2018年07月18日00時32分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201807180032073

国際

豪、バヌアツ安保条約交渉 軍事化狙う中国に対抗か

 6月24日付のThe Washington Times紙は、オーストラリアがバヌアツと安全保障条約の交渉を行ったと報じた。 
 オーストラリアのマルコム・ターンブル首相とバヌアツのシャーロット・サルワイ首相は会談で、人道援助、災害対策、海洋監視、国境管理そして治安維持などを目的とした二か国間安保条約の締結に向け交渉を開始したことを明らかにした。 
 なおターンブル首相は数週間前、中国が南太平洋の国に軍事拠点を置くことに対して警告をしていた。両首脳は、5月に、中国がバヌアツに永続的な軍事基地を建設するとした報道に対しては否定したが、ターンブル首相は、南太平洋上にいかなる外国基地の建設も認めないとの立場を維持している。同紙によると、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相も同地域の軍事化に警戒しているという。 
 また、オーストラリア政府は、パプアニューギニアとソロモン諸島を結ぶ南太平洋の海底ケーブル敷設に対し1億3700万豪ドルに及ぶ援助を行うことを明らかにした。当初、同プロジェクトは中国のファーウェイ社が請け負う契約だったが、後にソロモン側より破棄されたという。 
 オーストラリアは、安全保障上の観点から、中国共産党と関係のある同社が、オーストラリア全土を結ぶ高速通信プロジェクトに入札することを禁じていると同紙は報道。また同社は米国でも安全保障上の脅威とみなされていると伝えている。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第147号(July 10, 2018)〕 
 
     ★     ★     ★ 
 
 シンクタンク「新外交イニシアティブ」(New Diplomacy Initiative/ND)が発行する『ND米紙ウィークリーニュース』は、米国各紙の中から政治・外交・日本関係の記事を抽出し、翻訳・要約してお送りするものです。 
 
新外交イニシアティブ(New Diplomacy Initiative/ND)事務局 
(住所)〒160-0022 東京都新宿区新宿1−15−9 さわだビル5F 
(Web)http://www.nd-initiative.org/ 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。