2015年09月20日12時22分掲載  無料記事
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政治

戦争法成立、民主党代表ら銀座で呼びかけ 「コントロールできない国になってしまう前に止めよう」

 19日正午、民主党の岡田克也代表、枝野幸男幹事長、長妻昭・蓮舫代表代行の4人が銀座・三越前で人々に呼びかけた。通りがかった人が足を止め、法案成立の様子を聞く。みんな真剣だ。選挙の街頭演説などでは足を止めない若い人たちも真剣に聞いている。(上林裕子) 
 
 戦後70年の平和主義をかなぐり捨て、日本は戦争出来る国へと舵を切った。多くの国民が必死で反対する声に耳を塞ぎ、国会正門前では抗議する人々の前に壁のように二重の鉄柵や装甲車を並べ、おびただしい数の機動隊を配置してデモ参加者を威圧した。国会内では野党議員が力を合わせ三日三晩闘い続けた。力の限りを尽くしたと思う。しかし、数で負けた。この法案を覆し、廃案にするには選挙で議席を獲得するのが最も近道で確実な道だ。新たな闘いが始まったのだ。 
 
 様々なところで行ったアンケート調査でも数字のズレこそあれ、「政府の説明は十分ではない」「今国会で成立させるべきではない」との意見が過半数を超え、6〜8割に上っている。それを無視し、拙速に決めようとする安倍首相に対し、いさめる人間が1人も与党内にいなかったことが安倍首相を「独裁者」化させた要因の1つではないのか。 
 
 枝野民主党幹事長は「我々議員には法律を作る権利は与えられているがどんな法を作ってもいいわけではない。違憲の法律を作る権利を国民の皆さんは認めていないはずだ」とと述べ「安倍政権は戦後70年の平和主義を壊しただけでなく、私たちの社会の根本的なルールである立憲主義、民主主義を壊したのだ」「選挙に勝ったからといって民主主義を壊して何をしてもいいわけではない。コントロールできない国になってしまう前に止めよう」と訴えた。 
 
 枝野幹事長は最後にこう結んだ。「民主党の全てを今すぐ応援してくれとは言わない。しかし、この政府の暴走と闘い、法案を廃案に追い込むために、どうか力を貸してください」。 
 
 共産党は19日付で「戦争法案廃止の国民連合政府」の実現を呼びかけている。社民党も同日「戦争法制の発動を許さず、阿部内閣を打倒しよう」との声明を発表している。生活、維新、無所属クラブを含めて野党は連帯し、法案阻止のために精一杯の協力をしてきた。「戦争法案廃案」の1点で一致野党は協力し、次の選挙を闘ってほしい。 
 
 「国民はすぐ忘れる。結局は自民党が好きなのさ」と、もしも自民党議員が思っているのなら、それは間違いなのだ、主権者は安倍首相ではなく国民なのだと、次の選挙でわからせるしかないのだ。 


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