2018年09月28日13時18分掲載  無料記事
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核・原子力

原子力規制委も裁判所も  池住義憲

 茨城県東海村の東海第2原発。これは、40年前の1978年11月に操業開始した老朽原発。27万人が住む水戸市の北東、東京都心から120キロの地点にあります。首都圏で唯一の原発です。この老朽原発に関し、なんと9月26日、原子力規制委員会が再稼働に必要な新規制基準に「適合」する、との審査書を正式決定しました。311東日本大震災で被災した原発としては、これが初めての「適合」判断です。新基準に「適合」した原発は、これで計8原発、15基になります。 
 
 東日本大震災時、東海第2原発は外部電源を失いました。津波の影響で非常用ディーゼル発電機の一部も使えなくなりました。残りの発電機で3日半かけて、原子炉をなんとか冷温停止させたのでした。義務付けられている避難計画も、未だ策定されていません。再稼働には、立地する県や東海村に加えて、水戸市など周辺5市からの事前了解が必要です。それも未だとれていません。近隣には、日本原子力研究開発機構などの多くの原子力施設、液化天然ガス施設、火力発電所などがあります。原子力災害を引き起こす自然災害が起こった場合、事故対応、安全確保が著しく困難、と言われている場所です。 
 
 先日(9/25)広島高裁は、伊方原発3号機の運転を差し止めた広島高裁の決定を取り消しました。四国電力はこれを受けて、10月下旬から運転再開すると発表しました。東海第2原発の「適合」は、伊方原発に続くものです。いずれも、去る7月3日に安倍政権が閣議決定した「第五次エネルギー基本計画」に基づいて進められています。着々と原発再稼働の道を押し進めています。 
 
  「第五次エネルギー基本計画」は、仝業を「ベースロード(基幹)電源」に位置づける、原発を2030年度に20〜22%まで引き上げる(2016年度は1.7%)、8業新増設の可能性に含みを残す(”安全性・経済性・機動性に優れた炉の追求”という文章盛り込む)、ぅ廛襯肇縫Ε犧鏝困砲弔い匿┐譴襪プルサーマル発電(再処理計画)はあきらめない、などが盛り込まれています。、2項の「原発を2030年度に20〜22%まで引き上げ」るためには、合計して約30基の原発を再稼働させることが前提!となっています(現在再稼働は5ヵ所で9基)。 
 
 9月24日付けの中日新聞社説に、「原発、エネルギー問題は、総裁選の争点にされず」、「膨大な国費を投じたもんじゅは廃止に追い込まれ破綻」、「核ゴミ処分場、一向に決まらず」「2030年代に放射性廃棄物が一時保管施設から溢れ出す」、「核兵器エネルギー源にもできる大量の余剰プルトニウム問題」、「処分の解決策を示さず政府が原発事故に備えた賠償金の上限引き上げを断念して被害者・被災者を置き去り」、など数々の問題を指摘。鋭い! その通りです。なのに政府は・・・。 
 
 安倍政権の動き、見過ごせません。見過ごしません。来年7月の次回参院選、2021年10月以前の次回衆院選、2022年7月の次々回参院選で、審判を下しましょう。現世代、次世代、次々世代の人たちのために。(了) 


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