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特集司法【主張】袴田事件の無罪確定 問われる再審制度の在り方 えん罪を前提とした制度設計を 1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件(袴田事件)に関して、死刑判決が確定した後の再審(裁判のやり直し)において、静岡地裁が9月26日に無罪判決を下した。これを受けて、最高検の畝本直美検事総長が10月8日に控訴を断念する意向を示し、袴田巌さん(88)の無罪が確定することとなった。(岩本裕之)(2024/10/13) KADOKAWA元会長が国賠訴訟を提起 「自分は拷問を受けた」
東京五輪に関する汚職疑惑により逮捕、勾留された出版大手KADOKAWAの元会長である角川歴彦氏が、裁判で無罪を主張すればするほど身体拘束の期間が長くなる、いわゆる「人質司法」の問題点を指摘するべく、6月27日に国家賠償訴訟を提起した。訴状提出後に開かれた記者会見では、原告の角川氏が「東京という社会を代表する大都市の中に東京拘置所という全く閉ざされた別世界があることを、身を以て体験した」とした上で、「自分は(拘置所の中で)拷問を受けたということを、切ないけれども感じた」と、勾留時の状況について語った。(岩本裕之)(2024/06/28)
【追悼伊藤由紀夫さん】なぜ少年法適用年齢の引下げ反対なのか(1)実態を無視した「改正」審議 伊藤一二三 日刊ベリタ代表(株式会社ベリタ代表取締役)の伊藤由紀夫さんが、亡くなられました。ガンでした。伊藤さんは家庭裁判所調査官の長く務められた法律家で、定年後はNPO非行克服支援センター相談員となり、医療・福祉・教育・司法等の多領域との連携を図ってこられました。そうした活動の中で罪を犯した少年に厳罰化で臨む少年法改正に強く反対し、反対運動の先頭に立ってこられました。伊藤さんが亡くなられて直後の21日、国会で同改正案が可決成立しました。その活動の傍ら、伊藤さんは平和と人権、反差別を掲げる日刊ベリタ代表に就任、自らの課題である子どもたちの権利を守るために論陣を張ってこられました。いかなる場合も子どもの側に立つ伊藤さんのゆるぎない姿勢を改めてかみしめています。これから紹介する記事は2020年5月28日に本誌に掲載した少年法改正についての伊藤さんの論考です。(1)(2)に分けて再掲します。残された私たちは、伊藤さんの遺志を受け継ぎ、子どもたちの生きる権利を勝ち取る報道姿勢を守り抜きます。伊藤さん、ありがとう。これからも一緒です。(日刊ベリタ編集委員会一同・編集長大野和興)(2021/05/22) なぜ少年法適用年齢の引下げ反対なのか(2)現行法の有効性と目的が見えない安倍政権の短慮 伊藤一二三 なぜ、少年法適用年齢の引下げに反対する意見書が出るのか、その背景事情についての報告を続けたい。なお、現行少年法による、家庭裁判所でのケースワークに基づく教育的措置や、裁判官の審判による少年院送致、保護観察といった決定について、伝統的な法律用語では『保護処分』と呼ばれてきた。この『保護処分』という言葉が、一般には「甘やかし」といった誤解を生んできた面は否定できない。しかし、前回も報告したように、「刑罰に代えて教育を」という少年法の理念は、再犯防止を図る上でも極めて重要で、実態として、甘やかしではなく刑罰以上に厳しい面がある。(2020/05/29) なぜ少年法適用年齢の引下げ反対なのか(1)実態を無視した「改正」審議 伊藤一二三 少年法適用年齢を20歳未満から18歳未満に引下げる必要はないという、元裁判官有志177名による意見書は、2019年9月の元家庭裁判所調査官有志(297名)による意見書、同年10月の元少年院長有志(77名)による意見書に続くものである。なぜ、こうした意見書が法務省(法務大臣)に提出される必要があるのか、その背景事情について報告したい。(2020/05/28) 元裁判官有志が「少年法適用年齢の引下げ反対」の意見書 法務省に「歴史の批判に耐える審議」望む 2020年5月26日、少年法の適用年齢を引下げる「改正」に反対する元裁判官有志177名による意見書が法務省(法務大臣)に提出された。現時点で名前が公表されたのは、呼掛け人の9名だけであるが、追って177名全員の名前が公表される予定である。このなかには、元高裁長官5名、元家庭裁判所長74名、最高裁家庭局OBなど、幅広い元裁判官が含まれ、現行少年法の理念と再犯防止機能が有効であると訴えている。先に、検察庁法「改正」に関し、元検察官OBや元特捜検事OBによる反対意見書が出され、法案審議に少なからぬ影響を与えたのと同じく、元裁判官による反対意見書は前代未聞のことであり、今後の影響力が注目される。意見書はコンパクトなものであり、参考までに全文を紹介したい。(伊藤一二三)(2020/05/28) #検察庁法改正案に抗議します〜法案廃止を求めるオンライン集会開催 既に様々な問題点が指摘され、芸能人や著名人を含む多くの人が反対の声をあげている検察庁法改正案。「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグが付けられたツイートは900万(類似のものも含めると1000万とも)を超え、まさに「ツイッターデモ」の様相を呈している。 (2020/05/14) 法匪!? 検事総長候補の定年延長 高尾義彦 現場を離れた後も、司法記者の端くれを自任する筆者にとって、黒川弘務東京高検検事長の定年を延長した安倍内閣の閣議決定ほど、まがまがしく感じた司法界の事件はない。国家公務員法と検察庁法を、政権に都合のいいように捻じ曲げた解釈で、違法と指摘する意見に賛同し、警告したい。(2020/02/20) 少年法の適用年齢を18歳未満に引下げる必要はない 問題の本質を見すえた論議を 伊藤由紀夫 2022年4月から「成年年齢18歳」が施行されることに合わせる必要があるとして、過去3年近く、法制審議会少年法・刑事法部会(以下、部会)において、少年法適用年齢を20歳未満から18歳未満に引下げる検討がなされてきたが、家庭裁判所の元調査官ら各界からは引き下げには問題点が多すぎるとして反対の声が高まった。このため今国会への法案提出は見送りと報じられているものの、予断は許さない。話が法的手続に関するもので、少しわかりづらいかもしれないが、問題の本質は何なのかを確認しておきたい。(2020/01/28) 元日産会長のカルロス・ゴーン氏がビデオメッセージで無罪を主張 東京新聞チャンネルにカルロス・ゴーン氏がビデオで無罪を主張している映像がUPされています。ゴーン氏はビデオで無罪を主張したほか、公平な裁判を受けたいと語りました。ビデオを公開した弘中弁護士は今回のゴーン氏の容疑は新しいものではなく、かねてから報道されていたものであり、4度目の今回の逮捕・拘留・捜索・押収には問題があると語りました。(2019/04/09) 「法と民主主義」最新号 再審問題特集のご紹介 澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士 日本民主法律家協会のホームページが、リニューアルされた。一昨日(4月1日)からのお披露目となっている。見映えよく、読み易い。なかなかよくできている。中身の充実ぶりは、従来からのものだが、なおこれからが期待される。(2019/04/05) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�� 一人ひとりの子どもに寄り添う社会態勢を創り出そう 筆者は、現在の国民投票法には問題があり過ぎると考えているが、憲法改正といった重大事に関して18歳以上の青少年の意思を確認することは否定しない。また、18歳以上の青少年が普通選挙権を持てることも基本的には否定しない。しかし、民法の成年年齢の引き下げは、現代日本の青少年が強く希望したものではなく、18歳・19歳の青少年を金融消費者等にする(当然、金融関係の被害等が今以上に増加する)だけの、アベ政権が上から目線で作り出した制度だと考えざるを得ず、反対である。まして、少年法は非行少年の健全育成を目的とした特別法であり、日本社会に貢献してきた面が大きい以上、何も改正する必要はないと考えている。飲酒や喫煙の禁止法と同じである。(伊藤一二三)(2018/09/07) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�� 少年法適用年齢の引き下げ論議の問題点 2010年代の非行少年は、前記した2000年代の非行少年像の延長上にある。司法統計から言えば、全国の少年非行総数は10万件を下回るようになり、現在は7万件程度である。そして、少年非行における共犯事件は50%を切るようになった。非行少年は確実に減少し、かつ孤立化している。しかし、不登校児や引きこもり、被虐待児、そしてイジメ等による子どもの自殺は増えている。子ども・少年の問題は常に存在している。(伊藤一二三)(2018/09/05) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�─ 嶌�だけ、金だけ、自分だけ」の安倍政権 2010年代は、2011年の東日本大震災と福島第一原発事故が何よりも重要事であることは疑いが無い。東日本大震災からの復興を継続することは当然のこととして、日本の原発事業をいかにするのかが問題である。少し遡って、2009年、圧倒的な議席獲得を遂げた民主党は、2012年までの3年間、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦の政権を築いたが、それぞれ沖縄普天間基地の移転問題、福島第一原発事故への対応、円高経済への対策の失敗によって人気を失った。何よりも、事業仕分けと称する財政切り詰め作業が行政官庁との軋轢を極大化させ、国政が停滞に陥る事態ともなった。そして一転、2012年、アベシンゾウ政権が復活し、現在に至っている。(伊藤一二三)(2018/09/03) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�А 屮�ソガキには厳罰を!」と叫ぶ国会議員たち 再び私事になるが、筆者は2006年夏、東京家裁勤務から全司法本部の副委員長として、現場を休職し労働組合の専従役員となった。全くの奇遇が重なったもので、組合の本部役員になるとは夢にも思っていなかったが、組合員が減少する中、本部専従役員を引受ける人が壊滅的に減少し、筆者のような存在にも順番が回ってきたと言える。老母がようやく特別養護老人ホームに入所できたこと、下の子どもが大学生になったこと等も役員を断り切れない事情であった。ただ、家裁調査官なりに、何よりも第二次少年法改正が進められていることが一番気がかりであり、少しでも国会情勢の近くで物事を見たいと思い、専従役員を引き受けた。そして驚愕すべき体験をする。(伊藤一二三)(2018/09/01) 家庭裁判所と少年非行に何がおきているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�Α“鷙埒瑤盒О�事件も減少つづき ここで、少年非行の概況についてまとめておきたい。まず統計的には、戦後の少年非行は1964(昭和39)年前後に第一次ピークとなり、年間少年非行総数約110万件となる。戦後のベビーブーム期に誕生した団塊の世代が、14〜19歳になった時期であり、1学年約250万人であった。未だ高校進学率は東京都内でも80%を越えた程度(全国的には50%以下)であり、中卒の少年少女たちが『金の卵』と言われて、京浜・中京・阪神の工業地帯に集団就職してくる時代であった。日本の高度経済成長を底辺で支えたのは、こうした少年少女たちである。その後、少年非行総数は谷間を築き、1983(昭和58)年から1985(昭和60)年にかけて第二次ピークとなり、年間総数約70万件となる。いわゆる団塊ジュニアの世代が、14〜19歳になった時期であり、1学年約200万人であった。この第二次ピークを過ぎてからは、少年非行は減少傾向だけを続け、現在に至っている。(伊藤一二三)(2018/08/31) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�ァ 嵌鷦匆馘�」非行少年の増加 時代は、少年法第一次改正の直後、2001年1月に自民党のアベシンゾウと中川昭一がNHK放送総局長に面談し、同年1月30日放送予定であった「問われる戦時性暴力(日本軍の戦時性暴力を改題)」の放送中止への圧力をかけ、放送内容を縮小させた行動から始まっている。(個人的な思いであるが、放送局や新聞社に政党幹部の政治家が直接圧力をかけるといった品性下劣な行動は、かのトランプでも実行したことがない暴挙テロであり、そうした品性下劣な人物を総理宰相としている我が国は悲しすぎる国家であると思う。)そして、同年4月、「新しい歴史教科書」「新しい公民教科書」が文部省検定に合格した。(伊藤一二三)(2018/08/29) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�ぁ”塒徂垉泙両�年法「改正」がすべて 2000年代の家庭裁判所を一言でいえば、まさしく「少年法改正(改悪)」(以下記述は本来「改正」としなければならないが迂遠なので「」は省略。改憲等も同じ)が開始され、繰り返された時代と言ってよい。しかし、最高裁としては、1999年以降、島田仁郎長官及び竹崎博允長官のもと、裁判所全体として司法制度改革に取り組み、国民の期待を受けて裁判迅速化、計画審理、知的財産高等裁判所の新設を図り、司法制度を支える法曹の在り方として法科大学院新設を含む法曹人口の増加を進め、司法の国民的基盤を確立するために国民の司法参加による裁判員裁判の新設(2004年に裁判員法制定、2009年5月から実施)を行った、そのための奮励努力の10年であったと自画自賛すると思われる。この乖離の意味することは小さくない。即ち、大変遺憾なことではあるが、最高裁として少年司法を軽視することが常態化したと考えられるからである。(伊藤一二三)(2018/08/28) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�� 管理強化の進行、非行態様の変化 1990年、私は、大阪家裁、静岡家裁沼津支部勤務を経て、横浜家裁に配属された。少年非行はピークを越えたとは言え、1995年頃までは繁忙であり、私は軽微事件処理班(特別班)に配置され、短時間面接と簡易報告書作成を求められつつ、『そんな簡単に事件処理なんてできない』と抵抗感を抱いていた。非行少年像で言えば、1980年代までの暴走族少年といった伝統的不良少年像では捉えきれないチーマー少年(伝統的な不良文化を持たず、組織的にも小規模化し、渋谷センター街などに集まるチーム少年)、厳つい反抗的態度はとらないものの、何を聞いても「べつに」しか答えない少年(私は『知らん、わからん、べつに症候群』と呼んでいた)などが現れており、希薄な人間関係の中を浮遊する少年たちと日々取り組んでいた。非行態様としては、伝統的な恐喝が少なくなり、オヤジ狩りやひったくりといった非行が増えていた。(伊藤一二三)(2018/08/26) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷�◆‘販�専門官職の気概が薄れる 1979年、家庭裁判所は設立30周年を迎えていた。その翌年、私は家庭裁判所調査官補として大阪家庭裁判所(以下、大阪家裁)に採用された。戦後、新職種として生まれた家庭裁判所調査官(以下、家裁調査官)は、百家争鳴状態ではあったが、家庭裁判所調査官研修所という職種独自の中央研修制度を持ち、少年事件だけでなく家事事件への調査関与を拡大しつつあった。そこには、裁判官は少年の「非行事実」の司法判断を行うが、家裁調査官は少年の「要保護性」(少年の生い立ちや性格、家庭環境や学校・職場環境等)に関わる独立専門官職として意見を述べるという気概があったと思われる。(伊藤一二三)(2018/08/25) 家庭裁判所と少年非行に何が起きているのか 家裁調査官が見た40年の変遷� ―藁犬覆�「厳罰化」の流れ 戦後の1949(昭和24)年1月、戦前には無かった裁判所として新たに家庭裁判所が設立され、現行少年法(昭和23年制定)が施行された。戦後改革として生まれた現行少年法は、理念・目的として「少年の健全育成を期し」と冒頭に掲げ、教育基本法の理念・目的と同じく、一人ひとり個別の子ども・少年の成長発達を保障し、支援する、子ども・少年に関わる代表的法制度である。その現行少年法は、今年、70年目を迎えている。運用の後退、度重なる「改正」(厳罰化)、そして現在も法務省法制審議会において新たな「改正」作業が検討され、戦後改革として生まれた現行少年法はいつまでその理念を維持できるかが問われている。(伊藤一二三)(2018/08/24) 「少年法の適用年齢は現行法のままとし、引き下げないことが相当と考えます」〜被害者と司法を考える会が法制審議会及び最高裁に要望書を提出 法制審議会及び最高裁に要請行動を行った「被害者と司法を考える会」(代表:片山徒有氏)の会見が、7月24日(火)に司法記者クラブで開かれた。要請内容は、2017年3月以降、法制審議会少年法・刑事法部会で審議されている「少年法適用年齢の引き下げ」問題に対し、引き下げに反対するものである。(伊藤一二三)(2018/07/28) 憲法の番人・最高裁はどこへ消えたか 「君が代」斉唱時不起立教員に対する再雇用拒否判決の不気味さ 安倍人事の影も 7月19日、最高裁は、君が代斉唱時の不起立を理由に退職後の再雇用を拒否された元都立高校教員22名が原告となり、都教委を被告として起こした「再雇用拒否撤回(第二次)訴訟」について、一審東京地裁・二審東京高裁の判決を覆し(取消し)、元教員側の請求をすべて棄却した。不当である以上に、少数意見も反対意見も無い、不気味な恥ずべき判決と言わざるを得ない。(伊藤一二三)(2018/07/27) |
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