2016年10月02日03時42分掲載  無料記事
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国際

米朝関係の霧  続けられる元米政府外交官たちと北朝鮮政府高官との非公式折衝

  アメリカの元外交官・情報部員そして学者たちの一行と、北朝鮮政府高官が米朝関係や半島の非核化などを巡る非公式折衝を続けている、とワシントンポストにティム・サリバン(Tim Sullivan)氏の一文が掲載されていた。非公式折衝はシンガポール、ベルリン、北京など各地で行われてきたそうである。もし、現実に半島の非核化や米朝関係改善の現実性が出てきた場合は、非公式折衝から公式折衝に移行し、米政府が正式に報道発表する性質のもので、現段階では両者の話し合いは霧の中に包まれたままだという。 
 
  7月に北朝鮮は非核化をめぐる協議を米政府に提案したとされるが、それが現実化するかどうかは未だに不明であり、米政府の中にも北朝鮮がどこまで本気なのか懐疑的な見方もあるようだ。しかし、だからと言ってその可能性がないとも書かれていない。記事によれば“湘腓糧鶻鵬修鷲垈椎修任△蝓∨鳴鮮が核保有国である現実を直視せよ、というものと半島の非核化は協議の対象である、というものと2つの情報が混在しており、これが霧の中と言われるゆえんである。 
 
  とはいえ、両者が非公式の折衝を続けているのが本当であるとしたら、そこにしか両国の折衝はないということであり、未来の可能性が皆無なら、非公式折衝自体も行われないだろうということでもあるだろう。こうした裏ルートの折衝の世界と、公式声明の世界との二重構造になっており、日韓首脳も公式世界での声明を続け、日本の新聞に書かれるのは表の世界ばかりである。いずれにしても、今回の米大統領選の結果は北朝鮮と米国の関係に大きな影響を与えることは確実だろう。というのも二人の候補者の政策は180度異なっており、新大統領の在任中に米本土がミサイルの射程に入ることになるからだ。そして日韓の中に米国への不信が増幅し、核兵器の独自開発への呼び声が高まっていくだろうからである。ひとたび核兵器を保有した国家は国民意識がもはやそれ以前とは異なるだろうから、核武装が実現すると、日本人の国民意識が大きく変貌する可能性がある。 
 
 
■ワシントンポストの記事 
https://www.washingtonpost.com/national/almost-diplomacy-us-ex-officials-n-koreans-quietly-meet/2016/09/23/35c186c2-8160-11e6-9578-558cc125c7ba_story.html 


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