2016年08月01日02時42分掲載  無料記事
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反戦・平和

「月命日コラム」  振り子を戻そうとする力  大阪市立大学理学部附属植物園講師  植松千代美

先月のコラムを執筆された小伊藤さんからバトンを引き継いだとき、 
「大変なときに引き受けてしまったかも知れない」、 
そんな思いが頭をよぎりました。 
選挙の結果を受けて、どんなコラムを書けるだろうか、と・・・。 
 
実際のところ、今回の結果をどのように読み解くかは、 
すでに多くの方が新聞や雑誌、あるいはネット上で見解を述べておられます。 
なので解説あるいは読み解きはそちらにお任せします。 
 
しかし今回も釈然としない思いにとらわれたのは得票率と議席占有率の関係。 
今回の投票率54.7%、比例区では自民党の絶対得票率が19%。 
にもかかわらず(前回2013年より減ったとは言え)46%の議席占有率(出典:7月11日付け朝日新聞夕刊)。 
1票の格差についても福井を1としたときに埼玉が3.03倍(出典:前に同じ)。 
 
おかしな仕組みの上で、戦わなければならない理不尽。 
それでも、今の私たちにはこの土俵しかありません。 
なんとも不利な勝負であることか・・・。 
 
一見、振り子は大きく右に振れているように見えます。 
けれども右に振れれば振れるほど、振り子を戻そうとする力も大きくなります。 
昨年来、私たちはそれを目のあたりにしてきました。 
若者や、お母さんたちや、リタイアした人たち、いえいえ、高校生までも! 
多くの人が日本の振り子が極端に振れすぎていることに危機感を覚え、声を上げ始めました。 
いったん目覚めた人たちの目や耳や口をふさぐことはできません。 
 
いま、私たちは憲法を守ることをめざすだけでなく、その憲法のもとで 
私たちの国をどんな国にしたいかを語って行きませんか? 
定年まで働いたら、安心して老後を過ごせる国、 
学費を気にせず、誰でも学べる国、 
ブラック企業やブラックバイトは要りません、 
過労死とは無縁の、人間らしい暮らしができる国、 
よその国と仲良くやって行ける国、 
子どもや夫、知人や友人を戦争に送り出すのはいや、 
そんなごく当たり前の、ささやかな願いを、声に出してみませんか? 
 
安保法制に反対するのも、非常事態法を危惧するのも、根っこの所は同じ。 
私たちはただ平和に、おだやかに暮らしたいと思っているだけです。 
これまで平和な暮らしを守ってくれていた憲法が、ないがしろにされようとしています。 
私たちにとって、あまりにも当たり前だった平和な日々が、壊されようとしています。 
 
でも、まだ、私たちは改憲の切符を渡してはいません。 
私たちが暮らしたい国の姿を声にしてみませんか。 
決してあきらめないこと。 
止まってしまってはだめ。 
歩み続けましょう、一緒に、たとえゆっくりでも・・・。 
 
 
大阪市立大学理学部附属植物園講師 
植松千代美 
 
植松氏は今、「都市と森の共生をめざす研究会」の活動に取り組んでいます。具体的には大阪府交野市にある大阪市立大学理学部附属植物園、通称きさいち植物園を守り、市民も研究に参加できる場所として発展させるプロジェクトです。設立66周年を迎える植物園には様々な樹木がありますが、中でも日本産樹木の収集に力を注ぎ、野外で生育可能な約450種を植栽し、日本の代表的な11種類の森の型(樹林型)を復元しています。また学問的に重要な外国産樹木や花木、草本類などの展示も行っています(植物園のウェブサイトを参照した) 
http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/biol/botan/forestproject/index.html 
 
 
■月命日コラム 伊地知紀子 
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