2018年03月25日00時18分掲載  無料記事
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国際

米国務省ジョセフ・ユン氏 退任へ

 2月27日付のThe Washington Post紙は、北朝鮮が米政府との交渉の席に着くかもしれないというわずかな希望が見えつつある中、米国務省で北朝鮮との交渉を担当するジョセフ・ユン氏が3月2日に退任する意向だと報じた。 
 ユン氏は韓国に生まれたが、米国に帰化し30年以上勤務したが、今回、日韓担当の副次官補と北朝鮮担当特別代表を退任する。ユン氏は、同紙に対し「これは個人的な決断だ。ティラーソン長官は、私の務めに感謝し、『去ってほしくない』と言っていたが、しぶしぶ今回の退任を受け入れてくれた」と語った。同氏は、昨年6月に北朝鮮に17か月も拘束されていたアメリカ人大学生の救出をした人物である。 
 同紙によると、ユン氏は北朝鮮を対話に持ち込むことを推進する立場であったが、政権に妨害を受けたという。ユン氏の考えに精通している人物はこの退任について、トランプ政権内で外交官の影響力が相対的に下がり、国務省内に不満がたまっていることが背景にあると見ている。同紙は、ユン氏の退任は米国の朝鮮問題に関わる人員配置に重大な欠陥をもたらすだろうと見ている。 
 米政府は、トランプ政権に変わり13カ月たった今もなお、駐韓大使を任命していない。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第140号(March 23, 2018)〕 
 
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