2018年08月28日21時50分掲載  無料記事
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欧州

フランスの環境大臣二コラ・ユロ氏がラジオインタビューで突然、辞任すると発言  

  フランスの環境大臣の二コラ・ユロ氏がFrance Intelのラジオインタビューの中で辞任すると打ち明けた。ユロ氏はテレビ番組で環境問題を古くから扱ってきた製作者で、大衆に人気を持つ。それゆえ、エマニュエル・マクロン大統領とエドゥワール・フィリップ首相にとっても晴天の霹靂となった。というのも、ユロ氏はラジオ番組で話す前には大統領にも首相にも辞任の話はしておらず、自分自身で決めたと言っているからだ。「もう自分に嘘をつくことはできない。」環境保護活動家で知られる彼が大臣であることで環境問題に前向きであるというイメージを醸すのはやめたいとうことのようだ。 
 
  「右でもなく、左でもなく」というメッセージで昨年のW選挙で圧勝したエマニュエル・マクロン大統領だが、1年が過ぎ、あれは「左ではない、左ではない」に過ぎなかったと思う人が増えている。 
 
 
■CNBCの記事 
  スキャンダルでマクロン大統領の人気が暴落 ‘French Watergate’ takes toll on Macron as his popularity collapses in France 
https://www.cnbc.com/2018/07/27/emmanuel-macron-popularity-collapses-after-french-watergate.html 
  この記事によると、大統領の警備員が抗議の市民に暴力をふるっているシーンがビデオで撮影されて公開されたことや、失業率や成長率が期待よりもはるかに低いことなどが人気の低落につながっているようである。長年10%以下にできなかった失業率は2017年の暮れに8.6%へと低下したが、その後9%台に再び上昇しているのだ。これを見ると、2017年暮れの功績は5月まで任期をつとめた前任者のオランド大統領だった可能性もある。 
 
■大統領の警備員の暴力シーン(ハフィントンポスト) 
https://www.youtube.com/watch?v=3LKiETDC6oU 
■同じく暴力シーン (ユマニテ) 
https://www.youtube.com/watch?v=bmIdzLXisUg 
■英国のガーディアンも報道 
https://www.youtube.com/watch?v=bmIdzLXisUg 
 
  一連の映像を見ると、当の警備員一人の問題というよりもデモを鎮圧するときの方法の問題のようにも見える。こうしたデモ鎮圧の暴力的なシーンはマクロン氏が経済大臣だった2016年春から何度も目にするものとなっている。 


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