2016年09月09日13時42分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】  モロッコ軍と西サハラ難民軍が、150mで睨み合い  平田伊都子

 前回の【西サハラ最新情報】では、「弟よ君死に給うことなかれ、、」みたいな反戦作文を書いて。いささか恥ずかしい思いをしております。 勿論、西サハラで戦争が起こってはなりません。 絶対に戦争反対です。 西サハラMINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)のPKO(国連平和維持活動)が銃を取らなくてすむよう、日本自衛隊が参戦しなくてもすむよう、国連が、早急に真面目に両軍を鎮め、両当事者の交渉を再開すべきだと願っています。 
 西サハラ紛争がこんなに長期にわたって続くのは、明らかに、国連が悪い、、国連西サハラ住民投票をちらつかせて、両軍の銃を置かせた国連の責任です。 国連の住民投票に反対するモロッコ王権は、なんでもします。 賄賂、恐喝、そして甘い言葉、、国際法に違反しようと、犯罪に触れようと、モロッコ王権の工作力はアメージング、、まるで映画のように見事です。 猫の目の様に変わるモロッコ王権の攪乱作戦に、どうして優秀な国連外交官諸氏が惑わされ、モロッコ国王陛下に気を使うことになるんでしょうね? 
 。 
(1) <麻薬密輸撲滅作戦>?<道路作り>が言訳じゃなかったの??: 
 2016年9月1日、モロッコのモハメド・ハサド内務大臣が、「モロッコ・サハラ(西サハラのモロッコ式呼称)の国連緩衝地帯グァルガラト地区で、8月11日から<麻薬密輸撲滅作戦>を開始した。モロッコの麻薬密輸水際作戦だ。国連には通知しておいた」と、国連緩衝地帯への軍事侵入を言訳した。ええ〜!モロッコ軍の国連緩衝地帯侵入の理由は、道路作りじゃなかったの? そもそも、なんで国連緩衝地帯に道路をつくるの?西サハラ南端の人も住まない砂漠の道路を誰が使うの?ハシッシ麻薬密輸ルートはモロッコに近い西サハラ北部なんでしょ?ほんとうに麻薬撲滅作戦を展開するんだったら、まずモロッコ国内にあるハシッシ麻薬畑を焼却すべきではないでしょうか? 
 
(2) 西サハラ難民政府国連代表と安保理9月議長の会談: 
 9月7日ニューヨークで、ポリサリオ戦線西サハラ難民政府国連代表アハメド・ブハリが国連安保理9月議長ジェラルド・ヴァン・ボへマンに会い、グァルガラト国連緩衝地帯侵犯の危機に関して討論した。会談の中でブハリは、ジェラルド議長にモロッコ停戦違反後の現地状況を説明した。ブハリ代表は、「モロッコの挑発は、西サハラ紛争の平和的解決を破壊するだけではなく、この地域の治安も脅かす。この危機を回避できるのは国連安保理しかない。早急に国連が提案した国連西サハラ住民投票を、責任をもって実施するべきだ」と、これ以上、ズルズルと、モロッコの引き伸ばし策略に騙されないように強く警告した。 
 
(3)西サハラに関して、国連報道官の記者発表: 
 9月7日、西サハラ紛争の最新情報を、国連報道官ステファン・ジャミーが、「西サハラのエル・グァルガラト国連緩衝地帯での緊張は高まったままだ。ポリサリオ戦線西サハラ難民軍の面前で、MINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)の監視下にも拘らず、モロッコは道路作りと称する作業を続けている。モロッコ軍とポリサリオ戦線西サハラ難民軍は、僅か150メートルの距離で対峙している。両軍が平静を保ち撤退するようにと、国連は武器を持たない監視団を現地に派遣している。一方で、関係諸国と安保理メンバーと関係者たちを交えた緊急会議を開き、両当事者が納得のいく解決策を模索している」と、発表した。 
「モロッコが追放したMINURSO要員の完全職場復帰は?」という記者の質問に、「まだ、完全には復帰していないし、業務は正常化していない」と、報道官は答えた。 
 
(4)アメリカのマグレブ北アフリカ報告書; 
 9月第2週に、ワシントンにある<アメリカ外交政策に関するアメリカ研究所>が、「アルジェリアとモロッコとチュニジアに於けるアメリカ政策の選択を再検証」と題した論文を発表した。「西サハラは、北アフリカ・マグレブ諸国の経済発展やテロ撲滅合同作戦に関して、重要な立場にある。このことは、モロッコに向けてのアメリカ政策を見直す必要性を示唆している」。さらに論文は、モロッコの政治体制を独裁的で強権的だと批判した。「2011年の蜂起にも拘らず、モロッコでは民主化が進んでおらず、モロッコの民主化推進はアメリカの挑戦案件でもある。この状況を鑑み、アメリカは、モロッコで市民による組織を立ち上げ、モロッコの変革を援助するという選択肢を考えるべきだ」とも、進言している。アメリカは<モロッコの春>を画策しているようだ。 
 
 アメリカの研究機関が、モロッコ体制にケチをつけて民主化介入を勧めているそうですが、時期悪しですね! フィリピン大統領に「俺はお前の奴隷じゃない!」とどやされるし、アメリカ大統領候補には「ロシアのプーチン大統領の方がずっと素敵」と、三下りを 
突き付けられるし、このところ、オバマ・アメリカ大統領は冴えません。もっとも、したり顔で他国に民主化をおしつけてきたオバマ大統領は、もうすぐバイバイだもんね、、 
 世界はオバマの言うことに耳を貸さなくなってきました。 
 ましてや、抜け目ないモロッコ国王殿下におわしては、「ふん!」てなもんですかネ! 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2016年9月9日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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