2018年03月16日22時43分掲載  無料記事
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コラム

公文書の改ざんはファシズム国家にとっては常識の公文書管理法

  安倍首相がトップに君臨する行政府で公文書が改ざんされたとしても何ら驚くことではない。というより、そうなるのが正常なファシズムの形なのである。三権分立をやめて国会を無視し、行政府が国民から権力を託されたとして自分たちのやりたい放題の統治をするのだから、将来的には公文書自体が必要がなくなるとも言える。近未来のファシズム社会を描いたジョージ・オーウェルの小説「1984」で描かれているように、ファシズム国家の統治者の意識は現在が中心であり、過去は現在の都合に合わせて次々と書き換えられていくものである。したがって歴史もまた書き換えられていく。 
 
  ファシズム国家において歴史が書き換えられていくということは、歴史を裏付ける公文書も書き換えられることである。本来、歴史修正主義とはそうしたものだろう。政治家・安倍晋三は歴史修正主義者である。安倍史観というのは要するにその時々の自らに都合よく歴史を解釈する歴史観である。安倍首相は日本をファシズム国家に変えるために歴史修正主義者の仲間を公共放送の経営委員会に送り込むことに成功した。またNHK経営員会の有力者で極右政治組織の日本会議名誉顧問だった人物を介して思想的に近い人物をNHK会長に据えた。さらに、日本会議名誉顧問だったその経営委員がNHK経営委員長になった。これら波状的なNHKへの政権の介入によってニュースを安倍史観に沿ったものに変えることに成功したのだ。現在もかつて極右政治組織の名誉顧問だった人物が経営委員長としてNHKをコントロールしているのである。 
 
  ニュースとは明日の歴史となる素材だ。その素材を政治権力に都合のよいように、「政府が右と言うものを左と言うわけにはいかない」との立場に立って編集してきた。だから、少なく見積もって2014年以後のNHKのニュースは安倍史観に基づいて編集されていると言って過言ではない。たとえば今、大きな問題となっている森友学園への国有地不正売却事件の決裁文書にも日本会議と安倍夫妻のことが記載されているが、そうした事件をNHKがどこまで主体的に報道できるのだろうか。もちろん、そんなことばかりだと国民の怒りを買うだろうから、時々ガス抜き程度に満蒙開拓団とか731部隊など反戦的な歴史番組を制作して「やはりNHKは最高だ」と思わせる術も心得ているのである。そうでないと受信料を払ってもらえなくなるからだ。 
 
  厚労省や財務省などの官僚機構も政権に都合のよいように調査結果や決裁書類を書き換えてきた。これは偶然などではなく、日本がファシズム国家になったことを意味するだけのことだ。 
 
 
武者小路龍児 
 
 
■NHK経営委員長・石原進(元日本会議名誉顧問)氏と安倍政権の関係  NHKは森友問題をどう報じてきたのか 
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