2018年01月18日16時47分掲載  無料記事
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1929年に作られたドキュメンタリー映画、ヨ―リス・イヴェンス監督 「雨」(14分)   ”Regen” by Joris Ivens

  1920年代から英国のドキュメンタリー映画運動が始まるが、その頃、大陸側のオランダでは映画監督のヨ―リス・イヴェンス (Joris Ivens)が詩的なドキュメンタリーを作っていた。その1つが1929年に作られた「雨」という14分の短編映画で、文字通り都市に雨が降り始めて止むまでを様々な場所の情景を1カット1カット積み重ねている。なかなか大気中の雨自体を撮影するのが困難だったためか、水たまりや川で雨滴の作る模様や人々のさす傘などを使って表現している。 
 
  映画自体は今から見ると、多少古びて見えるが、雨という日常の現象を政治や経済や文学といった文脈から切り離して、その物自体を正面から正確にとらえようとした意欲的な映画と言える。 
 
  以下のリンクはサイレント映画だった「雨」に音楽がつけられたもので、ハンス・アイスラーの音楽だが、正直言えばもう少し抒情的な優しい音楽の方が良かったのではなかろうか、という気がする。 
 
 
■ヨ―リス・イヴェンス監督 「雨」(14分) 
”Regen” by Joris Ivens 
https://www.youtube.com/watch?v=tFECFJpvntM 


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