2019年08月17日01時22分掲載  無料記事
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政治

小西洋之参院議員 「NHKはこの『 事実上「空母化」』の事態が憲法に違反しないかについてなぜ報道しないのか」

  参院議員の小西洋介氏はツイッターで海上自衛隊のF35B選定に関するNHKの報道を批判した。 
 
小西洋之参院議員 
 「NHKはこの『 事実上「空母化」』の事態が憲法に違反しないかについてなぜ報道しないのか。イギリスのBBCなら自らの見解を報道するはずだ。せめて我々野党議員の国会での政府への質疑を報道するべきだ。安倍総理らが答弁拒否を連発し逃げまわっている事実をなぜ国民に報道しないのだ。」 
 
 小西議員が批判したNHKニュースの内容は次のようなもの。 
 
NHKニュース 
  「防衛省は、事実上『空母化』する海上自衛隊の護衛艦での運用を想定する戦闘機として、短い滑走路で離陸し、垂直に着陸できるアメリカ製の最新鋭のステルス戦闘機『F35B』を選定したと発表しました。」 
 
 
■「空母」に戦闘機、常時は載せず 憲法と整合性図る狙い(朝日、2018年12月11日) 
https://www.asahi.com/articles/ASLDC34J9LDCUTFK002.html 
 「政府は11日、「防衛計画の大綱」(防衛大綱)の骨子案を有識者会議に示した。「現有の艦艇から(短距離で離陸できる)STOVL機の運用を可能とするよう、必要な措置」と明記し、事実上の「空母」導入を盛り込んだ。」 
 
  昨年12月の朝日新聞の記事では岩谷防衛大臣が、F35Bを搭載する自衛艦は憲法9条が禁じている「攻撃型空母」ではない、という発言を引用している。「他に母基地がある航空機を時々の任務に応じて搭載するというのは決して『攻撃型空母』には当たらない」と述べた。」しかしながら、これは防衛大臣の発言に過ぎず、国民の間にコンセンサスがあるとは言えない。 
 
  小西議員の発言は、なし崩し的にNHKが政府見解をそのまま踏襲して報道しているように見えることを危惧したものと考えられる。小西議員は「空母化」をNHKはどう判断してニュースを発信しているのか、その当事者の見解を問うている。このように問い詰められることは忖度に満ちたNHKのニュース担当者たちにとって、極めて避けたいことだろう。政府ににらまれたくはないが、さりとて報道の責任を引き受けたくもないのだろう。しかし、それを避けているからこそ、NHKの報道は日々堕ちていく。 


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