2017年07月04日21時53分掲載  無料記事
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医療/健康

「日本の薬が必要です!」 チュニジア出身の医師ラディ・ベルカイア(Radhi BELKAHIA)氏の緊急寄稿 日本の武田薬品が開発した悪性リンパ腫への製剤ADCETRISを求めています 

  日刊ベリタに以前、寄稿していただいたフランス在住のチュニジア出身の医師ラディ・ベルカイア(Radhi BELKAHIA)氏から、緊急の寄稿があります。これはベルカイア医師と同郷のビゼルト出身の若い音楽家が悪性リンパ腫に侵され、その治療薬が日本の製薬メーカーによるものだということです。 
 
(以下はRadhi BELKAHIA医師の寄稿) 
 
A 28-year-old Tunisian musician from Bizerte has a Hodgkin's lymphoma. He relapsed from his illness. 
Currently his only hope lies in a chemotherapy drug marketed by the largest Japanese laboratory: Takeda. 
This medication: Adcetris is very expensive. This young musician can not afford this medicine. The post-revolution Tunisia of jasmine is going through a very difficult period at the economic level. This young fault of this treatment risks dying very quickly. As a doctor, I can not sit idly by this dramatic situation of this native artist of the same city as me in Tunisia. 
 
  チュニジアの私の故郷ビゼルト出身の28歳の音楽家がホジキンリンパ腫という難病に侵されています。そして症状が再び悪化しているのです。目下、彼のただ一つの生存の希望は日本の武田薬品が開発した薬による化学療法にあります。この薬はADCETRISという名前の悪性リンパ腫への治療薬ですが、非常に高価です。この若い音楽家には薬を買う金がありません。チュニジアではジャスミン革命の後、経済が非常に困窮しているのです。もしこの薬を使うことができなかったら、彼は早く死ぬことになってしまうでしょう。私は医師として、この同郷の芸術家が置かれた状況をどうしても見過ごすことができません。 
 
I appeal to solidarity and the Great Heart of the Japanese to help me save this young man. I appeal to the Takeda laboratory and to these leaders to make a gesture of solidarity on humanitarian grounds so that we can start this treatment by Adcetris.We believe and rely heavily on the generosity of our Japanese friends. 
 
  私はこの若者の命を救うためにも、大きな心を持つ日本の皆様に連帯を呼びかけております。そして武田薬品の開発チームの方々や会社の指導者の方々に人道的見地から、この治療薬であるADCETRISを彼の治療に使わせていただくことができないか、と心からお願いいたします。日本の友達の皆さまの寛大な心に切にお願い申し上げます。 
 
Radhi Belkahia 
麻酔専門医 ラディ・ベルカイア 
 
ちなみにベルカイア医師の所属病院はCHU Amiens 
チュニジアに生まれ、フランスの大学で医学を学び、現在、 
パリの少し北にある都市アミアンの病院に麻酔医師として勤務。今回、同郷のチュニジアの音楽家のためのキャンペーンを行うため、日刊ベリタに特別に寄稿した。 
 
CHU Amiens (80000) la France 
病院のウェブサイトは以下。 
http://www.chu-amiens.fr/lannuaire-telephonique-du-chu-amiens-picardie/ 
Docteur Radhi BELKAHIA 
Praticien Hospitalier 
Departement d'Anesthesie et de Reanimation 
 
ベルカイア医師のメールアドレスは以下。 
治療薬の提供可能性などがありましたら、このメールアドレスにご連絡ください。 
belkahia.radhi@chu-amiens.fr 
※英語でコミュニケーション可能です 
 
 
※28歳の音楽家の闘病を伝えるチュニジアのTVニュース 
https://www.facebook.com/mehdi.benradhia/videos/1794485757233560/?autoplay_reason=ugc_default_allowed&video_container_type=1&video_creator_product_type=0&app_id=2392950137&live_video_guests=0 
 ”It is an emission that has passed on one of the most watched TV channels in Tunisia and speaking of the musician of 28 years and calling the Tunisian artists to help him. The TV channel is Nessma TV.” 
 
  「この放送はチュニジアで最も視聴されている放送局の一つ、Nessma TVによるものです。このニュースで28歳の音楽家を救うための呼びかけを行っています」 
 
※ホジキンリンパ腫で闘病中の音楽家Hamza NEKAYESさん(28)が以前、演奏した時の映像。民族楽器の縦笛を演奏している。現在、彼はチュニジアの首都チュニスの病院、Clinique Avivenneにいる。 
https://www.facebook.com/1569313440042349/videos/1662031980770494/?autoplay_reason=all_page_organic_allowed&video_container_type=0&video_creator_product_type=2&app_id=350685531728&live_video_guests=0 
 
■悪性リンパ腫治療剤ADCETRISの欧州における条件付き販売承認取得について- 30年ぶりに承認された再発・難治性のCD30 陽性ホジキンリンパ腫治療剤 - 
https://www.takeda.co.jp/news/2012/20121031_4944.html 
"It needs 4 vials per cure. Each bottle costs 3000 euros. And it requires 6 cures" 
 
「1回の化学療法にこの薬瓶が4本必要です。1瓶3000ユーロ(約38万4千円)です。これを6回繰り返します」ということで、現地で買えば合計921万円ほどになってしまうという。 
 
■私もフランスで生きてきた 〜学生時代にチュニジアからフランスに渡り医師として生きてきた人の思い出〜 
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