2018年09月30日21時03分掲載  無料記事
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国際

シリア非武装地帯創設 ロシアとトルコが合意

 9月18日付のThe New York Times 紙は、ロシアとトルコがシリアに非武装地帯(DMZ)を創設すると合意したことについて報じた。 
 アサド政権を支援するロシアと反体制派を支持するトルコが合意に達したことは、少なくとも化学兵器の使用も辞さない可能性がある大規模殺戮を一時的に回避できたと同紙は報じている。 
 またロシア国防相は、アサド政権軍は反体制派の最後の拠点であるイドリブ県への攻撃を回避するであろうと発言した。 
 トルコには、シリア難民が多く押し寄せていて問題となっており、トルコは、イドリブ県への攻撃を控えるようアサド政権に対し要請を続けてきた。シリアは、反体制派がアサド政権による全体主義に反発し、内戦に至った2011年から7年半にわたり、内戦が常態化している。 
 同紙によると、専門家の中には、最終的にアサド政権が内戦に勝利し、国を再建する際に国際的に支持を集めやすい形を作る狙いがあるのではないかと推察する者もいる。 
 露のプーチン大統領は、非武装地帯から、武器を排除し、政権と反体制派の距離を置くと述べたが、その真意は、反体制派が平和裏に内戦を終結する姿勢を見せなければ、ロシアが、武力で排除するつもりであるということではないかと同紙は伝えている。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第155号(September 28, 2018)〕 
 
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