2019年01月30日23時25分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201901302325483

市民活動

国会パブリックビューイング  

  労働を研究している学者、上西充子教授と言えば裁量労働制に関するおかしな統計を追及したことで記憶に新しいですが、その上西教授が今、行っている興味深い活動が「国会パブリックビューイング」です。1月29日にJR有楽町ガード下で行われたのが、毎月勤労統計不正調査問題 緊急街頭上映というものです。 
 
  国会で起きていることを市民が見る、当たり前のことながら今までなかなかできませんでした。この国にはギリシアの討論の広場、アゴラのような空間がなかったのです。そして公共放送局であるNHKが安倍政権の批判につながる国会論戦は積極的に放送したがらない、というのが近年起きている大きな問題となっています。もちろん、NHKに限らず民放も含め、そもそもTVのニュースでオンエアされるのはほんの一部で、実際に起きている様々なことのごく一滴に過ぎません。しかも、それらは各局がスポンサーの顔色をうかがいながら編集し、演出している映像です。ニュース番組のトピックの優先順位と時間の配分に対して多くの人が疑問を抱き始めています。 
 
  そうしたTVとは異なる、市民が直接、国会中継をモニターする機会を公衆の空間で設ける、これは新しい映像文化の第一歩です。さらに専門家によるたっぷりとした解説が入るのです。こんな重要な問題では、TVのように20秒とか30秒だけ専門家の発言を切り取るだけで済ませることはできません。市民が主体となってニュースを作る、これが国会パブリックビューイングです。これは新しい市民のつながりを生む契機になりえるかもしれません。 
 
 
■国会パブリックビューイング 
https://www.youtube.com/channel/UC6WhNqeBdeRh4nS_wMHm35g?app=desktop 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。