2016年01月30日11時03分掲載  無料記事
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国際

ND米紙ウィークリーニュース第67号(January 25, 2016) 〜ND(新外交イニシアティブ)注目の外交・安全保障関連ニュース

●目次● 
 
「イランがサウジを非難 イエメンの自国大使館空爆受け」NYT 1/8 
Iran Accuses Saudi Arabia of Attacking Embassy in Yemen 
 
「慰安婦をめぐる日韓合意 米アジア太平洋戦略に貢献」WP 1/9 
Agreement on ‘comfort women’ offers strategic benefit to U.S. in Asia-Pacific 
 
「米B52爆撃機 韓国上空を飛行」WP 1/11 
Powerful US bomber flies over S. Korea as standoff deepens 
 
「米との防衛協力強化協定 フィリピン最高裁が承認」WSJ 1/12 
Philippine Court Clears Way for Bigger U.S. Military Role 
 
「ロシア 来月からアフガン軍へ武器供給」WP 1/13 
Afghan forces to receive Russian arms as Moscow seeks expanded role 
 
「インドネシアで自爆テロ 民間人2人が死亡」WP 1/15 
Islamic State claims role in Jakarta attacks as officials probe reach in Asia 
 
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「慰安婦をめぐる日韓合意 米アジア太平洋戦略に貢献」WP 1/9 
Agreement on ‘comfort women’ offers strategic benefit to U.S. in Asia-Pacific 
 
 1月9日付のワシントンポスト紙は、オバマ米大統領が日韓両首脳と電話で会談を行い、従軍慰安婦問題をめぐる両国間の進展に歓迎の意を表明したと報じた。オバマ大統領は、「最終的かつ不可逆的な」解決に達した日韓両政府の取り組みに賞賛の意を示し、「今回の合意は、米日・米韓同盟の強化と日韓関係改善に向けた米国の外交努力に沿うものである」との見解を示したという。 
 同紙は、日韓の慰安婦問題を解決すべく米国が仲裁に入ったわけではないが、大統領自身を含むオバマ政権関係者らが過去2年の間、安倍晋三首相と朴槿恵大統領との距離を縮める努力をたびたび行い、解決への環境を作ってきたとしている。また、オバマ政権と共和党は外交政策をめぐり対立を繰り返しているが、日韓の慰安婦問題に関しては共和党がオバマ政権の取り組みに支持を示してきたことも大きく影響しているとみている。 
 国家安全保障問題担当大統領補佐官のベン・ローズ氏は「アメリカが日韓の関係回復に尽力したのには、1つは日韓との緊密な連携のよって中国の急速な成長にともなう東アジア地域への軍事的、経済的影響を抑えること、そしてもう1つに北朝鮮への脅威に対抗することが理由として挙げられる」と述べたという。 
 
「米との防衛協力強化協定 フィリピン最高裁が承認」WSJ 1/12 
Philippine Court Clears Way for Bigger U.S. Military Role 
 
 1月12日付のウォールストリートジャーナル紙は、フィリピンが米国と締結した「防衛協力強化協定」をフィリピン最高裁が承認したと報じた。同協定は、米軍がフィリピン軍の基地や施設を利用することを認め、南シナ海の領有権問題で攻勢に出る中国をけん制することを目的としている。 
 同紙は、米国の議員やフィリピンの識者の発言を紹介。中国の挑発を止めるためフィリピン政府は、米軍がフィリピンに戻ってくることを望んでいるとの見方を示し、米軍を受け入れるために基地の改良を急ぐべきだと主張している。 
 
「ロシア 来月からアフガン軍へ武器供給」WP 1/13 
Afghan forces to receive Russian arms as Moscow seeks expanded role 
 
 1月13日付のワシントンポスト紙は、ロシアがアフガニスタンに対し、2月から小型武器の供給を始めると外交官トップが明らかにしたと報じた。タリバンやその他過激派勢力が、旧ソビエト連邦の中央アジア諸国に流入することをロシアが懸念しているためと同紙はみている。 
 プーチン大統領は昨年10月、アフガニスタンの現状が「危機的状況に近い」とし、役割を拡大させることを示唆していたが、1979〜89年のアフガン進攻でロシア国内で何千人もの兵士が犠牲となりソビエト連邦崩壊につながった記憶が残っており、急な役割拡大には慎重だと同紙は伝えている。一方、ロシアは先月、アフガニスタンで拡大する過激派組織ISとの戦いで、タリバンとわずかに接触を始めたことも明らかにしたという。 
 同紙は、この異例な接触は、ロシアが、ISによる国内テロへの懸念を強めているためとしている。 
 
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