2018年09月09日17時15分掲載  無料記事
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国際

豪再び「首相降ろし」 安定化誓う

 8月24日付のワシントンポスト紙は、同日、豪ターンブル首相が退陣に追い込まれていることを報じた。 
 同紙によると、ターンブル首相による温室効果ガスの削減に向けた取り組みは、同氏の所属する中道右派・自由党内において不人気であったという。 
 後任として選ばれたのは、ターンブル政権下で財務大臣であったスコット・モリソン氏。同氏は、オーストラリアで最も厳しい難民政策を推し進め、その結果、何年にもわたって、パプアニューギニアやナウル共和国にあるオーストラリア政府の施設に何千人もの難民を収容することになった。 
 オーストラリアは1900年代前半以来の政治的混乱に見舞われており、モリソン氏はこの5年間で4代目の首相となる。近年、世界各国で見られるようになった世論の極端な偏りはオーストラリアでも同様で、ターンブル氏のような同性婚を合法化するような中道派による統治が難しくなっているという専門家の見方を同紙は伝えている。 
 同紙によると、モリソン新首相は福音派のキリスト教徒で、彼の選挙区は最も保守的で多様性のない地域の1つであるという。ターンブル氏は議員辞職する予定で、1議席を失えば、与党は過半数を維持できない。ターンブル氏が議員辞職し、補欠選挙があれば、政権運営は危うくなるだろうと同紙は伝えている。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第153号(September 7, 2018)〕 
 
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