2018年01月10日18時52分掲載  無料記事
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米国

NYTが米諜報の失敗を指摘 「近来の最大級の誤り」 北朝鮮のミサイル開発の速度を軽視 水爆の完成で新たな練り直し 核保有数もわからず

  ニューヨークタイムズがトップページから複数ページに渡って特集を組んだのは北朝鮮のミサイル開発の速度を米情報部が甘く見ていた、というものだ。トランプ政権が1年前に始まった時に、北の核ミサイルが米国の都市を直撃できるまでに米情報部は4年の交渉年月がまだ残されていると言っていたが、北朝鮮の核開発が急速に進み、まったくの誤りだったことを示している。昨年9月の核実験で水爆が完成したとしているのだ。ニューヨークタイムズは米担当官らのインタビューをもとにインテリジェンス界で最大級の誤算だったと書いた。 
https://www.nytimes.com/2018/01/06/world/asia/north-korea-nuclear-missile-intelligence.html?mtrref=www.google.co.jp&gwh=F0B91E476CF6A36333B0A3A1663868D2&gwt=pay 
  北朝鮮は何十年に渡ってアメリカに平和条約の締結を求めてきたが、アメリカは北朝鮮の核開発の放棄が先だとして交渉を拒んできた。1994年の核危機から20年以上同じスタンスを取り続けてきた結果、ついに北朝鮮が広島型の15倍の威力の水爆を所有してしまったのである。北朝鮮は平和条約の交渉と核開発の放棄は同時に進行すべきだとして、この点を巡り両国は平行線だったのだ。しかし、もはや北朝鮮が核兵器を保有したことでかつてのアメリカの交渉スタンスは二度と使えなくなった。 
 
  記事を読めば米国の打つ手がかなりなくなってきたことが書かれている。米国の北朝鮮への政策次第では日本人も大量に死亡する可能性がある。トランプ大統領が怒りのままに攻撃を命じたら、米軍基地のある日本も爆撃されてしまう。だが実際には米朝間で平和条約を結ぶという選択肢がある。とはいえアメリカに意見一つすることができない日本外交にトランプ大統領に助言することはあまりにも荷が重いだろう。 
 
 
■「戦争が近づいている」 1994年、朝鮮半島・核危機の裏で何が話し合われたのか 
(ハフィントンポスト  寄稿:長野智子) 
http://www.huffingtonpost.jp/tomoko-nagano/north_korea_america_b_16301080.html 
  「果たして、現在はどうか。一か所だった核関連施設の数は複数個所になり、さらには核兵器をミサイルに搭載できる可能性もあり、日本を射程にいれた「ノドン」は実戦配備の段階とみられている。武力有事になれば、94年の予測をはるかに超える死者と被害が想定されることは間違いない。」 


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