2014年03月18日23時20分掲載  無料記事
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社会

京都大学総長選の変貌について 〜京大名誉教授はこう見る〜

  学問の自由を誇ってきた京都大学。卒業生からは湯川秀樹や朝永振一郎、利根川進、福井 謙一 、野依 良治などのノーベル賞学者を輩出してきた。だが、総長の選挙が変わろうとしている。総長選の投票から当事者である京都大学の教職員が外されようとしていると報じられている。これは国立大学法人化から続く大学の管理を強める流れの中にある。大学はトップダウンで「改革」ができるように学長の権限を強化する方向にあり、その意味で学長の選挙は学問の自由に大きく影響を及ぼしかねない。 
 
  「金融権力」などの著書がある金融倫理の研究者で、京都大学名誉教授・本山美彦氏は総長選の問題について次のように語る。 
 
  「いわゆる大学改革に邪魔になる教授会の権限縮小が目的なのでしょうが、学問の苦しみと喜びを知らない権力者に蹂躙されたくありません。このままでは学問が薄っぺらなものになります。学問の世界を特権的なものにしてはならないのですが、それでも、生きる最後の希望が学問です。悩んだこともない権力者にかしづく学問などいりません。」 


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