2015年07月17日13時32分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】ハッカー屋のお得意様モロッコ 平田伊都子

 2015年7月16日、全世界のイスラム教徒に課せられた、辛くて長い一か月にわたる断食の行が終わりました。 昼間は一切の飲食を絶つというラマダン断食月の過ごし方に、インターネットという新兵器があります。 空腹を忘れ時間をやり過ごすのに、最高です。 ただし、西サハラ難民の一家に一台パソコンがあるわけではないので、若者たちはインターネットカフェで、世界の情報を探ります。 こうした若者たちの<草の根探索>が思わぬ功を奏しました。 モロッコのハッカーを、逆ハッカーしたのです。 
 
(1) このハッカーに要注意: 
2015年7月1日、西サハラ難民政府大統領がゼイド・ラード・フセインUNOHCHR国連人権高等弁務官に、「<Chris_coleman24>という渾名のハッカーが、ジュネーブの国連人権高等弁務官事務所で暗躍している。国連人権問題作業を妨害している」と、強い警告を発した。 
西サハラ難民が暴いた、2014年8月27日付けのモロッコ・ジュネーブ大使ヒラール(現モロッコ国連大使)のモロッコ外務省宛て極秘書簡によると、「当方が手なずけた国連人権高等弁務官事務所の職員アンダー・コンパスに飯を食わせた。彼の上司であるピライ人権高等弁務官(当時)がモロッコ占領地・西サハラでの人権侵害を国連本部に報告しないようにと、コンパスに命じた」と報告している。 
 
(2) 西サハラ<スノーデン>が暴くモロッコ占領当局の人権侵害: 
西サハラ<スノーデン>たちの目的は、モロッコのハッカーたちを暴くことにあるのではない。モロッコ占領地・西サハラでのモロッコ占領当局による、西サハラ住民に対する迫害と人権侵害を暴くことにある。デンマーク・コペンハーゲンに拠点を置く<アフリカ・コンタクト>が、「国際社会が忘れつつあるアフリカ最後の植民地・西サハラの独立運動を、西サハラ人自身がネットと電話という個人的情報手段を使って、訴えるようになった。西サハラ人は新しい武器を手に入れた」と、ソーシャル・メデイアによる独立運動を奨励した。 
 
(3) なぜ国連人権高等弁務官はモロッコ人権侵害を取り上げなかったのか?: 
   2015年7月15日、西サハラ難民<スノーデン>のみならず、アルジェリア<スノーデン>もモロッコによる西サハラ国連平和解決妨害スパイ事件を暴きだした。Chris Colemanと名乗るハッカーが、「モロッコから賄賂を貰ったアンダー・コンパスOHCHR人権事務所職員は、ピライ国連人権高等弁務官(当時)の代理人として、モロッコによる西サハラ人権侵害問題をもみ消した。そして、コンパスはロス国連西サハラ事務総長個人特使やウォルフ・ギャング国連西サハラ住民投票監視団団長の二名が邪魔だと、彼の相棒ヒラール国連大使に泣きついた」と、報告した。 
 
(4) 大金をハッカー屋に貢ぐモロッコ: 
ハッカーをハッカーする信頼すべき筋によると、西サハラ問題に関する国連事務局のコンピューターを、モロッコはハッカー会社数軒に大金を払ってスパイさせているという。モロッコはこの業界で三番めのお得意様で、300万ユーロ(約4億5千万円)以上を注ぎ込んでいるらしい。ハッカー会社がモロッコに流した国連関連スパイ情報は、400ギガバイト以上になると、信頼すべきハッカー筋が7月12日に暴露した。モロッコはミラノ某ハッカー会社の会員で、<Chris Coleman>の渾名を使ってモロッコ側に国連PKOの機密情報を獲得している。他のルートでも、様々な国連事務局の機密文書がスパイしている。モロッコはカサブランカ、ラバト、タンジェの三拠点でAmesays, Vupen といったフランスのハッカー関連会社指導の下にスパイ活動に精を出している。国境なき記者団も、「Mamfakinchというモロッコの情報サイトがスパイ活動をしている」と報告している 
 
(5) ねずみ一匹、モロッコ鳴動:英国テレビBBC、2015年7月7日発 
7月13日夕刻の祈りをする腹を空かせた人々で、モロッコのカサブランカにあるハッサン鏡ぅ皀好は超満員だった。突然、女性が悲鳴と共にぶっ倒れた。「スワ、過激派組織ISのテロ?」と、人々は逃げ惑い折り重なって倒れ、80人以上が負傷した。モロッコ治安部隊が駆け付け、パニックになった礼拝者たちを蹴散らした。モロッコはチュニジアについで二番目に過激派組織ISに戦闘員を出している。 が、本件のテロ未遂犯人は一匹のねずみだった。 
 
 ラマダン断食月は終わりました。 が、モロッコ占領地・西サハラでの西サハラ人虐めは終わっていません。 モロッコの虐待に反対する西サハラ政治囚のハンガーストライキは、断食明けのその日から始まりました。 国連が主宰する西サハラとモロッコの交渉は、まだ再開されていません。 ハッカーの逆ハッカーのおかげで、国連交渉が中断したのはモロッコ国連スパイ活動による妨害だったことが分かりました。 
さ〜て、原因が分かった今、どうやって国連は速やかに交渉を再開するのでしょうね? 
国連さ〜ん、、ハッカーは止めれませんよ! 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2015年7月17日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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