2015年05月15日12時40分掲載  無料記事
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反戦・平和

テレビ東京のドキュメンタリー人間劇場「みすてられてなるものか 〜ハイカラおばぁちゃんの熱い日々〜」(1999年、山本洋子演出)

   米国はイラクやベトナムで戦争をしても自国に弾が飛んでくることがありませんでした。そのことが米国が戦争を続けてこられた大きな理由です。しかし、日本の場合、アジアで戦争が起きたら日本は射程に入ります。国内に弾が飛んできます。その場合、民間人にも死傷者が出ますが、前の戦争で民間人の被災者はどのように保護されたかというと、ノータッチです。以下はこれをテーマにした番組です。 
 
■テレビ東京のドキュメンタリー人間劇場「みすてられてなるものか〜ハイカラおばぁちゃんの熱い日々〜」(1999年、山本洋子演出) 
 
  杉山千佐子さん(取材当時84歳)は名古屋大空襲で被弾し、片目を失います。九死に一生を得ましたが女性にとって一生を左右する大きな傷跡でした。自殺を何度も考えたそうです。しかし、この体験を生かす道を歩き始めます。全国戦災傷害者連絡会を立ち上げ、民間人の戦争被害者にも国は補償をせよ、と戦時災害援護法の制定を訴えたのです。杉山さんは毎年国会に法案を持ち込みましたが26年間、却下され続けました。 
 
「軍人には雇用関係があるから補償もする。民間人には雇用関係がないから補償できないという。それならどうして国民を死に追いやったのですか?」 
 
  杉山さんはそう問い続けます。戦争による傷害者はおよそ50万人に上ると見られていますが、国は民間人被害者の正確な調査すら行いませんでした。しかし、戦災傷害者は今日でも体からガラス片が出てくるなど生々しい傷が残ります。 
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