2019年10月27日11時29分掲載  無料記事
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遺伝子組み換え/ゲノム編集

日本 食品安全委員会 GMサトウキビの審議を始める

 10月29日の食品安全委員会(第762回)の議題の一つとして、ブラジルのカナビアリス研究所(CTC)が開発した害虫抵抗性遺伝子組み換えサトウキビ(CTC175−A)が上がっている。おそらく早期に「安全」と結論が出るのではないか。(有機農業ニュースクリップ) 
 
 ・食品安全委員会, 2019-10-24 
  食品安全委員会(第762回)の開催について 
  http://www.fsc.go.jp/iinkai_annai/annai/annai762.html 
 
 このGMサトウキビは、ブラジルのCTC社が開発し、2017年にブラジルで承認され、翌年から商業栽培が始まっている。2018年に米国とカナダで食品として承認されている。2018年に商業栽培が始まった時には、中国やインド、日本、ロシア、韓国、インドネシアに承認を求めるだろうと報じられていた。 
 
 ブラジルからの砂糖の輸入は年間1千トン足らずと少ないが、承認されれば輸入される可能性がある。流通した場合、表示は不要である。 
 
 ・ブラジル:世界初のBt組み換えサトウキビを承認 
  http://organic-newsclip.info/log/2017/17060820-1.html 
 ・ブラジル 世界初のGMサトウキビ栽培を開始 
  http://organic-newsclip.info/log/2018/18030897-1.html 
 
 米国では除草剤グリホサート耐性遺伝子組み換えてん菜の商業栽培が2007年に始まっている。現在では、米国のてん菜糖の90%以上がGM品種となっているという。 
 
 ・GMてん菜にゴーサイン 米国砂糖業界 
  http://organic-newsclip.info/log/2007/07080489-1.html 
 
 日本では2007年、モンサントの開発した除草剤グリホサート耐性遺伝子組み換えてん菜の栽培が承認されている。北海道で2015年、GM作物栽培推進の農家などがGM作物の試験栽培実施を求める要請書を北海道立総合研究機構の提出している。2017年には日本農学アカデミーが、遺伝子組み換えテンサイを北海道で試験栽培できる環境つくりに国と道が取り組むことを提言している。日経新聞は同年5月、北海道北見市の農家・小野寺氏がGMてん菜の栽培許可を求めて北海道庁に働きかけという記事を掲載している。このGMてん菜の商業栽培への動きは、2018年以降は目立った動きはない。 
 
 ・北海道:農民団体?がGM作物試験栽培を要請 道民の8割は栽培に懸念 
  http://organic-newsclip.info/log/2015/15040662-1.html 
 ・北海道:GM作物の試験栽培要請書 背景にGM推進の国際アグリバイオ事業団 
  http://organic-newsclip.info/log/2015/15040663-1.html 
 ・日本農学アカデミー 遺伝子組み換え作物実証栽培を提言 北海道で除草剤耐性テンサイの栽培が狙いか 
  http://organic-newsclip.info/log/2017/17030772-1.html 


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