2015年11月05日11時50分掲載  無料記事
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国際

多民族、多文化の国を象徴するカナダ新内閣閣僚の就任式

  先ごろ、カナダの保守政権を倒そうという総選挙での運動の一端を報告した(落合:http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201510111024340)。それが功を奏してかどうかはわかりませんが、10月19日の選挙では、大方の予想を大幅に超えて、前第2野党の自由党が圧勝し、過半数の議席を獲得しました。多くのカナダ人自身が、驚きの声をあげていました。こんなこと日本で可能でしょうか。(落合栄一郎) 
 
 さて、本日(11月4日)は、新内閣閣僚の就任式がありました。それが、また、日本人にとっては驚くべきものでした。まず、閣僚は、男女同数。閣僚の就任宣誓は、男女交互に行われました。性別のことばかりでなく、様々な背景の人種が閣僚に選ばれていました。ターバンをかぶったインド系の人も2人、原住民も、そして、アフガニスタンからの移民で、今年30歳という女性。これは、本人の素晴らしさもあるとはいえ、こういう人を閣僚に入れるという幅の広さ。就任宣誓では、クリスチャンは、聖書を持って神に誓うが、そうした宗教を背景に持たない人達は、神への誓いはなし。フランス系の人はフランス語(と英語の両方でやる人も)で、その他は英語(とフランス語の両方でやる人も)。多民族、多文化の国を象徴する出来事でした。もちろんこんなことは日本ではあり得ないが、日本国歌・国旗への宣誓を強要する精神とはほど遠い。 
 
 日本との共通点が一つ。この自由党の党首で、首相になったのが、カナダの首相として名高いピエール・トウルドーの息子のジャステイン・トウルドー(43歳)で、今回の勝利には、親の七光りが有利に作用したきらいはある。 


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