2014年07月23日00時56分掲載  無料記事
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労働問題

青年組織の再活性化を図る国公労連 〜4年ぶりに国公青年セミナーを開催〜

 国家公務員を中心に組織する国公労連(日本国家公務員労働組合連合会)は6月下旬、国公労連に加盟する単組の若手組合員を東京都内に集め、2010年以来4年ぶりとなる国公青年セミナーを開催した。 
 若手組合員の育成は、民間・公務を問わず、いずれの労組にも重要な課題であるが、国公労連では、この間の国家公務員の定員削減とそれに伴う新規採用の抑制により、若手組合員の育成どころか確保さえままならず、青年組織が存立し得ない加盟単組が増えていたという。そのため、国公労連の青年組織「青年協議会」も2年前の定期大会以降、活動を休止せざるを得ない状況にまで追い込まれていた。 
 そこで国公労連は、次代を担う若手組合員が単組の垣根を超えて結集し、青年運動に取り組む上での悩みや問題点を語り合う相互交流の場を設けることで、青年組織の再活性化を図ろうと、青年セミナーを再開させたのである。 
 
 国公労連の岡部勘市副委員長は、セミナー1日目の6月27日、衆議院第二議員会館に全国から集まった各単組選りすぐりの若手組合員約30人を前に、受講に当たっての心構えを次のように説いていた。 
「日本という国が今、歴史的な転換点を迎えようとしています。安倍政権は、国家安全保障会議の設置や特定秘密保護法の制定、そして集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を強行しようとしています。これは戦後69年間、曲がりなりにも憲法9条を軸に成り立ってきた国の形を根底から変えようとするものです。私たちは憲法に基づいて国民の皆さんの権利を保障する仕事をそれぞれの行政分野や地方で担っている訳ですが、社会情勢が大きく変化しつつある今、私たちの仕事も大きく変質させられつつあると見なければなりません。私たちの抱える労働課題が、こうした社会情勢の大きな変化と密接不可分であることを念頭において受講してください」 
 
 今回のセミナーの目玉は、講演を聴講するだけでなく、若手組合員が「国会議員要請グループ」と「人事院交渉グループ」に分かれて実際に要請や交渉を行う実践型カリキュラムを組み込んだ点である。 
 国会議員要請グループは、/靴燭閉螳合理化計画の策定を中止してほしい、?国の出先機関廃止と道州制への反対を表明してほしい、などと訴える要請書を国会議員や秘書に提出し、それぞれの職場の実情を訴えた。 
 そして人事院交渉グループは、2014年人事院勧告に向けて国公労連が作成した重点要求書に沿って、政府・与党が進める賃下げ方向での「給与制度の総合的見直し」に反対するべく、若手公務員の経済事情等を訴えた。 
 その後、若手組合員約30人は、衆議院第二議員会館に戻り、要請及び交渉結果を報告した。 
 
「議員秘書の方に北海道の現状と寒冷地手当の増額要請を初めて伝えることができました」(国土交通労組組合員) 
 
「人事院の回答は形式的で、少し腹が立ったのは給与制度の見直しが必要だと回答した点でした。また機会があれば交渉してみたい」(全労働省労組組合員) 
 
「最高裁と比べると人事院の方がまともに話を聞いてくれたように思えました。今後は人事院とも交流する機会をもっと持てたらと思いました」(全司法労組組合員) 
 
「今回初めて人事院交渉に参加させていただきましたが、交渉というよりも感想を伝えた感じで終わってしまいました」(全法務省労組組合員) 
 
 様々な声が上がっていたが、いずれの若手も実践型カリキュラムを肯定的に評価していたのが印象的だった。 
 彼らの要請及び交渉をサポートしたベテラン組合員の1人が 
「次代を担う青年の方々に様々な経験や交流を持っていただき、労働運動に取組んでいただくことが今の私の唯一の楽しみです。今日のような場をどんどん設定していきたい」 
と語っていたが、正に苦労が報われたというものだろう。 
 今回の取組を機に国公労連の青年組織が再活性化するのを祈りたい。(坂本正義) 


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