2017年12月12日21時34分掲載  無料記事
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検証・メディア

NHKに抗議しよう! ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のノーベル平和賞授賞式とサーロー節子さんのスピーチを無視するNHKニュース7とニュースウォッチ9  Bark at Illusions

 公共放送を自負するNHKの看板ニュース番組、ニュース7(17/12/11)とニュースウォッチ9(17/12/11)は、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のノーベル平和賞授賞式とサーロー節子さんのスピーチについて、一言も言及しなかった。 
 
 核廃絶に向けて活動を続けてきたICANのノーベル平和賞授賞式のニュースは、核兵器が人類の存続を脅かすものであること・核廃絶は平和や安全を求める多くの人々にとって大きなテーマであり、合衆国の原子力爆弾によって広島や長崎で被爆させられた人たちだけでなく世界中の市民からも注目が集まっていること・日本が戦争被爆国であることなどから、ニュース価値があると判断できる。事実、他のテレビ局や新聞各紙などでは大きく報じられている。 
 NHKは、なぜ自身の主要なニュース番組であるニュース7とニュースウォッチ9でこのニュースを放送しないことに決めたのか、その判断基準は何かを説明すべきだ。 
 
 周知のとおり、日本政府は核兵器禁止条約に反対している。NHKはそんな政府に歩調を合わせて、ノーベル平和賞授賞式とサーロー節子さんの演説について放送しないことに決めたのではないか。そのように思われても仕方がない。 
 しかしそのような判断は、NHKの「存立の意義」に反する。 
放送法64条を巡る先日の最高裁判決はNHKの「存立の意義」について、「国民の知る権利を実質的に充足し健全な民主主義の発達に寄与すること」だと述べている。そしてテレビを持つ人から強制的に受信料を徴収する受信料制度について、「特定の個人、団体又は国家機関等から原告(NHK)に財政面での支配や影響」が及ぶことのないよう、NHKを社会全体で支えるための合理的な制度だとしている。 
 今回のNHKの判断は、公共放送を担う放送局として不適切であり、受信料を強制的に徴収する受信料制度の根拠も崩れる。 
 
 特定の個人・団体・国家機関等から支配や影響を受けないために受信料を強制的に徴収しているNHKが、なぜニュース7とニュースウォッチ9でノーベル平和賞授賞式とサーロー節子さんの演説を伝えないと判断したのか、その理由と説明をNHKに対して求める。 
 そしてノーベル平和書授賞式で多くの人々の心を動かしたサーロー節子さんの演説について放送することを求める。 
 
 
NHKに抗議しよう! 
NHKに、なぜノーベル平和賞授賞式とサーローさんの演説にニュース価値がないと判断したのかの説明と、サーロー節子さんの演説の放送を求めましょう。 
 
問い合わせ 
電話:NHKふれあいセンター 0570-066-066 
メール:NHK ONLINE・ご意見・お問い合わせメールフォーム(http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html)から 


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