2019年01月25日18時33分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】  「植民地主義のフランスを制裁しろ」イタリア副首相  平田伊都子

 「植民地主義のフランスを制裁しろ!」とは、西サハラ人民のシュプレヒコールではありません。 イタリア副首相兼経済開発大臣が1月18日の演説で繰り返した言葉です。 もう一人のイタリア副首相は、EU脱退と移民追放を叫んでいます。 その一方、イタリア出身のEU副大統領は、植民地主義のモロッコ国王表敬訪問にでかけました。 
イタリアの人って、右も左もゴチャゴチャですね?、、  
 
(1)EUモロッコ漁業農業委員会: 
 2019年1月18日、モロッコ国王モハンマド裟い魯薀丱箸硫Φ椶如EU外交安全代表・EU副大統領フェデリカ・モゲリニに謁見した。モロッコでは、外交権が国王にある。 
国王効果はてきめんで、1月16日には、EUモロッコ農業漁業委員会で、EUモロッコ契約の延長案が決まっていた。契約案は、西サハラ領海領土を含むとある。 
 さらに1月23日にはブリュッセルのEU漁業委員会でも、EUモロッコ漁業契約案が賛成17、反対7、棄権2で通った。モロッコはEUがモロッコの西サハラ領有権を認めたと、大喜びしている。対する西サハラは、西サハラはモロッコの領土ではないと反発し、モロッコの領有権を否定しているEU司法裁判所に訴え、さらに国連安保理にモロッコの国連憲章違反を強く抗議した。 
 ただし、これらのEUモロッコ契約は、2月に予定されているEU議会の賛同を待たなければならないそうだ。 
 
(2)イタリア副首相兼経済発展大臣: 
 2019年1月22日、BBC英国TVが、「イタリア副首相が、<フランスはアフリカを搾取している>と非難したことに対して、フランスはイタリア大使を召喚した。日曜日にルイジ・ディ・マイオ(イタリア副首相)はEUに、<フランスのアフリカ政策に制裁を科すべきだ>と、訴えた。彼は、<フランスはこれまでずっと、アフリカ諸国に対して植民地政策を止めたことがない>と、言い続けている」と、報道した。1月22日、イタリア首相ジョゼッペ・コンテは両者をなだめようとしたが、もう一人のイタリア副首相マッテオ・サルヴィニは、「フランスのエマヌエル・マクロンは酷い大統領だ」と、こき下ろした。 
 イタリア副首相兼経済発展大臣ディ・マイオはイタリア中部での演説で、「EUは、フランスのようにアフリカを搾取する国に対して、制裁すべきだ。アフリカの人々はアフリカにいるべきで、地中海の底ではない」と、語った。さらに、「フランスはCFA(西アフリカ共通フラン紙幣)で14アフリカ諸国に鎖をつけ、彼らの経済を締め付け大量の移民を製造している」と、移民問題の原因を追究し、「ヨーロッパはアフリカの脱植民地化を断行する勇気を持つべきだ」と、結論づけた。 
 
 デイ・マイオ(32)はナポリ近郊出身で、大学を中退して肉体労働や酒場労働などで稼ぎながら<五つ星運動>の活動を続けた。<五つ星運動>は、2009年10月4日に人気コメディアンのベッペ・グリッロと、企業家で政治活動家のジャンロベルト・カザレッジョが立ち上げた。五つ星とは、発展・水資源・持続可能性のある交通・環境主義・インターネット社会の五つを指し、大衆の不満に耳を傾ける<人民主義政党>を目指している。 
ディ・マイオは2017年9月23日に<五つ星運動>の党首に指名され、「ポピュリスト政党ではない」と宣言し、貧困層のための最低賃金制度の確立、無駄な支出の削減、直接民主主義の制度拡大の3点を優先課題にすると誓った。<五つ星>は2018年の総選挙で第一党になったが過半数は取れず、結局、極右の「同盟(リーグ)」と連立政権を樹立することになった。<同盟>のモットーは、ポピュリズム 欧州懐疑主義、反グローバリズム 排外主義(反移民)連邦主義、 地域主義 だとか、、党首のマッテオ・サルヴェーニは、ディ・マイオと対の副首相と内務大臣も兼任し「プリモ・デル・イタリ(イタリア・ファースト)」を彼のキーワードにした。両副首相はジュゼッペ・コンテ(フィレンツエ大学教授)を首相に迎えた」右も左も入ったミックスピザ、、なんだか楽しいイタリア内閣ですね、、 
フランスの反発などどこ吹く風のディ・マイオは、「絶対にギブアップするな!必要なら援助をするぞ!!」と、反マクロン・デモを続けているフランスの<黄色いベスト運動>にエールを送った。 
 
(3)EU・AU外相会議にSADR参加! 
 1月21日と22日にベルギーのブリュッセルで、AUアフリカ連合とEUヨーロッパ連合の外務大臣会議が開かれた。モロッコの西サハラ排除工作は不成功に終わり、SADR西サハラ政府は、正式に参加することができた。ワリド・サレク西サハラ代表が率いる西サハラ代表団には、日本でお馴染みのモハンマド・ベイサットやヨーロッパ代表モハンマド・シダティやAU(アフリカ連合)西サハラ代表ラミン・バーリなどの姿があった。 
 EU・AU合同の外相会議では、平和、安全、政治、経済、などが討議され、両組織の 
さらなる協力を約束した。 
 東京で開催される予定のTICAD7首脳会議(アフリカ開発会議)にも、ぜひ、AUアフリカ連合正式加盟国西サハラを招待してください。 
 
 一方、ロシア外務大臣セルゲイ・ラブロフが1月23日から26日にかけて、マグレブ三か国を訪問します。 アルジェリアから始めてモロッコ、チュニジアというロシア外務大臣の行程は、昨年末の河野太郎外務大臣のそれと、対照的です。 が、ロシアもアメリカに後れを取らないようにと、マグレブ三国に焦点を当てるようになったのは事実です。 
 ラブロフ外相のスポークスウーマンが、「当該地域の懸案紛争に関しても、三か国の首脳と検討する、、」と、語っています。 < 当該地域の懸案紛争>って、なんでしょうか? 
 言わずもがな、、西サハラ紛争です。 
 
 
Youtubeにアップした「人民投票」(Referendum)を今年もご案内します。 
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU 
 
Youtubeに4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いいたします。 
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 
「Last Colony in Africa]  英語版URL:  https://youtu.be/au5p6mxvheo 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2019年1月25日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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