2014年03月20日00時38分掲載  無料記事
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人権/反差別/司法

若手を中心とする弁護士330人が「秘密保護法対策弁護団」を結成

 特定秘密保護法(2013年12月6日成立、同月13日公布)は公布から1年以内に施行される予定であるが、これに対し、 
 ‘団衄詭保護法違反で検挙される人が出る場合に備えて予め弁護団を作り、研究会や勉強会を通じて理論武装を図るなど弁護体制を強固にすることで検挙を予防する、 
◆‘団衄詭保護法の問題点を学習した弁護士を数多く養成し、彼らが全国で講演や街頭宣伝等を引き受けながら市民と共に特定秘密保護法の廃止運動を担っていく、 
という2つの目的を掲げる「秘密保護法対策弁護団」が今年3月12日に結成された。 
 
 東京・永田町の参議院議員会館で開催された弁護団結成式には、弁護団員を含む法曹関係者ら約130人が集まった。 
 
 日本民主法律家協会事務局長の南典男弁護士は開会挨拶の中で、 
「特定秘密保護法は、秘密の定義を始めとして全てが非常に曖昧で、法律の体を成していないという問題があります。しかも第3者によるチェックが無いことから行政の裁量の幅が非常に大きくなり、行政機関の長は如何様にも秘密を設定できるようになります。結局、国民は何が秘密かを知ることができないまま、自分の言動が何に抵触したのかも分からずに処罰されてしまうでしょう。これでは報道や国民の活動は非常に萎縮してしまいます」 
と特定秘密保護法の問題点を指摘し、国民の萎縮を防ぎ、言論の自由を守るためにも秘密保護法対策弁護団の存在が重要であると訴えた。 
 続いて、海渡雄一弁護士は、 
「弁護団には非常に若い弁護士が多くいて、司法修習60期代の弁護士が半数を占めています。今後、長い長い闘いになっていくでしょうから、息を切らさないで頑張っていけるという意味で、若手弁護士が多いことを心強く思っています」 
「弁護団の一番重要な任務は、特定秘密保護法による萎縮効果をはね除けていくことです。そのために、弁護団は市民活動に取り組む人たちへのコンサルタント的な役割を果たしていく必要があると考えています」 
と弁護団の設立趣意などを説明した。 
 
 弁護団呼び掛け人を代表して、秘密保全法に反対する愛知の会共同代表の中谷雄二弁護士、日弁連秘密保護法対策本部副本部長の井上正信弁護士、自由人権境界理事の升味佐江子弁護士の3人が今後の抱負などを語った。 
 
「特定秘密保護法の制定を含む今の政府の動きは、日本全体を大きく変えていこうという動きです。この動きに対して、私たちは全国各地で反対運動を起こす必要があり、その中心を弁護士が担うべきだと思っています。秘密保護法を発動させない闘いと撤廃に導く闘いを車の両輪として取り組んでいきましょう」(中谷弁護士) 
 
「今年は憲法の解釈改憲の問題で大きな山場を迎えるでしょう。安倍政権にとって特定秘密保護法は、解釈改憲を目指す上での1つの重要なピースです。私たちは両方を潰す闘いを進めていきたい」(井上弁護士) 
 
「世界の基準がどうなっているのかについて様々な国の人たちの意見を聞き、国際的な観点から特定秘密保護法の問題点を指摘していくことも必要です」(升味弁護士) 
 
 フリージャーナリスト約30人が3月下旬に特定秘密保護法の違憲確認と国家賠償を求めて提訴することについて、代理人を務める山下幸夫弁護士は、 
「特定秘密保護法を施行させないための運動は様々な形があって良いと思います。日本の法制度は抽象的違憲立法審査権を認めていないので、提訴しても運動としては短い期間で終わるでしょう。しかし、裁判の場を利用して法律の問題点を広く社会に訴えていきたい」と訴訟の意義を訴えた。 
 
 「秘密保護法」廃止へ!実行委員会メンバーの高田健さんは、 
「集団的自衛権の問題など、安倍政権の下で闘わなければならない課題がたくさんあります。そういう運動と特定秘密保護法を目指す運動を結び付けながら頑張っていきたい」と語りつつ、弁護団に支援を呼び掛けた。 
 
 弁護団事務局の発表によると、弁護団員は結成時点で330人。うち弁護士登録から10年未満の若手弁護士が約150人を占め、司法修習期別では14期から66期まで、地域別では北海道から沖縄県まで、年齢・地域とも幅広く弁護士が結集しているとのことである。(坂本正義) 


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