2017年05月02日10時09分掲載  無料記事
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国際

ND米紙ウィークリーニュース第117号(April 30, 2017)

●目次● 
 
【リチウムのオンライン広告に潜む北朝鮮の核の脅威】NYT 4/3 
North Korea’s Nuclear Strength, Encapsulated in an Online Ad for Lithium 
 
【爆発で11人死亡 プーチン大統領滞在中】NYT 4/3 
Explosion on St. Petersburg Metro Kills 11 as Putin Visits City 
 
【トランプ大統領 政界内での孤立化深まる】WP 4/2 
Trump remains the center of attention, but he’s increasingly isolated politically 
 
【ドゥテルテ大統領 外交で勝利も運が尽きたか】WP 3/27 
Duterte plays a winning hand with foreign policy, but will his luck run out? 
 
【米国と同盟国 核兵器禁止に向けた協議に抗議】NYT 3/27 
United States and Allies Protest U.N. Talks to Ban Nuclear Weapons 
 
【ロシア政府 若者の反政府運動を警戒】NYT 3/27 
In Protests, Kremlin Fears a Young Generation Stirring 
 
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【リチウムのオンライン広告に潜む北朝鮮の核の脅威】NYT 4/3 
North Korea’s Nuclear Strength, Encapsulated in an Online Ad for Lithium 
 4月3日付のThe New York Times紙は、オンライン上で掲載された、毎月22ポンド(約10圈砲旅盻稘戮離螢船Ε爍兇鯣稜笋掘中国の丹東の港から配送を行うという内容の広告について報じた。 
同紙は、最近の国連報告によって、この販売者は北京の北朝鮮大使館の三等書記官であることが判明したと報じている。 
 なお、リチウム6は、原子爆弾を最大1000倍の威力を持つ水素爆弾に変貌させることが可能だという。専門家は、今回の余剰リチウムの売却は、北朝鮮が同物質を大量に生産しており、核先進国となることを阻止するには手遅れであることの証拠と述べているという。 
 元CIA副長官らは「北朝鮮の非核化から旧式の抑止に政策を変える必要がある」と提言。スタンフォード大学教授の核専門家ヘッカー博士は「北朝鮮に真の水爆を製造する程の技術はないが、核兵器の主要機密を取得することはいずれできる」と述べたという。 
 
【トランプ大統領 政界内での孤立化深まる】WP 4/2 
Trump remains the center of attention, but he’s increasingly isolated politically 
 4月2日付のThe Washington Post紙は、トランプ大統領の政治的孤立が増す状況を報じた。 
 同紙は、トランプ大統領が、自らの政策を実現するための議会での支持を十分得られず、外部からの支援を求めている状況にあるとし、就任100日目を前にして、共和党内でのかつて味方をも敵に回してしまっていると報道。政策的な成果は得られず、議会内の共和党は、大統領の予算案の可決を妨げているという。 
 一方、民主党も非協力的で、最高裁判事の指名承認では議事進行妨害が視野にありうると同紙は見ている。 
 共和党全国委員会委員長のマイケル・スティール氏は、トランプ大統領個人の性格に問題があると指摘し、そのため主要な役割を担う人と信頼関係を築きにくく、トランプ氏にとっては不利に働いていると述べた。 
 3月末には、医療保険改革法案が共和党保守の反対により頓挫し、選挙中のロシアによる介入との関係に関する捜査の影響もあり、支持率はトルーマン大統領以来最低を記録した。側近からは民主党との協力を進言されるものの、民主党の下院代表のナンシー・ペロシー議員は、議員達が大統領ではなく選出区のために票を投じるワシントンでの駆け引きに対しては、選挙中に機能した力量は通用しないと発言したという。 
 
 
【ドゥテルテ大統領 外交で勝利も運が尽きたか】WP 3/27 
Duterte plays a winning hand with foreign policy, but will his luck run out? 
 3月27日付のWashington Postは、フィリピンのドゥテルテ大統領が昨夏の当選以来、外国の指導者を罵倒したこと、麻薬取引容疑者殺戮のため大虐殺を引き起こしたことがありながら、外交では成果をあげていることを報じた。 
 中国からは 240億ドルの経済協力、日本からは一兆円規模の支援を引き出し、米国と「決別」すると言っているにもかかわらず、毎年、数千億ドルの軍事開発援助を受けている。 
 国際刑事裁判所の検察官が、麻薬取引容疑者の大虐殺という強硬策などにより、同大統領に対する戦犯捜査の可能性を警告しているにもかかわらず、国内での支持は高いことを同紙は伝えている。 
 米国や日本は、同大統領を南シナ海の権益において中国に対抗してもらうため必要としている。 
 中国は先週ドゥテルテ大統領の故郷に副首相を送り、ロシアは親善訪問としてマニラに2つの軍艦を派遣するなど、フィリピンと中国やロシアとの友好関係も築かれていると報道。 
 だが、フィリピンの多くは親米的であり、フィリピン駐米大使は、「長きに渡って中国とロシアと強固な関係が続くか定かではない」と述べ、フィリピン大学の中国専門家は「今は米国がトランプ政権のため中国の方が安定しているようにみえる」と語ったという。 
 
 
【ロシア政府 若者の反政府運動を警戒】NYT 3/27 
In Protests, Kremlin Fears a Young Generation Stirring 
 3月27日付のNew York Timesは、ロシア各地で26日に行われた反政府デモに若者が多数参加したことを取り上げ、ロシア政府が警戒していると伝えた。 
 ロシア政府は27日、今回のデモの呼びかけ人で野党勢力の指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏を拘束。同氏は、プーチン大統領やメドベージェフ首相の汚職についてのビデオをYouTubeに流し、変革は可能であるという感触が若者に伝わっているという。 
 ロシアの若者の多くは、ナワリヌイ氏を取り上げない国営メディアからではなくインターネットで情報を得ているとし、政治にあまり関心がなかった若者が、今回のデモに参加したことは、驚くべきことであると同紙は報じている。 
 ロシア経済開発貿易大臣の次官を務めたミハイル・ドミトリエフ氏は、ウクライナ侵攻やクリミア併合といった愛国心を掻き立てる戦争への関心がロシア国民の間で薄れてきており、内政問題に関心が移っていると指摘する。分かりやすい外敵としていたオバマ政権が終わり、米トランプ政権が誕生したことも影響しているとのことだ。若者や中間層は、政府に、生活の質の向上よりも、透明性を強く求めているという。 
 
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