2019年11月10日14時47分掲載  無料記事
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難民

【西サハラ最新情報】  縁故主義が国連を危機に陥れている!  平田伊都子

 このところ国連はコーナーに追いつめられて、連続パンチを浴びています。 
 11月4日、♠アメリカ政府が<パリ協定>離脱を正式に通告しました。 
 11月6日,UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)のトップであるピエール・クレヘンビュール事務局長が縁故就職斡旋や不倫などで、その職を辞任しました。 
 11月8日、国連事務総長は<パリ協定>離脱のドミノ現象を防ごうと、パリに飛んでいきました。 
 満身創痍の国連に、誰がドクターストップのタオルを投げるのでしょうか? 
 
 穃个旅埒福箋念日は<モロッコ侵略>記念日: 
 11月6日、モハンマド裟ぅ皀蹈奪街餡Δ和44回<緑の行進>の記念日を、祝った。恒例の国王陛下演説は、「親愛なる臣民よ」と、モロッコ国民に向けた問いかけで、始まった。そして、モロッコ領土内での地方自治州案こそが、モロッコ・サハラ紛争を解決する唯一の策であることを強調した。さらに、「<緑の行進>は、まさに王冠と臣民を結ぶ永遠の象徴である」と語った。 
 <緑の行進>とは、1975年に故モロッコ国王ハッサン鏡い量燭鮗けて、モロッコ人がモロッコから当時のスペイン植民地・西サハラに不法越境したデモをさす。モロッコ国王ハッサン鏡い大金をつぎ込んだ官製デモには、約10万人という無職のモロッコ人がかき集められたそうだ。デモ隊は、二日後に撤退し、その砂煙の後にはモロッコ軍が残っていた。こうして、モロッコの西サハラ軍事侵略が始まった。 
 11月6日は西サハラの人々にとって、第44回<モロッコ侵略>の記念日に当たる。 
 西サハラ難民政府はモロッコ国王の演説を、「モロッコ国王は11月6日記念演説で、44年前のこの日にモロッコがスペイン植民地・西サハラに軍事侵攻したことを、自白している。つまり、モロッコには西サハラの領有権がなかった、そして今もないということを期せずして明確に語っている。それは、とりもなおさず、我々西サハラ人の祖国奪還を合法化してくれているようなものだ」と、逆手に取って論陣を張った。 
 
何しに行った?トランプの娘: 
 モロッコ中のマスコミとミニコミが、<緑の行進>記念祭にモロッコを訪れたトランプの娘を取り上げた。そして、国に帰った娘が♠とうさんに、「西サハラはモロッコの物」と言うよう、暗示をかけた。モロッコの国賓級おもてなしに気をよくした派手好きの娘は、モロッコの民族衣装を着て、はしゃいだ。完全にモロッコの魔法にかけられてしまった。 
 ちなみに、MWN(モロッコ世界ニュース)の記事を見てみる。「モハンマド国王陛下は 
米大統領ドナルド・トランプの娘でホワイトハウス顧問イヴァンカ・トランプの表敬を、11月7日にラバトで許された。イヴァンカ・トランプはツイッターで、モロッコ国王に素晴らしい国での素晴らしいもてなしに、深い感謝の念を述べた。そして、「ワシントンは、我々の国の間の相互関係が深く長く続くことを確信している」と、♠の娘はまるでアメリカ国家の使者であるような文言を記した。さらに同じ11月7日、トランプの娘はサアド・エッデイーン・エルオットマニ・モロッコ首相やナセル・ブリタ・モロッコ外務大臣とも会談した。三日間のイヴァンカ・モロッコ旅行に随行したセアン・カインクロスMCC(ミレニアム挑戦法人)会長は「今回のイヴァンカ旅行は、モロッコ・アメリカの外交関係をより強固なものにし、ワシントンとラバトは固い絆で結ばれるだろう。その絆とは、商売や民主主義や安全保障だけでなく、地域問題にも及ぶ」と、表明した。地域問題とは、モロッコにとって南モロッコ問題で、紛れもなく国連西サハラ問題だ。MCC(ミレニアム挑戦法人)は、政府機関ではないし、外交特権もない。そしてMWN(モロッコ世界ニュース)はあからさまに、トランプの娘を歓待したのは、モロッコの西サハラ領有権を認めさせ、西サハラ問題でモロッコ側につかせるためだと、暴露した。さらに、モロッコの外交目論見は大成功したと、言い放った。狡猾な外交手腕が自慢のモロッコにとって、見栄っ張りな♠の娘を女王様気分にするのは、わけのないことだ。この手でモロッコは、♠の娘婿でイヴァンカの御亭主クシュナーを、既に手なずけている。ネポティズム(縁故主義)は世の中を不幸にしていく。 
 
UNRWAのネポティズム: 
 11月7日のNHKが、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)局長ピエール・クレヘンビュール辞任のニュースを流した。ことしの春以降、ニューヨークの国連本部の監察部署が調査に乗り出し、8月5日にはドイツ語圏の日曜版ネットニュースが、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)幹部の職権乱用疑惑を、UNRWA倫理委員会の機密報告書を基にして発表した。それによると、疑惑の中心はクレヘンビュール事務局長の不適切な女性関係で、同氏は愛人のために顧問のポストを作って採用し、給与や経費は公費から賄い、この両人はビジネスクラスで旅行していたという。さらに報告書には、同組織の複数の幹部が職権を乱用し、縁故採用や差別、性的な不法行為などをしていたと、書かれていたそうだ。 
 UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)は、500万人を超えるパレスチナ難民に食料、医療、教育、その他の生活支援をする<命綱>だ。♠アメリカ政権はイスラエルに言われて、早々とUNRWAを通したパレスチナ支援を打ち切った。そこへこの不祥事だ。スイスやオランダ、ベルギーといった支援国がUNRWAへの資金拠出を相次いで凍結した。12憶$(約1300憶円)と言われているUNRWAの年間予算を、誰かが面倒をみなければならない。パレスチナ難民を見捨てることは、世界の難民7000万人を見捨てることに繋がる。勿論、西サハラ難民もその数の中に入っている。 
 
 11月11日に国連事務総長はパリでマクロン仏大統領に会う予定だそうです。 
アメリカは万国郵便連合、ユネスコ国連教育科学文化機関、国連人権理事会などに続いて、パリ協定からも脱退しました。 最大の国連スポンサーだったアメリカの後を、どう穴埋めしていくのでしょうね? 
 口には出せないけど、♠アメリカ大統領の弾劾を密かに願っているのは、このお二方かもしれません?? 
 
 
Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)をご案内。 
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU 
 
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 
「Last Colony in Africa]  英語版URL:  https://youtu.be/au5p6mxvheo 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2019年11月10日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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