2016年10月06日04時57分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】  また、西サハラ・ジャーナリストが逮捕された  平田伊都子

 また、二人の西サハラ人ジャーナリストがモロッコ当局から逮捕されました。 西サハラの人々は、みんなジャーナリスト。 「ペンは剣より強し(英国の作家・エドワード・ブル・リットン)」ですかね? いや、むしろ、ノーベル平和賞候補スノーデンやウィキリークス代表アサーンジの精神でしょう、、 「剣はなくともネットで戦える」と、金も力も家もない難民や被占領民のジャーナリストたちは、モロッコの不正行為を世界に知ってもらうため、夫々の場で、夫々ができる範囲で、モロッコ占領当局の動きに目を光らせています。 
 
(1)2人のジャーナリスト逮捕: 
 2016年9月30日、エキップ・メデイア(モロッコ占領地・西サハラのメデイア・チーム)に属しているサイド・アミダンとブラヒム・ラアザイルという名のジャ−ナリスト二人が、モロッコ当局によって逮捕された。二人はモロッコ占領地首都ラユーンからモロッコ南部のアガデールに向かうバスの中でモロッコ警察官の尋問を受け、途中にあるグリミンで降ろされ、その町の警察へ連行された。二人はエキップ・メデイアにメールで状況を説明していたが、「警察に着いた」と連絡があった後、交信は途絶えた。二人はアガデール法律学校の学生で、南モロッコで頻繁に起こっている「西サハラ人の人権を守るデモ」を、映像で報告していた。 
 エキップ・メデイアによると、二人はモロッコのサレ監獄に送られたそうだ。 
 モロッコ占領地・西サハラに隣接する南モロッコには、昔から西サハラ人が住んでいる。大学などないモロッコ占領地から、西サハラの若者たちが学問を続けるため、南モロッコに住む親類縁者を頼って、流れ込んでいる。 
 
(2)モロッコ監獄に収監されたままの西サハラのグデイム・イジク・デモ参加者たち: 
 2010年11月8日朝、2万人西サハラ住民が占領モロッコ占領地の首都ラユーン郊外に5,000のテントを張って、モロッコ占領に反対する<抗議キャンプ>を続け、1か月になろうとしていた、突然、モロッコ軍はヘリコプターや放水車や重装備の軍用車を動員して、非武装の<抗議キャンプ>に総攻撃をかけた。テントに立て籠もる西サハラ被占領民に向かって、催涙ガス入りの水を浴びせ、機関銃を乱射した。幼児や老人は砂漠に放り出し、少年や成人は男女を問わず連行する。最後にモロッコ軍は、テントに火を点け<抗議キャンプ>を跡形なく焼き尽くした。死者36人、負傷者723人、行方不明159人。6年経った今も、デモに参加したという理由で、20人以上が悪名高いサレ監獄に繋がれたままで、拷問と虐待に曝されている。 
 サレはモロッコ首都ラバトの隣にある古い町で、ここの監獄はその残忍な扱いで有名だ。 
 
(3)モロッコは突然、10月7日に地方選挙を強行: 
 2016年9月28日発のコルカス(モロッコ王立サハラ問題諮問評議会)が、突然、「10月7日に行われる選挙に、南サハラ(西サハラのモロッコ名)住民は熱狂している。その盛り上がりは、2011年7月1日の住民投票を遥かに上回っている。まさに、モハンマド裟す餡κ轍爾量閏臈治世を称える臣民の忠誠心に他ならない」と、発表した。 
 コルカスによると、2011年の住民投票には92.19%の住民が参加したという。SPS(サハ西・プレス・サービス)によると、西サハラ住民にはまったく予告なしで投票イベントが行われ、西サハラ被占領民は一人も参加しなかったそうだ。 
 脱植民地化国連第4委員会は、国連西サハラ住民投票を捩った<モロッコ勝手の住民投票>を非難した。 
 
(4)国連脱植民地化第4委員: 
 恒例の国連脱植民地化第4委員会が2016年10月3日から7日まで、国連ニューヨーク本部で開催されている。恒例の秋祭りじゃ困る。「この地球上から植民地を一掃しなければならない」(1960年)という高邁な植民地独立付与宣言に見合うような活動をして欲しい。 
「この地球上に17か所の植民地と呼ぶ地域が残っている。アメリカ植民地グアムのように、植民地に甘んじている、あるいは歓迎している地域は植民地のままでどうぞ、、しかし、特にモロッコ植民地・西サハラ住民は、植民地支配に反対し、国連が約束した<国連西サハラ住民投票>を待ち続けている。国連は責任を取らなければならない」と、初日の10月3日に、メキシコ、ベネズエラ、コスタリコ、ウルグアイなど各国の代表が、西サハラ住民の民族自決権を支持する発言をした。 
 
 パン・ギムン国連事務総長はニューヨーク国連とジュネーブ国連、そして、和平合意の国民投票が否決されたコロンビアなど、最後のお勤めに励んでおられます。 しかし、各地での記者会見でのトップ・トピックスは、「次の総長は誰?」です。 
 一方モロッコは、晩餐会にパンを招待したり、国連主催COP会議にマラケシュという観光地を提供したり、パンの関心を引こうとパンの目を逸らそうと懸命です。 国連事務総長として初めて西サハラ難民キャンプに入って西サハラ支援を訴えたパン氏が、任期切れで<国連西サハラ住民投票>から外れるのを待っているのです。 
 パン国連事務総長の任期は3か月足らず、、土俵際に追いつめたと、モロッコは喜んでいるようですが、、 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2016年10月6日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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