2019年04月05日22時52分掲載  無料記事
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司法

「法と民主主義」最新号 再審問題特集のご紹介  澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士

 日本民主法律家協会のホームページが、リニューアルされた。一昨日(4月1日)からのお披露目となっている。見映えよく、読み易い。なかなかよくできている。中身の充実ぶりは、従来からのものだが、なおこれからが期待される。 
 
そのURLは、下記のとおり。是非、ご覧いただきたい。 
https://www.jdla.jp/ 
 
そのホームページに重要な位置を占めるのが、機関誌「法と民主主義」のコーナー。 
 
2019年2/3月合併号【536号】 
特集★再審開始に向けた闘い──冤罪をただすために 
 
◆特集企画にあたって 
 高見澤昭治 
 
◆戦後冤罪の原点・帝銀事件──20次に及ぶ再審請求 
  渡邊良平/山際永三 
 
◆三鷹再審請求事件──再審開始に向けた科学的な主張立証 
  野嶋真 
 
◆一審無罪、一転死刑に・・・ 
獄死─名張毒ぶとう酒事件40年に及ぶ闘い  鈴木 泉 
 
◆狭山再審請求事件──すでに崩壊している秘密の暴露 
  中北龍太郎 
 
◆袴田再審請求事件──原則を貫いた迅速な審理を 
 戸館圭之 
 
◆マルヨ無線再審請求事件──火災はなぜ発生したのか 
  岩下祐子 
 
◆大崎再審請求事件──アヤ子さん92歳、命あるうちに無罪を 
  鴨志田祐�譟�
 
◆日野町再審請求事件──虚偽の証拠と証言で無念の獄中死 
   玉木昌�譟�
 
◆松橋再審請求事件──もうすぐ無罪・再審請求から決定まで 
 斎藤 誠 
 
◆福井女子中学生殺人再審請求事件──供述証拠だけに基づく判決 佐藤辰弥 
 
◆鶴見再審請求事件──「これで死刑はないよな」まず有罪あり粗雑な認定 
    大河内秀昭 
 
◆唯一残る死刑執行後の再審請求──重要証拠の改ざんもあきらかに 飯塚事件 
    徳田靖之 
 
◆恵庭OL殺人再審請求事件 ──「推定有罪」を打ち砕く科学的新証拠を提示 
    中山博之 
 
◆事件にされた「単純事故」──仙台北陵クリニック再審請求事件 阿部泰雄 
 
◆豊川再審請求事件──「無辜の救済」という司法の任務に立ち返れ 菊地令比等 
 
◆小石川再審請求事件──新たな証拠開示で再審開始を 
   三角 恒 
 
◆湖東記念病院再審請求事件──この事件から汲み取るべき教訓・弁護士立合いの必要性 
     井戸謙一 
 
 特集の趣旨を語っている「特集企画にあたって」の一部を引用しておきたい。 
 
  誠に残念なことであるが、我が国の司法は死刑判決を含め、冤罪を生み続け、冤罪事件が跡を絶たない。 
  その原因はどこにあるのか。本誌2016年11月号の特集「日本国憲法公布70年ー原点から今を問う」において、長年にわたり裁判官を務めた秋山賢三氏は「司法は冤罪と向き合うことができるか」の中で、裁判制度の「徹底した中央集権的組織、官僚的統制」、「起訴した以上は何が何でも有罪を獲得することに徹底的に固執する検察」、それと「劣悪な弁護環境」を挙げている。 
 冤罪被害の深刻さは、それを経験したものでなければ分からないが、その影響は本人にとどまらず、家族全体が奈落の底に突き落とされたようなひどい目に遭い、一生を台無しにされてしまう。 
 2010年から16年にかけて、足利、布川、東電OL、東住吉と、無期懲役刑で再審無罪が相次いだが、数多くの冤罪の存在を知ると、有罪率が99・何パーセントなどということ自体が、日本の司法の無能さを表していると言っても過言ではないであろう。 
 
▼再審請求事件の実態 
 
  冤罪を正すために再審請求を申し立てる事件が数多く存在するが、その実態はどうなっているのか。 
  本特集は、それを明らかにするために、日弁連人権擁護委員会が発行している「再審通信」などを参考に、現に闘われている主な再審請求事件を取り上げ、次のような依頼文を付して、弁護団にその報告をお願いした。 
  「3000字という短い文章に纏めるのは、大変だと思いますが、次の順序で執筆いただければと思います。�〇�件の概要、�∩楮詐�況、�3猟蠖海侶于瓩鳩覯漫↓ず匿垣禅畤海侶于瓩鳩覯漫覆覆�、上記の中で、確定審および再審請求審の問題点について端的に指摘するとともに、できましたら弁護団長、主任弁護人、弁護人数、支援活動の紹介もお願いします。また、表題や項目毎に的確な見出しを付けていただければ、幸いです)。」 
 本文を読んでいただければお分かりのように、いずれの事件についても、それぞれの弁護団から、忙しい中、渾身の思いを込めて報告がなされている。 
 
  上記事件の中で、唯一「もうすぐ無罪」と表題を付していた「松橋再審請求事件」について、「再審無罪」の判決が言い渡された。本号発刊間もない3月29日、熊本地裁でのこと。 
  また、本号発刊直前の3月18日には、最高裁(第2小法廷)が、検察官の特別抗告を棄却して「湖東記念病院再審請求事件」の大阪高裁再審開始決定が確定した。その結果、無罪判決に至ることは、確実視される。 
 
  両事件をはじめ、各事件の報告が、見込み捜査や自白偏重、そして再審の困難等々の、刑事司法制度改革の課題を示している。とりわけ、死刑事案の冤罪は深刻である。死刑廃絶も、視野に入れなければならない。 
 
  特集以外の記事の主なものは以下のとおりである。 
 
トピックス 
●沖縄とフクシマ 
 
■「辺野古県民投票」の経緯と結果─弁護士、そして、一市民として関わって 
中村昌樹 
 
■あの日から9年目を迎えたフクシマ 
  伊東達也 
 
連続企画●憲法9条実現のために〈20〉 
 
映画「憲法を武器として・恵庭事件知らざる50年目の真実」について 内藤 功 
 
特別寄稿 
●国家が人を殺すとき 
──死刑 、世界の現実、そして日本が死刑を廃止すべき理由 
ヘルムート・オルトナー(本田 稔・訳) 
 
 司法をめぐる動き 
・日本の士官学校の実態に迫る裁判─防衛大・暴行いじめ事件判決   佐藤博文 
 
・1月・2月の動き 
司法制度委員会 
 
メディアウォッチ2019《政治のごまかし メディアのすり替え》 
 
統計偽造、官邸会見、国会答弁の 
ウソ 
丸山重威 
 
あなたとランチを〈��44〉 
 ランチメイト・石井逸子さん×佐藤むつみ 
 
新企画・「改憲動向レポート」(��12) 
「私がうそを言うわけない」と発言する安倍首相  飯島滋明 
 
BOOK REVIEW前田朗著『ヘイト・スピーチ法 研究原論』三一書房 楠本 孝 
 
  「なるほど、面白そうだ」「ためになりそうだ」「読んでみたい」とおっしゃる方は、下記のURLから申し込みをいただきたい。できれば定期読者になっていただきたいが、もちろん個別のご注文も歓迎する。 
 
https://www.jdla.jp/houmin/form.html 
 
(2019年4月3日) 
 
澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 
 
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2019.4.3より許可を得て転載 
 
http://article9.jp/wordpress/?p=12356 
 
ちきゅう座から転載 


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