2019年05月22日15時04分掲載  無料記事
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コラム

国会議員の言論の自由

  訪問中の国後島で戦争しないと島は取り返せない旨の発言をして問題視され、日本維新の会を除名された丸山穂高議員は「言論の自由」を守るために国会議員は辞職しないと言っているそうだ。 
 
  言論の自由は大切だが、言論の自由の根拠は国会議員だからあるのではなく、日本国民が持つ根源的な自由に属する。国会議員に選ばれたから言論の自由が重んじられないといけない、ということでは全くない。だから、彼は国会議員を辞職しても言論の自由は奪われるわけではないから安心すべきだ。 
 
  逆に国会議員は有権者の代表として言論活動を行う職務にある。国会議員は国会での議論に参加できない有権者すべての人の代理である。だから、その代理人としての責任がある。戦争で島を取り戻したい、と丸山議員が個人として考えるのは自由だが、彼に投票した有権者、あるいは他の議員に投票した有権者、あるいは投票しなかった有権者たちは、そのような発言を代理人である国会議員としての彼が行うことに期待していたのだろうか。 


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