2017年09月12日16時18分掲載  無料記事
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社会

いったいどうなってんの、日本の警察 ネット上の名前だけで逮捕、19日間拘留

 インターネットの短文投稿サイトに名前を使われただけの女性を詐欺罪でいきなり逮捕、否認しているにも関わらず19日間も拘留、やっと処分保留で釈放するという警察不祥事があった。徳島新聞が報じたその顛末。こんないい加減な捜査や逮捕が許され、それに共謀罪でひっかけられたら、日本は留置場も刑務所もたちまち満杯になりそうだ。(大野和興) 
 
徳島新聞9月10日付の県内のニュースによると、誤認逮捕したのは徳島・三好署。見出しは「徳島・三好署が誤認逮捕 詐欺容疑の専門学校生 成り済まし被害 」。 
 
 
 事の顛末はこうだ。 
 
 インターネットの短文投稿サイトでアイドルグループのコンサートチケットを譲るという書き込みがあった。2016年8月のこと「公演に行けなくなったので、チケットを譲る」との内容がだった。それを読んだ徳島県内の女子高校生がチケット4枚分の代金4万円を指定された金融機関の口座に振り込んだが、チケットは女子高校生に届かなかった。 
 
 女子高校生から被害届を受けた県警は、サイトに書き込まれていた女性の名前だけを証拠に、この女性がチケット代をだまし取ったとして逮捕に踏み切った。女性は5月15日に逮捕され、6月2日まで19日間勾留された。 
 
 だが、サイトでは別の人物が女性に成り済まして、うその情報を書き込んでいたことが判明。チケットや現金のやりとりを改めて精査したところ、最終的に現金を不正に得たのも、この成り済ましの人物だった。女性は逮捕後、一貫して容疑を否認していた。その後処分保留で釈放された。 
 
 
 三好署は9月11日、幹部が顔を揃え、「捜査に慎重さを欠いていた」と神妙な面持ちで経緯を説明した。 


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