2018年08月27日10時29分掲載  無料記事
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国際

イラン制裁の裏にトランプ大統領の国家安全保障のアドバイザー、ジョン・ボルトン氏あり

  今月、米国がイランとの核合意から一方的に撤退し、さらに今月から独自の経済制裁を発動しており、このことが北朝鮮との交渉の決裂の可能性を高めるという批判がニューヨークタイムズ社説で書かれた。イランに対する厳しい政策はトランプ大統領やその家族(娘婿のことだ)の傾向というだけでなく、国家安全保障のアドバイザーに新たに任命したタカ派のジョン・ボルトン氏の考え方にも沿ったものだ。 
https://www.youtube.com/watch?v=8BCQub4Yz90 
  ボルトン氏は上のアメリカの右翼メディアであるFOXニュースに登場してインタビューを受けている。そこでもイラン制裁について語っているが、話から中東でイランの影響力が高まっていることが核合意からの一方的な撤退と今月から始まる経済制裁の裏に潜んでいる印象を受けた。というのも、ボルトン氏はイランとはオバマ政権時代の交渉は無に帰して、再交渉したい旨であり、そこにはイランの中東におけるパワーを抑制したいという動機が含まれていたからだ。これはシリアのアサド政権側が反政府軍でもあったイスラム国(IS)を制圧したことと関係しているだろう。 
 
  ニューヨークタイムズは3月26日の社説でボルトンの危険性を訴え、ボルトン氏以上に米国が戦争に突入する可能性を高める人物がほとんどいないと伝えている。ボルトン氏こそは北朝鮮への先制攻撃を唱えてきた政治家という理由である。 


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