2017年07月15日07時42分掲載  無料記事
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コラム

「毒食わば皿まで」 連合幹部が承認した残業代ゼロ法案  熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 

  「毒食わば皿まで」というべきか。月あたり残業限度「100時間未満」を呑んだ連合幹部は、安倍政権にアタマを下げて、残業代ゼロ法案の条件付き承認を申し出た。 
 
  条件とは、’104日の休日取得の義務づけに加え、∀働時間の上限設定、6侈慨屮ぅ鵐拭璽丱訐度、2週間連続の休日取得、タ歓箸両況をチェックする臨時の健康診断(◆銑ァ砲里い困譴である。 
 
  今の法案が原案通り成立することを防ぎ、労働者の健康が守れるような是正をさせるのが労働運動の任務だと、神津里季生は厚かましくもうそぶく。 
 
  ,惑間の土曜と日曜の日数にすぎない。祝日も有休も想定外だ。政財界もこれはイエスというだろう。あと△蓮100時間未満」論の連中にどの水準を期待できるのか? は、認められるとすれば国際相場の11時間でなくせいぜい9時間だろう。零時まで働いても翌日は9時出勤だ。い蓮∪果を求められるサラリーマン自身が、えっ?と首をかしげるだろう。最も実現しやすい、つまり財界も仕方ないとするのは、ァ嵶彁」の健康診断だと思う。だが、誰がこの人には健康診断が必要と判断するのか。それに能力や成果を認められたいサラリーマンは、診断結果を怖れて、「・・・大丈夫です」と健康診断を忌避するだろう。それが過労死・過労自殺の現場で起こったことなのだ。 
 
  結局、蓋然性の高いのは 椨イ痢崛択」と思われる。すべてのばかばかしさは、沈みゆく安倍政権のもとでも、労働運動はあらゆる悪政になにも抗えないという団子虫のように臆病なあきらめからきている。神津会長よ、逢見事務局長よ、村上総合労働局長よ、えせリアリストを気取ってくだくだ言うまえに厚労省や首相官邸の前でハンストでもやってみよ。座り込む労働者もあらわれ、ストライキに打って出る労働組合もあらわれるだろう。このままだと、なにも闘わないまま、またしても不戦敗が続く。 
 
 
熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 
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■『わたしを離さないで』 ──限られた生の証をいとおしむ  熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 
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■映画 『母と暮らせば』 (2015) のものたりなさ──山田洋次が見失ったもの   熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 
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■『明日へ』の『外泊』   ─韓国の非正規女性労働者   熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 
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■「同一労働同一賃金」−その日本的なハードルを超えて 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 
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■『私の労働研究』−著者自身による広告 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論) 
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■情勢論 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論) 
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■「同一価値労働同一賃金」(ペイ・エクイティ)を考慮しない「同一労働同一賃金」論など、なにも言ったことにならない 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 
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■【安倍政権の「労働改革」を問う−−「同一労働同一賃金」の虚妄性】  熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論) 
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