2015年11月06日21時55分掲載  無料記事
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沖縄/日米安保

沖縄の怒りは「ヤマト」に向かい始めた 辺野古への警視庁機動隊投入で地元紙が伝える沖縄の空気

 辺野古新基地建設反対で米軍キャンプ・シュワブ前に沖縄市民に、k警視庁機動隊が投入された11月4日早朝、現場は怒号に包まれた。地元紙沖縄タイムスは「怒りの矛先は強硬姿勢の政府にとどまらず、戦後70年たってなお抗議行動に明け暮れる沖縄を知らない「ヤマト」にも向かい始めた」と書く。安倍政権の強硬姿勢はとどまることを知らず、沖縄の反発を一層強める結果を招いている。同紙は11月6日付で「警視庁機動隊投入 辺野古から撤退させよ」との社説を掲げた。(大野和興) 
 
 辺野古への機動隊投入に対し、政府は沖縄県警の応援要請に基づくものだとしているが、同社説が述べるように、沖縄では反対運動を萎縮させ、弱体化を狙う意図が働いているとみている。「警視庁の機動隊といえば、『鬼』『疾風』などの異名を各隊が持つ屈強な部隊。都内でデモ対応などの経験があり、即応力を備える『精鋭』たちだ」からだ。 
 
 同紙報道は機動隊による強制排除の模様を次のように伝えている。 
「東の空が白んだ同日午前6時20分、ヘッドライトをつけた警視庁機動隊の大型バス5台がシュワブ前に現れた。集まっていた市民からは「帰れ」「沖縄をいじめに来たのか」と怒声が飛んだ。 
 ゲート前が一変したのは午前7時前。市民約150人が工事車両の進入を阻止しようとゲート前に結集すると、それを上回る機動隊約200人がシュワブ内から出動。色とりどりの市民を紺色一色の機動隊が取り囲み強制排除にかかった。 」 
 
 この日、午前9時すぎにはけがをした市民1人が救急搬送され、別の男性1人が警察に拘束された。 


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