない。(2014/08/15) 【編集長妄言】集団的自衛権容認に思う 花や果樹をつくったら「非国民」の時代があった 大野和興 農業記者としてむらを歩き始めてほぼ50年が過ぎました。むら歩きを続ける中で、いろんな方と出会い、話を聞きました。いまの印象に残っているのは、戦争最中の農村、いわゆる銃後農村の話です。(2014/07/07) 2001年9月11日 2001年9月11日と言うとあの日だが、私の知り合いのカメラマンはその日、マイアミにいた。何をしていたかというと、鰐の捕獲名人のドキュメンタリーの撮影を早朝からしていたのだった。フロリダ半島には鰐が生息しており、その鰐を素手でロープで縛る名人がいるのである。その日、名人が鰐を捕まえていた時、急に名人の携帯電話が鳴った。(2014/06/24) 「第三次世界大戦が勃発しているのに世界の人々は・・・・」 海外の知人からこんなメールを今朝いただいた。「今、ほとんど第三次世界大戦が勃発しているのに世界の人々はサッカーのワールドカップに夢中になって気がついていない」第三次世界大戦、なぜ今?(2014/06/15) パリの散歩道 出版社「六面体」から漫画集「パリのクロコビス」を出版
パリの出版社「六面体」(l'Hexaedre)から本を出しました。「パリのクロコビス」と題する漫画集です。ほんの少しフランス語の文章がついています。(村上良太)(2014/06/03)
「隣人、親、先生をうたがえ」 鬼塚忠 先日、あるユダヤ人を取材したときに、こんな話を聞いた。日本では、「隣人、親、先生など人をうやまえ」と教えているが、それは違うのではないかと言う。しかし、人間であれば人を尊重することは大事なのではないか。そう思っていると、「隣人、親、先生をうたがえ」が正しいあり方だと言うのだ。(2014/05/18) 集団的自衛権と「戦争終結」までの見通し 集団的自衛権が正規の改憲手続きを無視して、安倍総理個人の政治的信念によって認められようとしている。集団的自衛権が認められれば他国の戦争に日本が巻き込まれることになる。その危険性は日本一国の領土に関わる自衛の戦争なら一定の歯止めがあるのに対して、領土を逸脱することが容認されれば歯止めもなくなってしまうところにある。そのことは戦闘状態に突入してから、戦争終結までの期間の問題に直結する。(村上良太)(2014/05/17) アイヒマンは凡庸だったのか? 〜映画「ハンナ・アーレント」を見て〜 最近、ナチ戦犯の裁判を扱ったドイツの話題の映画「ハンナ・アーレント」を見た。ハンナ・アーレントはユダヤ系ドイツ人として生まれたが、ナチスの台頭によって渡米し、米国で政治哲学者として活動した。その著書にはファシズムや全体主義のメカニズムを浩瀚な資料を網羅して追究した「全体主義の起源」「革命について」「人間の条件」などがある。このアーレントが自らの青春の受難ともかかわるナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴にエルサレムに出かけた経緯を描いたのがこの映画である。(村上良太)(2014/05/16) 「思想的な背景」とは? 〜「アンネの日記」破損事件から〜 東京都内など各地の図書館で「アンネの日記」が破損されていた事件で、今月30代の無職の男が逮捕されたと報じられた。男は犯行を供述したと報じられた。しかし、新聞報道によると「男は本を破った動機について具体的な供述をしていないが、捜査本部は男の言動などから、思想的な背景は薄いとみている」(朝日)とある。(2014/03/24) パリの散歩道 〜会話でよく耳にする単語「シュウェット!」とは? 〜猛禽類の美
パリの会話でよく耳にする単語が「シュウェット!」だ。つづりは’chouette’。いろんなところでこの言葉を耳にする。「それ、シュウェットね」のように。はじけた印象。親密な感じ。嬉しい表現だとわかるけれど、その意味がわからない。辞書を引いてみると、シュウェットには2つの意味があることがわかった。(2014/03/22)
パリの散歩道 「サウジアラビアの映画を見たよ」
「先週金曜、サウジアラビアの映画を見たんだ。ハイファ・アル・マンスール(Haifaa Al-Mansour)監督による「Wadjda」というタイトルの映画。驚いたことに、監督は女性なんだ。とても、とても興味深い。」(パスカル・バレジカ氏)(2014/03/18)
「わが内なる・・・・」 1980年代くらいまでは「わが内なる・・・」という言い方がよくなされたように思う。「わが内なる帝国主義」とか、「わが内なる封建主義」とか言うような言葉だ。(封建主義という言葉はあの頃、頻出の言葉だった)(2014/03/14) 著者のために何をすべきか? 鬼塚忠 最近、こんなことを思っています。私たちの会社は著者のために何をすべきか?もともと出版(publish)の語源は公共化(public)するというもの。なので目的は著者の本を出すことでなく、著者の言いたいことを、出来るだけ多くの人に伝えることだと思いはじめました。その中の一環として紙の本の出版があるならば、出版以外の方法で、著者の想いを求めている人に伝える方法があるのではないだろうか?と。(2014/03/14) パリの散歩道 生演奏の町
パリは欧州一二を争う観光地である。観光地ということは観光客に対するサービスが重要な要素だが美しい街並みだけが魅力ではないことは言うまでもない。ファッションや美食に加えて、意外と忘れられているのが音楽なのである。音楽と言うと隣国ドイツのベルリンがすぐに思い浮かぶのだが、パリの強みはあちこちで生演奏が行われていることだ。(2014/03/04)
「戦争の美しさ」を語る物語 〜感動と昂揚の戦争物語は戦後一貫した売れ筋商品〜 そして再び戦争は始まる 人類の内面の中にある戦争好きの傾向を直視せよ、と警告してきた作家の一人がイタリアのアレッサンドロ・バリッコである。戦争は悲惨だが、同時に戦争は美しくもあり、日常では体験できない昂揚感もあると説く。そこを直視せず、戦争は悲惨だ、とだけ繰り返し説いてもアピールする力は弱いというのだ。(2014/03/02) 空っぽになった店の棚 超インフレと食糧難 東京近郊。近くのコンビニに入ると、店の弁当類の棚が空っぽの状態。「時間の関係でしょうか?」と聞くと「いえ、大雪の関係です」駅前の大きなスーパーでもそうだった。豆腐もないし、食パンもない。売り場の棚が空っぽの光景はショックだった。なぜなら、その光景を少なくとも2回、資料映像で見たことがあったからだ。(2014/02/19) 人はほめて育てろ! 鬼塚忠 2月9日。鹿児島の鹿屋まで、友人である松永太郎さんが演出するミュージカル「ヒメとヒコ」を観にいった。実は去年もこの舞台を観に行っていた。その際、一公演だけ観るつもりが、あまりの完成度に私は4回も観た。期待をいい意味で大きく裏切るクオリティだった。そのなかでも特に光っていた女性がいた。高校二年生の宮園唯さん。私は松永さんに頼んで唯さんと直接話をさせてもらった。(2014/02/18) オレオレ詐欺の進化 先日、ある町を歩いていたらパトカーが「現在、この地域でオレオレ詐欺の電話が集中しています。」とアナウンスしていた。オレオレ詐欺の電話って、セールスマンみたいに地域集中で「営業」しているのか、と思った。(2014/02/17) オヤジはニュースが好き ソンタク
最近ある放送局で新たに抜擢された会長の発言が波紋を呼んでいる。そのせいでソンタクという言葉をしばしば耳にする。「職員たちは会長の意向をソンタクして・・・」などと巷では言っている。しかし、ソンタクという言葉は難しい。(2014/02/01)
西サハラと東京 〜1975年から難民生活〜
西サハラを訪ねたのはおよそ2年前の12月。難民キャンプの人々と同じ施設に寝泊まりした。冬でも風呂はないし、あるのはシャワーだが温水などない。冷たい水である。西サハラも冬は冬、とても冷たい。ゆっくり風呂に入って1日の疲れをいやすというようなことはありえない。(2014/01/27)
立ち見する場所 〜スタジアムと国会の違い〜 昨年暮れの12月5日と6日に国会前に出かけた。特定秘密保護法案の参議院での審議が最終段階に入り、今にも強行採決になりかねない勢いだったときだ。シラケ世代と言われるわが世代には集団で何かを主張したり、闘争したりすることを苦手とする傾向が他の世代より強い気がする。それでも駅前に夕食の食材を買いに出かけようとして、気がついたら電車に乗って国会に向っていた。本当はいくつもりはなかったのに。(2014/01/23) フランスの食事 フランスで3週間仕事をした人がこんなことを筆者に言った。「フランスの飯は最低ですよ。レストランにも行きましたけど。ギョーザの方がよっぽどうまかったですね」彼がどんなレストランに入ったのかわからないが、日本人として理解できるところもある一方、彼の体験から零れ落ちている可能性のある事柄も推察せざるを得なかった。それは飯を食う場のことなのである。(2014/01/19) 堤清二の「市民の国家」論とは 政官財界は「没落」を回避できるのか 安原和雄 政官財界の内側にいて批判精神を失わないユニークな経営者として知られていた堤清二氏が亡くなった。若手経営者の頃から望ましい国家の姿として「市民の国家」論を唱え、それに耳を貸さない現状のままでは「産業界は没落の一途」を辿るほかないとも指摘した。政官財界は果たして「没落」を回避できるのかという問題意識は、今後も常に新鮮な問いかけとなるだろう。(2014/01/17) パリの散歩道 地下鉄のトーカーたち パリの地下鉄に乗っていると、とにかく一人でぶつぶつ話をしている人がやたら多いのである。話し相手はその場にはいない。(2014/01/17) 正月2日、母校の同窓会があった 鬼塚忠 正月2日、母校の同窓会があった。気がついてみると、高校を卒業してから30年も経っていた。この同窓会は10年ごとに行われる。今となってはFBで繋がっているが、基本的には高校時代の仲間とはほとんど会うことはなく意見を交換することもない。だから、ほとんどの同窓生たちとは10年ぶりに会話をする。(2014/01/16) アメリカの政治映画と西部劇 ジョージ・クルー二―監督の「グッドナイト&グッドラック(Good Night and Good Luck)」 アメリカの文物は10年か20年かはともかく、少し遅れて日本に入ってくると言われてきた。今日本に力づくで導入されようとしているのが「テロとの戦い」である。その前例は米国のブッシュ政権時代に生まれたテロ対策の一連の法案であり、また言論統制である。この時代に抗して作られた映画がジョージ・クルー二―監督の「グッドナイト&グッドラック(Good Night and Good Luck)」だった。(2014/01/14) 靖国参拝の蛮行を安倍政権凋落への一里塚に、主権者の怒りの結集を 山崎芳彦 一日(ひとひ)過ぎ一日がくればこれの世を戦世(いくさゆ)にはこぶ安倍晋三ぞ 山崎芳彦(2013/12/29) 安岡章太郎とジングルベル 日本の戦後を代表する小説家の一人、安岡章太郎には「ジングルベル」と題する一風変わった短編がある。読んだのは中学生の時だからもう30年以上経っている。それでも、クリスマスになると思い出す。(2013/12/25) 都知事選は民意の現れか?〜都民は驕るなかれ〜 次の東京都知事選は安倍内閣に対する民意の現れだという論者が少なくないようだ。特定秘密保護法案に対する国民の考えが今度の都知事選に集約され、もし自民党公認候補が勝てば特定秘密保護法に対する国民の信任となる・・・こういう論理である。(2013/12/22) 外国の新聞とユーモア 〜ユーモアは必要?〜 「日本の新聞はユーモアがないから総じてダメだ、それにひきかえ外国の新聞にはユーモアがある。」こんなことを言って日本の新聞を批判する人が時にいる。だが、本当なのか?(村上良太)(2013/12/19) 神頼み 〜九頭龍神社に行く〜 鬼塚 忠 今月13日は金曜日だった。キリスト教を信じる国では不吉な日だ。理由は、諸説あるがキリストが磔にされた日という説が有力かもしれない。しかし、日本ではそうではない。金曜日というのは関係ないが、13日というのは意味がある。それは箱根の九頭龍(くずりゅう)神社の月次祭が行われるからだ。ここに祈るとご利益があるらしい。(2013/12/18) パリのアパートの扉〜一つ間違えると近所迷惑に〜
パリのアパートで暮らし始めて、次第に分かってきたことは周辺の住民たちは週末になると、夜中に大騒ぎをするということだ。特に深夜に歌を朗々と歌ったりする。しばしばうるさくて睡眠の障害ではあるのだが、人間らしさもあって決して嫌いではなかった。ところが・・・。ある日、大家さんからEメールが届いた。(2013/12/15)
忘れないための闘い 〜石に刻む・金属に刻む〜
地下鉄のある駅で他人と待ち合わせをしたとき、構内の壁に金属プレートが埋めこまれているのを見た。何かと思って近寄ってみたらこんな文章。(2013/12/10)
パリの階段 〜カロリーを消費する時〜
パリ市内には築100年、築50年という古いアパートがたくさんある。これらの建物には基本的にエレベーターがない。古典のフランスのサスペンス映画などで、粋なエレベーターに乗って殺し屋がやってきたりするシーンがあるが、あのようなものはあまりないのである。だから住民は毎日、階段を上り下りすることになる。エレベーター完備の日本のマンションからすると、信じられないかもしれないが、パリの人々の多くはそのように暮らしているのである。(2013/12/10)
弁護士と特定秘密保護法案 多くの人が特定秘密保護法案の担当大臣である森雅子参議院議員の答弁のでたらめさに不安と怒りを感じている。担当大臣が法案をあまり理解していないのでは話にならない、という怒りの声がたくさんある。中でも森雅子氏が弁護士であるにも関わらず憲法に反する、そして人権を抑圧するこのような法案をなぜ支持しているのか?と。あるベテランの弁護士に多くの人が抱いている疑問をぶつけてみた。すると、こんな答えが返ってきた。(村上良太)(2013/12/06) パリの物乞い パリを歩いていると、あちこちで物乞いに出会うことになる。フランス人の知人に聞くと、最近ぐっと増えたそうだ。物乞いの中には他国から渡ってきたであろう人々もいれば、零落したフランス人と見える人もいる。具体的に話を聞いたわけではないから、出身地とか事情は不明だが、確かなことはたくさんいる、ということだ。(村上良太)(2013/12/03) ある在仏スペイン人の名刺 「私は人間です」 パリのカフェで本を読んでいたら、買い物帰りと思われる小さめの紙袋を抱えた高齢の男が入ってきて隣に座った。一瞬、その人物は誰かと話をしたがっている、という気がした。だから空いた席がたくさんある中で僕の隣のテーブルに腰をかけたような気がした。その人物はスペイン人だった。(村上良太)(2013/11/29) 「ベニスの商人」 に見る、特定秘密保護法と違憲立法審査 国民の過半数が反対しているか、もっと長い時間をかけた審議を求めていたあの特定秘密保護法案が衆議院で可決された。残るは参議院の審議のみである。しかし、もし参議院を通過したとしても、憲法に反する法律を審査する権限が裁判所には与えられている。特定秘密保護法は国民の知る権利を侵害する意味で違憲ではないのだろうか。(村上良太)(2013/11/27) ロシアから見る特定秘密保護法案 〜日本がソビエト化する日〜 ロシアを旅した時、日本のある大手メーカーの現地職員を工場に訪ねたことがある。その工場はソ連時代の国営工場だったものを日本企業が買収して、日本人の経営者と技術者を送り込んで新たな製造ラインを稼働させていたものだ。その時、日本人のマネージメント担当者はロシア人の労働者についてこんな発言をした。「ロシア人は非常に勤勉ですよ。かつてロシア人は怠け者、というイメージがありましたが、決してそうではありません。ただ・・・」彼はこう続けたのだ。(村上良太)(2013/11/24) フランスから見る特定秘密保護法案 特定秘密保護法案が衆院を通過しようとしている。この法案が通ったら日本の民主主義は終わってしまうと嘆く声が聞こえてくる。アンケート調査などによると、半数以上の日本国民がこの法案に反対か、もっと時間をかけた審議を求めているようだ。異国に滞在中なのでインターネットでかろうじて事の成り行きを推察するだけだが、印象として多くの人が憤っており、ある人は絶望しており、またある人は絶望するのはまだ早い、やれることはある、と激を飛ばしている。(村上良太)(2013/11/23) 作品が映画化される5つのコツ 鬼塚 忠 まだちょっと言えない話だけど、弊社でプロデュースした書籍が、日本のテレビ放送局にてドラマ化されそうだ。すでに複数回の打ち合わせが行われた。著者も喜びを隠していない。そればかりか、著者はプロデューサーに直接、役者などの希望を伝えていた。(2013/11/23) ツールの古城 〜ロワール河とフランス・ルネサンス そしてレオナルド・ダ・ヴィンチの晩年〜
パリから南に列車でおよそ2時間のところにツール(Tours)という町がある。ここは昔から豊かな自然に恵まれ、王族らが狩りをして楽しんだ場所だったそうだ。週末、昼食を食べに来なさい、という目下借りているアパートの大家さんの招きで出かけた。大家さんはこの町に住んでいるのだ。列車はオテルリッツというパリ市内の駅から出ている。(村上良太)(2013/11/20)
パリのスーパーの米 超簡単<米1・水2・10分間> 炊飯器無用 村上良太 パリのモンマルトルで暮らしていると、日本のご飯が懐かしい。ご飯と味噌汁がついた、さんま焼き定食のようなものが無性に食べたいのである。当地ではご飯を食べるのはさぞ面倒なのだろうな、と思っていた。ご飯を炊くといっても炊飯器がない。それに米も高いのだろうと思っていた。ある日、試しに近所のモロッコ人家族が営むミニ食品スーパーに入ったら、箱に入った米を売っていた。1キログラム入りで、値札は5ユーロ30である。日本円で700円くらい。試しに買ってみた。(2013/11/10) バンダ・アチェの津波博物館 村上良太 バンダ・アチェには津波博物館が建てらている。津波博物館にはあの日を再現した模型がいくつか展示されていた。猛烈な高さの津波が海水浴客たちを飲み込もうとする瞬間が再現されている。また、船が陸に打ち上げられていく様子も再現されていた。あるいは地震から何分で津波が来るかをシミュレーションし、逃げている人々との関係を示したものもあった。しかし、そんないくつもの展示よりも、もっとも胸を打ち、忘れられないのは博物館の入口である。(2013/11/01) 秘密保護法案と日本の核武装 アメリカにとって、安倍政権の秘密保護法案はどんな意味を持っているのだろうか。以下はまったくの個人的推測に過ぎない。アメリカは日本の核武装を恐れている。(2013/10/31) 「新聞・テレビをやめよう」というつぶやきについて ツイッターなどのインターネット空間で<新聞・テレビをやめよう>、という言葉をしばしば目にする。大新聞やテレビは嘘を撒き散らし、産業界よりで、情報統制して国民に嘘をばらまいている、というのがその理由である。確かに、新聞やテレビなどのマスメディアが誤解を招きかねない情報を流したり、真相を隠したりすることはあると思う。政治家におもねることもあるし、スポンサー企業の意向に傾くこともあるかもしれない。だから、<新聞やテレビをやめよう>という訴えは理解できないこともない。しかし、訴えている人々は世の中から実際に、新聞やテレビが消滅した社会の可能性を想像したことがあるのだろうか。(村上良太)(2013/10/18) 働き易いオフィス 鬼塚忠 最近、NEC関連の会社をオフィス見学した。そこではっとした。というのは今まで私は自分の仕事環境に100%満足していたからだ。たとえ、築50年を超える旧いマンションであっても、少人数にしては広く、床はすべてフローリング、壁はれんが。スティール製の事務用品は置かず、すべてアンティックで木製のもの。照明もインドの手作りのもの。それにインド・カシミア地方の絨毯。調度品もすべて手作り。それが自分にとっていいと思っていた。すこしばかり告白すると、いつか、かっこいい事務所として雑誌か何かの取材でも受けるかも、などと思っていた。(2013/10/18) 安部公房と2チャンネル 当ウェブサイト編集長のツイッターによると、大企業などが2チャンネルに匿名の書き込みをして若者を煽っていたのではないか、という情報がある。2チャンネルなどインターネット社会の匿名性については、当ウェブサイト「日刊ベリタ」でも<匿名性こそインターネットの新たな解放性である>というような評価をしている論者もいたように思う。こういう社会をいち早く想像していた作家の一人が安部公房だろう。(村上良太)(2013/10/12) パリの即席麺 村上良太
観光ならともかく、滞在するとなると毎日クレープとか、バゲットばかり食べているわけにはいきません。そこで近所のスーパーに行くと、即席麺が積んであるではありませんか。中国製か、台湾製のようです。味もカレー味、鴨肉味、牛肉味、マッシュルーム味など数種類バリエーションがあります。(2013/10/02)
パリの書店 逆風に立ち向かう「捕まえ手」 村上良太
僕が滞在しているパリ18区、モンマルトル地区はすぐ裏手にピカソが若い頃暮らしたアトリエ「洗濯船」の跡地や、カフェ「ムーランルージュ」などの跡地が多数残されており、散歩をするとあちこちで各国からの団体旅行客と彼らに説明する案内人の姿を目にする。作家マルセル・エイメの「壁抜け男」にちなんだ半身の銅像が壁からにゅっと出ているのもこのあたり。そこから石段を下ってぶらぶら歩いていると、一軒の書店に出会うことになる。L'Attrape-Coeursという名前の書店だ。(2013/09/29)
パリの散歩道 満月夜の大宴会 村上良太 当地では週末になると、あちこちで宴会が始まるようだ。先週も隣に何人か集まって宴会が始まり、歌を歌っていたが、それが終わって階下の部屋に引き上げたのだろう、ブザーを鳴らしまくり、扉をガンガン叩く。その叩き方はまさに暴力的だ。今夜は満月らしい。「らしい」というのは月を見ることが難しいからだ。(2013/09/21) パリの散歩道 詩人の生活 村上良太
パリではどんな詩が今日書かれているのだろう。フランス人の友人から一人の女性詩人を紹介してもらった。名前はカミーユ・ロイビエ(Camille Loivier)。パリ北部のモンマルトルで彼女は暮らしている。住まいはマンションの6階。エレベーターはない。訪ねると、丁度今、新たな詩集を作っているところだという。(2013/09/20)
人工透析を拒否して10年 奇跡のレシピ 鬼塚 忠 私の知人にLさんという女性がいます。 腎臓の働きが悪くなり、人工透析治療を言い渡されました。「そうしないと1年以内に死ぬ」と。しかしその女性はその人工透析治療を拒否してきました。彼女は拒否してもう10年になります。(2013/09/20) 化学兵器撤廃条約より、全兵器撤廃条約を シリアが化学兵器全廃に向けて動き出すことになった。化学兵器とか、核兵器とか、地雷とか、クラスター爆弾とか、ある種の兵器に限って撤廃したり、拡散を防止したりする条約が結ばれる。カラシニコフ銃などの通常兵器は公認され、こうした兵器は残虐だということで規制される傾向にある。(2013/09/17) パリの散歩道 〜モノと人と言葉〜
パリに来ると、立体芸術に取り組んでいる人が多いのを感じる。鉄のパイプを溶接でつないだり、もっと小さなところでは針金で動物や乗り物などをかたどった土産物を作って売っていたり。平面と違った、こうしたモノとの戯れはときに「無駄な芸術」のように冷ややかに感じられることがあった。そもそも立体芸術は絵画に比べて、場所を取る。日本の家屋では収納スペースも限られているのだ。こうした芸術が毎年作られているとしたら、毎年ある程度は壊されているのだろうか。(村上良太)(2013/09/11)
パリの散歩道 モンマルトルの部屋〜バレリーナの部屋だった・・・〜
今回、僕が滞在しているのはパリ北部のモンマルトルという地域。行政区画としては18区になる。建物のすぐ裏手にピカソが若いころ暮らした「洗濯船」(vateau lavoir)というアトリエの跡がある。まだピカソが貧乏だった頃のいわゆる「青の時代」を生きたところだ。このあたりは坂道が多く、散歩をするには好ましい。住まいの建物は5階建てで、わが部屋は4階になる。(村上良太)(2013/09/09)
パリの散歩道 シリア騒動2 村上良太 ルモンドを買って食後にベッドで読み始めたものの、秋の涼しさが疲れに心地よくて眠り込んでしまった。読みかけていたのはシリアへの軍事介入についてフランス人がどう考えているかという世論調査の記事だ。ルモンドが引用しているのはフランスの世論調査会社IFOP(民間のマーケティング会社)のデータ。それによると、目下フランス人の3分の2が介入に反対しており、その割合が8月末に行った調査時よりも上がっている。軍事介入反対の比率がもともと高かったドイツと足並みをそろえる結果となった。(2013/09/08) パリの散歩道 〜シリア騒動〜 村上良太
今、パリに来ています。こちらの新聞・雑誌ではシリア攻撃をめぐる賛否両論の記事がまさに集中豪雨的に出ている感じです。今回、フランスのオランド大統領がオバマ政権に賛同しているところが2003年のイラク戦争と根本的に違っています。「急げ、バラク。おいらは震えてるんだ」(2013/09/07)
ハリウッドと歌舞伎 鬼塚忠 ほぼ5年ぶりくらいのハリウッドのどんぱち映画「ワールド・ウォーZ」を観た。典型的なハリウッドのどんぱち映画はほぼ五年ぶりだ。私は元々ハリウッド映画の原作小説を日本に持ってくる仕事をしていて、たとえば、アルマゲドン、パールハーバー、ミッションツーマーズなどの原作を日本に持ってきて版権を日本の出版社に売っていた。それがほとほと飽きてきたのも独立した理由の一つだ。ではなぜ観たのか?(2013/08/22) 健康法・全裸で日光浴 鬼塚 忠 出版の仕事をしていると世の中の動向が気になる。何が売れているかではなく、人は何に興味があるか、だ。それが、売れる本を考える上で重要な、アイデアの源泉となる。基本的に人間の興味のあることは、お金もうけ、恋愛、健康、勉強が主なのだが、最近、健康に人はより興味を持つようになった。団塊の世代のほとんどが、現役を終え、あとは老後の生活に入るからだろう。ある医者からお話を聴いた。「鬼塚さんねぇ、医療関係者は誰でも知っているけど、誰も言わない体に一番いい健康法って何か知っていますか?」と。(2013/08/21) 民主主義とテレビ 村上良太 イスラム世界を揺さぶった「アラブの春」の仕掛けの1つにデジタルビデオカメラを使った映像がある。先日、朝日新聞でアルジャジーラテレビの元編集長ワダ・カンファル(Wadah Khanfar)氏が「アラブの春」の報道について語っていた。アルジャジーラはビデオカメラを市民に配布してトレーニングし、市民が撮影した映像をニュース番組に盛り込んでいたという。そのための準備は数年前から行われてきた。カタールの放送局、アルジャジーラテレビは最も初期から「アラブの春」を報じ、ある意味煽ってきたメディアでもある。同じことはミャンマーの場合にもあてはまる。(2013/08/20) 北欧の玩具 2 「自然の猿真似ではいけない」
デンマークの首都コペンハーゲンから北に海岸沿いをドライブしていくと、美しい海岸線の先でモダンな集合住宅に出会うことになる。デンマークが誇る著名な建築家、アルネ・ヤコブセンが海岸のリゾート地に建てたベラヴィスタ集合住宅である。住宅は白く、建築から70年を経ても、遜色のない美しさだ。(村上良太)(2013/08/10)
北欧の玩具 村上良太
北欧に行くとシンプルで素敵なデザインの家具に出会うことができる。しかし、家具は基本的に持ち帰りが難しい。だが、そんな大きなものでなくても、北欧のデザインを満喫できるものがある。木製の玩具だ。猿や河馬など様々な動物のデザインがある。筆者が土産に買ってきたのは8センチくらいの小さな鳥の玩具だ。(村上良太)(2013/08/09)
コンテンツを「単発で見せてくれ」〜放送局・映画館以外の第三の道は可能か〜 日刊ベリタはかつて月間1050円の講読料だったのを今年から月400円に大幅値下げした。従来から、もっと下げた方がいいという声を外部の人から聞いていた。中には年間3000円が限度かな、という声も複数耳にした。しかし、何事も試行錯誤のインターネット媒体にとって大きな賭けなので実現に時間がかかった。それでも私の知る放送業界人からはこんな声も聞いた。(村上良太)(2013/08/06) 管理が強まる大学 〜政治と学問〜 京都大学名誉教授の中山研一氏(刑法学者)が亡くなる前に執筆して公開していた「中山研一の刑法学ブログ」の中に、山形大学学長選をめぐる話がある。中山教授は学長選で選ばれた人物が文部科学省の官僚であり、つまり天下りであったことに憂慮しているのだ。かつて学長は学内選挙で選ばれた人物に決まっていたのに対し、昨今は学外者が多数入った学長選考会議で決定されているとして中山教授は危機感を抱いていた。(村上良太)(2013/08/05) エイミー・ジョー・ジョンソンの映画作り 村上良太 20年来の東京在住者でラジオの国際ニュースキャスターをしているフランス人の友人、フィリップ・ヴァルドア(Philippe Valdois)はデジタルメディアに詳しい。先日、「これを見てくれ」、とアイパッドを開いた。クリックするとそこに流れた映像は歌だった。(2013/08/01) デトロイト市破産の新聞報道を見て 村上良太
昨日7月20日(土)の新聞でアメリカ・ミシガン州デトロイト市の破産が報じられた。負債総額は180ドル(約1兆8千億ドル)を超えるとされ、アメリカの地方自治体の破産としては過去最大のケースだと朝日新聞で報じられた。朝日新聞の見出しを見ると「自動車の街 無一文」「みんな出て行った」「工場は移転」「殺人年400件」「荒廃」とこれでもか、と言わんばかりである。確かに、デトロイトの経済は苦しい。しかし、昨年デトロイトに2回取材に行って僕が現地で見て、感じたことと何かずれている。(2013/07/21)
新入社員紹介 鬼塚忠(出版エージェント・作家) ふたり辞めて、ひとり新入社員が入りました。5月に入り、募集広告を出しました。はたして誰か応募してくれるのか?という懸念も吹き飛ぶほど優秀な方がたが応募してくれました。弊社は特別英語を使う仕事ではないのですが、なぜだか女性の応募者のTOIEC平均点はおそらく900を超えていました。びっくりですよね。前職もさまざま。キャリア官僚だとか、将来を期待されている会社員とか。いい人材を選ぼうと筆記試験をしました。それを少し公開してみます。(2013/07/19) ツイッター、フェイスブックへの安易な依存は危険 池田龍夫 ツイッターやフェイスブック利用が増えている。野放図な発信を心配していたところ、毎日新聞7月15日付朝刊3面コラム(「風知草」)の指摘に共感した。「あまちゃん国家」との見出しも秀逸。「ツイッターもフェイスブックも、米国の企業が提供するサービスである。携帯端末を活用した安倍晋三首相のこまめな書き込みがしばしば話題になるが、セキュリティーは大丈夫か」との問題提起だ。(2013/07/18) 日本人のハートに火をつける安倍首相 村上良太 安倍首相の人気は高い。参院選も自民党が圧勝する可能性が高いと新聞は報じている。安倍首相の願いは「戦後レジーム」からの脱却だとされる。それは論理的には戦前・戦中への回帰である。安倍首相は日本人の心に火をつけるかもしれない。それも今みたいなものではなくて、本当にハートに火をつけるかもしれない。(2013/07/12) 「北京の春」 村上良太 最初にお断りしておくと、本稿は北京とも春とも関係がない。フランスの作家ボリス・ヴィアンが書いた「北京の秋」にあやかったタイトルだ。「北京の秋」は北京とも秋ともなんら無縁の小説に前衛作家ヴィアンがあえてそんなタイトルをつけたのである。2011年以来、「アラブの春」という言葉が世界的に大流行している。(2013/06/24) 映画とテレビ 昨日、映画「日本国憲法」の上映会場で監督のジャン・ユンカーマンさんにお会いすることができました。ユンカーマン監督と言えば僕の場合、与那国島の漁師を撮影した「老人と海」をまず連想しますが、この映画も見そびれており、昨日が初めてみるユンカーマン作品でした。(村上良太)(2013/06/16) やっと解放されました(\^o^/) 信友直子 日曜日に「Mr.サンデー」の放送が終わってやっと解放されました(^^)。今回はホント辛かった(><)自分自身が今回のテーマの何がおもしろいのかまったくわからなかったからです。 (2013/06/05) アベノミクスの論点 村上良太 アベノミクスが始まったのが昨年12月だったから、約半年になる。この間、安倍政権は日銀の協力を得て為替を円安に誘導し、平均株価の上昇につなげた。庶民の多くは久々に景気のいい話だと喝采を送った。しかし、最近になって高騰していた株価が急激に下降する事態が何度か起き、アベノミクスは本当に大丈夫なのか、という不安も同時に広がっている。(2013/06/05) 新聞のテレビ欄 〜なぜある番組だけ色をつけるのか?〜 村上良太 新聞のテレビ欄(業界ではラテ欄と呼ばれている)にはそれぞれの放送局の番組担当プロデューサーたちが苦心して書いた番組の売りが印刷されている。1つの番組の持つスペースは放送時間の長さに比例するわけだが、その限られた枠の中で何とか読者(視聴者)の関心を引くために担当者たちはしのぎを削っているのである。欄が小さく、字数が少なければ少ないほど言葉の選択は難しい。だからラテ欄は戦場でもあるし、株式市場のようなフェアを要する場で本来はあるべきだと思っている。ところが最近、いくつかの番組だけが赤で色づけされていて、そこだけ放っておいても目に飛び込んでくる、という現象が起きている。本来フェアな戦いであるべき場と思ってきたテレビ欄に異変が起きているのだ。(2013/05/30) 転移じゃないみたいです(\^o^/) 信友直子
虎の門病院乳腺外科の三浦先生のところに行ってきました。腹部エコー検査で肝臓に10ミリの黒い影(高エコー斑)が2つあることが分かったので相談に行ったのです。(TVディレクター信友直子の乳癌日記から)(2013/05/30)
おはら祭り 鬼塚忠 渋谷が占拠された。私の故郷、鹿児島には「おはら祭り」というお祭りがあって、その時期になると街がそわそわする。鹿児島の民謡が繁華街に流れ、道路を遮断して踊るのだ。私も参加したことがある。くたくたになりながら民謡を踊るのだ。そのおはら祭りがなんと渋谷であるという。(2013/05/23) テキサスという土地 村上良太 仕事でアメリカ南部のテキサス州を旅してきました。テキサスと言えばメキシコと国境で接しており、当然ながらメキシコ出身のヒスパニック系住民が多数暮らしています。この州で仕事で出会った人物はロドリゲスというヒスパニック系の苗字の持ち主でした。ですから、彼はヒスパニック系の移民なのかもしれないと僕は思いました。しかし、そうではなかったのです。ロドリゲス氏は旅をしながら、僕にこんなことを教えてくれました。(2013/05/16) 【編集長妄言】ベリタ改憲阻止宣言 ベリタはその存在をかけて改憲阻止の旗を掲げる 大野和興 安倍自民党が改憲に前のめりだ。安倍首相のこのことにかける言動は異常なほどの高揚ぶりで、この 国は本当に危ういところに来ているという気がしてならない。(2013/05/03) ニュースの三角測量 村上良太 最近僕は外国人の友人が多くなって、コミュニケーションも英語で結構やっています。上達した英語ではまったくありません。粗雑そのものです。それにしょっちゅう文法の誤りも犯しています。ですからもっと語数を豊かにして上達したいという思いは今も強くあります。そんな英語もままならない僕が同時にフランス語をやっているのは日本人はニュースソースを非英語圏からも1つ持っていた方がいいと考えているからです。(2013/04/28) 新書が薄い 村上良太 かつて新書と言えば岩波新書だった。岩波新書は中身が詰まっていた。誠実で個性的な研究者による何十年かの研究の成果がびっしり詰まっていたからだ。その新書市場に90年代以後、多数の出版社が参戦して、百花繚乱の時代となった。今や新書は電車で2時間で読める雑誌の特集だと誰かが書いていたが、なるほどと思った。新書は2時間で読み捨てる媒体になったのだ。以前は新書をよく読み、テレビ番組の企画づくりの参考にもしていた。しかし、最近では企画を作るから新書を読もう、という感じがまったくしなくなってしまった。新書を読みたいという気がなくなったし、新書コーナーに足をとめることも稀になった。(2013/04/21) 記憶力の不思議 鬼塚忠 昨日、非常に興味深い女性に話を聞くことができた。 (2013/04/20) 4月8日の花まつりに想うこと 二一世紀の「天上天下唯我独尊」 安原和雄 お釈迦様の誕生を祝う4月8日の恒例の花まつりが今年も巡ってきた。例年のこととはいえ、考えてみるべきことは、やはり釈迦の宣言として知られる「天上天下唯我独尊」に込められた意味合いであり、肝心なことはそれを実践していくことである。実践を伴わないただの知識で満足するのでは、お釈迦様も喜ばないだろう。では21世紀の今、どう実践していくのが望ましいのか。(2013/04/06) イラク戦争から10年 大新聞の記事を読んで 朝日新聞は3月20日付の朝刊でイラク戦争を取り上げ、「開戦から10年」という見出しの特集を大きく組んでいた。記事の目玉は当時、小泉政権の官房長官だった福田康夫氏へのインタビューである。この中で、福田氏は当時は大量破壊兵器がイラクにあるのかないのか、情報がなかったと語っている。(村上良太)(2013/03/27) あとがき不要論 村上良太 本にはたいがいあとがきが添えてある。あとがきにはたとえば翻訳書の場合には翻訳者による解説が添えてある。また翻訳者以外にも、評論家などが解説を加えている。あとがき不要論などとタイトルを付したが、僕自身もあとがきをよく読むし、あとがきから読み始めることも少なくない。それでも、あとがきには必ず弊害がある。(2013/03/10) 機内持ち込み品 2 村上良太 何年か前にロシアの地方都市からサハリン(樺太)行きの飛行機に乗り込んだことがあった。飛行機は小型で、年季が入っているようだった。中央の通路をはさんで両側に2列ずつ座席があった。僕の隣の窓際の席には見知らぬロシア人の男が座っていたのだが、男は飛行機が離陸してしばらくすると、アタッシュケースを無造作に開いた。(2013/03/04) 機内持ち込み品 村上良太 先日、アフリカに行く用事があり、飛行機に乗った。航空会社はエミレイツ航空でドバイを経由する便だった。エミレイツ航空で機内食が出た時、ナイフやフォークが入っているカトラリーの容器が妙に重い。開けてみると、金属製のセットだったのでドキッとした。2001年の同時多発テロ事件以後、プラスティックの道具しか見たことがなかったからだ。とはいえ、ナイフと言っても鋭利なものではない。だから、大丈夫だと判断されたのだろう。そもそも金属だから危険で、プラスチックだから安全とは一概に言えないだろう。(2013/02/27) 私の情報源 鬼塚忠 私のような仕事をしていると、日頃からいかに面白い話をするかが、仕事で重要になってくる。そのためにはいかに面白い考え方を日頃から身につけているか、面白い情報をインプットするかが大切なのだ。 (2013/02/23) 【編集長妄言】ぼくの予測はよく当たる 大野和興 ぼくの予測はよく当たる。最近のものでは、マリで仏軍泥沼化と猫好きだからPC遠隔操作犯、のふたつ。(2013/02/15) 不思議な世界 村上良太 パリで彫刻家をしているフランス人の友人ヴァンサン・ベルゴン氏から聞いた話。彼の彫刻作品を扱っているギャラリーに、ロンドンからカタール首長の息子がやってきた。首長の息子の後ろには何人も護衛がついている。友人の彫像はブロンズの人間像だ。ジャコメッティを思わせる彫像は細くて、大胆なデフォルメが施されている。それでいて、ジャコメッティの猿真似ではない。仏像のように人間の魂が宿っている。そんなギャラリーに突然やって来たアラブの王族。なんと友人の彫像はただちに11体すべて売却済みになった。(2013/02/09) 病縁で多くを学び、古希を迎える 人を思いやる心を忘れないでいたい 安原和雄 私(安原)にとって得難い「心の友」、清水秀男さんから新年の心境を綴ったメールが届いた。題して「病縁で学んだ多くのこと」で、三つを挙げている。それは、生かされていることの有り難さ、「当たり前」こそが幸せの原点、残された生をお役に立つべく、―である。「病縁」とは「歩行困難」という病魔との苦闘を指している。(2013/01/16) 台北・松山空港の書店で 村上良太 旅行帰りに空港の書店に立ち寄るのが習慣になっている。今回、用事で台湾に出かけたのだったが、帰りに台北・松山空港で書店を探した。僕が探していたのはサン・テグジュペリ著「星の王子様」の中国語訳だ。(2012/12/23) パリジェンヌの日記(Le journal d'une Parisienne)2 「狂気のバーゲンセール」 ヴィルジニー・ブリエン
あぁ、パリの11月ったら! 枯葉が地に落ちていく。それに住民税・・・・。でも、一段とすごいのは大安売りの月だということ。パリのファッション店では服の大安売りが始まるのだ。まさに狂気と言っていいバーゲンセール。(2012/12/02)
現代の遊牧民 「モダン・ノマドの日記 番外編」 アンドレイ・モロビッチ
北アフリカのサハラ周辺をさすらっていたスロベニアの作家アンドレイ・モロビッチさんから久しぶりの連絡が届いた。(2012/11/30)
手術に思うこと 鬼塚忠 今日、知人が目の手術をする。鹿児島の知人で地元でネット新聞の記者をしている。去年帰京した際に、私のことを取材してくれた。その原稿を読んだ。地方では東京の第一線で活躍しています、という内容は受けるそうで、「これ大丈夫なの?私、偉そうですよ」とダメ出ししようと思ったら「それくらいがいいんです」とそのまま偉そうな記事になった。彼は以前右目を失明した。それで左目を酷使していたら、そちらに負担がかかりすぎ、左目の手術を受けることになったそうだ。この手術の成功率は100%ではない。手術が失敗したら、完全に失明することになる。心配で仕方がない。ぜひとも成功してほしい。心からそう祈っている。手術に関して、ひとつ印象に残った話をしよう(2012/11/15) 故郷 鬼塚忠 週末、故郷、鹿児島に帰り、友人(40代)の結婚式に参加した。40代も半ばを過ぎ、友人が結婚式だなんて、なんて面白いのだろうと思って、遠方にもかかわらず喜んで出席した。新婦はかなりの美女、うらやましくなるほど、だった。さらにそれがすごい結婚式だった。(2012/10/29) チリのドキュメンタリー番組を見て 村上良太 シカゴ近郊の町に泊まった時、アメリカの公共テレビ局PBSで風変わりなドキュメンタリー番組を見た。スイッチをつけた時は番組がすでに途中だったのだが、つい時間を忘れてみていた。60代くらいの女性が砂漠に立っている。彼女が語っているのは遺体の発掘について。亡くなったのは彼女の兄弟らしい。いや、亡くなったのではなく、殺されたのだ。しかも集団で殺され、この砂漠に埋められたらしい。(2012/10/27) ベシュレル〜フランスの動詞活用テキスト〜をもらって 村上良太 最近ネットで、ベシュレル(Bescherelle)というフランス語の動詞活用テキストがいいという情報をいくつか見た。そこでNHKの国際放送を担当しているフランス人の友人に尋ねてみると「ベシュレルなら持っているから、差し上げますよ。少し古い版ですが」という答えが返ってきた。(2012/10/06) 地下鉄と空き缶 村上良太 都心の地下鉄構内の自販機で缶飲料を買ったものの、ごみ缶容器の口が段ボールの一片で閉ざされていた。段ボール紙の上にはIMF・世界銀行の年次総会が開かれるため特別警戒中だと説明が書かれていた。(2012/10/05) パリジェンヌの日記(Le journal d'une Parisienne) ヴィルジニー・ブリエン
8月のパリはとにかく閑散として、物静かだと言われている。住民がこぞってパリをあとにするからだと。でも、それは単なる伝説?それとも現実?確かに8月のパリは普段だったら人が歩いている歩道が空っぽ。交通量も少ない。地下鉄はラッシュが解消、人々のテンポもスローになる。商店も企業も閉まっているようだ・・・つまり、8月のパリが閑散としているというのは伝説ではない。だけど、たとえ現実であったとしてもだんだん真実ではなくなりつつある。(2012/10/02)
喜寿を迎えてなお過激に生きる 知識、見識よりも胆識をめざして 安原和雄 喜寿を迎えることができたのはやはり感謝しなければならない。しかし浮かれているわけにも行かない。今後の人生をどう生きるつもりかと問われれば、いのちある限り過激に生きたいと思案している。知識、見識を広くし、深めるのもよいが、あえていえば胆識をめざしたい。胆識とは時代の変革にかかわっていく実践を指している。目下最大のテーマはどういう安全保障観を打ち出すかである。横行している軍事的安全保障は混乱と破壊を招くだけであり、それとは異質の真の「平和=非暴力」を築く「いのちの安全保障」を提唱したい。これこそ21世紀版胆識の実践といえよう。(2012/09/26) 空港の書店で目にした一冊〜ノンフィクション’ZEITOUN’〜全米図書賞受賞作 村上良太 アメリカのダラス国際空港の書店で目についたのが「ZEITOUN」というタイトルの本だった。表紙は洪水の町をカヌーを漕ぐ髭面の男のイラストである。このイラストのタッチが気に入った。(2012/09/07) 取材続く。 鬼塚忠 先日、日経BP社「日経エンタテインメント」から連絡を受け、取材を受けた。タレントのビビる大木氏が会社に来て、話が盛り上がった。これがけっこういい男でかっこいいのだ。背は高く、おしゃれで話がうまい。しかしそれに返す私はどうだったか、どう思われたかちょっと不安。それが記事になってどうなるだろうかとさらに不安。しかし書きあがった文章を読むと、これが面白い。話した内容をほとんどそのままなんだけど、なぜだか面白い。(2012/08/22) アンドレイ・モロビッチさん 村上良太
モロビッチさんと会ったのは後にも先にも、この時の10分ほどのことである。食事を済ませて先に席を立つ時、モロビッチさんのメールアドレスと名前を手帳に書き込んでいただいた。その時点で、モロビッチさんがどんな「記者」なのか皆目見当もつかなかった。そればかりか、スロベニアがどこに位置するかさえ知らなかったのだ。(2012/08/04)
12期突入 鬼塚忠 電子書籍が売れて、紙の書籍になった。夏川賀央著「すごい会社のすごい考え方」という本が講談社から文庫として出版され、今週、全国の書店に並んだが、実はこの本、不思議な経緯で出版されることとなったのだ。この本は、まず、日本、韓国、中国、台湾が共同出資して作ったユナイテッドブックスという出版社で、第一発目の紙の書籍として、期待を受けながら出版された。しかし、発行後の発売は振るわず、消えゆく運命となった。(2012/07/23) すごい興奮する原稿 「カルト3兄弟」 鬼塚忠 来たぁ。すごい興奮する原稿。「カルト3兄弟」私のところには、一般人から書籍検討用の原稿や企画書が日々送られてくる。それを社員が読み、面白いものは私に回ってくる。それが日課なのだ。この過程から、「哄う合戦屋」(シリーズ40万部)、「死ぬときに後悔すること25」(シリーズ50万部)などのベストセラーが生まれた。私にとっていい日というのは、いい原稿と出会った日に他ならない。昨日はこの数カ月で素晴らしく興奮するいい原稿に出会った。(2012/07/20) 【編集長妄言】16日午後、代々木公園 暑さの中で聞いた言葉 大野和興 17万人が集まった7月16日の「さよなら原発集会」。うだるような代々木公園の午後、会場の一隅で聞いた、呼びかけ人の一人、大江健三郎の言葉が胸にしみ込んだ。(2012/07/17) アンコールワットと密林の猿たち 19世紀半ば、フランスのナチュラリストで探検家のアンリ・ムオ(Henri Mouhot)はインドシナを旅している途中、密林の中に東洋の秘境アンコール・ワットを発見した。ムオはその時の探検の記録を残している。ナチュラリストだったというだけあって、ムオの探検記には動物たちの興味深い姿も描かれている。中でも目を引くのは密林の猿たちである。(村上良太)(2012/07/10) 動いてみないとわからない 村上良太
外国に取材に行けるようになったのは僕の場合はもっぱら9・11同時多発テロ事件以後だ。それまでの数年は外国取材が減少しており、外国取材をもっぱらとする番組枠のスタッフでなかったら難しかった。それがテロ事件をきっかけに海外の動向が戦争を含めて再びニュースに取り上げられるようになった。だが、外国取材の経験が不足していると、初めて行く土地土地で勘違いや誤解、自分の無知を思い知ることになる。(村上良太)(2012/07/08)
村上龍とテオ・アンゲロプロスの対談番組 1990年頃だったと思うが、作家の村上龍氏とギリシアの映画監督テオ・アンゲロプロス(Theo Angelopoulos)氏が対談したNHKの番組があった。「旅芸人の記録」からその頃の最新作「霧の中の風景」まで、テオ・アンゲロプロス監督の映画を紹介しながら、ギリシアでの映画作りについて村上龍氏がインタビューしていた。(村上良太)(2012/06/24) テレビ業界人と食事 糖尿病とどうつきあうか 〜編集室の厨房で〜
井上秀明さんはテレビ・ドキュメンタリーの編集者で、過去には賞を受けた番組を多数生み出してきた人です。以前、井上さんに編集の仕事についてインタビューにお伺いした時、井上さんの編集室のすぐ近くのファミリーレストランで夕食をともにさせていただきました。この時、井上さんは食事の写真をデジタルカメラで撮影されたのですが、その理由は糖尿病だからということでした。毎日、何を食べたかを写真に記録しているそうです。(村上良太)(2012/06/24)
オウム真理教と私 鬼塚忠 ある日、ビルマ寺のビルマ僧とブッダが悟りを開いたとされる菩提樹へ行った。するとなんとその菩提樹の下には麻原彰晃が瞑想していたのだ。当時はまだ選挙に出る前で、麻原彰晃はそれほど知名度は無く、座禅して空を飛ぶことで、一部の間で有名だった。今でも忘れない、麻原彰晃のまわりには踊り組が踊り、その周辺には、上祐史浩など、その後有名になる幹部が揃っていた。そのとき、私の横にいたビルマ寺の僧が麻原彰晃を見て、奇妙なことを言った。「うぉー、このお方はすごいマインドパワーがある」(2012/06/18) 外国のテレビと滋養 村上良太 外国のテレビについて考えようとすると、反射的に思い浮かぶのは昔お世話になった制作会社の社長の話だ。アメリカに旅行した時、ホテルから一歩も出ず、朝から晩までテレビ三昧だったという。誇張はあるだろうが、真実に近い気がする。他国の放送で面白いものがあればアイデアをいただこうという腹なのだ。そのため外国に旅行しながら、ホテルに籠るという・・・。(2012/06/12) 海峡を渡るバイオリン 鬼塚忠 盟友岡山徹氏と私が、聞き書きした「海峡を渡るバイオリン」(河出書房新社)の陳昌鉉氏が13日、亡くなられた。82歳、大腸がんだったそうだ。私が会社を起こして間もないころだった。陳昌鉉氏の存在を知人から聞き、これはと思い、すぐに電話を入れて自宅に行き、その半生を本にしたいと願い出た。(2012/05/18) メールマガジンが100号を迎えて 鬼塚忠(作家、出版エージェント) アップルシード・エージェンシーのメルマガが、ついに100号になりました。気がついたらそうなったという感じです。月一回発行しているので、8年と4カ月前に始めたことになります。100号は単なる通過点でしかないと分かっていながらも、感慨深いものがあります。これまで、朝から夜までとにかく働いた、という記憶しかありません。 (2012/05/03) ボック先生 〜日米のシナリオ教育の違い〜 90年代の初頭、オーディ・ボックというアメリカ人の日本映画研究者が日本の学校で日本映画を講じていた。黒澤明の自伝「蝦蟇の油」の英訳者であり、成瀬巳喜男や黒澤明、市川昆など日本の映画監督を論じた「Japanese film directors」という著作もある。日本語も堪能で、若い頃はNHKの英語講座で講師をしていたこともあるようである。ボック先生は映画のシナリオを書くためのシナリオ講座に関して、日米で教え方に基本的な違いがあると言っていた。(村上良太)(2012/05/03) 突風に吹かれて 村上良太 3日午後、首都圏もまた激しい突風に襲われた。偶然、その時間に千葉にいた筆者は東京行きのJR電車が突風でストップしてしまいまったく車内で動きがとれなくなってしまった。アナウンスはこう告げた。「運行の見込みはまったくたっていません」(2012/04/04) ペンギン大脱走 鬼塚忠 「葛西臨海水族館からペンギン脱走中」そんなニュースが流れてきた。とても夢のあるニュースだ。(2012/03/19) 「電子書籍、実はすごい!」 鬼塚忠 2010年1月に、弊社プロデュースで、夏川賀央著「すごい会社のすごい考え方」(ユナイテッド・ブックス)を世に出しました。企画も文章もよかった、と思っていたのですが、重版するには至らず、そのまま絶版となりました。絶版を伝えられるときは、本当に悲しいものです。作家やエージェントにしてみれば、コンテンツを産む訳ですから、文字通り子供のようなもの。しかし電子書籍の許諾をしたら、3か月間で4万部超の売上報告が送られてきました。思わず、配信元に確認してしまいました。本当か、と。もちろん本当でした。これはすごい。(2012/02/19) 深夜タクシーの会話 村上良太 仕事柄、深夜に帰宅することが少なくない。深夜タクシーに乗っていると、いろんな運転手に出会うが、夜のハイウェイで彼らの話を聞いていると飽きることがない。日刊ベリタに寄稿しているスロベニア人作家のアンドレイ・モロビッチさんがアフリカのモーリタニアをさすらっている話をすると、運転手はこう言った。「モーリタニアって、海岸線が短くて、内陸に入るとこんな形になって膨らんでいる形ですよね。」(2012/02/19) 北米一周2ヵ月の旅 50万円でおつりあり 村上良太 1985年のプラザ合意の後、円高が進んで1ドル145円になった1986年、大学時代の夏休みを使って北米大陸一周旅行をしました。海外旅行をするのは初めての体験でした。クラスメートが北米一周旅行をすると言うので、それに便乗させてもらったというのが真実です。(2012/02/14) 「自転車楽国」ニッポンのすすめ 乗用車よりも自転車を優先させる時代 安原和雄 最近、歩道を歩いていて、携帯電話で話しながら暴走する自転車に危険を感じることが少なくない。それを批判する声も高まっている。ただ携帯電話、自転車そのものに非があるわけではない。利用する人間の姿勢に責任があるわけで、打開策はどうあるべきだろうか。<「自転車楽国」ニッポン>のすすめを提案したい。(2012/02/04) 仏教の「共生と慈悲」を重視するとき 競争・格差社会が先鋭化するなかで 安原和雄 仏教は「共生と慈悲」の重要性を説いてやまない。その共生と慈悲という仏教の基本的な教えが最近、重視されつつある。背景には企業の生き残りをかけた飽くなき私利追求が現代の競争・格差社会を先鋭化させ、生きづらくしているという事情がある。だから「世直し」のために「共生と慈悲」が注目されつつあるのだ。地球規模のグローバル化路線は「共生と慈悲」と果たして両立するのか。(2012/01/25) 養殖にされる人間 村上良太 西部劇の時代にエイリアンが飛来する、という奇想天外なハリウッド映画「カウボーイ&エイリアン」を見た。奇想天外なのは宇宙人がはるばる銀河の彼方から金を採掘に来る、というその動機であり、さらに驚くのは人間を生け捕りにする彼らの動機が金鉱で強制労働させることにあるのではなくて人間を養殖にして彼らの食料源にするところだ。(2012/01/25) 西陣の手打ち蕎麦の店 村上良太 2000年に入って間もなくだったと思うが、京都西陣の町家をいくつか訪ね歩いた。西陣の伝統建築を解体から守るために、入居を希望する若い人々と大家を結びつける、町家倶楽部という地元の団体があったのだ。町家にはうなぎの寝床のように入り口は狭いのだが奥行きがある家がたくさんある。(2012/01/22) 古書評論の必要性 今、古書店が消えていきつつある。ブックオフのような大手のチェーン店は拡大しているのかもしれないが、個人でやっているような小さな古書店が町から1つ、また1つと姿を消しつつある。古書店がなくなっている、ということは古書が売れなくなっているということである。その理由の1つとして、新聞・雑誌の書評のほとんどが新刊の案内しかしていないことがあると思われる。(村上良太)(2012/01/19) マレーシアで初詣 鬼塚忠
年末年始を利用して、マレーシアへ旅行。年一回の海外旅行、思い切って11日間滞在しました。どうしても日本にいると、仕事のことが頭から離れず、新しい発想をしにくくなります。ということで大晦日も元旦もマレーシア。大晦日はキャメロンハイランドの山奥に入ってきました。ほぼ赤道直下の熱帯と言っても2000メートルを越える山なので、とても寒く、セーターにジャケットは必要です。日本では絶対に観ることのできない光景でした。(2012/01/17)
パリのマクドナルド 〜遊牧民とトイレ〜 パリのマクドナルドとなると、有機農業やスローフードの支持者たちから目の敵にされているんじゃなかろうか。実際、パリでマクドナルドに入ってもあまりハッピーな気分にならない。マクドナルドなら日本にもたくさんある。何もパリでまで・・・。しかし、何週間も滞在しているとカフェだけでは時間が持たせられなくなる。(村上良太)(2012/01/16) 新聞の翻訳力 村上良太 新聞記者は言葉を道具とする稼業であり、当然ながらリテラシーの高い人々が携わっているものと、信じられてきた。しかしながら、その実態はどうか。(2011/12/29) 売れている出版社に学ぶこと 鬼塚忠 最近、腰を抜かすほど驚くことがありました。12月も毎日のように忘年会。その半分は出版関係者の集まりですが、右も左も話題になるのは「未曾有の出版不況」。しかし最近ある場所へ行ったら、そこだけは不況ではなかったのです。岩波セミナールームで開催された、「一万年堂出版の本作りに学ぶ」という勉強会。この出版社の実績に度肝を抜かれました。(2011/12/28) 敵からぶん捕ったフィルムについて 村上良太 書店に近年、ワンコイン=500円の第二次大戦史ドキュメンタリーシリーズが置かれてあり、その多くを買ってみた。これらのシリーズは「われらはなぜ戦うか?」と銘打たれ、ファシズム国家に対する自由主義陣営の戦いの正当性を訴える内容になっている。これらは戦争を記録したドキュメンタリー映像であり、戦時特有のものとして、しばしば目を引いたのが敵国からぶん捕ったフィルムの使用である。(2011/12/28) 「いのち」と「脱原発」と「幸せ」と 2011年から2012年へつないで 安原和雄 今年(2011年)一年間を特色づけるキーワードとして何を挙げることができるだろうか。やはり「いのち」、「脱原発」、「幸せ」の三つを指摘したい。これまでも毎年交通事故死などで多くの人命が奪われてきたが、今年は「3.11」の大震災と原発惨事のため、死者、行方不明者は1万9000人余にのぼっている。いのち尊重と脱原発は待ったなし、というべきである。(2011/12/27) デュシャンの「泉」〜今更ながら著作権について 2 〜村上良太
マルセル・デュシャンの作品「泉」は20世紀の芸術を変えたと言われている。泉は男性トイレの小便器を向きを変えて陳列したもので、作品にはR.Muttの署名を書き込んでいた。著作権の問題を巡って、芸術作品と記事の「引用」とでは簡単に比較できないだろうが、しかし、通底するテーマも含まれているように思われる。それは「引用」して新たに作成された記事が独自の価値を持ちうるかどうか、という点である。(2011/12/25)
今更ながら著作権について 村上良太 今更ながらではあるが、他の媒体の記事を「引用」したり、「要約」したりする場合に著作権に抵触するかしないかについて調べてみた。1、記事の一部をそのまま使う「引用」はどのような条件を満たせば合法なのか?2、記事の「要約」の場合はどうなのか?とりあえずこの2つの疑問を明らかにしたい。(2011/12/24) 聞くことについて 村上良太 週末二夜連続で放送されたNHKスペシャル「証言記録 日本人の戦争」は高齢化した体験者の声を4年にわたって聞き取ってまとめた番組で見ごたえがあった。兵隊だけでなく、その妻など銃後の人々やその遺族も含めると聞き取り対象者は800人を超える。体験を語りだす前に「今まで誰にも話したことがなかった」と前置きする人が少なくなかった。戦後、誰にも話せないまま、あるいは話すのを拒否したまま秘密とともに孤独に生きてきたことがうかがえた。(2011/12/05) セルバンテス賞の記事を読んで 村上良太 昨日、セルバンテス賞の受賞者が発表された。この賞はスペイン語圏では最も権威がある文学賞と伝えられている。昨年、ノーベル文学賞を受賞した「緑の家」のマリオ・バルガス・リョサも過去のセルバンテス賞の受賞者である。そうは言っても、セルバンテス賞は日本で話題になったことは(多分)ないし、フランスのゴンクール賞ですら日本で報じられたとしてもベタ記事程度である。そもそも近代小説の元祖とされるセルバンテスの「ドン・キホーテ」ですら、ほとんど読まれていないだろう。恥ずかしい話ながら、今年のセルバンテス賞の受賞者であるニカノール・パラという名前も初めて聞いた次第である。(2011/12/02) GDPよりも国民総幸福の追求を 来日したブータン国王が残した課題 安原和雄 国賓として初めて来日したブータンの若き国王夫妻はさわやかな印象を残して日本列島から立ち去った。しかし日本に残された課題は重い。それは国造りの基本として「経済成長」かそれとも「国民総幸福」か、そのどちらを選択するのかというテーマである。(2011/11/26) タダの情報 村上良太 某大国の国立映像ライブラリーで映像資料を探したことがある。探していたのは毛沢東の映像だ。毛沢東の映像資料はたくさんあったが、映像をダビングして番組で使用するためには版権料を支払う必要がある。しかし、映像資料の中には「タダ」というカテゴリーもあった。無料で使用できる映像もまたあるのである。(2011/11/23) 新たな風 鬼塚忠 最近、W杯予選がやたら気になります。実は今日も対北朝鮮戦を仕事の合間に観てました。日本と同じグループCに入っているウズベキスタン、タジキスタン。これは旧ロシアの国々で、スタンというのは国という意味らしい。そしてこのスタンについてネットで調べていると、キルギスタンで驚愕の事実を発見。なんと、キルギスタンでは結婚したいのなら女性を誘拐するそうです。これが現在も残るキルギスタンの風習だそうです。いまどきこういうことがあり得るのだろうか。(2011/11/15) 「3.11」後の日本再生プラン 脱原発から地球救援隊構想まで 安原 和雄 私は、先日東京・小金井市の高齢者学習グループ、「クリスタル」(菅沼七三雄会長代行)で講話する機会があった。テーマは<「3.11」後の日本再生プラン ― 脱原発から地球救援隊構想まで>で、活発な質疑応答もあり、高齢者健在なり、という印象を得た。(2011/11/14) 「女の平和」 村上良太 高校に入学したばかりの頃、古代ギリシアの喜劇作家・アリストパネースの戯曲を岩波文庫でいくつか読んだ。「女の平和」とか、「雲」とかだ。細かい筋はもう30年以上たつので思い出すことはできない。しかし、「女の平和」はギリシアが戦争ばかりしているので、その奥さんたちが男たちが戦争するのなら、もうセックスしません、と政治闘争を始める話だった。(2011/11/09) 勉強とは何?働くってどういうこと? 中学生たちと企業経営者との交流 安原和雄 中学生と企業経営者との対話交流というユニークな試みが行われた。テーマは「勉強するのは何のため? 働くってどういうこと?」である。私が現役の中学生なら、参加してみたくなるような企画である。(2011/11/07) 「一夫多妻制 または「アラブの春」が冬になる時」〜 スペイン紙のブログから 〜村上良太 リビアがシャリアを導入し、一夫多妻制で行きます、とアブドルジャリル国民評議会議長が宣言したことが、世界で波紋を巻き起こしている。リビアが復活させようとしている一夫多妻制は男なら誰でも4人の妻をめとることができるとするものだ。このことが、特に「アラブの春」当事国の女性たちにとっても懸案事項になっている。(2011/11/02) 「一年、一年。」 入江洋佑 (東京演劇アンサンブル 俳優・演出家)
都心から少し距離を置いた東京・練馬区に芝居小屋を持ち、独自の演劇活動を行ってきた劇団が「東京演劇アンサンブル」です。東京演劇サンサンブルのニュースレター「a letter from the Ensemble 」最新号から演出家・入江洋佑氏の文章を転載いたします。(2011/10/31)
語学に再挑戦 9 イタリア語に挑戦 村上良太 ドイツの科学者に取材の段取りの為に日本から電話をしたことがある。その頃〜今もさして変わらないのだが〜互いに顔の見えない電話での英会話には中々骨が折れた。もちろん、僕はドイツ語は話せなかった。科学者は当方の心中を察してくれたのであろう、こう助け舟を出してくださった。「英語が話しにくいのなら、フランス語はどうですか?」(2011/10/29) 9回目の挑戦 鬼塚忠 (作家・出版エージェント) 弊社に所属している作家、長野慶太さんが三田文学新人賞を受賞しました。長野さんとは五年以上の長いおつきあいで、以前から小説へかける想いを聞いていたので自分ごとのようにうれしいです。アメリカのラスベガス在住なので、そう多くは会えませんが、一時帰国した際は、打ち合わせなどで顔を合わせます。長野さんは「部下は育てるな!取り替えよ!」(光文社)などビジネス書ではベストセラーを何冊か出しています。(2011/10/18) 町での立ち聞きから〜「幸福の三条件」とは?〜 村上良太 二人はかれこれ70歳前後の男性だが、今の時勢を語り合っていた。「今の若い人たちの年収は、200万もらっていない人は随分と多い。せいぜい100万円ぐらいの人だっていっぱいいるようですよ。ひどい時代です。でも、昔を振り返ってみると、僕は娘たちに言うんですが、お前たちが子供だった頃、お父さんの給料でシュークリームを買ってやれたのは月に一度だったんだ、と。」(2011/10/17) フランス雑誌が入ってこなかった日々 村上良太 2〜3年前のことだが、ルモンド紙やヌーベルオプセルバトゥール誌、あるいはルモンドディプロマティークなどのフランスの媒体が書店の洋書売り場から一斉に消えたことがあった。その原因は輸入代理店が破たんしたからで、業務が再開されるまでの期間は何カ月にも及んだ。一国を代表する新聞・雑誌も日本の輸入代理店1社の倒産でかくも滞ってしまうのか、と驚いた。その間、日仏会館などには置かれていたから、大使館などは別ルートで入手していたのだろう。(2011/10/12) 忍者と山伏と公安警察官 村上良太 今から20年以上も前に聞いた話である。その話をしてくれたのは元エリート警察官僚だ。彼の話によれば〜当時の記憶なので細かい点は違っているかもしれないが〜日本の公安警察官には二大出身地があるという。1つは伊賀・甲賀、1つは岡山だ。(2011/09/25) カロリーとキロカロリーの違い 村上良太 体重をコントロールしようとしている人にとって、食材がどのくらいのカロリーを含んでいるかは要チェックだが、しばしばカロリーという単位とキロカロリーという単位にお目にかかる。通常ならキロは1000倍である。1キロメートルは1メートルの1000倍だ。しかし、どうも変だ、という印象を受ける人も少なくないのではないか。カロリーとキロカロリーと2通りの表示があっても、その食材から考えて、同じ単位じゃないか、と思えることがしばしばあるからだ。(2011/09/23) 気がついてみればすでに後期高齢者 「覚老」(自覚した老人)をめざして 安原和雄 あわただしく我が人生を生きながらえて来て、ふと気がついてみれば、すでに後期高齢者(75歳以上)の域に脚を踏み入れている。来し方を振り返るのはほどほどにして、ただいま現在の「今」をどう生きるかを考えないわけにはいかない。世に「一病息災」というが、私の身体は最近、「二病息災」(二つの病と共存しながら元気に生きる)という新語を当てはめたい気分である。「二病」をいたわりながらどう生きるか。人生の大先達から「覚老」(自分の役割を自覚しながら生きる老人)という生き方があるのを学んだ。(2011/09/21) 語学に再挑戦 8 戦争と語学 村上良太 日本人が英語を学ぶのは端的に言えばアメリカとの戦争に負けたからである。戦時中、英語は敵性外国語だった。野球用語も英語から日本語に換えられた。だから戦争は外国語の学習を左右する大きな要因である。また戦争は否応なしに「語学に再挑戦」を強いる。(2011/09/18) 人生を変えた言葉 鬼塚忠 昨日、半蔵門の東京FMでラジオの収録があった。テーマは「人生を変えた言葉」。2回分でのべ24分間話した。出演のお話があってから収録まで一週間ほどあったので、私を変えた言葉を思い返してみた。実は今年の10月、会社は10周年を迎える。そういう意味でもこの10年を振り返るのはいい機会だった。(2011/09/15) 9・11同時多発テロと震災・原発事故と 落合栄一郎 日本での911は、東日本大震災の半年後、世界にとっては、アメリカ東部の同時多発テロの10年目。様々な意味で、考えさせられることの多い記念日である。この二つは丸で違った、無関係な事象のように見える。一方は、テロリストと称される人々が遂行したとされるとんでもない事件、そしてもう一方は、自然がもたらした巨大地震と津波、そしてそれに起因する原発事故。どこにも接点はない。911はまた、1973年にアメリカのCIAの後押しによるチリでの軍事クーデターの記念日でもあるそうだ。これらに共通点は“911”以外にあるのだろうか。(2011/09/15) 地デジ難民 テレビの思い出 村上良太 テレビを懐かしく思い出す。面白かった番組は無数にある。でも1本だけ選ぶとしたら、昭和52年12月に放送された「世界オープンタッグ選手権」だ。東京・蔵前国技館で行われたドリー・ファンク・ジュニア&テリー・ファンク 対 ブッチャー&シークのプロレスのタッグマッチである。(2011/09/04) 地デジ難民として 村上良太 地デジ難民になってしまった。テレビ屋の自分としては困ったことである。僕は裕福なわけではないが、かといって地デジ化する金がないわけでもない。ただ、タイミングを逸してしまったのだ。地デジ化についてこれまで深く考えた事がなかった。面倒だし、金もかかるからやっかいだな、と思っていたが、まだまだ先の事だと思っているうちに、7月の新聞に「明日地デジ化」と見出しがあるのを見た。(2011/08/29) 語学に再挑戦 6 漢文と中国語 何年か前、上海に滞在した時、ポケット版の会話辞典を携帯していた。会話辞典にはカタカナで中国語の読み方が併記されていた。漢字はある程度理解できるし、それほど苦労しないだろうとたかをくくっていたらとんでもない。中国版のコンビニに入って「目覚まし時計が欲しいのです」と会話辞典を参照しながら店員に尋ねたところ、店員は奥に入って物を探してきてくれた。「はい、どうぞ」と渡されたのはオイルサーディンの缶だった。(2011/08/28) 語学に再挑戦 5 村上良太 パスカル・バレジカさんの「フランスからの手紙」も23回を数えた。最初は自分のような半端もんがフランス語を翻訳してもいいのだろうか、と思った。しかし、それをやれたのはある経験があったからだ。2001年、ドイツ文化会館で行われたレッシング賞の授賞式に受賞者の岩淵達治氏に招いていただいた経験である。(2011/08/26) 強まる「首都直下型大地震」の懸念 地下鉄依存症から自らを解放する時 安原和雄 今なお東日本大震災・原発惨事への対応策が最大の焦点であることはいうまでもない。しかしあえて考えてみたい。首都直下型大地震発生の懸念が強まっており、それへの備えは大丈夫といえるのか、と。万一の場合、首都壊滅さらに犠牲者も数知れず、の事態に襲われる可能性もあるのだ。首都圏の皆さん、すこしのんびりしてはいないだろうか。心配の根拠のない「杞憂」に終われば、有り難いが、どうもそうではないらしい。ではどう備えるか。(2011/08/23) 原発とサッカー 村上良太 7月31日付の朝日新聞は興味深い記事を掲載していた。「原発攻撃 極秘に予測」という見出しである。1984年に外務省が日本国内の原発が攻撃を受けた場合の被害予測をしていたというものだ。シナリオは大きく分けて3つあり、�〜甘展餐喙此´�格納容器破壊 �8胸厦Г猟樟槐鵬�である。具体的な被害もシナリオごとに試算しており、ばらつきはあるが数万人が攻撃から間もなく死亡する、という予測だった。この記事を思い出したのは河村優監修・清水英斗著「イタリアに学ぶ ストライカー練習メニュー100」(池田書店)を読んでいた時だった。(2011/08/19) 語学に再挑戦 4 〜スペイン語とポルトガル語の間〜 村上良太 書店で講談社現代新書「はじめてのポルトガル語」(浜岡究著)を何気なく手にしてみたところ、目が離せなくなってしまった。「うーん」とうなってしまった。似ている。スペイン語に、である。もともとローマ帝国で使われていたラテン語から派生したのだから、似ているのは当然としても、イタリア語やフランス語とは似方がぜんぜん違っている。もうほとんど同じ、と言うと暴言になろうが、動詞活用のパターンも単語もかなり近い、というのがその時率直に感じたことである。(2011/08/14) 上海今昔 鬼塚忠 6月、上海へ社員旅行に行ってきました。私がはじめて上海へ行った25年前と比べ、あまりの違いに驚きます。道を埋め尽くしていた自転車は消え、今では自動車が怒涛のように走っています。投げるように釣銭を渡していた食堂の従業員は、笑みまでふるまうようにサービスは向上。体育館のようなところで催していた中国雑技団は、照明と音響を使ったスペクタクルなショーになっていました。驚きですね。(2011/07/28) 英字新聞を読む 村上良太 ニューヨークタイムズなどの記事を紹介するとき、僕は日刊ベリタの読者を自分より英語ができる人と想定しながら書いてきた。もともとこの新聞の創刊に携わった方の中には新聞社の外信部にいた人もいる。僕よりはるかに語学力があるはずだ。そうした人々が少なくとも読者の一定人数を占めているのである。ただ、一方で英語が苦手とか、英語が嫌い、という人も読者の中にいるかもしれない。そういう人にもぜひ英字新聞を一度手に取って読んで欲しい、と思っている。ちょっとしたコツをつかめば英字新聞は誰にでも読めるからだ。(2011/07/20) わたしの脱「テレビ視聴」宣言 後期高齢者として目と脚を大切に 安原和雄 前回まで6回の記事は脱原発であった。今回は趣向を変えて、わたし自身の脱「テレビ」宣言としたい。告白すればすでに後期高齢者2年生であり、目と脚にかつての健全さは期待できなくなりつつある。だからここで日常の自分の暮らし方、生き方を考え直したい。7月24日からテレビは地デジに変わる。こちらからお願いしたわけでもないし、無造作に受け入れる必要はないと考えた。そこで思いついたのが脱テレビである。(2011/07/09) 英仏間の戦い 村上良太 パリの女友達に誘われて、一夕、映画を見に行った。それはインド映画だった。物語はインド人と大英帝国軍人との戦いだったが、パリの観客はそこに英仏間の代理戦争を見ていた。この映画館での体験を経てリビア内戦やイラク戦争も違った目で見えてきた。(2011/06/30) 教育と金と宗教 鬼塚忠 学歴と宗教と収入の関係の調査によると、学歴、収入の両方とも、ほぼ上位の宗教は決まっているのだ。私と大多数の日本人が属すると思われる「無宗教(Secular)」は金持ちの部類には入っていない。また、最上位と最下位では実に16倍もの差があるのだ。上記の調査によれば、明らかに宗教は教育と収入に関連性がある。(2011/06/17) 記憶と映画 村上良太 何日か、何週間か、あるいは何か月か前の話で、「言った」とか、「言わなかった」といった食い違いが生じることは誰にもあるだろう。そうした時のために、小型の録音機をスーツに仕込んでおけ、とか、きちんと書面でかわしておけ、とアドバイスする人もいる。互いに相手が故意に嘘をついている、と思い、怒りと不信感は増すばかりだ。しかし、ビジネスならいざしらず、日常生活でそんなことをしていたら、きりがない。いったいなぜそんなことになってしまうのか?(2011/06/09) 悪魔の企画会議 村上良太 トルストイの短編小説にはしばしば悪魔が登場する。たとえば「イワンの馬鹿」は悪魔が善良な農夫の心を堕落させようと試みる話である。悪魔がなぜ人間を堕落させようとするか、といえば悪魔界にも出世の階段があり、多くの人を堕落させたらそれだけ出世できるシステムになっているからだ。悪魔にも上司や部下があり、定期的に企画会議も開かれている。(2011/06/04) 都心から自宅まで歩いて帰る 首都直下型大地震の日に備えて 安原和雄 私はすでに後期高齢者2年生である。住まいは東京都のはずれであるが、都心にはしばしば出掛ける。たまたま都心に居て、予想されている首都直下型大地震に遭った場合、どうするか。「いのちあっての物種」だが、大破壊と大混乱、交通機関完全麻痺の中で果たして自宅まで帰ることが出来るかどうか。これは今後の人生を左右しかねない大テーマではある。そこで自らに訓練を課すことを思いついた。歩いて帰ってみよう、と。(2011/05/21) 自粛とまぐろロック 鬼塚忠(出版エージェント・作家)
震災の後、自粛という無言の圧力がかかり、あらゆるイベントがキャンセルされました。私の知り合いの鹿児島のレストランでは、3月4月の予約はほとんどキャンセルされ、経営が悪化したとのこと。
(2011/04/17)
ダッハウ強制収用所の1枚の絵 村上良太 今から15年近く前になるが、ドイツのミュンヘン近郊にあるダッハウ強制収用所跡の施設を訪ねたとき、展示室の中の1枚の絵に強い印象を受けた。その絵は谷底に潜む巨大な白い棺桶の中に、ハーケンクロイツ旗を掲げた蟻のようなナチの大軍が丘を上りつめたのち、怒涛のようになだれ落ちていく絵だった。絵は鳥瞰図で描かれていた。(2011/03/10) 読書の苦しみ 村上良太 コラムニストのマイク・ロイコは学校で読まされる文学の類は名作と言われるものほどその退屈さにも磨きがかかっていた、と書いていた。コロンビアの文豪、ガルシア・マルケスは学生時代に「ドン・キホーテ」を読むのがいかに苦痛だったかを最近翻訳出版された回想録「生きて、語り伝える」(新潮社)の中で吐露している。(2011/03/09) 駅からの電話 村上良太 携帯電話を使うようになったのはいつのことだったか?今では思いだせないほど遠い昔に感じられる。しかし、僕は携帯電話を使い始めるまでに時間がかかった。同僚たちが一人また一人と使い始め、周囲の人々が皆携帯電話を持つようになり、いよいよそれなしには仕事に支障が出る、と思われてようやく買った。その携帯電話も去年まで15年以上使い続けた。「珍しいアンテナですね」と、皮肉混じりに言われていた。(2011/02/18) 悪夢の思い出 村上良太 悪夢に苦しめられた経験は誰にもあるだろう。振り返ると人生の節目節目に悪夢にうなされてきたことがわかる。悪夢の記憶をたどると人生の危機の歴史をたどることになる。(2010/12/31) 映画館の入替制に思う かつては映画館で一日何回でも同じ映画を繰り返し見ることができた。しかも一回分の料金で朝から晩まで。そう言うと最近では驚く人も少なくない。30代以下の観客には入替制しか知らない人が多いからだ。(村上良太)(2010/12/19) 「企業の社会的責任」を改めて問う 経済同友会主催シンポジウムを聴いて 安原和雄 企業活動のあり方としてCSR(Corporate Social Responsibility・企業の社会的責任)が問われるようになって久しい。最近では企業とNPOとの協働事業も盛んである。経済団体の一つ、企業経営者個人の集まりである経済同友会主催のシンポジウム「テーマは企業とNPOの協働〜CSRで企業は強く、社会はより良く〜」を聴く機会があった。基調講演「善意や志が循環する社会をめざして〜新しい時代の企業とNPOの戦略的連携〜」に続いて、大企業とNPOとの協働事業に関する現状報告があった。(2010/12/19) 2010年の回想:人類文明の自滅を回避する力はまだ脆弱 落合栄一郎 この年は,天然異変や地球温暖化の影響かと思われる異常気象が世界の多くの地域で多大な被害を及ぼした。ハイチの地震は多数の死者を出し、その後の復活もはかどらないうちに洪水に見舞われ、そして恐れられていた「コレラ」の蔓延となった。コレラ流行にはまだ終息の気配がない。モスクワを中心とするロシア西部は、記録的な、長期にわたる超高温に見舞われた。日本の夏も、長期にわたって高温が続いた。そして、パキスタンの大規模な洪水。年末にはローロッパの広範囲にわたって、異常な寒気がおそった。南半球では、オーストラリアでの洪水。その他多数の天災地変(火山爆発など)。(2010/12/18) |
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